FacebookとYahoo!は検索で提携するか?

公開日:2012/11/27

最終更新日:2024/02/18

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株価がさえないながらも着々と進化を続けるFacebook、大きな課題の一つがGoogleが検索サービスで確率しているような高収益広告を展開できるかです。その一つが自らも検索サービスを取り込み、同種の検索広告サービスを展開することですが、以前からMicrosoftのBingを買収するのではという話は常に出ていますが今回はYahoo!との提携について考えてみた記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

世間は、フェイスブックが独自の検索エンジンを導入し、グーグルから検索エンジンのチャンピオンベルトを奪い取って欲しいと願っているように思えてならない。数年前から、世間はこの噂に胸を躍らせてきた。そして、今回、ヤフー!とフェイスブックがタッグを組もうとしている。このタッグチームの結成によって、ビングは言うまでもなく、グーグルを叩きのめすと信じている人達のために、今回は現実をチェックしていきたいと思う。

レポート: ヤフー! & フェイスブックが検索について話し合う

まずは、今回の提携の可能性を明らかにした様々なテックブログが報じた最新のニュースを確認しよう。

テレグラフは、匿名のソースの言葉を引用しており、ヤフー!のマリッサ・メイヤーCEOとフェイスブックのシェリフ・サンドバーグCEOが話し合いの場を持ち、とりわけウェブ検索を中心として、さらに緊密に連携を行う点を確認したと報じている。以下にレポートの一部を掲載する:

ソースは、サンデーテレグラフに対して、ヤフー!のCEOを務めるマリッサ・メイヤーが、フェイスブックのCOOのシェリル・サンドバーグと緊密な連携の実現について話し合ったと述べた。

インターネット大手の2社は既に様々な小規模の事業で提携を結んでいる。例えば、ヤフー!ニュースのフェイスブックでの共有もその一つである。また、両社は、先日、特許に関する長期化していた訴訟を和解することで同意していた。しかし、両社の経営陣は、ウェブベースの検索を基に、今よりも遥かに実質的なコラボレーションに結びつく話し合いを期待している。

このレポートの内容は基本的にこれで全てである。ヤフー!の重役は、フェイスブックがヤフー!と“ウェブベースの検索”において同社の協力を求めていると信じているようだ。

楽観的な推測の誤り

記事の残りは推測の連続である。恐らく情報源の人物に焚きつけられた記者が予想したのだろう。

一見したところ、ヤフー!-フェイスブックの検索提携に対する主張は、筋がしっかりと通っているように思える。しかし、ウェブ検索業界に精通している人の前では、この主張は瞬く間に音を立てて崩れていくだろう。

フェイスブックには既に検索のパートナーがいる: ビング

まず、ヤフー!がフェイスブックの検索を改善すると言うアイデアに関する部分を以下に掲載する:

ヤフー!との提携を強化することで、フェイスブックは検索において大幅に前進し、検索をユーザーの生活の中心に今後も据えつつ、広告のターゲティングをさらに効率よく実施することが出来るようになるだろう。

本当だろうか?その理由を聞きたい。ヤフー!との提携によって、なぜビングとの既存の提携がまだ実現していないことが実現されるのだろうか?

覚えているだろうか?ビングがフェイスブックのソーシャルデータを結果に統合し始めた、2010年に立ち上げられた提携のことだ。フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOは、ビングとの提携についてこのように話していた:

「次世代の検索を構築する上で、ビングよりも優れた提携相手は考えられない。」

まだ2年しか経過していないが、ビングはこの次世代の検索を実現する上で十分に取り組んでこなかったのだろうか?フェイスブックは、ビングで検索をするユーザーを招待して、フェイスブックでも共有を呼び掛けるソーシャルサイドバーを含むビングのデザイン変更が気に入らなかったのかもしれない:

実際には、フェイスブックがビングと既に実現した以上のことはヤフー!には実現することは出来ない。ビングはヤフー!よりも遥かに検索における人材を抱えており、ヤフー!を遥かに凌ぐ検索技術を持っている。現時点で、ヤフー!が2010年からビングにウェブ検索をアウトソースしている点を考慮すると、ビングはヤフー!よりも検索での経験を積んでいる。

スケールの神話

次にこのような推測が登場する:

一方、主要な検索エンジンの一つとしてスタートしたものの、ライバルのグーグルに大きくリードを許したヤフー!は、フェイスブックが誇る10億を超えるユーザーのメリットを受けれられるだろう。

