パンダアップデート後に取り組むべき5つのSEO手法

最終更新日:2024/02/20

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英語圏では既に本格導入されたパンダアップデート、日本語版の導入に様々な噂だけが飛び交う今現在。実際の導入時期、結果はともあれ、まずはできる限りの知識武装だけはしておこうということで、Googleがパンダアップデートを行うにいたった過程と今後取り組むべきSEO手法について書かれた記事をサーチエンジンランドからご紹介。 — SEO Japan

文言は若干異なるものの、同じ質問を最近何度も耳にしている:

「パンダ/ファーマーとやらが行われた後、グーグルは何をしているのか?」

(通常、深いため息、必要以上な手のジェスチャー、そして、しかめっ面を伴って)

すべてはカフェインから始まった

「カフェインのおかげで、大きな規模でウェブページをインデックスすることが出来る」グーグルのキャリー・グライムス氏

Google Caffeine and SEO

グーグルがカフェインを展開したのは1年前のことだ。これは当時(そして今でも)前例のない取り組みであり、最近行われいる劇的なアルゴリズムの改善を可能にしたのがカフェインの導入であった。

カフェインはアルゴリズムの変更ではなかったが、グーグルのインデックスの鮮度、そして、ほぼリアルタイムでクロールし、コンテンツをインデックスする能力を大幅に改善した。

しかし、カフェインアップデートとほぼ同時期に、ロングテールのクエリに対して、質の高い結果を返すことに焦点を絞ったメーデーアップデートが行われていた。メーデーアップデートでは、eコマースサイト、そして、コンテンツが乏しく、オーソリティの高いページ(ホームページ、主要なカテゴリー、または信頼性が高く、固有なコンテンツを持つURL)から何度かクリックしなければ到達することが出来ないアイテムレベルのURLで構築されているページが影響を受けた。

そして、パンダ/ファーマーが実施された。メーデーはクエリのごく一部のみに影響を与えたが、最新版のパンダアップデート(日本語)は遥かに影響度が高く、検索の約12%を直撃した。ロングテールの質と信頼度に焦点を絞っていたメーデーとは異なり(単純にキーワードとクエリをマッチさせるような抜け道に罰則を与えた)、パンダは質、オーソリティ、信用、そして、信ぴょう性等のコンセプトに的を絞り、またユーザーによるシグナルを組み込んでいた。

それではなぜカフェインは重要なのだろうか?カフェインは、少なくとも部分的においては、ウェブの大きな領域をインデックスすることが可能なため、アルゴリズムにおける進化を実現する土台を作ったと見られている。再びグーグルのキャリー・グライムス氏の言葉を借りよう:

「カフェインのおかげで、大きな規模でウェブページをインデックスすることが出来る。事実、毎秒カフェインは大量のページを同時に処理している。これが紙であったら、毎秒、積み重なる紙は3マイル高くなっていくことになる。カフェインは一つのデータベースで1億ギガバイト近くの容量を処理し、毎日数十万ギガバイトに相当する新しい情報を加えている。この量の情報を格納するには最も容量が大きなiPodを62万5,000台用意する必要がある。積み重ねていくと、40マイル以上の高さになるだろう。」

URLを適切に格付けするためには、URLがインデックスに存在する必要がある(クロールされ、フェッチされた後)。これは一連のアルゴリズムにおける特異的なプロセスである。カフェインは、検索に新しいモデルを導入した。これによって、データを正確にモデル化し、コンテンツ、ソーシャルシグナル、そして、グーグルが検索エンジンに構築してきたページランクの方程式のシグナルを基に格付けする、近代的なウェブのインデックスが誕生したのだ。

SEOに与える影響

主要な検索エンジンの全体的なサイトのインデックスをモニタリングする取り組みは、長年に渡って標準的に行われてきた(その大半はグーグルに焦点を絞る)。深くインデックされていないサイトは、その数字を上げるために特定の戦略を必要としており、十分にインデックスされているサイトは、そのレベルを維持するために、注意深くモニタリングされることになる。

