リンクビルディング・被リンク構築キャンペーンのあるべき姿~ペンギンアップデート・パンダアップデート後の~

公開日:2012/07/30

最終更新日:2024/03/08

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ペンギンに続きパンダアップデートまで導入された日本語Google、警告メッセージの配信多発も相まってSEOを目的として被リンク獲得の手法がかつてない程、難しくなっています。あからさまな不自然リンクはもちろん、自然リンク(的な)ものであっても簡単に獲得できるリンクは効果もそれなり、という現状、今後の被リンク構築キャンペーンはどうあるべきなのでしょうか?これまでの歴史と現状と分析しつつサーチエンジンランドのダニー・サリバンがこれからの被リンク構築の姿を語ります。 – SEO Japan

Please ignore Spam Links長年、グーグルは上位にランクインするためにリンクを構築するよう薦めてきた。

しかし、 ペンギンアップデート(日本語)が行われると、リンク構築を求めるグーグルが望んでいた質の高いリンクについて勘違いをしていた人達が大勢いることが、痛々しいほど明らかになってきた。ペンギンアップデートは警告である。

リンクが欲しい気持ちは理解できるが、そう簡単に得られるものではない。“イージーな”リンクではなく、努力を重ね、頑張って手に入れたリンクが求められているのである。

昨日、サーチエンジンランドが主催するSMX Advancedカンファレンスで私はこの勘違いを批判した。

大勢の人達が混乱しているように思え、私のフラストレーションはさらに高まっていった。興味がある方は、下のオーディオで私の怒りの発言を聴くことが出来る(写真は録音を担当したジェレミー・ベンケン氏の写真である):

この暴言のトーンを下げ、分かりやすくまとめたのがこの記事である。しかし、コアのメッセージは同じである。リンクは要らない。良質なリンクが必要なのだ。悲しいことに、大勢の人達が良質なリンクが何なのか全く分からなくなってしまったのだ。

グーグルではなく、ユーザーのためのリンクを

サーチエンジンランドの記事に先月投稿されたコメントは、核心をついていた。コメントを投稿した人物(既に削除されている)は、異なるタイプのリンクについて問い合せ、それぞれのタイプがまだ価値があるのかどうかを尋ねていた。私はそれぞれのタイプに関する質問への回答から始めた:

私ならディレクトリだからと言う理由でディレクトリにサイトを投稿しない。本物のトラフィックを運んでくれるディレクトリー投稿する。なぜなら、実際に利用されているディレクトリが重要なのだ。

また、積極的に利用されているメジャーなソーシャルブックマーキングサイトにも投稿するだろう。

広告サイトに理想的なオーディエンスが存在するなら、サイトを投稿するべきだ。

何か有益な意見を持っているなら、ブログにコメントを投稿することも出来るが、何も言うことがないなら、ブログのオーナーとして黙っていよう。特にリンクを落とすためだけにコメントを投稿するのは厳禁である。

他にもリンクのタイプはある。私はこの時点で疲れ、もっと大きな問題に触れる必要があると感じていた:

検索エンジンのランキングのためだけのリンク構築アクティビティは回避する必要がある。これはもう1点の質問にも関連している。

リンクが重要だと学んだために、こういった場所に関して疑問を持ったのだろう。しかし、重要なリンクが必要な点もまた忘れないでもらいたい。ウェブを走り回って簡単なリンクを獲得するのは誰でも出来る。そのため、このタイプのリンクの重要度は高くない。

実際にオーディエンスが存在し、リンクを見て、クリックし、サイトを直接訪問してもらえるようなウェブサイトからリンクを獲得したいところだ。すると、検索エンジンが見返りを与えたくなるようなリンクを構築していることになる。

重要な部分は太字にした。誰かのランキングを改善するためではなく、ユーザーが今見ているページよりも多くの情報を得る手段としてリンクを見るため、リンクが求められているのだ。

