Googleのビジネスモデルに愛ある苦言

公開日:2012/02/16

最終更新日:2024/02/17

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Googleのサーチ・プラス・ユア・ワールド、そしてGoogle+との過剰なまでの連携戦略が様々な議論を呼んでいる米国のサーチ業界。SEO Japanでも多数の記事を紹介してきましたが、今回は遂に登場ともいうべきSEO Bookのアーロン・ウォールによる長文批評を。文字数1万7000字越え、もはやブログ記事を超えた論文レベルの内容ですが、Google、そして検索・ソーシャルの未来に興味がある方は時間がある時に一読をおススメします。検索に続いてソーシャルの世界まで支配し、ネットの全てを囲い込もうとしているようにも見えるGoogle。囲い込み戦略はMicrosoftやApple、Facebookまで大企業なら誰もがやっていることなのに、何故か批判を買ってしまうのは、かつて、そして今でも皆がGoogleに何らかの理想を抱き続けているからともいえます。果たしてGoogleは皆の期待をどう答えて(または裏切って、または越えて)いくのか、検索とソーシャルの未来を考える深く熱い記事です。 — SEO Japan

サーチ・プラス・ユア・ワールドに対するグーグルの見解

数週間前、グーグルが、サーチ・プラス・ユア・ワールド(日本語)を導入すると発表した。サーチ・プラス・ユア・ワールドはソーシャルサイト(特にグーグル+)をグーグルの検索経験に深く統合し、パーソナライズ化を進める機能である。

グーグルは、今回のソーシャル化は広範囲に渡っていると主張していたが、フェイスブックとツイッターの導入を見送り、グーグル+を必要以上に宣伝していたため、批判を浴びている。サーチ・プラスの導入は結果をパーソナライズするためのソーシャル化の一環だとグーグルは主張しているが、グーグル+のプロモーションは明らかに最も関連する結果ではないクエリでも、挙句の果てにはユーザーがグーグルのアカウントにログインしていないにも関わらず表示されていた。

グーグル+の過剰なプロモーション

数週間前、グーグル・サーチ・プラス・ユア・ワールドのリリースが発表された際、競合者達は一斉にグーグルが自社のウェブサイトを必要以上に推進しているとして非難した。

クレームを出した企業の中でツイッターが最も積極的であり、この@WWEの検索で、グーグルが事実上、上半分のスペースを全て占領していると強調していた。

ベン・エデルマン氏スコット・クレランド氏 & フェア・サーチが口を挟むのは当然である。これはグーグルが歩んできた道の延長線上にあるためだ。しかし、今回の騒動に関するクレームは遥かに広い範囲のサイトから寄せられていた: CNN等の大手メディアエコノミスト等の自由市場推進派グーグルに関する書籍を綴ったグーグルの社風を愛する同社の崇拝者達 & 元グーグルのスタッフまでもが現在グーグルの明らかな利己的な特徴を疑問視している:

組織としてのグーグルは、世界を良くすると言う目的から、市場でのポジションに専念するようになっており、事実上、戦略を変えたと思っている。それが私には悲しい。

グーグルはあまりにも強く、あまりにも横柄で、あまりにも頑固であり、私達の愛には値しない企業になってしまった。自分の身は自分で守ってもらおう。私は新興サービスやスタートアップに精神的なエネルギーを捧げたいと思う。彼らこそ私達の熱意に値する存在である。

連邦取引委員会のグーグルの独占禁止に関する調査は拡大され、検索結果内のグーグル+の統合の見直しも含まれると見られている。

フェイスブック & ツイッターは、フォーカス・オン・ザ・ユーザーと呼ばれる“悪さをするな”(日本語)と言わんばかりのプラグインを立ち上げている。このプラグインは、グーグル+のプロモーションをフェイスブックとツイッターのプロフィールのプロモーションと交換することが出来る。

一流のソーシャルネットワークがそれぞれのネットワークを直接検索結果に導入するアイデアを考案することは自然であり、& 望ましい結果と言えるが、これは誤った質問に対する、都合のよい答えに過ぎないのではないだろうか。

  • グーグルの下半分の検索結果でビングの相当するランキングの上にあらゆる自然な結果を格付けしているかどうかは、上半分の結果のほぼすべてがグーグル.com化している場合、あまり関係がない。しかし、検索結果にあまりソーシャルメディアが反映されていなことが本来の問題なのではないだろうか?コンピート.comによると、フェイスブックとユーチューブは合わせると、グーグルのダウンストリームのクリックの16%を占めているようだ。ウェブが合計で5つのウェブサイトに集約されるまで、この数字を本当に高める必要はあるのだろうか?少数の大きな囲い込みが進んだウェブからどんなメリットを得られると言うのだろうか?
  • もしフェイスブックが既に米国のページビューの約20%を得ており、ユーザーが他の場所で情報を求めているなら、恐らく他の何かを求めていると言う点を示唆しているのではないだろうか?フェイスブックはフェイスブックのナビゲーショナルなクエリでは当然上位に格付けされるべきだが、フェイスブックのノートスパムを考慮すると、eHowのようなサイトよりも頻繁にフェイスブックを結果で見たいとは思わない。
  • この人物 / この人物データ契約もまたほとんど関係がないと指摘している。本当に必要なのはコンテクストである。グーグルが検索結果内にグーグル+を挿入する前、グーグル+ ソーシャルネットワークはマイスペースよりも遥かに下回るサービスであった(ちなみにマイスペースは先日たった3500万米ドルで売却されていた)。第三者のリスティングにアノテーションとしてソーシャルメディアが加えられるなら、それは価値のあるコンテクストを加える機会であったはずだが、薄っぺらい“私も”的なソーシャルメディアの投稿が、パブリッシャーの投稿に取って代わるようでは、検索結果の実用性を下げ、検索ユーザーの時間を無駄に使っていることになる。さらに、このようなソーシャルメディアの結果が人間が動かすコンテンツ盗用者とほとんど変わりがないのなら、正当なオンラインパブリッシャーのビジネスモデルは破壊されてしまうだろう。