検索エンジンを動かすコンピュータのコードは、多くのユーザーが利用することでパワーを増すため、別のより人気の高いサイトの助けがない状態では、ヤフー!がカムバックを果たすのは難しい。

検索エンジンを動かすコンピュータのコード – つまりアルゴリズムは、検索エンジンを利用するユーザーが増えても力を増すわけではない。賢い人が巧みにプログラミングを行うことで強くなるのだ。利用者が増えるだけでプログラムが自然にパワーアップするなら、ヤフー!は検索業界を今でもリードしているはずであり、グーグルが台頭することはなかったはずだ。

また、モデル化することが可能な実際のデータを多く持っている場合、賢いプログラマーが、アルゴリズムを改善する上で確実に役に立つ。ここで“スケール”の領域が登場する。これは、2009年にヤフー!とマイクロソフトが何度も検討し、データが多ければ、最終的にグーグルに勝つことが出来ると主張していた領域である。

しかし、米国内の検索の10%を得ているなら、モデル化するためのデータを大量に得ているはずである。とてつもない量である。最新のcomScoreのスタッツ(日本語)によると、ヤフー!は10%を超え、12%のデータを既に持っていることになる。ヤフー!は、ビングとの提携を結んでいるため、さらに多くのシェアを獲得している可能性がある。ちなみに、ヤフー!は、マイクロソフトと手を組むまでは、さらに高いシェアを維持していた。

また、非常に規模の小さい検索エンジンのブレッコのマーケットシェアは、comScoreのレポートに反映しないほど少ないにも関わらず、検索結果を頻繁に改善しているように思える。10%の検索シェアが足りないのではなく、米国の検索シェアの1%、あるいは0.5%でも得ているなら、検索エンジンを改善する上で役に立つデータを十分に獲得している。グーグルがほとんどシェアがない状態から、ここまで発展してきた事実を思い出してもらいたい。大量の検索データは、問題を解決する魔法ではないのだ。

この点を考えても、ヤフー!は穴を埋めるためにフェイスブックユーザーの大軍を必要としているわけではない。ちなみに、フェイスブック自身が、フェイスブックで検索を行うユーザーの主な目的はフェイスブックで人を見つけることだと指摘している。そのため、ウェブ検索の質を改善するためにこのソースから多くの情報が得られるとは思えない。

フェイスブックはヤフー!での仕事を活気づける!

次にヤフー!を鼓舞する“フェイスブックの要因”を示唆している:

フェイスブックとの提携により、ヤフー!はこのソーシャルネットワークのブランドの名声を巧みに利用し、一流のコンピュータプログララマーをリクルートすることが出来るようになるだろう – これは多くの重役を雇っては解雇する間に、この2年でヤフー!の大きな問題になっていた。

はっきりさせておきたい。ヤフー!がフェイスブックと提携を結んだら、「フェイスブックってスゴイよね、それなら僕たちもスゴイんじゃないの?」と言う動機だけで、コンピュータプログラマー – 恐らく検索エンジニア – を魅了することが出来るようになるのだろうか?

もし、これが本当なら、ヤフー!よりもビングにさらに有利に働くはずである。検索エンジニアを生業としており、フェイスブックの優秀な若いスタッフ達と提携を結んでいることを就職の条件に挙げているなら、ヤフー!-フェイスブックの提携によって、ヤフー!の検索エンジンが復活することに賭けるのではなく、ビングで働くべきである。

また、曇りの多いワシントン州ベルビューのビング本社で働く気になれなくても(実際にはそこまで曇っていない)、ビングはシリコンバレーにもオフィスを構えている。このオフィスは、最近までは、ヤフー!と呼ばれる弱小企業からビングにやって来たショーン・サクター氏が率いていた。

ヤフー!は与党?グーグルは野党?

ここまで私が指摘してきた誤りは、テレグラフの記者の推測だったように思うが、これから指摘する誤りは、ヤフー!のスタッフ(恐らく重役の1人)による推測の可能性がある。この人物は、この提携がいかに素晴らしいかを次のように表現している:

フェイスブックとヤフー!の提携はグーグルに大きな脅威を与え、世界のテクノロジー企業の序列を変えるだろう。ヤフー!の重役は、絶対多数政党の存在しない議会の少数派のようなものであり、別の政党と提携を結ぶことで、影響力を持つことが出来るようになる。

ヤフー!が与党?低迷を続け、検索テクノロジーを持っていない企業が、フェイスブックを – 恐らく検索において – グーグルに大きな脅威を与えるサービスに変えるとでも言いたいのだろうか?

