米国Yahoo!の再生シナリオ:Bing買収かGoogleに乗り換えか?

公開日:2012/08/02

最終更新日:2024/02/18

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Googleのマリッサ・メイヤーがYahoo!のCEOに就任したことが話題になりましたが、今後のマリッサの仕事、そしてYahoo!の動きに大きな注目が集まっています。今回はサーチエンジンランドがその可能性について考察した興味深い記事を。 — SEO Japan

microsoft-yahoo-search-allianceヤフー!の収益は再び減少し、マイクロソフトとの契約の下、収益の保証が約束されているため、マイクロソフトが減収を補填しなければいけない状況が続いている。この状況が長引き、パフォーマンスが一向に改善しないなら、ヤフー!はグーグルを含む、新たなパートナーを探す可能性がある。

今回は、ヤフー!とマイクロソフトの提携がいまだに低迷している理由、そして、この避けようがない失敗が続くとヤフー!がかつてのパートナーであるグーグルとよりを戻す可能性がある点を詳しく見ていく。

RPSのギャップ


今週行われた業績報告会の場で、ヤフー!の最高財務責任者のティム・モース氏は、各検索に対して見込まれる収益とヤフー!がマイクロソフトと提携を結ぶことで得られると望んでいた収益の間には今も差があると述べていた。

私は業績報告をライブで聴いていた。以下に、モース氏の発言を掲載する。この報告会の模様はシーキングアルファにも記録にもされている:

残念ながら、前回の四半期と同じように、市場のRPSのギャップを埋める件に関して、マイクロソフト側の進歩を報告することが出来ません。サーチアライアンスの市場のRPSは引き続きヤフー!の目標を下回っており、そのため、RPSの保証をマイクロソフトから依然受けている状態です。両社ともに全力でパフォーマンスを大幅に改善するべく努力を継続しており、私達は次回の収支報告の場でこのジョイントベンチャーに関する最新情報を提供する予定です。

RPSは「検索1回の収益」の総計を指し、ヤフー!とマイクロソフトの元々の契約によると、ヤフー!側が同意したRPSを達成しなければならないようだ。目標の額に達しない場合、マイクロソフトは穴埋めをすることになる。

両者が合意したRPSには、契約が締結されてから一度も到達していない。 昨年、提携が期待された収益を上げていないとしてヤフー!がマイクロソフトを堂々と非難するようになったため、この問題が表面化することになった(ヤフー!検索収益に赤信号を参照)。

マイクロソフトには、最低限の金額を支払う義務があるが、この保証は今年の3月31日に終わる取り決めになっていた。しかし、2011年10月、ヤフー!は、マイクロソフトが米国およびカナダの検索アクティビティに関しては、来年の3月31日まで引き続き保証した金額を支払うことに同意したと発表していた。

グーグルの広告のパフォーマンスに憧れて

前四半期の期待されたRPS、そして、実際のRPSは幾らだったのだろうか?保証によってマイクロソフトは何ドル支払ったのだろうか?RPSは過去1年間の収益を基にしているため、再交渉を行った際、下げられたのだろうか?

…等の疑問を、この契約に関する一般的な情報の提供を要請するついでに、ヤフー!に投げ掛けた。こういった複雑な金額を取り上げる上で、何も見落としていないことを私は確認したかったのだ。

昨年、ヤフー!側は情報の提供を望んでいた。私が提携の下収益が期待外れに終わっていることを非難していたため、当事者の視点で私に状況を見て欲しかったのだろう。この点を考慮し、私は最新の収益のおさらいをしてもらえるものだとばかり思っていた。しかし、実際には「RPSの詳細に関しては何も言えません」と言う返事だった。

了解。そこで私は方針を転換し、シティーリサーチの専務でインターネットアナリストでもあるマーク・マハニー氏に声を掛けることにした。私とマハニー氏は数年来の知り合いであり、私は様々なインターネット企業の財務に関する同氏のレポートを毎回高く評価している。RPSの金額は明らかになっているのだろうか?するとマハニー氏は次のように答えてくれた:

良い数字は今まで一度も目にしていない。恐らく、RPSのギャップは50%近く開きがあるのだろう。要するにヤフー!& マイクロソフトのRPSはグーグルよりも50%少ないと言える。つまり、グーグルが$0.35RPSを稼ぎ出しているなら、ヤフー! – マイクロソフト連合のRPSは$0.18程度なのだろう。繰り返すが、これはあくまでも私の推測である。

背景を詳しく説明しよう。この取引には、グーグルのRPSに迫るRPSを実現することを謳う条項が定められている。この条項については最後に再び触れるつもりだ。つまり、「RPSのギャップ」に関する主張は、全てヤフー!がマイクロソフトから手に入れ、ヤフー!の検索結果に表示する広告が、グーグルで同じ量の広告を表示した際に得られる収益に届いていないことに端を発しているのだ。

結論: 計画通りには進まず

これは大事なポイントにつながる。つまり、明確な数字が公表されていないとしても、この提携はヤフー!が望んでいたような成果はもたらしていないことは明白である。四半期ごとに、ギャップが埋められていない現状を気まずそうに指摘せざるをえない状況が続いている。すべての業績報告会の記録を読んでみたが、読んでいて切なくなった。涙が止まらない。

ヤフー!がマイクロソフトの広告の掲載を始めた、2010年の第4四半期の業績報告会でのヤフー!側の発言を以下に記録する:

2011年に入りましたが、マーケットはヤフー!が望んでいたクリックの量およびRPSを実現していません。アライアンスで私達が確立した財務モデルを達成するため、今後の2四半期においても集中的な取り組みを続けていく必要があります。

最初からこの提携は期待していた成果を上げることに失敗していたのだ。この不甲斐ない結果に対して、ヤフー!はあと2四半期様子を見ようと決断していた。しかし、2011年の第1四半期の業績報告会では、さらに失望は深まっていった:

残念ながら、adCenterは、私達が期待し、可能だと考えていたRPSに到達していません。スポンサーの方々は好調なROIを達成していますが、現在のadCenterのプラットフォームが持つ技術的な制限によって、クリックの量が追いついていないのが現状です。ヤフー!は今年の中頃にはRPSがプラスマイナスゼロの状態になると期待していましたが、マイクロソフトがこの目標を達成するまでにはまだ時間がかかるようです。年末にはこの目標が達成されることを願っています。

この提携は2四半期に渡って計画通りに進まなかっただけでなく、ヤフー!はこの失望は2011年の年末まで続くと警告している。ヤフー!は失望したはずだ。次に、2011年の第2四半期の業績報告会でのヤフー!のコメントを掲載する:

合同の市場から得るRPSにおいては遅れを取っていますが、マイクロソフトのRPS保証によってヤフー!の収益は守られています。今年の年末までにはRPSを部分的に達成することが出来ると確信しています。

RPSクラブの第一の原則 – RPSの数字を出すな

ヤフー!は、投資家達に対してRPSの重要性を3四半期に渡って力説してきたが、実際の数字はいまだに明かしていない。

これは決して明かしてはいけない基準であり、ヤフー!の元CEO、キャロル・バーツ氏は、2011年の第2四半期の業績報告会で、「ギャップが何であれ、4月と比べると20%は埋められた」と曖昧に発言するに留まっていた:

第2四半期の終わりには、ヤフー!は新しいプラットフォームのイニシアチブを立ち上げる前の4月に計測したRPSのギャップの約1/5を埋めることに成功しました。分かりやすく説明しましょう。RPSが20%増加したわけではなく、4月の時点で存在したRPSの1/5が埋まったと言うことです。

常軌を逸している。そして、次の四半期では更に悪いニュースがヤフー!を待ち構えていた。2011年の第3四半期の業績報告会で、ギャップが埋まることはなく、ヤフー!はマイクロソフトの保証を延長する契約を結んだと発表したのだ:

収益を確実にするため、マイクロソフトとヤフー!は、2013年の3月まで米国およびカナダにおけるRPSの保証を延長することに先日同意しました。ヤフー!は出来るだけ早く残りのギャップを埋める取り組みを継続し、当然ですが、保証が終了する前に目標を達成するべく努力しています。両社は今後もサーチアライアンスの成功に向けて全力で取り組み、そして、RPS保証の延長は、この取り組みが本気である何よりの証拠と言えるでしょう。

しかし、一応は朗報と思われるニュースも発表されていた。ヤフー!はギャップをさらに少し埋めることに成功していたのだ。モース氏は次のように述べていた:

米国での運用RPSは、マイクロソフトとヤフー!の両社がギャップを埋めるイニシアチブを完了したことを受け、増加を続けています。第3四半期の終わりには、4月の時点で存在したRPSギャップの30%近くを埋めました。

調子は良さそうだ。30%とは随分と大きな数字だ。しかし、ヤフー!が以前ギャップを20%埋めたと言っていた点を忘れないでもらいたい。ヤフー!とマイクロソフトの従業員が総力を挙げて取り組んだ結果、10%しか改善することが出来なかったのだ。

それでも、2011年4月に存在したギャップが何であれ、とりあえず好転していることに違いはないようだ。しかし、当時、グーグルの広告収益とヤフーの広告収益は90%の差があったことを考慮すると、30%を埋めたと言えども、グーグルの広告収益の半分に満たないのだ。

到達不可能なゴール…

そして、年末。これがヤフー!の見解だ。RPSのギャップは残っている。ヤフー!は前四半期で10%の改善を達成することに失敗していた。2011年の第4四半期の業績報告会の場でモース氏は次のように発言した:

ヤフー!の米国における成果は、今もなおサーチアライアンスのRPS保証条項による恩恵を受けていますが、米国の運営RPSは両四半期および昨年と比べると、1桁の半ばから後半に値する改善が見られました。

私は数学が苦手だが、少し計算してみよう。4月に存在した謎のギャップは、次の四半期で20%減り、その次の四半期で10%減少したとされている。そして、3度目の四半期では、5-9%埋められたようだ。目標に近づいているものの、永遠に届かないように思える。四半期ごとにギャップは前の四半期の半分ほどしか埋められなくなっている。目標の値には永遠に届きそうもない。

しかし、モース氏は手放しでこの進歩を褒めている。どうかしているとしか私には思えない。以下に同氏の発言を掲載する:

第4四半期で、マイクロソフトは複数の改善を行い、スポンサーに対するクリック数が増加しました。特に、ブラックフライデーやサイバーマンデー等の大事な時期に大きな改善が見られました。ヤフー!の営業チームは、アカウントの最適化を巧みに実施し、多くの重要なサーチスポンサーに望ましい成果を届けることに成功しました。事実、前四半期では、アルゴリズムのパフォーマンス、テクノロジーの強化、そして、売り上げの最適化に至るまで、アライアンスにおいて今までで最高の成果を上げていました。

ギャップを埋める「改善」率は前四半期と比べると半分、そして、前の前の四半期と比べると25%程度に落ちているにも関わらず、アライアンスにおける最高の成果を上げたと自慢しているのだ。私が何か完全に見落としているのだろうか?もしくは、具体的な基準が欠けているためにヤフー!が順調に進歩しているように聞えるだけなのだろうか?

これは余談だが、マイクロソフトがどういうわけかブラックフライデーおよびサイバーマンデーの広告を改善したと言う件を読んだとき、私はマイクロソフトの検索結果から謎の失踪を遂げた、ヤフー!も利用していたこのブラックフライデーおよびサイバーマンデーのサイトが何かしら貢献していたのかとすぐに考えた。

今も達成不可能

次の四半期 – 2012年第1四半期の業績報告会では、ギャップに関する情報は全く明かされなかった:

本四半期では、市場RPSのギャップを埋めるマイクロソフトによる取り組みの著しい進歩を報告することは出来ませんが、私達は結果を改善するため、そして、今後、RPSのギャップを埋める取り組みにおいて一環した進歩を遂げるため、積極的にマイクロソフトに協力しています。