過剰なプローモション vs 「検索スパム」

グーグルはいつでも新しいバーティカルを検索結果の目立つ位置で宣伝することが出来る立場にいる。そして、マーケットのリーダーと肩を並べている場合、優れた検索のプレースメント(配置)、市場の独占、アカウントのバンドリング、そして、ユーザーのだらしなさが合い重なり、競合者を最終的に叩きのめす。さらに、有料の製品を無料化することも、競合者と提携を結び、買収することが出来ない企業のビジネスモデルを破壊することも可能である(グルーポンが良い例)。

アミット・シンガル氏は間違いなく優れた人物だが、先日行われたダニー・サリバン氏によるインタビュー(日本語)の中でで提供していた答えの一部は単なるごまかし、そして、本音とは言い難いと思った。とりわけ以下の答えが気になった …

  • 「グーグルは長期的なスパンで製品を作り上げているにも関わらず、ローンチ後の2週間で製品および全体的な方向性を判断されているように思えます。」 最盛期を迎える準備が出来ていないなら、いきなり自然な検索結果に直接混入する必要はなかったのでは。検索結果のグーグル+で尋ねよう(日本語)のリンクが掲載されている一番下に配置することも出来たはずだ。ビングはソーシャル検索に対して1年半取り組んでいるが、そのビングはグーグルの取り組みに対して「非常に保守的」だと指摘している。
  • 「グーグルに寄せられているユーザーのフィードバックには、ブロゴスフィアのリアクションとは対照的なリアクションが見られます。」 コンテンツが盗用され、しかも盗まれたコンテンツが自分のオリジナルのコンテンツよりも上位に配置されていることに気がつけば、無料 & 自動の盗用者のサイトが自分の作品に取って代わる点を経済的な理由で心配するのは当然である。パブリッシャー達はこれらのページビュー、リファラーのデータ、そして、広告のインプレッションを得ることが出来ないのだ。グーグルのPR部門は、別の企業がグーグルに敢えて同じことをした際、強い衝撃を受けていた
  • 「この製品を見たユーザーは気に入っており、これは初期のデータ分析の結果と同じです。」 検索結果で+1を持つページが遥かに高いCTRを獲得している点をグーグルウェブマスターツールズが示唆しているように、このグーグル+のソーシャル化戦略もまたサンプリングバイアスをもたらし、さらに、リスティングをより大きく、より写実的にすることでさらに目立たせ、より多くのクリックが転がり組んでくる。ビジュアル面での強調 & リスティングの差別化はCTRを高くする効果がある。私は自分の結果をより多くクリックする傾向があるかもしれないが、その場合、グーグル+で投稿した別のアイテム、自分のグーグル+のアカウント、もしくは友達のアカウント等を探すためにもともと行うはずであったナビゲーショナルな検索の一部を得るだけである。さらに、多くのデータポイントを隠すデータの収集は通常のトレンドに反している。#1の自然のサイトが70%以上のCTRを獲得するブランド検索を何度も目撃したことがある(自然なサイトリンクまで提供されており、ナビゲーショナルな検索である点を色濃く示唆していた)。そして、このような検索においては、自然な結果の上に2つのアドワーズの広告、次にブランドのグーグル+のページが掲載され、SERPで関連するブランドよりもフォローするグーグル+のユーザーが上位に格付けされているケースもある。これは最低のユーザーエクスペリエンスであり、グーグル+のページでアクティビティが数ヶ月間何も起きていないなら尚更である。
  • 「ユーザーはこのような結果を得る度に、実は喜んでいます。この製品がいかに個人に特化しているかを考慮すると、個人の経験を基に、または、クリックスルーを通して観察することが可能な総数を基に判断するしかありません。」 まず、パブリッシャーは偽物のユーザーではない点を言っておきたい。次に、先程も申し上げた通り、サンプリングのバイアスが存在し、+のリスティングは大きく、また、ビジュアル面で優れているため目立つのだ。CTRが高くないなら、それは“本当に”関連性がないことを意味する。
  • 「しかし、このシステムを養成するユーザーの人数が限られている、製品を立ち上げたばかりの段階では、パーソナルの成果には私は満足しています。」 トレーニングセットで確固たる自信がつくまでは、検索結果の一番下、もしくは横等に配置することも出来たはずだ。
  • 「大勢の人達が製品をローンチしてから2週間でいきなり結論を出していると言う私の主張は、この点を指摘しています。グーグルは、全ての個々のユーザーの役に立つに製品を作成しているのです。この製品は、検索の主要な材料としてアイデンティティを、そして、もう一つの主要な材料として関係を手に入れるでしょう。」 パブリッシャーがサイトを検索結果の上位にランクインさせた後、「質は後で改善します」のような旨の発言を行ったら、スパマーの烙印を押されてしまうだろう。以前、グーグルはサイトにもはや存在しない古いコンテンツを理由に、サイトにペナルティーを与える判断を正当化していた。深さ、質、& 量を調査するのは、サイクルである。パンダ等のアルゴリズムによって、このサイクルを介して進化するのを阻止されるのなら、そして、グーグルが好きなように上位の結果の傍にコンテンツを掲載し、その後、質を改善することが出来るなら、スタートアップとして競争するのは不可能に近い。
  • 「私達は現在この製品をプロモーションとは考えていません。これはクエリに対して気になるアイデンティティを持つ人々を見つけることが出来る場所なのです。」 本当にそうなら、なぜグーグル+だけを推薦するのあろうか?
  • 「グーグルは、その他のサービスから情報を導入することには賛成する立場を取っていますが、短期間で解消されず、グーグルの製品を閉鎖に追い込むことがない条件で行われなければなりません。」 企業が提携者 & 消費者の作品をコピーする秘密主義を持つ企業と言うイメージがつくと、誰も完璧に透明な関係を持ちたがらないのは当然だ。ナイーブな人達は、血や涙を何度か見ない限りトレンドに気がつかない可能性がある、しかし、さすがに10回以上痛い目に遭わされればどんなに鈍感な人だって気がつくはずだ。
  • 「製品を構築したものの、契約を変えられてしまうような屈辱は二度と味わいたくないのです。」 透明性の欠如、そして、ソーシャルネットワークにおける利己的なバイアスを考慮した上で、グーグルに対して何もかも包み隠さず、オープンになりたいと思うだろうか?そうだとしもて、透明性をもたらす行為に意味があるほど、検索アルゴリズムは十分に複雑だと言えるだろうか?一方でユーザーのプライバシーを守るために検索データに蓋をかぶせておきながら、その他のソーシャルネットワークに透明性を高めろと言うのは虫が良過ぎるのではないだろうか?
  • 「コンテンツだけではないのです。アイデンティティも重要であり、このようなアイテム、そして、この製品を作るために必要なものを挙げていくと、グーグルがクロールする公開済みのデータだけでは足りないことが見えてきます。」 信用してもらえる存在でいることが重要な点がここに集約されている。イェルプ、トリップアドバイザー & グルーポンとの関係を見る限り、今後グーグルと提携を結ぶ企業はよりリスクを意識するようになり、用心深くなるだろう。モカリティ & オープン・ストリート・マップに対して無責任な行動を取ったために発生した信じられないような“アクシデント”は、さらに信頼性を失う原因になるだろう。そして、グーグルがメディアをホスティングし、ユーザーデータにアクセスすることが出来るにも関わらず、よく検索が行われるコア/ヘッドのキーワードに対してでさえ、劣悪なコンテンツをたまに上位に格付けしている(例えば先日起きたサントラムのユーチューブの漫画を巡る騒動)。