思わず笑ってしまった。本気なのだろうか?次はモバイルの分野でAOLがマイクロソフトの勢いを取り戻す上で貢献するとでも言いだすのだろうか?

ヤフー!はマイクロソフトを見捨てるかもしれない(ただし、フェイスブックと提携を結ぶためではない)

間違い探しはこれで最後にしたい:

シリコンバレーの専門家は、マリッサ・メイヤー氏が元勤務先のグーグルに運命を委ねる可能性があると推測していたが、代わりに、こちらも元グーグルの重役であるサンドバーグ氏と力を合わせて、ライバルに立ち向かうと見られている。

しかし、フェイスブック-ヤフー!のタッグチームの脅威を受けるメジャーなテクノロジー企業はグーグルだけではない。ヤフー!とマイクロソフトとの関係も危うくなる可能性がある。

確かにヤフー!はマイクトソフトには満足していない。やむを得ない理由もある。ヤフー!はマイクロソフトと手を組むことで大金を得られると得意げに考えていたが、残念な結果に終わっている。

ヤフー!がマイクロソフトを見限る理由 & その時期

四半期が終わる度に、マイクロソフト側は、次はきっと改善されると約束する。現実には、「検索ごとの収益のギャップ」は埋まっていない。このギャップが埋められない状況では、ヤフー!は来年の3月31日にマイクロソフトとの提携契約を解消することが出来る。この点に関しては、今年投稿した以下の記事を参照にしてもらいたい:

ヤフー!がビングの下を去り、グーグルではなく、フェイスブックと手を組んで、検索の問題を解決すると言うアイデアがいかに非現実的かを知りたいなら、この記事は必読である。

ヤフー!はコアの検索テクノロジーを持っていない – タイムリーに大量のウェブページをインデックスし、アルゴリズムを用いてマッチするウェブページを探す技術だけでなく – 業界を引っ張るグーグルとは異なり、利益をもたらす仕組みを介して検索広告を表示させる技術もない。

パナマ広告システムを作って、より多くの収益を上げることを目論み、失敗に終わったことは(今よりも検索部門の人材が豊かで、シェアも高かった時代)、投資家がヤフー!を信頼しなくなった主な理由の一つであり、やがてマイクロソフトとの提携を結ぶきっかけとなった。

要するに、ヤフー!が検索サービスを提供するには、事実上、一からやり直し、グーグルとビングが周回を重ねる中、検索エンジンを最初から作らなければならないのだ。ヤフー!はフェイスブックの力を借りてこの取り組みを始めるかもしれないが、フェイスブックが役に立つとは思えない。フェイスブックは独自の検索エンジンを運営しているわけではなく、ヤフー!にとって価値のある経験を持っているわけではない。

フェイスブックが検索に(あまり)貢献できない理由

どこからか「フェイスブックはウェブの至る所からいいね!を獲得している」、「いいね!されたページから情報を得ている」、「間違いなくスケールについて熟知している」、「尚且つ優秀なスタッフを抱えている」と言う声が聞こえてきた気がする。

確かに、フェイスブックは多くの点で素晴らしいサービスだと言える。フェイスブックが、他のユーザーとの関係を分析して私のニュースフィードに掲載するアイテムが異常なほど的を射ていることがある。フェイスブックのエンジニアリングの能力は疑う余地がない。しかし、ウェブ検索はソーシャルネットワークの運営とは全く異なる。ウェブ検索では次の点が重要視されている:

  • 大量のウェブページを集める
  • 数秒でこの大量のページの中から配信するページを選び、最新の情報を提供する
  • (時には数日おきに)タイムリーにすべてのページを見直す
  • ページをランク付けする方法を考え、最も関連するページを表示させる
  • 「jaguar」や「apple」や「football」等、ワードが複数の意味を持つ場合のランク付けの方法を考える
  • 楽な道を選び、大量の劣悪なページおよび質の低い関連性のシグナルを用いて、検索エンジンが集めるデータを氾濫させる人達がもたらす関連性の低さを回避する