私はコメントを投稿した人物に、重要なリンクではなく、ただ単にリンクを得ることを目指したリンク構築に対するいい加減なアプローチをどこで学んだのか尋ねてみた。多くのコメントやフォーラムでのディスカッションで、そして、多くのサイトで、ペンギンの攻撃を受けたとして愚痴をこぼす人達が続出している。そのため、重要なリンクを獲得する基本中の基本が忘れられているのか、もしくは、そもそも多くの人々が学んでいなかったかのいずれかであり、単純に私は知りたくなったのだ。

年寄りの叫び & 耳を傾けるべき理由

グラントリノのウェブサイト

それでは私が年寄りとなり、言いたいことを言わせてもらおう。私がただ単に世間知らずであり、厳しい現実が見えていないため、耳を傾ける価値がないと思うなら無視しても構わない。

年寄りは、検索エンジンがそもそもリンクが欲しいと望んだ時代、そして、その理由を覚えており、大勢の人達が道に迷ってしまった経緯をよく把握している。

例えば、グーグルが創業された当初、グーグルは、求めているリンクのタイプの一つはディレクトリのリンクだと助言していた。当時、ウェブサイトを見つけるために、実際に人々が利用しているメジャーなディレクトリは数えるほどしかなかったためだ。ヤフー!、オープンディレクトリ、そして、ルックスマート等である。

ユーザーは、特定のトピックに関するサイトを探したいため、こういったディレクトリにアクセスして、見やすい、整理されたリストを手に入れていたのだ。

ディレクトリ & 参入する際の障壁

上述したディレクトリでは、人間の編集者によって管理され、選ばれたサイトのみが取り上げてもらえたのであった。誰でもリストアップしてもらえるわけではなかった。だからこそグーグルは、これらのリンクがウェブサイトに関する信任投票として重いと感じていたのだ。

グーグルは、サイトの質が高いかどうかを判断する取り組みを第三者に任せることが出来たのであった。グーグルはヤフー!にリストアップされているかどうかを確認することも可能であった。リストアップされている場合、当該のリンクはサイトに有利に働いた。

グーグル、そして、私自身も当時推測していなかったことがあった。それは、ディレクトリ業界全体で、まるで全てのディレクトリがヤフー!やオープンディレクトリと同じぐらい重要だと言わんばかりに、サイトのオーナー達に“ディレクトリリンク”を与えるためだけのディレクトリが大量に出現したのだ。

グーグルは、ディレクトリリンクを求めていた頃、誰も聞いたことのないようなディレクトリ、または実際には誰も利用していないディレクトリではなく、当時のメジャーなディレクトリからのリンクを指していた。

先日、SEOmozは、3000サイト近いディレクトリの何%がグーグルから追放されているのか調査したと投稿で報じていた。安全と見られていた80%が優れたリンククレジットをもたらすと考えているなら、その考えを改めてもらいたい。リストアップしてもらえる基準は何だろうか?誰でも掲載してもらえるのだろうか?それとも、選ばれるのだろうか?誰でも認めてもらえるなら、本当の意味での出来に関わらず、誰でも“良く出来ました”スタンプを捺してもらえるようなものだ。個人的にはこのリンクに価値があるとは思えない。

ディレクトリの狂気はそこで終わらなかった。リンクのタイプの見直しは、リンクの品質には全く触れられずに行われているようだ。

リンクの細部に拘り過ぎてリンクの全体が見えない

先日、SEOmozで、カーソン・ワード氏が、ブログネットワークからフォーラムリンクに至るまで、避けるべき17点のリンクのタイプを挙げていた

サーチエンジンウォッチでは、ジュリー・ジョイスが、コメントリンクからゲスト投稿に至るまで様々なタイプのリンクの現状を網羅し、また、サーチエンジンランドの先日のリンクウィークコラムも、様々なプロフィールに必要なリンクのタイプに触れている。また、リンクウィークコラムでは、エリック・ワードも避けておきたい15種類の「不自然なリンク」(日本語)を取り上げていた。