しかし、パンダ後は、インデックスが、メトリクスとして、または、シグナルとして、もはや意味がなくなった。なぜなら、グーグルは、インデックスに組み込むことが出来るものはすべて手中に収めようとしているためだ。インデックスは、グーグルがURLをデータベースに持っている点を示すことを除き、シグナルとしての役割がなくなったのだ。

SEO and Panda - traffic loss

パンダによって複数の大規模なサイトが影響を受けており、それぞれのケースでは、グーグルからのオーガニックな検索のトラフィックは50%またはそれ以上落ち込んでいるものの、インデックスの量自体は変わっていない。

メーデーがロングテールに影響を与える点をグーグルが認めた件で、バネッサ・フォックス氏は次のようにレポートしていた:

「私がさらに詳細をグーグルに尋ねたところ、グーグルは、メーデーがクローリングやインデックスの変更ではなく、格付けの変更であると明言した。これは、トラフィックが減ったとしてもインデックスは継続され、一部のページは以前と比べるとランキングが落ちることを示唆しているのではないだろうか。」

これはまさに今パンダで起きていることでもある。

パンダに対する推奨するSEOのアプローチ

今うまくいっていることは、常にうまくいっているはずだが、少なくとも1つ注目に値する変更点がある。

パンダアップデートの実施と共に、SEOのモデルが変わり、出来るだけ多くのURLをインデックスさせるのではなく、最も質が高く、最も重要なURLのみをインデックスしてもらうことが理想となった。そのために、次のような重要なページを判断するための一環したシグナルを送るべきである:

  1. どのURLがカノニカルであるかを決めて、強いシグナルを生成する(rel canonical、ロボット排除、内部のリンクプロフィール、XML 際とマップ等)
  2. どのURLが最も価値があるのかを決めて、そのURLがインデックスされ、適切に最適化されていることを確認する
  3. 無関係なURL、コストがかかるURL、重複するURL、質の低いURL、そして、不要なURLをインデックスから排除する
  4. オーソリティページからのカノニカルな価値の高いURLへの内部リンクを構築する(mozRankの高いページ、固有のリラファーのドメイン、リンクの総数等がオーソリティページの基準となる)
  5. 質の高い外部のリンクをソーシャルメディアでの取り組みを通じて構築する

特に3番目の取り組みに注目してもらいたい。サイトの質が低い場合、または重複するコンテンツが多い場合、インデックスからこのようなURLを削除することを勧める。質の高いコンテンツが多少ありものの、薄っぺらいコンテンツや質の低いコンテンツが大部分を占めているサイトでさえも、パンダが原因で、トラフィックが落ちているのだ。

少なくともパンダに関して言えば、質の高いページをプッシュし、質の低いページや経費ばかりがかかるページをインデックスから完全に削除する取り組みが、新たなSEOとなる。要するに、質を重要視することなく、ページを大量に作成して誰でも簡単に競争に参加することが出来る時代は幕を閉じたのだ。一部のサイトにとっては、SEOが遥かに難しくなっとことを意味する。

関連するエントリ

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「5 New Tactics For SEO Post-Panda」を翻訳した内容です。

「多くのURLをインデックスさせるのではなく、最も重要なURLのみをインデックスしてもらうことが重要になった」 という一言はパンダアップデートを上手く表していますね。より多くのページを様々な手法を使って生成してGoogleにインデックスさせてロングテールのアクセスを狙っていたSEO手法は、今後全く通用しなくなるとはいいませんが、その内容は相当にレベルアップする必要がありそうです。またこれまでSEOを意識していなかったけど結果的に大量の同じような内容のページが生成されていた大型ECサイトなどは、カノニカルやグーグルボットのアクセスコントロールなどこれまで特に考えてこなかったようなSEOも実践していかないとパンダアップデート後でロングテールの順位が落ちてしまうなんてこともあるかもしれません。内部の話が多いですが、外部リンクをソーシャルメディアを通じて構築していくことも引き続き重要なのは間違いなさそうですね。 — SEO Japan
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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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