談合が行われていると感じるなら、グーグル+で共有したいと思えるインセンティブはほとんど存在しないだろう。私は自分の事業にほぼ関係のないアイテムばかり共有しており、直接関係のあるコンテンツは共有しないようにしている。なぜなら、グーグルがホスティングしているからと言う単純な理由で、自分のコンテンツの劣るバージョンと強制的に競合しなくてはいけなくなるからだ。

情報時代に入り、多くの物理的な店舗を持つ店が姿を消しつつある。ボーダーズ(書店)は昨年破産を申請した。シアーズは多くの店舗を閉鎖すると発表した。そして、まだ残っている店舗で買い物をしている人達は、携帯電話を使って価格を比較している。グーグルのモバイルOSのシェアを考慮すると、グーグルはここでも信頼を築く、もしくは評判を落とすかのいずれかの道を歩むことになる。本日、ある友人が、グーグルプロダクト検索でのオンラインの価格が、上部に最低価格よりもさらに低い価格をほぼ毎回表示されると話していた – 大きな差が生じていることもあるようだ。

アイデンティティ vs 匿名の契約者

以前、SEO Bookでは、透明性は、コントロールする対象の力を制限することを望む権力体系の上層部が求める場合、時に利己的 & 偽善的なポリシーになると指摘した。

グーグルが違法な薬品の広告を推進していることが判明した際、誰も責任を取らなかった。モカリティの盗用 & オープン・ストリート・マップの荒らし問題が発生したとき、グーグルは“屈辱を味わっており”、“請負業者”のせいだと述べただけであった。仕事に影響を与えた人達が全ての責任を“業者”になすりつけるなら、ろくな世の中にならないだろう。

エリック・シュミット氏は、「誰にも知って欲しくない秘密を持っているなら、もともとそんなことはするべきではなかったのだ」と警告していた。この賢人のようなアドバイスを送った張本人は、皮肉にも自分に関する個人的な情報を投稿したとして、cNetを葬っていた。シュミット氏が上述したアドバイスを送っていた頃、グーグルは直接的な競合者と秘密且つ違法な裏口取引を行い、自らの従業員達の評判を傷つけていた。

違法な契約を厭わないグーグルのリクルーター達に何が起きたのだろうか?その場で解雇されていたのだ:

「これを即刻止め、なぜこんなことが起きたのか教えて欲しい」とシュミット氏は要求してきた。

すると、グーグルの人事を統括する人物は、アップルのエンジニアと連絡を取った従業員は“1時間以内に即刻クビにする”と応じたようだ。

グーグル+が立ち上げられたとき、グーグルは、本名を使わないなら、製品を利用することは出来ない方針を取った。その後、アカウントでのあだ名の利用を認めたものの、あだ名と匿名は異なる

本当のアイデンティティを求める主張は全く理に適っていない。なぜなら、過去の調査で、匿名性が最も優れたコメントをもたらすことは証明されており & ブルース・シュナイアー氏は、常に監視されていると、個性を失うと強調している:

リシュリュー枢機卿は、「最も正直な人物が手書きした6行の文章を与えられれば、その中にその人物を絞首刑にすることが出来る何かを見つけられるだろう」と言う有名な発言を行った際、監視の価値を理解していた。十分に長い間見張っていれば、逮捕する — または単に脅迫する — ことが出来る何かが見つかる。プライバシーは重要である。なぜなら、プライバシーがなければ、監視情報は、盗み見、マーケッターへ売却、そして、政敵のスパイ — それがその時誰であれ — に乱用されてしまうからだ。

プライバシーは、たとえ監視されている期間中に何も悪いことをしていなくても、権力を持つ者達による搾取から身を守る術なのだ。

多くのマーケットでは、広告とコンテンツは混ぜられており、なかなか見分けはつかない。グーグルが参入を望む際、さらなる透明性を参加者に要求する(そして、この透明性から得た標準形式のデータを使って、マーケットにメタの競合者を作り出す)。

徐々にグーグルは、検索データ & ウェブマスター関連の機能に登録制を設けつつある裕福で & 権力を持っている人のデータ売却されるだろう誤ったタイプのウェブマスターの収集されたデータは、*格別に*個人的な用途で用いられる可能性がある。

ユーザーのプライバシー

プライバシーポリシーの更新を行う前、グーグルは広告予算の多くをオンラインでユーザーを保護する仕組みを説明する広告に割り当てていた。

匿名でアカウントを登録する方法よりも、ユーザーのプライバシーを守ることが出来る方法など存在するのだろうか?グーグル+で本名を義務付けるポリシーは、グーグルで検索を行うログインしたユーザーのリファラーデータの提供を停止する取り組みの一環であった。これはドミノ効果をもたらし、その他のソーシャルサイトは全てをフレームで囲むようになり公開されたユーザーが生成されたコンテンツを読むためには登録が求められ & リダイレクトを介して外部へのトラフィックを送っている

グーグルが新たに策定したプライバシーポリシーは、ユーザーエクスペリエンス(および広告)を調整するため、あるサービスから得たユーザーのデータを別のサービスにブレンドする行為を認めている:

グーグルにサインインしている場合、グーグルは検索クエリの提案 – 検索結果の調整 – 等をグーグル+、Gメール、そして、ユーチューブ等で示した関心事を基に行うことが出来ます。例えば、どのバージョンのピンクやジャガーを検索しているのかをさらに理解し、早くこのような検索結果を提供することが出来るようになります。

グーグル & フェイスブックのユーザーのプライバシー(に対する)戦争メディアおよび政府の注目を集めつつある。マイクロソフトは、「人を大事に」広告キャンペーンの中でグーグルの問題点の一部を強調しており & その反響により、グーグルは「事実をハッキリさせる」ためのブログのエントリを投稿しただけでなく、広告キャンペーンを新たに立ち上げたのだった。

EUの当局はグーグルにプライバシーポリシーの変更を中断するよう求めている。

いんちきな推薦状 & ソーシャル賄賂

ソーシャルシグナルはリンクよりもクリーンなシグナルなのだろうか?検索エンジンがソーシャルメディアとリンクの重要度を同一視するなら、大幅にスパムされてしまうだろう。Ad.lyのような企業が有料のグーグル+の投稿を提供するのは時間の問題である。

グーグル+のフォロワーを買うことが出来ないと指摘する人達もいるが、グーグルは既にユーザーの写真をアドワーズの広告に組み込んでいる(たとえユーザーが望まない場合であっても & グーグルが支持したと示唆する製品を実際には支持していなかったとしても)。やがて、グーグルはフォロワー & その他のユーザーの交流を広告ユニットとして販売するようになるのではないだろうか(ツイッターとフェイスブックのように)。

さらに、セレブはツイートをスポンサーに販売している。人気がある場合、料金は上がる:

Ad.lyが自滅に歯止めが利かないチャーリー・シーンにツイッターを紹介した際、ツイート1本につき$50,000をシーン側は得ていた。その価値は十分にあったのだ。Internships.comに対するチャーリー・シーンのツイートは、1時間で9万5,333回、48時間で45万回クリックされ、#tigerbloodinternは世界中でトレンドのトピックとなり、181ヶ国から8万2,148人のインターシップの申し込みがあり、さらに、Internship.comには通常よりもアクセスが100万回多く寄せられたのだ。

検索エンジンが、上述の“関連性”のシグナルの操作に奔走していなかったら、このようなツイートをクリーンなシグナルと考える可能性がある。

需要を作り出すため、注目は売買の対象になっている。このような言い方をするのは出来れば避けたいが、私達は権威に従い、他の人達が好むものを好むよう教え込まれているのだ:

平均的なフェイスブックユーザーは130人の友達を持つ。つまり、その友達、その友達、その友達、その友達へとつながっていくと数千人に伝わることになると、フィッシャー氏は述べている。このようなメトリクスを考慮した結果、同氏は、もしフェイスブックが“ソーシャル推薦”を収益化する方法を見つけることが出来れば、数百万人に同時に接触することが可能な口コミキャンペーンも夢ではないと考えている。このキャンペーンは友達から送られてくるため、論理的には、例えばテレビのCMよりも真剣に受け取ってもらえると同氏は主張している。

個人のベースでは、レビュー評価は至る所で欺かれている。大学のような動きの鈍い保守的な機関でさえ、ランキングシステムを操作している。

先日、グーグルの評価システムが基礎的なデータから大きくずれているとして問題視されていた。オーバーストック(グーグルが今年の年明けにペナルティーを与えたサイト)は、実際よりも自分達のサービスが悪く見えてしまうなら、グーグルが信頼するストアをサイトで積極的に売り込みはしないだろう。従って、ポジティブなバイアスをシステムに組み込まざるを得ないのだ。

全ての需要はこのような持つ人達によって作られ、その結果、バブルが発生する。連邦準備金は、低い金利を設定し、不動産バブルの引き金となった。 住宅ローンに対するFBIの警告は無視された。消費者は「不動産は上昇を続ける」と常に言われていたのだ。その後、バブルが弾けると、米国政府はこの現象を引き起こした人達を救済し & 住宅価格を支えていた数兆ドルをふいにした。さらに政府は現在、住宅市場を手薄にしている企業も救済していた(当該の企業が救済を受ける直前、財務長官は犯罪者と何らかわない友人の投資家達に非公開の情報をリークしていた)。

上述した件は回りくどく、矛盾し、間違えており、紛らわしいように聞こえるだろうか?そう思うのが普通である。なぜなら、このような仕組みで権力は動き、違法行為を行う際に見かけだけは半分合法的な行為のように見えるからだ。現実認識は、も儲けを得る機会を作るために歪められている

数百万人の子供達が、エネルギー、イマジネーション、そして、熱意に溢れる子供でいるための薬を摂取している実際に薬を必要としているケースもあるかもしれないが、大半の子供達は必要としていないだろう。このような症状を治療するだけであっても、最も経済的な見返りが大きい解決策には、最大の広告予算が与えられるのだ。

ウェブがプラス+を盗む(さらに盗用が進む)

+1ボタン & グーグル+が立ち上げられたとき、グーグルは、「関連性」のシグナルとして+ボタンを利用する点を強調していた。先日、グーグルは+ページをブランドに対する検索結果に直接挿入し始め & いきなりオリジナルのコンテンツのソースよりも上位に格付けされる盗用者サイトとして使っていた

グーグルは約束していた関連性のシグナルでの賛同を利用して、バッジベースのインセンティブ付きのシステムを作り出し、このシステムは、ページランクを集中させ、既にページランク 10を持っているドメインの新しいページのランキングにさらに旨みを与えている。

私は先日誰でも上述した取り組みを行うことが可能であり & チャンスは全てのユーザーにある点を指摘するブログの投稿を読んだ。しかし、私には賛同を得るために検索結果を操作するようなアイテムが関連性のシグナルになるとは言い切れない。全く同じ効果がある取り組みを行ったら、リンクスキームを講じたとして、グーグルからお灸をすえられてしまうだろう。

最近、リードライトウェブを介して、グーグル+がスクレイパー(盗用)サイトと何ら変わりがない点を問題視する件が再び注目を集めており、ハッカーニュースでは、グーグルはグーグルに責任をなすりつけるのは「子供じみている」と指摘していた!!!!!!

グーグルは、それぞれのリスティングの近くにどれぐらいの情報を表示するかを決断する権利を持ち & グーグルに関連するアイテムが過剰に表示されるような仕組みで“関連性”のシグナルを作ることが出来る(このサイトは、+1のカウント数に注目している)。グーグルがこのような行為に及び & その他のビジネスモデルを破壊するなら、グーグル100%責任があるのは*明白*である。

薄いコンテンツ & スクレイパーサイト

パンダを行った理由が、薄っぺらいコンテンツは劣悪なユーザーエクスペリエンスを与えるためであったことを覚えているだろうか?

eHow等のサイトは影響を受けたものの、グーグルは今でもeHow等に料金を支払い、コンテンツをユーチューブにアップロードしてもらっている

現在、(グーグル以外の)薄っぺらいコンテンツは姿を消しており(グーグルからユーチューブへのダウンストリームのトラフィックの%は過去1年間で倍増している)、サーチ・プラス・ユア・ワールドを介して検索トラフィックのストリームの一部を活用する時期に差し掛かったのだ:

グーグル vs フェイスブックによる囲い込みコンテンストが行われ、イノベーションは遠ざかっていく。企業の利益の縦割り構造が大きくなると、独立したウェブは薄れていく。フェイスブックとグーグルが競い合うことで、ツイッターが入り込む余地を与える可能性はあるが、その他のサービスが入り込むのに十分なスペースは残されておらずパブリッシングの経済を優先すると、パブリッシャーは破滅する。

軌道に乗っていたスタートアップが、パンダによって破壊されてしまった:

ティーチストリートは、昨年の2月にグーグルが“パンダ”を導入してアルゴリズムを変えるまでは上り調子であった。この変更により、同スタートアップは大量のトラフィックを失い、それ以来、回復していない。

