Googleが米連邦取引委員会に訴えられるかもしれない話

その圧倒的な支配力から何かと独占禁止法関連の話でプレッシャーを受けている(日本以外では)Google。よく話題になるのが、ショッピングやローカル等のバーティカル検索でGoogleが自社サービスを余りに優先表示しすぎているという話。さらには、それ以外の件で問題視されていることもある、ということで、今回はGoogleと米連邦取引委員会の間で繰り広げられているオトナなバトルの最前線情報を。 — SEO Japan

ロイターの報道によると、米連邦取引委員会(FTC)のメンバーの過半数は、グーグルを独占禁止法違反で訴えるべきだと考えているようだ。しかし、実際に訴訟が起こされても、グーグルがローカルやショッピング等の「バーティカル」検索エンジンを競合する検索エンジンに対して「贔屓」していると認められる可能性は低いと見られている。

現在、5名のFTCの委員のうちの4名は、「グーグルが検索マーケットの優位性を違法に利用して、競合する企業にダメージを与えている」と考えていると言われている。もう1名の委員は異論を唱えているようだ。グーグルに対する措置に賛成の意を示している委員が誰なのかは明かされていない。

年末までに結論が下される

FTCのジョン・リーボウィッツ氏は、グーグルに対して独占禁止法もしくは同等の規則の違反を追求するか否かは、年末までに決めると以前述べている。

グーグルは、ヨーロッパでの調査および意見聴取期間が延長された後、独占禁止における“懸念”が残る4つの分野について和解を模索して、欧州委員会との交渉を行っている。また、カリフォルニア州、ニューヨーク州、そして、テキサス州を含む複数の米国の州でも独占禁止に関する調査を受けている。

アンチグーグルのロビー活動を行う共同機関 FairSearch.orgは米国でグーグルを追い詰める活動を主導し、また、国外でも程度は低いもののやはりグーグルを狙っている。この機関で主導的な役割を担っているのがマイクロソフトである(ちなみにFairSearchのメンバーであるKayakはCNBCに対して、グーグルの旅行検索は同社には“影響を与えていない”と伝えている)。 その他の小規模な企業や競合するサービスもまたヨーロッパおよび米国でグーグルに対して訴訟を起こしている。

私の知る限り、米国の法曹界は、グーグルを独占禁止法で訴えるための特定の義務や法的な条件を満たすのは難しいと見ているようだ。グーグルのマーケットのシェアは、独占禁止法の対象には及ばない。また、その他にも通過しなければいけない複数の認定や検査がある。

守るのは市民、それとも、競合者?

グーグルのマーケットをどのように調査または定義するにかによって、競争の度合いは変わってくる。広義においては、グーグルはアップル、マイクロソフト、そして、最近ではアマゾンと競争していると言える。高いレベルでは、マーケットは非常に動きがあり、且つ競争が激しいように見える。

連邦取引委員会は、グーグルの特定の競合者の利益を守る、もしくは高めることよりも、消費者の利益を向上させることを優先するべきである。競争を維持することで、活発で健全なマーケットを保つ効果が見込めるかもしれない。しかし、グーグルの競合者の多くは、独占禁止法は市民ではなく自分達を守るために存在すると勘違いしているように思えてしまう。

今年の初め、FTCはグーグルに対する措置を取ることを考慮し、ワシントンD.Cの著名な弁護士、ベス・ウィルキンソン氏を雇用していた。ウィルキンソン氏は独占禁止法に詳しいベテランの弁護士であり、かつては、司法省に務めていた。しかも、裁判で無敗記録を更新する敏腕である。 この動きは、FTCがグーグルに対して訴訟を起こす取り組みを真剣に検討していることを示唆している。

連邦取引委員会がグーグルに対する訴訟を進める場合、同委員会は、グーグルが交渉を続けている欧州委員会と同じような方法で解決策を探る可能性がある。しかし、和解に至らない場合は、正式な訴訟に進むことになる(以前マイクロソフトに対して行ったように)。また、ヨーロッパでも、正式な訴訟に発展する可能性は残されている。

ダニー・サリバンによる追伸: ロイターの報道において、個人的に最も気になったのは、FTCが、グーグルが、グーグルプレイスやグーグルショッピング等のバーティカルな検索エンジンをイェルプやネクストタグ等の競合者に対して“贔屓”することで、マーケットを違法に独占していると考えているわけではない点である。

この点についてはロイターの報道では全く触れられていない。それよりも、FTCは、広告キャンペーンをグーグルからビング等の競合者に確実に“移動可能”にする取り組みに関して懸念を持っているようだ:

情報ソースは、連邦取引委員会の委員達は、広告スポンサーや開発者が、マイクロソフトのビングやヤフー!の広告掲載に対する出費とグーグルに対する出費の価値を比較するソフトウェアを開発する上で必要なデータの共有をグーグルが拒否している点を重要視していると話した。

追伸 その2: ゲーリー・プライス氏の計らいで、2時間半に及んだグーグルと独占禁止に関する最近のカンファレンスの模様を視聴することが出来る(ワシントンD.Cの保守的なアメリカン・エンタープライズ研究所が主催し、C-Spanが映像を記録)。この動画を見れば、独占禁止法の曖昧で、抽象的な特徴を嫌と言うほど知ることが出来るはずだ。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Report: Majority Of FTC Commissioners Want Antitrust Action Against Google, But Vertical Search Might Not Be Issue」を翻訳した内容です。

年末までに何かしらの結論が下されるというのは、内容によってはそれなりに話題を呼びそうです。とはいえ、記事を読む限り、独占禁止法に抵触するという理由でGoogleが訴えられる可能性は少ないようですね。その代り、別の理由でGoogleを訴えるかもしれない案もあるようですが、表現はものすごく悪いですが(ゴメンナサイ)別件逮捕的な感じでイマイチそこまでやる理由もピンと来なかったりします。独占禁止法までのシェアは米国ではないとのことですが、Googleが90%実質支配している日本の検索シーンと違い、米国ではマイクロソフトのBingが意外とシェアを伸ばして頑張っている結果でしょうか。結果的にはGoogleにはありがたかったりして? — SEO Japan [G+]
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