上述したライターは素晴らしいアドバイスを幾つか提供している。ただし、人々が混乱している状況の中で戦術的な話だけで繰り広げられるのは遺憾である。

これは、素晴らしいリンクの条件とも言える、より広範で戦略的な基礎を理解していないことが原因だ。リンクは獲得しなければならない。

そして、重要なリンクはなかなか手に入れることは出来ない。この点を理解しているなら、他のどのリンク構築のアクティビティにも適応することが出来るはずだ。

リンクが誰も読まない記事に掲載されていても、ランキングを改善するのか?

「アーティクルマーケティング」を例にとって考えてみよう。ペンギンの攻撃を受けた多くのサイトを何度も見直した結果、Eジンアーティクルズ(註:代表的な記事投稿&掲載サイト)のサイトのリンクが存在することに私は気づいた。

ペンギンの影響を受けたサイトを運営する人達は、記事に自分のサイトへの被リンクを張り、記事を様々な場所に投稿すると、プラスの効果が生じると言う情報をどこかから仕入れていたようだ。記事を受け入れてくれる場所の一つがEジンアーティクルズだと彼らは学んでいたようだ。

問題は、Eジンアーティクルズを実際に読んでいる人がいるとは思えない点だ。私がこのサイトのホームページで何を見たのか想像してもらいたい:

サイトを初めて訪れるビジターに主に表示されるアイテム、つまり主要なコール・トゥ・アクションは、「トラフィックをあなたのウェブサイトに戻す」ために記事を投稿することが出来ると言う旨のメッセージであった。

ニューヨークタイムズやウォールストリートジャーナルに読者としてアクセスし、ホームページに最新のニュースではなく、ビジターを自分のウェブサイトにもたらすためにニュースを投稿することを薦めるメッセージが掲載されていたら、どう思うだろうか?毎日ニュースの情報源としてこういったウェブサイトに足を運ぶ人達はいなくなり、重要視されなくなるはずだ。

Eジンを読んでいる人がいるなら、このサイトは読者向けであり、読者がいるはずである – 読者がいるなら、リンクは優れた価値を持つだろう。しかし、その他のサイトがリンクを獲得する上で手を貸すためにサイトが存在しているなら、リンクに長期的な価値があるとは思えない。

私はEジンアーティクルズに記事を投稿するとグーグルから追放されてしまうと示唆しているわけではない。ペンギン等によって被害を負った人達の一部は、この記事を必死で読むと私は推測している。私はこのサイトを“追放”しようとしているのではない。このサイトは実際にコンテンツを配信しており、その他のサイトが取り上げたいと思う記事を発見すると言うミッションを掲げている。Eジンアーティクルズの仕組みを徹底的に調査したわけではないが、中には光り輝くコンテンツが眠っているのかもしれない。

私は一見した限りでは、このサイトは読者に何か価値を与えているようには見えないと言っているだけだ。毎日アクセスして、最新の記事を確認し、その後、記事を読んだ際に、記事内のリンクをクリックして、さらに詳しい情報を得たいとは私には思えない。このタイプのリンクこそが、検索エンジンが重要視したいと願うリンクであり、読者に価値を加えるリンクである。

正しい「アーティクルマーケティング」

Eジンはテクノロジーの記事のカテゴリを持っている。このカテゴリーの記事が、テクノロジーニュースのサイトとして人気の高いテックミームで取り上げているのを私は見たことがない。テックミームのリーダーボードで確認してもらいたい。Eジンアーティクルズはソースとして上位にリストアップされていない。

本気で正しい“アーティクルマーケティング”を実施したいなら、テックミームのリーダーボードを再び確認しよう。 このページは、一流のテクノロジーニュースのパブリッシャー、つまり読者を抱えるサイトをリストアップしている。

