Googleパンダアップデートにはサイトのソーシャル活性化が効果的?

最終更新日:2024/03/18

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続けてパンダアップデートの記事を。今回はパンダアップデートの影響を受けたサイトと受けていないサイトの違いはユーザーのサイト上での滞在時間や平均閲覧ページ数が関係しているかもしれない、、、というお話を。 — SEO Japan

パンダ(日本語)アップデート(別名:ファーマーアップデート)が行われて以来、サイトのオーナー達は何が起きたのか、そして、前に進むにはどうれすればいいのかを必死で把握しようとしている。バネッサ・フォックス氏は、パンダアップデートに関する有益な情報(日本語)、そして、SMX ウェストで明らかになった最新の情報を提供している。そこで私はさらに勝者と敗者に関するデータ(日本語)を詳しく調べてみることにした。

特に私はソーシャルな交流のメトリクスに注目した。他のサイトのこのデータにアクセスするため、私はCompete.comのプロレベルのサービスを利用した。そうすることで、サイトで過ごした時間、1度の訪問でアクセスしたページの数、そして、一人が訪問した回数等のメトリクスを閲覧することが出来た。

残念ながら、直帰率のデータは得ることが出来なかった。しかし、それでも調査に値する有益なデータを手に入れることが出来たと自分では思っている。また、大規模なコンテンツファームの一部に注目し、サイトがどのような状況に身を置かれているのかを確かめることにした。

以下にデータを掲載していく:

サイト名 1月の訪問者数 サイトで過ごした時間 訪問者1人当たりのページ数 1人当たりの訪問数 2月の訪問者数 減少した % ファンのページが獲得したライクの数
ehow.com 4,340万 4:05 2.13 1.79 4,170万 4% 5万2,400
howstuffworks.com 650万 5:06 6.52 1.36 620万 5% 3,830万
wikihow.com 850万 3:40 1.86 1.34 780万 9% 74万
suite101.com 860万 3:04 2.51 1.23 740万 14% 10,800
doityourself.com 240万 3:09 1.91 1.22 200万 16% 34,800
associatedcontent.com 1,420万 3:10 2.77 1.30 1,140万 20% 4,600

データから読み取れること

このデータを1月から2月にかけてのトラフィックの減少のレベルをもとにまとめた。まずは、Compete.comは米国のインターネットユーザーの1%と言う比較的小規模なサンプルを用いている点を伝えておこう。

つまりデータが誤っている可能性は十分に考えられる。例えば、先程申し上げた勝者と敗者に関する記事を含む別のソースは、eHowとWikiHowがともにトラフィックを増やしたと示唆している。

しかし、それでもこのデータは重要だと私は考えている。集められた方法の特性によりデータにはバイアスがかかっている可能性は否めないが、同様の仕組みでバイアスの影響を受けそうなサイトのグループ、今回のケースでは量の多い記事サイトに注目することが肝要である。

トラフィックの減少が10%以下の3つのサイトのデータに見受けられた興味深い点を次に幾つか挙げていく:

  1. サイトのメトリクスのなかでユーザーが滞在する時間が最も長かった
  2. 1人当たりの訪問回数が最も多かった
  3. ファンページのファンが最も多かった

一方、訪問者1人当たりのページ数は異なる。訪問者1人当たりのページ数が2番目に多いページおよび3番目に多いサイトは、40%以上のトラフィックを失っていた。いずれにせよ、敗者のサイトでのソーシャルな参加は、勝者のサイトでの交流よりも低いと言うのが私の結論である。

グーグルが利用しているメトリクスにも上記のメトリクスの幾つかが含まれている可能性は高いが、その他にも多くのメトリクスを利用している点は疑いようもない。また、シグナルは総計で評価されている可能性も高い。つまり、単一のシグナルがシグナルとして用いられるのではなく、複数のメトリクスの組み合わせが用いられているのだ。

単一のシグナルのメトリクスだけでは行動を起こす上での判断材料としては不十分であるため、この点は重要である。しかし、グループの規模が大きくなると、このデータの質は大幅に改善される。

前に進むには

その他のマーケットの分野でも同様の実験を行ってみたが、やはり似たようなデータが出てきた。パンダに関して支援を求められる際に私たちが注目する分野の一つがサイトのソーシャルな参加のメトリクスである。

分析を行うことで、サイトの成績の悪い場所を調べることが出来る。また、クロール率のデータに注目し、パンダアップデートが行われてから、最もクロール率が落ちたサイトのセクションを確認することも可能だ。

サイトのコンテンツを客観的に見直し、弱点を特定する作業の重要性を過小評価するべきではない。この取り組みは、ユーザーに低く評価されているサイトの部分を特定する上で役に立つ。上級者にはクリックテールアテンションウィザードを勧める。

何をするにせよ、アルゴリズムの抜け穴を探すことばかりに気を取られるのはよくない。

バネッサ・フォックス氏がこのエントリの中でも指摘しているように、ユーザーがサイトに残す足跡にスポットライトを当てる代わりにスポットライトを“ユーザーに当てよう”。この考え方に慣れると、より生産性を高くすることが出来るだろう。

以下に最終的に考えなければならない点を幾つか挙げていく:

  1. ユーザーに何を与えることが出来るのか。それは製品やサービスに関連し、自分だけ、もしくは少数の人が行う貴重なものでなければならない。
  2. それを、ユーザーがすぐに付加価値を見出す魅力的なウェブエクスペリエンスを介して、いかに提供すればよいのか。
  3. 提供する製品およびウェブサイトにおけるユーザーの交流をテストし、計測するにはどのような手順を踏めばよいのか。
  4. 現在の事業で上記の手順を実行することが出来ない場合、どのように変更すればよいのか。

一部のパブリッシャーはこの取り組みを真剣に行うのを嫌がるだろう。皆さんの競合者が怠けてくれるとよいのだが。

しかし、楽してお金を儲けることなど所詮不可能である。簡単なことには誰もが手を出しているため、差別化を行う必要がある。楽な取り組みではなく、大変な取り組みに力を注ぎ、どうすれば簡単に行えるのか解き明かすのだ。

多くの収益を得たいならそうするしかない。高収入を得ることが出来る点ももちろんだが、少なくとも挑戦する価値のある取り組みと言えるのではないだろうか。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Post Panda Social Engagement Measurements」を翻訳した内容です。

正直、結論づけるにはCompete.comの信頼性は別にしてもかなり微妙なデータなのですが(eHowも結局ランクダウンしてしまいましたし)、検索アルゴリズムに対するトリック的な手法によるSEOは、今後ますます効力を失っていくでしょうし、やっぱりサイトの内容が大事という話にはなってきますよね。平均ページビュー上げよう、いいね!数を増やそうなど余り数字にとらわれると、また本末転倒的な話になりそうで要注意ですが。SEOの王道は「Content is King」という迷言名言がありますが、今後は「Content is King, Communication is Queen」的な認識も必要になってきそうです。ソーシャルにおいては、コミュニケーションされないコンテンツは存在しないと同然ですし(by ブライアン・ソリス)。検索エンジンにとってもそんな日が来つつある? — SEO Japan
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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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