「私達の会社はトラフィックの多くを失ってしまい、夜通しで買収ではなく事業の開発について提携企業と話し合いました。しかし、提携企業候補の多くは無条件の買収について知りたがっていました。」と同氏は述べた。

About.comもまたグーグルによって葬られたサイトの一つである:

最も大きな懸念は、About.comの下落を取り戻すことが出来ない可能性がある点である。グーグルが掲載したAboutの広告をクリックする人は減り、About.comのサイト上のディスプレイ広告の価値も落ちている。

同社はこの価値の低下の原因を、検索結果内でのAboutのページを格下げする昨年のグーグルの決断だと指摘している。80%以上のトラフィックが検索経由であり、グーグルによる格下げは確かに大きな痛手となったが、この問題はもっと根が深い可能性がある。

このようなサイトが影響を受けた理由が、コンテンツが薄く、劣悪なユーザーエクスペリエンスを与えていた点であったことを思い出してもらいたい。ニューヨークタイムズがAbout.comを買収した際、入札のライバルの一社がなんとグーグルだったのだ!

「薄っぺらい」コンテンツは検索結果から排除され、グーグルは、次に掲載するような深いコンテンツをグーグル+から統合することが出来るようになったと言うわけだ:

これは別のブログの投稿がどれだけ短いのかを指摘する8ワードのグーグル+の投稿である。私はトッドと仲が良く & 作品を読みたいとは思うが、グーグルが個人のウェブマスターのウェブサイトで投稿していたら排除するであろうコンテンツを贔屓している点は明らかである。

グーグルがトラフィックをリダイレクトする他のサイトの評価は、大きな価値を与えるかどうかを基に判断される。上の例では、パンチの効いたタグライン付きのブックマークを共有する以外、どうみても特に交流に価値はもたらされていない。

グーグルが+の表記をその他の参照されたページを引き上げるために使いたいのなら、理に適っているのかもしれない。しかし、パンダのアルゴリズムが導入されてから1年も経たないうちに、8ワードのグーグル+のページを検索結果にリストアップするためなら、許せない。このような適当な言及の検索結果への統合は、高価なキーワードの検索結果でも行われている。グーグル+の投稿を掲載するだけでなく…

…フォローしているユーザーの投稿までリストアップするのだ…

これは情報の汚染が進む以外にも大きな問題がある。グーグルは早く埋めるためにフォームをさらに標準化させたいと目論んでおり & 早い検索結果に関するいつも通りの小言を繰り返している。しかし、ナビゲーショナルな検索を行ったところ、グーグルは2つのアドワーズ広告、そして、巨大なグーグル+のプロモーションを表示しており、ナビゲーショナルの検索結果は上半分にほとんど掲載されていなかったのだ*。

*これは不愉快であるため、グーグル+の企業ページをS_E_O Bookに変更して、グーグルが関連性の問題を修正することが出来るように工夫した。

グーグルのスピードへのバイアスが、たとえブランド検索であっても、プラスのゴミのような投稿をトップに掲載する行為と合致している点を説明することが出来る人はいるだろうか?ヤフー!は検索結果に積極的にショッピングの広告を挿入してきたが、グーグルの取り組みと比べれば、ヤフー!のユーザーエクスペリエンスの方がよっぽど優れていると言えるだろう。

そして、ビングはさらにクリーンなユーザーエクスペリエンスを提供している。

グーグルがグーグル+を寄生的な方法で統合しているため、 このネットワークに参加する動機は見当たらないが、専門以外の何か、営利目的には選んでいない何か、薄っぺらい何か、もしくは、関連性のない何かを持っているなら話は別だ。このインセンティブの構造は、グーグルの写真のミーム機能と組み合わされることで、コンテンツマーケッターが、住宅ローンの検索クエリに対して上位に格付けされたスターウォーズに関するコンテンツを大勢の人達に見せることが出来る効果が見込める。

検索/ナビゲーションを所有しているなら、自分の言葉を所有しているようなものだ。この地位があれば、ソーシャルグラフでは不可能な仕組みで、その他の方向/マーケットに容易に拡大していくことが出来る。:

「ウィンドウズ以外で自分のものにしたい技術があるとすれば、それは英語だ。英語を使う人達は毎年数百ドルの利用料を支払わなくてはならない。そして、「n」や「t」等、アルファベットの文字を加える度に、アップグレード料金を請求する。素晴らしいビジネスになるだろう。」とマクネリ氏は述べている。

さらに、グーグルはいつでも最も多くの利益を得る行為に従って、市場の規制に対応することも、あるいは、無視することも出来る。また、第三者に投資を行い、同じ行為をさせて(著作権を弱体化させる行為等)、その他の競合者達に“オープン”にする正式な契約を結ばせている。

多くの企業が小さな利益幅で何とか運営しているため、グーグルがグーグル自身を挿入する能力 & グーグル自身の長期的な利益と符合する第三者の犯罪者に資金を提供する行為は、とてつもなく大きな問題である。企業はグーグルにグーグルの条件で協力するか、もしくは朽ち果てるかの選択肢を迫られることになる。