こういったサイトこそ、ゲスト投稿を認めているなら、質の高い記事を売り込むべきサイトである。受け入れられた場合、難しい難関を突破したことになり、記事内のリンクは作品に価値を与え、また、カウントしてもらえる可能性は高い。

簡単にもらえるリンクは不要。リンクは苦労して得る

ペンギンの鉄槌を受けたと報告する人達のサイトを確認していて、頻繁に出てくるサイトがもう一つある。それは、Squidoo(スクイドゥー)(註:簡単に自分でリンク付の紹介ページを作成できる人気サービス)である。Eジンと同じ原則はこのサイトにも当てはまる。スクイドゥーを利用しているとペンギンの怒りを買うと言っているわけでも、絶対に利用するべきではないと言っているわけでもない。ペンギンによる被害を受けた多くのサイトがスクイドゥーからリンクを得ている現状を目にしているだけである。スクイドゥーは配信に対する条件を設けていないため、このサービスを利用する人達が続出したのだろう。

ブログや多くの書籍を通じて、一部のマーケッター達に崇拝されているセス・ゴーディン氏の支持を受けているものの、スクイドゥーは読者が集まる場所としてブレイクすることはなかったように思える。タンブラのように話題になるわけでもなければ、マーク・ザッカーバーグ氏が10億ドルで買収するわけでもなく、また、ピンタレストでアカウントを作っていたオバマ大統領に必要とされたわけでもなかった。

それでは、誰がスクイドゥから価値を引き出しているのだろうか?

スクイドゥでは、リンクを容易に得ることが出来るため、多くの支持者を獲得しているのだと私は推測している。

簡単なリンクは必要ない。難易度の高いリンクが必要なのだ。ペンギンアップデートの一部は、スクイドゥ、Eジンアーティクルズ、そして、多くの“ディレクトリ”からのリンク等、簡単なリンクがもたらすクレジットの一部の価値を下げると考えられる。

ペンギンのペナルティを受けていなかったとしても(また、ペンギンが“ペナルティ”かどうかに関して、曖昧になりつつあるが、この点に関しては、今後の投稿で取り上げていくつもりだ)、価値を失ったイージーなリンクは戻ってはこないだろう。そして、恐らく、さらに多くの簡単なリンクが価値を失っていくだろう。

グーグルが悪い!グーグルのせいでこうなった!

ペンギンの攻撃を受けたなら、再びダメージを負う行為を避けるべきである。また、長期に渡ってグーグルを出し抜こうなどと考えないでもらいたい。

簡単なリンクは常に脆弱だと理解する必要がある。以前は簡単なリンクの効果があったとしても関係ない。現在、簡単なリンクがうまくいっていても関係ない。また、簡単なリンクは、グーグルが規制に苦戦しているネガティブSEOをもたらす可能性があると考えていても関係ない。それが正しくても誤っていても、難しいリンク – つまり重要なリンクを獲得する競争では役に立たないのだ。

この点に関しては、何度言っても言い足りない。以前手に入れた簡単なリンクが役に立たなくなったことに対して、グーグルを非難する人が後を絶たない。このようなコメントを目にする度に、レポマンの名場面を思い出す。皆さんにも是非見てもらいたい:

YouTube Preview Image

成功への近道を奪ったとして、グーグルに責任をなすりつけることも可能だが、それでは何も解決しない。唯一の解決策は、先日エリン・エバーハートが指摘していたように、リンク構築は“時間がかかり、フラストレーションの溜まる作業”である点を理解し、作業に取り掛かることだ。

勘違いしないでもらいたい。質の高いリンクを手に入れるのは容易ではない。これは、私がマット・カッツ氏およびグーグルの社員に対して、30日間で小さな非営利のウェブサイトで実際にリンクを構築して欲しいと挑発した理由の一つである。とにかくリンクを手に入れるべきだと言うアドバイスに対して、グーグル自身が何を望んでいるかを知るための現実的な警鐘が必要だと私は思うのだ。この難問をグーグルが受け入れてくれることを心より願っている(今後の展開に期待)。