再び計算をしてみよう。ギャップは20%埋まり、次に10%埋まり、その後、5-9%埋まり、最終的に0%にまで落ち込んだ。この提携によってヤフー!が目標を達成する日がやって来るとは思えない。この点は既にハッキリしている。しかし、投資家からプレッシャーを掛けられたモース氏は、保証期間が終わる2013年の3月31日までには埋まると信じていると述べていた:

2つ目の質問はRPSのギャップに関してでしたね。ヤフー!はマイクロソフトと共に全力を尽くし、目標達成に向けて努力しており、また、マイクロソフトも間違いなく私達の市場RPSを達成すべく、力を尽くしているはずです。しかし、実のところ、私達が最初の四半期で望んでいた、もしくは思い描いていた成果を上げることは出来ていません。これは問題です。しかし、RPSの保証については後1年間猶予があり、私は今でもRPSの保証期間が終わるまでには、目標を達成することが出来ると信じています。従って、この点は両社にとって重要であり、当然、マイクロソフトも全力を尽くしており、私達もマイクロソフトに協力しています。

ここで、この記事の冒頭で私が抜粋した、2012年第2四半期の行政発表会での発言に戻る。「市場のRPSのギャップを埋める件に関して、マイクロソフト側の進歩を報告することが出来ません。」

ギャップは永遠に埋まらない: 箇条書きで説明

それでは、次に改訂、改善記録、四半期ごとの記録、現状を記しておく:

  • 2011年4月: RPSのギャップがベンチマークとして用いられる。RPSの値は不明。
  • 2011年7月: ギャップは20%埋まる。
  • 2011年10月: ギャップはさらに10%埋まる。
  • 2012年1月: ギャップは5-9%埋まる。
  • 2012年4月: ギャップは0%改善される。
  • 2012年7月: ギャップは0%改善される。

2011年4月のギャップがどれだけ埋まっていたとしても、収益保証が満期を迎えるまでに、ヤフー!は残りの60%を9ヵ月間で埋めなければならない。ヤフー!がこの目標を達成したとしても、何らかのギャップが残ると考えられる。また、ヤフー!がギャップの内容の公表を頑なに拒否している点を考慮すると、とてつもなくひどい状態なのだろう。

検索収益はプラスだけど….

ここで、グーグルによる救出劇を取り上げたいところだが、お楽しみは後に取っておこう。まずは、今までRPSのギャップが一向に埋まらない悲し過ぎる経緯を綴ってきたわけだが、一つ明るいニュースを届けたいと思う。

以下の表に注目してもらいたい(クリックすると拡大する):

明るいニュースとは、ヤフー!が検索広告から毎四半期獲得してきた多額の検索収益 前TACである。TACは「traffic aquisition costs」(トラフィック獲得コスト)の略であり、前TACとは、アフィリエイトやパートナーに一部の料金を支払った後、ヤフー!が広告から得る純利益である。ゆっくりではあるが、過去1年半で確実に検索収益は増加しているのだ。

一方、この収益は、マイクロソフトとの提携契約の下、ヤフー!がマイクロソフトに支払わなければならない12%は反映していないと私は考えている。この点を考慮すると、増加は続けているものの、2011年の第1四半期は3億5700万ドルを下回ると見られる。

「純」利益を把握しているのはヤフー!のみである。そのなかの一部には保証契約の下、マイクロソフトが支払っている金額が含まれる可能性があり、12%を削減していると思われる。いずれにせよ、明確な数字を出すのは不可能に近いだろう。

しかし、2010年の第4四半期いら、ヤフー!に広告を提供しているマイクロソフトとの提携が、2009年の第1四半期に起きた検索純利益の急落を大幅に改善しているわけではない点はハッキリしている。それではお待ちかねのグーグル様の登場だ。

ヤフー!が「契約解消」 & グーグルの要因

米司法省は、ヤフー!とグーグルが2008年に望んだ検索協定を実現すると、独占禁止法を下に措置を講じると警告していた。広告料金を上げる等の行為が行われる可能性があったためだ(まるでグーグルが料金表を明記しているかのような考えだが)。