上述したのは、すぐに浮かんだものだけである。ウェブ検索は簡単ではない。私は17年にわたって検索を取り上げてきた。検索業界をどうにかして変えると息巻いていた様々なタイプの検索スタートアップを見てきた。実際にその約束を果たしたスタートアップが1社あった。それがグーグルだ。グーグルは、基本的に検索に集中し、何年間も努力を重ねた結果、この地位を確立したのだ。

フェイスブックが検索でグーグルに戦いを挑むなら、本気で努力し、大きなエンジニアリングの投資を行い、そして、優秀な人材を多く集めなければならないだろう。フェイスブックがこのような取り組みを行っている兆候はない。実際に、グーグルからも、そして、ビングからも目立った人材の流出は見当たらない(実際に人材が流れると目立つ)。事実、ヤフー!で人材流出が起きたときは話題になった。

また、万が一フェイスブックが実際に検索に進出したとして、ビングを使ってウェブ検索で何ができるのかを本格的にテストするはずである。

今のところその気配はない。フェイスブックでビングの検索結果を得ることは出来るが、複数の手順を踏む必要がある。これが現実だ。既存の素晴らしい検索パートナーであるビングを用いて、画期的なフェイスブック検索をテストしていないにも関わらず、「ヤフー!が検索業界への鍵を持っている」とフェイスブックがのんびりと考えていると言うのは、空想でしかない。

フェイスブックによる検索へのチャレンジ

しかし、テレグラフの記事は次のように主張している:

フェイスブックは、ウェブ検索機能を強化する計画を既に明言している。設立者のマーク・ザッカーバーグ氏は、フェイスブックは「ユーザーが持つ疑問に対して、フェイスブックならではの方法で答える」と指摘しているのだ。

確かにザッカーバーグ氏はそのように話していた。テッククランチ・ディスラプトで同氏がこの発言を行った際、私は会場にいた。以下にこの点を取り上げた記事を掲載しておく:

ザッカーバーグ氏は、フェイスブックが検索でグーグルと真っ向から勝負するのではなく、例えばお薦めの寿司屋を探している場合等、人気が高い質問や個人的な質問に対する答えを提供する取り組みではグーグルに勝ると言っていたのではないだろうか。

フェイスブックは確かにこのような取り組みを実施することが出来るポテンシャルを秘めている。検索であまり進展がないことに逆に私は驚いている。しかし、フェイスブック上の検索の大半(私が前回フェイスブックに確認した時点では90%以上)は今でもユーザーを探す検索であるのが現実だ。

フェイスブックで多目的の検索エンジンを構築することを望む声はほとんどない。グーグルのユーザーがグーグルにソーシャルネットワークを求めていたわけではないように(実際にグーグルはソーシャルネットワークを始めたわけだが、グーグル+は要求が大き過ぎて対処に困る状況には至ったことはない)。

フェイスブックが実際にフェイスブック検索エンジンの構築に踏み切ったなら、次の2つのボックスのうち、より重要なボックスを決める上で悩むことになるだろう:

1つのボックスに2つの異なる役目を持たすのは難しい: 検索のニーズのために存在するのか、あるいは、アップデートを提供するために存在するのか。私はフェイスブックが、ソーシャルネットワークを運営する上で重要なアップデートを促す取り組みに焦点を絞る選択肢を賢く選んだと考えている(だからこそ、アップデートステータスのボックスの方が目立つのだ)。検索?確かに収益源になるポテンシャルは秘めているが、検索を本格化させ、検索を促すために、ユーザーの習慣に大幅に干渉する価値はあるのだろうか?中心的な収益源を危険に晒す価値はあるのだろうか?

フェイスブックの発見エンジン?

フェイスブックは検索に関しては今後も慎重な姿勢を崩さないだろう。ただし、フェイスブックは理に適っている分野に手を出し、検索の人材を活用して、ユーザーが実際の検索では実施していないものの、抱えている可能性のあるニーズに対する答えを浮上させる“発見”の取り組みを推進するのではないかと私は推測している。

例えば、買い物サイトにアクセスし、そして、様々な製品を閲覧している場合、フェイスブックは、この行動を把握し、関連する製品を提案することが出来るかもしれない。事実、最近記事で取り上げたように、リターゲティングのパートナーと手を組み、フェイスブックはこの取り組みを実行に移している:

しかし、フルスケールの検索エンジンとなるとピンとこない。そもそも理由が見えてこない。特にフェイスブックがビングと質の高い検索結果を提供する提携を結んでいる現状では、どうしても理解できない。