どうにかして欲しい被リンク構築(リンクビルディング)

質の高いリンクの構築は非常に難しい。私もこの点は十分に理解している。随分と昔の話になるが、私自身もこの作業を行っていた。今でもたまに、掲載してもらうべきだと感じた重要な場所を見つけると、サーチエンジンランドやマーケティングランドのためにリンク構築を実施している。これは、昨日、SMX Advancedで紹介した例に重なる。このストーリーには「リンクを欲しがるグーグル – 勘弁してくれ」と言うタイトルがお似合いだ。

私とジョン・バッテル氏との付き合いは長い。検索、テクノロジー、そして、マーケティングを語らせたら、バッテル氏の右に出る者はいない。バッテル氏は、検索エンジンに関する重要な本「ザ・サーチ」の著者である。この本を作成する一環で、同氏は自らサーチブログを立ち上げていた。

しばらくの間、バッテル氏はブログのサイドバーに検索のリソースをリストアップしていた。昔のサイト – サーチエンジンウォッチもリストアップされていた。このサイトをリフレッシュし、サーチエンジンランドを作った時、再びリンクを張ってもらえないかと私はベッテル氏に尋ねた。すると、二つ返事で引き受けてもらえた。この作業はベッテル氏のテクノロジー担当のスタッフに任されたが、何も起きなった。

珍しいことではない。技術者は忙しい。私はしばらく待ち、再び同氏に話しを持ち掛けた。すると、ベッテル氏は再び快諾し、テクノロジー担当者に発注した。すると、私のサイトのリンクがついにベッテル氏のサイトに現れたのであった。 ただし、このリンクはnofollowリンクであった。テクノロジー担当者は、何かしらの理由で、リソースセクションのリンクは、nofollow化するべきだと考えたようだ。

ちなみに念のために説明しておくが、nofollowリンクとは、ランキングに影響を与えるクレジットをもたらさないリンクのことを指す。このケースでは、私は難易度の高いリンクを獲得することに成功した。検索業界の権威が、ブログの読者はその他のリソースからも情報を仕入れたがっていると考えたためだ。しかし、グーグルが価値を認めたいリンクであっとしても、nofollowによって、ベッテル氏による信頼の証は何も反映してもらえない。

壊れたリンクデモクラシー(脱リンク依存)

リンクに依存するグーグルのシステムはどうにかしてほしい。この点に関しては、ビングも同罪である。ソーシャルシグナルをさらに利用する可能性について、グーグルもビングも沈黙を続けている点が私には不思議でしょうがない。私は、この点に関して、そしてリンクのシグナルが今後も続くかどうかに関して、両社に確認したが、どちらの検索エンジンもリンクを支持していた。この点は今後の投稿で取り上げる予定だ。

私はリンク賛成派ではない。リンクが最近のウェブの“民主主義”を適切に反映しているとは思えないのだ。 リンクの本数のカウントが民主主義と言えるなら、当初、米国で資産を持つ白人の男性にしか投票権が与えられなかった時代も民主主義だと言うようなものだと、私はよく冗談を言っている。

この点に関しては、過去の投稿「誰もが票を手に入れるとき: ソーシャル共有は新しいリンク構築」で詳しく取り上げている。私は、質の高いリンクを獲得するのが今まで以上に難しくなっている世界に、ソーシャルが希望をもたらすと今でも信じている。

壊れたリンク評価システムを、適切なリンク獲得で機能させる

しかし、どんなにひどくても、検索エンジンは“困難なリンク”を求めている。これが現実だ。このようなリンクを獲得する上で問題が発生していても関係ない。これがグーグルの求めているものだ。私はジョン・ベッテル氏のサイトからついにリンクを得たものの、グーグルには認めてもらえなかった点を喚き散らし、他人を非難することも出来たのだろう。しかし、元気を出して、別の方法でリンクを獲得するために動き出す選択肢もあった。