グーグルは、PRの問題が発生したら、アプローチをすぐに変更して、自分を救世主のように見せかけることが出来る。

ブランドのエクイティ & ブランドのごり押し

ヤフー!はアクティビティのバイアスに関する研究論文を公表しており、その中で、あるトピックに関する広告を見る人達は、広告を見る前に既に当該のネットワーク & 当該のトピックとの距離が近いため、オンライン広告の効率は過剰に宣伝されていることが多いと指摘している。例えば、痔の治療のアドワーズ広告を見る人は、その広告を見る前に既に痔に関連するトピックで検索 を行っていることになる(従って、検索広告のエコシステムに存在しているかどうかに関わらず、彼らは何らかの経緯でサイトに遭遇した人達のグループと言えるのだ)。

この類のアクティビティベースの選択のバイアスはオンラインのソーシャルネットワーク & オフラインの世界でも同じように存在している。

グーグルは、広告の増分に関する調査を行い & ヤフー!とは正反対の結論に至っていた。グーグルは、グーグル自身のブランドキーワードであっても、とにかく買うことを薦めている。グーグルは、テストには高額の費用が必要であり(グーグルがこの手のツールを広告主に開放していないことが、高額になっていると言う理由には触れていない) & ブランドのキーワードのクリックはとても安く、とにかく買うべきだと示唆している。ブランド & ノンブランドのキーワードを混ぜ合わせている多くの広告主は、その他のキーワードに対する必要以上の支払いを補助するため、自分のブランドへの入札で得た“見返り”を用いている点を理解していない。

グーグルアナリティクスは分析プログラムとして最も人気が高い。このプログラムは、さらに広告を売る上で役に立つ測定記録を共有し(サイトへのナビゲーショナルな検索であったとしても、直前のクリックにコンバージョンの功績を認めている) & グーグルの利益と一致しない機能は引っ込めることが出来る(SEOのリファラーのデータが良い例だ)。

この点を再びスコット・マクネリ氏の言葉を借りて説明する:

ウィンドウズ以外で自分のものにしたい技術があるとすれば、それは英語だ。英語を使う人達は毎年数百ドルの利用料を支払わなくてはならない。そして、「n」や「t」等、アルファベットの文字を加える度に、アップグレード料金を請求する。素晴らしいビジネスになるだろう。

アナリスト達は、前回の四半期で、全体の検索クリック数が34%上昇したにも関わらず、グーグルのCPCが8%下がった理由を理解していなかった。最大の理由は、ブランドのアドワーズ広告の広告リンクのクリック数が増えたことだと考えられる。自らのキーワードを購入しているブランドは通常、大きなキーワードの一部が求める単価よりも、1回のクリックにつき支払う単価が遥かに低い一方で、ブランドのキーワードは大抵非常にCTRが高い。このような追加のクリックがグーグルの平均CPCを引き下げていたのだ。彼らが提供した追加の収益は、ディスプレイネットワークは15%しか成長していないものの、25%に成長率が達しようととしていた大きな理由の一つであった。

現在、ユーチューブは1日に40億を超える動画をストリーミングし、ディスプレイ広告をログアウトページにも加えているにも関わらず、ディスプレイの成長は遅れている。

オンラインの視聴はテレビの視聴とは異なる。コムスコアの調査により、ディスプレイ広告の31%は全く見てもらえない点が明らかになっている。にも関わらず、米国のオンライン広告は今年400億ドル近くに達すると見られている。

グーグルは、クレジットカード会社と同じように、ビジネスを行う上で必要なコストとして、自らを挿入したがっているのだ。

グーグルマップでは、グーグルはロケーションボックスの内側に広告を掲載している。

大半の人達はグーグル+に参加していないものの、グーグルは検索結果内の過剰な宣伝を介して、広告主に無理やり賛同させている。ブランドのキーワードでは、自然なリスティングを下半分に押し下げ & グーグル+を一番目立つ位置に配置する可能性がある。

フェイスブックの収益はグーグルの収益よりも大幅に早いペースで増加しており & フェイスブックは広告主にフェイスブックページの広告を促している。そのため、クリックに対する料金を支払っていても、フェイスブックはユーザーを維持することが出来る。フェイスブックは、タイムラインにアプリを加え & ユーチューブからVEVOのミュージックビデオのホスティングを勝ち取ろうと試みている

グーグルは検索サービスとして主に知られているが、料金所以外はグーグルを切り離すのが難しくなりつつある。 グーグルは、引き続き自然な検索結果を下に押し下げ、一方で、グーグルのバーティカルは自然な結果の大半を埋めている。多くの企業が自社のユーチューブのコンテンツ上のグーグル広告を既に購入している。一部の企業はグーグルの広告を買って、ユーチューブの動画へユーザーを送り、その後、ユーチューブの広告を買って自分達のウェブサイトを宣伝している。間もなく、グーグルはグーグル+のページでも広告を買うよう促し始めるだろう。グーグルは囲い込みを推進しているのだ:

グーグルはユーザーのソーシャルの世界の要素をより多く支配しようとしている。検索エンジンだけでは物足りないのだろう。

そこまで悲観する必要はあるのだろうか。ないのかもしれない。AOLから、マイクロソフト、アップル、ディズニー、そして、フェイスブックに至るまで、その他の企業と同じ見解を持っている – 理想的には全てを囲い込み、多くの人々があらゆる形式のエンターエイメント、そして、ソーシャルな交流を行う心を奪うようなプラットフォームを目指しているのだ。