魔法のソーシャルシグナルのソリューションは存在せず

これは余談だが、フェイスブックが、検索を改善する上で鍵を握るソーシャルデータを持っていると考えている人達がいる。なんといっても、フェイスブックはウェブ上でいいね!されているアイテムを知り尽くしているのだ。しかし、魔法のようなソーシャルベースのフェイスブック検索エンジンが登場し、グーグルを倒すと予告する人達が現れ始めたのは5年も前である。その後、2010年にフェイスブックがオープングラフを立ち上げた際に再び息を吹き返したものの、いまだに待っている状態である。

実は、ソーシャルデータは検索結果を改善する上で重要な鍵を握っていると言う点に関しては私も同じ意見である。しかし、今の段階では、ビングがフェイスブックの全てのソーシャルデータにアクセスすることが出来るにも関わらず、質が落ち始めているリンクをベースとしたランキングシグナルの代わりとして利用するには問題があると言わざる得をない。グーグルもまた同じ理由でソーシャルデータの利用に苦戦している。以下の記事ではこの問題を詳しく説明している:

個人的には、グーグルとビングの両検索エンジンは、ソーシャルデータの利用に関して、まだまだ努力が足りないと思う。リンクは昔から完璧なシグナルではなく、長期間をかけて改善してきた。ソーシャルシグナルは有望だが、主要な検索エンジンは、このデータを本気で集めようとはしていない。

この点もまた、グーグルが、フェイスブックのデータを全く得ていないため、おいてきぼりにされると言う考えにつながる。しかし、実際にはこのデータがなくても、グーグルはフェイスブックのいいね!のアクティビティが活発な上位のページを既に返している。 フェイスブックのデータを持っていなくても、今のところはグーグルの検索結果には悪い影響は出ていない。また、グーグル+が、信頼することが出来る重要な「投票箱」の役割を果たしている。

ヤフー!にとっての現実的なマイクロソフトの後釜: グーグル

結局、ヤフー!がマイクロソフトとの提携を解消するなら、現実的な代わりの候補者は1人しかいない: グーグルである。この提携の実現は、前回、2008年にグーグルとヤフー!が提携を協議した際に脅しをかけた司法省に大きく左右されるだろう。

ヤフー!とフェイスブックが検索を含む取り組みにおいて協力するための話し合いを進めているというテレグラフの主張を私は疑っているわけではない。また、グーグルの自然検索部門の元重役の一人であり、非常に賢い人物のマリッサ・マイヤー氏が、検索広告部門の元重役の一人であり、こちらも非常に賢い人物のシェリル・サンドバーグ氏と話し合いを行っていると言う話はとても興味深い。しかし、ヤフー!が、ビングから既に得ているメリット以外のメリットをフェイスブックに与えることが出来ると言うのは考えにくい。

追記(東部標準時間 2:11 AM): AllThingsDのカラ・スウィッシャー氏のソースは、検索の取引は行われていないと伝えている


この記事は、Search Engine Landに掲載された「A Yahoo-Facebook Search Partnership? Reality Check Time!」を翻訳した内容です。

元々、Yahoo!のマリッサ・メイヤーとFacebookのシェリル・サンドバーグが直接話をしたことからネット業界で大きく拡がってしまったような話ですが、、、流石サーチエンジンランドだけに冷静に分析してくれた内容でした。記事の後半にもあるように、そもそもFacebookがウェブ検索を導入すれば利用が広まるという単純な話でもないでしょうし、今後Facebookならではのソーシャル検索サービスをウェブ検索と連携させつついかに充実させていけるかというかが鍵なのでしょうね。しかしソーシャル検索はリアルタイムフィードの多くをTwitterが囲い込んでいるわけですし、ソーシャル、リアルタイムに関してGoogleのような圧倒的な検索サービスを作るのは至難の業でしょうし。。。当面は今後の展開を見守っていきたいです。

しかし結びのコメント、必ずしもBingとの提携がうまくいっているとはいえないYahoo!ですが、やっぱりBingがダメならGoogleしかないですよね。。。しかもそのGoogleの幹部だったマリッサ・メイヤーが今やYahoo!のCEOなのですし。その意味ではBing単独のシェアを伸ばしつつも一番危機感があるのはMicrosoftなのかもしれません。 — SEO Japan [G+]

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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