ヤフー!をマイクロソフトの支配下に収めたところで、グーグルが広告料金を変えないことは目に見えていた。グーグルが万が一広告料金を変えていたなら、ヤフー!とマイクロソフトが必死で到達しようとするRPSをグーグルが設定するわけがない。

グーグルとヤフー!が手を組んでいたら、サーチアライアンスが一向に達成することが出来ないRPSを実現していたか、もしくは超えていた可能性は十分にある。

これはあくまでも過去に関する推測である。どうなっていたかは分からない。しかし、過去の推測は未来に対する推測につながる。収益保証は1年以内に切れ、ヤフー!がマイクロソフトとの提携で決めたRPSを達成する可能性は著しく低い。目標達成に失敗した場合、ヤフー!は契約を打ち切る選択肢を行使する可能性がある。今週の初めに行われていた業績報告会でモース氏はこの“契約解消”の可能性を示唆していた:

最後になりますが、RPSの保証に関して、来年の第1四半期まではこの契約は有効です。そのため、まだ9ヵ月間前後残っているのです。繰り返しますが、この期日に近付くにつれ、ギャップの状況は明確になっていくでしょう。マイクロソフトがどのような対策を講じるのか見守っていきたいと思います。この点に関しては包み隠さずにお伝えしたいと思います。最終的に現在結んでいる契約を解消するかどうかに関しては、どうすべきか分かっています。5年後には、マーケットのリーダーに対するRPSの閾値を達成していなければなりません。それが出来なかった場合は、解消することになります。

契約締結から5年後となると、2015年の2月23日になる。しかし、わざわざカレンダーに書き込む必要はない。2013年3月31日に注目するべきである。この日、延長されている保証が満期を迎える。この日がやって来たら、ヤフー!は腹を立て(もしくはプレッシャーをかけられ)、5年を待つことなく、提携を解消する可能性がある。ヤフー!がその権利を持っていると推測されるのだ。

ヤフー!-マイクロソフトの検索契約のコピーの「Termination Provisions」(解約条項)を見てもらいたい。

ヤフー!は、米国内のヤフー!とマイクロソフトのクエリの合計の米国内の12ヵ月間の平均のRPS(以降、「米国RPS」)が、グーグル社(グーグル)の推測されるRPSと比較した上で下回る場合、もしくは、ヤフー!とマイクロソフトのクエリの市場シェアの合計が特定の%を下回った場合、検索契約を解消することが出来るものとする。

どうやら、マイクロソフトがグーグルが得ている広告収益と同程度の収益を得ない限り、ヤフー!は提携を解消することが出来るようだ。

マイクロソフト以外ならグーグルしか考えられない

google-bing-yahoo-logos当然ながら、ヤフー!は別のパートナーを見つけるまでは、マイクロソフトとのパートナーシップを見限ることは出来ない。その候補は限られている。ヤフー!が求める検索クエリを提供することが出来る検索エンジンは米国には存在しないのだ。

アスク.com?アスクは最近ほとんどグーグルにアウトソースしている。ブレッコ?もちろん喜んで提携を結ぶだろうが、大幅に拡大を実施しなければならず、また、関連性の領域においてまだまだ改善しなければならないことが多く残っている。ヤンデックスやバイドゥが参入する可能性はあるだろうか?

それではヤフー!ではなくなってしまう。ヤフー!は既に大勢の検索の人材を失っており、主要な検索テクノロジーは最新の状態が保たれていない。マイクロソフトと提携を結んだ際、ヤフー!は「予備計画」なしで身を委ねていたのだ。

今週の初めに私が投稿したエントリ「元グーグルの重役が指揮を執ったヤフー!、皮肉にも検索の優先度が下がる」では、これらの問題を、そして、マイクロソフトの現実的な代打としてグーグルが考えられる点をより詳しく説明している。