そして、実際に私は後者を選んだ。ベッテル氏の件においても私は立ち直った。素晴らしい記事を作成すると、私が自分のサイトの読者のために同氏のコンテンツにリンクを張るように、ベッテル氏もリンクを張ってくれるのだ。 同様に、サーチエンジンランドにはコンテンツにアクセスする強力な読者が味方しており、自然にリンクを張ってもらえる。自らリンク構築を促す雰囲気を作り出しているのだ。

しかし、ベッテル氏が取り上げていないものの、同氏のサイトの読者に知ってもらいたいと感じた記事がある場合、私はeメールを送り、注目してもらうよう頼むことも出来る。注目してもらえる自信はある。なぜなら、私達は良い関係を構築しているからだ。私はベッテル氏にとって見知らぬソースではなく、リンクを張ってもらえたら、私もリンクを張り、最終的に検索業界で二人とも成功することが出来ると売り込んでいるわけでもない。ベッテル氏の読者に対する価値が重要なのだ。

サイト独自のリンク構築の風潮を持たず、リンクを張りたくなる説得力のあるコンテンツに欠けるニュースサイトは成り立たない。良質なリンクを獲得することは不可能ではない。グラスホッパーを運営するケイシー・ジレット氏は、仮想電話システムを提供する退屈な業界と自身が評する業界で、オーソリティレベルの高いリンクを獲得する上でのアイデアを多数共有している。

ジレット氏は、SMX Advancedで開催した「サーチとソーシャルが出会う世界 – オーソリティ構築 VS リンク構築」セッションの講演者の一人であった。ジレット氏のセッションのライブブログは、マネッジング・グレートネスに掲載されている。

簡単なリンクビルディングを求める考えを絶ち切ろう

私達はこのセッションで簡単なリンクを求める考えを断ち切ろうと試みた。インフォグラフィック、バイラルな動画を作成すれば – 確かに多数の簡単なリンクを容易に得られるかもしれない。容易に思えるのは、実際の大変な作業は裏に隠れているためだ。しかし、こういった戦略に焦点を絞っていく中で、関係構築、つまり、自分の価値を証明して、リンクを獲得する上での問題は今まで以上に重要性を増している。

人生にも言えることだが、一生懸命努力しなければ大事なものは得られない。リンクにも同じことが当てはまる。リンクを得る上で簡単なルートを見つけたとしても、現在、そして、今後も価値を得られない可能性は高い。リンクを獲得する上で、フラストレーションが溜まる類のリンクこそが、グーグルの力を借りて、ウェブサイトを成功に導いてくれるのだ。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Link Building Means Earning “Hard Links” Not “Easy Links”」を翻訳した内容です。

日本では大手も堂々と行っているSEO目的としか思えないディレクトリサイトから日本では不人気ながら英語圏ではまだまだ人気のアーティクルマーケティングまで、様々なリンク手法についてサリバンがぶった切る1SEO業者として自虐的ながらも快感な記事でした。

Googleのいう「不自然」、「自然」の定義関係なく、記事にあるような実際にオーディエンスが存在し、リンクを見て、クリックし、サイトを直接訪問してもらえるようなリンクを獲得していくことが大事なのでしょうね。もちろんスポンサー記事やレビューブログ等、意図的にそういうリンクを獲得する手段はあるわけですが、本質的にはコンテンツやオーソリティを活かし結果的に自然に張られていくような被リンク構築キャンペーンに勝てるものはないでしょう。それが頭も労力も使う大変な作業だからこそ、そこに手を出す人がまだまだ少なく、トリック的な被リンク構築が結果検索結果上位に表示されてしまう現実もあるわけですが。

2012年後半、ウェブマーケティング界隈ではインバウンドマーケティングやコンテンツマーケティングが話題ですがSEOはどのように進化していくのでしょうか。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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