グーグルはそれでも他の企業とは異なると人々は期待していたのだ。もちろん、その考えは誤っていたのだが。

以前のグーグルとして、もしくはグーグル+として前に進むためには、グーグルはパートナーのエコシステムとフェアな提携を結びことが出来るように自らを変えなければならないだろう。そして、実は素晴らしいコンテンツを提供しており、グーグルが探す手伝いをしていた競合するメディア企業を倒そうとする欲求を抑える必要がある。

グーグルがこの点を理解するまでには、さらに多くの血が流れるような気がする。

「これが私達が歩む道 ? つまり全ての分野に渡る、単一の統合された“美しい”製品である。それが分からないなら、他の場所で働くべきだろう」 – ラリー・ペイジ

グーグルはオープンウェブのコンセプトをもはや信じていない。ラリー・ペイジ氏がCEOになったこと、同氏がスティーブ・ジョブズ氏と話したこと & ジョブズ氏が製品の数を絞るよう説得したこと、グーグルがeHowに投資したこと、または、その全てが原因なのかもしれない。しかし、過去を振り返ると、取り組みの大半は、10年前に明確に想定されていた:

私は2002年にグーグルに期待していたことに関してラリーと1対1で話をすることが出来て幸運だった。短期の収益の目標とは全く関係のないものの、壮大な計画を明らかにしてくれたが、同時に、グーグルがセンサーやメモリがとても安価になり、個人レベルで生活のあらゆる瞬間を記録することが出来る日をグーグルがどのように思い描いているのか気になった。ペイジ氏は、グーグルはRIAA(米国レコード工業会)の優れたバージョンになるのではないかと考えていた – デジタル音楽のライセンスを仲介するだけでなく – あらゆる形式のデジタルコンテンツの公正な市場を構築したいと望んでいたようだ。私はラリーが私よりも遥かに未来について深く考えていた印象を持ちつつ、ミーティングを終えた。そして、その未来を作り上げる上でラリーが大きな役割を果たすと私は確信している。私なら鈍行よりも絶対に利益を見逃さない超高速特急電車に乗り込みたい。」 – ダグラス・エドワーズ

自分のコンテンツのグーグル+バージョンが自分のサイトのコンテンツよりも上位にランクインしたらどうなるのだろうか?また、ブランドのチャンネルやファンが、グーグルが競合者に販売するバーティカルの広告のサイロになってしまったらどうなるのだろうか?

私はワードトラッカーの上位のキーワードリストと価値の高いキーワード(CPCのトラフィックに関して)使ってグーグル+に複数の投稿を行った。これらの投稿は私をフォローする人達の多くの結果で#2か#3に格付けされていた。これらの投稿はこのサイトとは無関係であるため被害はなかったが、私のテーマ & トピックだったら、自分自身に勝ってしまっていたところだった。グーグルが自分よりも上位にランクしたら(たとえそれが自分のコンテンツのコピーであったとしても)、グーグルはデータを再び味わい、そのうち注目を売りさばくだろう。収益化されるのがたとえ自分の作品だったとしても、利益の一部しか本人には与えられない。あまり関連性のないコンテンツやとても競争が激しく、通常は上位に格付けしてもらえないようなキーワードにおいては効果があるのかもしれないが、自分に勝つことがないように十分に注意しなければならないだろう。グーグルがこの取り組みを継続するなら、収益化するのはグーグルだけではなくなる。数ヶ月後にはセレブがスポンサー付きのグーグル+の投稿を、検索の量、CPC & フォロワーの人数を乗じた基準を基に売り始めるだろう。

ビングの方が良いのか?疑問を持つ人が増え、問題視されるようになるのか?

数年をかけて、グーグルは最もクリーンな検索結果を最も早く提供する検索エンジンとしての評判を得てきた。グーグルは、競合者よりも収益化を控えていると言うイメージが持たれていた。しかし、ここ数年で、グーグルは広告を増やしオーガニックな検索トラフィックよりも、広告のトラフィックを多く送るまでになっている。先日、あるグーグルのエンジニアが、広告を買うことなくグーグルで上位にランクインする行為を去勢されることになる害虫のような存在と表現していた!

積極的な収益化、積極的なセルフプロモーション & プライバシーに関するユーザーの考えを変える行為によりグーグルが抱える最大のリスクは、公正な、もしくは信頼に値する他の検索サービスを利用するべきだとユーザーが認識してしまうことである。これはダックダックゴー & ブレッコ等の小規模な検索エンジンに千載一遇のチャンスを与えるだけでなく、ビングがギズモードダイブ・ワイナー氏 & ザ・ネクスト・ウェブから高く評価される事態に発展している。


この記事は、SEO Bookに掲載された「Focus on the Business Model」を翻訳した内容です。

普段からGoogleには手厳しいSEO Bookですが、今回は以外に冷静な語り口で、最後まで論じてくれました。書いてある内容も大体納得&賛同できる部分が多いですが、結局は最後の「Googleが自社製品を過度にPRしすぎてユーザーの利便性を損なえばユーザーは他サービスに移る」だけですから、後はGoogle自身の調整力に期待したい所です。とはいえ、既にここまでGoogleが普及した世界、そしてGoogleに慣れ親んだユーザーに溢れたインターネット、多少の利便性を犠牲にしても「慣れ」でGoogleを使い続けてしまいそうなのが少し怖い私です。実際問題、Googleもそれをある程度分かっており今回はかなり限界までプッシュしてきている印象ですし。3年後のサーチ&ソーシャルシーン、果たしてどうなっているのでしょうか。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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