また、この投稿では、ヤフー!が実際にグーグルと提携を結ぶことが出来るかどうかと言う難題にも触れている。以前司法省は反対していた。再び反対する可能性はある。ヤフー!は現在弱体化しており、また、サーチアライアンスは期待していた効果を上げることはなく、また、グーグルの広告価格を魔法のように下げることも叶っていない。

サーチアライアンス – マイクロソフト側にはプラスに働く

サーチアライアンスは、当然ながら、マイクロソフトにはプラスに働いている。ヤフー!の入札においてグーグルが加わらないため、マイクロソフトはもともと支払わなければならなかった金額を大幅に削減することに成功した。もちろん、マイクロソフトは当初からヤフー!の全てを手に入れようとしていた。しかし、入札者が一人しかいないため、バーゲン価格で競り落とすことが出来るのだ。

ちなみに、ヤフー!とグーグルの提携に待ったをかけた際に、司法省の反トラスト部門を統括していたのが誰だったかご存知だろうか?トーマス・バーネット氏だ。 バーネット氏は、現在マイクロソフトの反トラスト対策を担当している法律事務所のコビントン & バーリングの共同経営者に名を連ねている。

この提携により、ヤフー!は検索テクノロジーおよび検索広告プラットフォームを断念し、その代わりに…新たなCEO探しに集中することが出来たのだ。あらゆる弊害やヤフー!の今後の方針に悩みながらも、マイクロソフトのビングは検索に焦点を絞ることが出来るようになり、米国のヤフー!の検索シェアに追いつくことに成功した。

しかし、マイクロソフトのオンラインビジネスは四半期ごとに多額の収益を失っている。さらに、一部のマイクロソフトの重役が、ビングをフェイスブックに売却する案を持っていると言う報告も受けている。ひとまず、ヤフー!-マイクロソフトの検索契約の“解消条項”に再び話しを戻そう:

ヤフー!は、マイクロソフトがアルゴリズムによる検索事業または検索の最適化事業から、サービスの提供を中止するか、もしくは全てまたはほぼ全てのアルゴリズム検索サービスビジネスや有料検索サービスビジネスを外部の第三者に売却もしくは売却を試みることで、撤退する試みを行った場合、この契約を解消することが出来るものとする。

マイクロソフトがビングを売却したと仮定した場合、ヤフー!が盛り込まれると保証されているわけではない。

ヤフー!がビングを買うのか?アップルがヤフー!を買うのか?

ここで新たに楽しい推測につながる。万が一、検索を熟知したヤフー!のマリッサ・メイヤー新CEOが、マイクロソフトに対してビングをヤフー!に売却してはどうかと唆したらどうなるだろうか? または、ビングの検索部門の人材およびテクノロジーの提供を打診したらどうなるだろうか?ヤフー!が全ての検索テクノロジーおよび検索広告事業を再開し、かつてマイクロソフトがヤフー!に約束したように、莫大なコストを支払うことなく、マイクロソフトが検索エンジンを所有することが出来ると約束したらどうなるだろうか?

実現したら、楽しみは増える一方であり、これ以上の展開は考えられない。

それでは、ヤフー!が検索エンジン事業を再開したとして、アップルが検索エンジンおよびポータルサービスを加え、クラウド製品を完成させたいと望むようになったらどうなるだろうか?

現段階では、マイクロソフトがビングを見限るとは考えにくい。ヤフー!とマイクロソフトの間で厳しい交渉が行われ、ヤフー!はマイクロソフトにショックを与えるため、グーグルの名前を出す展開に発展すると私自身は考えている。マイクロソフトの利益は倍に増えると私は見ている。今後の展開に注目していきたい。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「As The Yahoo-Microsoft Search Alliance Falls Short, Could A Yahoo-Google Deal Emerge?」を翻訳した内容です。

前半はひたすらヤフーもマイクロソフトも大変だ、という話でしたが 汗、後半は第三者的にはダイナミックで思わず興奮するシナリオでした。まずは軽いジョブ的な仕事から始めている様子のマリッサですが、さて1年後のヤフーが一体どうなっているのか今から楽しみです。 — SEO Japan [G+]

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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