Googleがレビュー・口コミ情報を検索結果に反映させる仕組み

最終更新日:2024/03/18

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昨年末に、不平不満であっても口コミやリンクが増えればSEOに効果が出てしまう仕様をGoogleが改善したらしい、というニュースが少し話題になりましたが、今回はGoogleが持っている特許から、Googleのアルゴリズムをさらに分析してみます。 — SEO Japan

企業や製品のレビューは、プレイス検索やプロダクト検索での表示に影響を与えるのだろうか?その可能性はある。グーグルが、目にしたレビューをどれほど重要視するのかと言う疑問はさらに関心が高い。この疑問に対する答えは、レビューを残す人々に関連するレピュテーション(評価)スコアに左右されるだろう。

人々はオンラインで企業や製品のレビューや評価を参考にしており、検索エンジンは、役に立つと思ったとき、そして、役に立つ状況でその情報を与えようと試みている。星の評価もまた、グーグルのウェブ検索で、リッチスニペットと共に表示されており、評価の存在が、グーグルの検索結果のスニペットをクリックするか否かの判断に影響を与える可能性がある。

ウェブ検索の検索結果の表示に対する最近の変更により、誰かが検索を行い、ローカル検索が適切だとグーグルが判断すると、グーグルはオーガニックな検索のリスティングのごとく、ローカルの結果を表示する可能性がある。グーグルはこの変更をプレイス検索と呼んでいる。プレイス検索は、サイトにもたらされるビジターの人数に影響を与える可能性があり、また、これらの結果にリストアップされている企業に対する接触の数もまた増える可能性がある。

最近、グーグルに付与された特許、「評価管理のシステムおよびメソッド」(米国特許番号:7,827,052)は、事業や製品に対するレビューや評価を提供する人にクローズアップし、そして、グーグルのページランクのアルゴリズムを原型とした、レビューワーに対する評価スコアの作成を行う方法を説明している。

この特許は2005年に申請されていた。グーグルがこの特許で描かれているアプローチを更新させたものを利用しているかもしれないが、全く異なるアプローチを利用している可能性も否定できない。この特許は、グーグルに対してユーザーが行うレビューや評価を対象にしているが、その他のサイト経由のレビューや評価にも拡大される可能性もある。

グーグルは評価に対してはさらに注目しており、昨年、私はグーグルが評価者を評価する仕組みに触れる特許に関するエントリを投稿した。この特許には、今回の新しい特許で描かれているアイデアと共通するアイデアが幾つか説明されていたが、グーグルだけではなく、サイト上で提供される評価にも注目していた。

また、グーグルはレビューの価値にも注目しており、このトピックに関するエントリも私は多数投稿した。そのうちの幾つかはこの特許で描かれている“評価スコア”のアプローチと重なっている。私はこの特許がまだ付与される前に、同時に発表された関連する5つの特許を取り上げたエントリの中で触れたことがある。それが、「Googleのレビュー: 評価 + 質 + スニペット + クラスタリング」だ。

それでは以下にレビューと評価に関するSEO by the Seaの過去記事を幾つか紹介する(英語)

今日付与された特許の抜粋を以下に掲載する:

人々、製品、広告主、そして、販売業者等、様々なエンティティのタイプに対する評価スコアを割り振る評価管理システム、メソッド、そして、コンピュータが判読可能な保存メディア。

評価関数は、レビューワーとレビューを含む有向グラフに基づく。グラフ内のノードは、レビューワーとレビューを表し、グラフ内のリンクは評価を表す。

評価関数は、集中の条件が満たされるまで、繰り返し行われる。集中の前に、安定の条件が満たされると、評価関数は修正され、ネガティブな評価を持つノードに付随する関数の部分を削除する。

集中が終わると、評価関数から削除されていないノードに対応するレビューワーおよびレビュー(最低でも1つ)に対する評価の値が生成される。

以下に特許に掲載されていた興味深い情報を紹介する:

  • 一部のレビューワーやレイター(評価者)はネガティブな評価を持つ可能性があり、彼らのレビューや評価は、ものごと、組織、人々、そして、その他の点数がつけられるレイターやレビューワーに対する最終的なスコアにおいては、カウントされない可能性がある。
  • レビューワーがネガティブなレビューや評価しか提供していない場合、彼らの貢献はカウントされない。
  • レビューワーとレイターに対する評価スコアを作成する点に加え、このシステムは、レビュー自体の評価スコアも含む。
  • このシステムは、人々が操作しようと試みる可能性にも配慮している。例えば、誰かのレビューがとても高く評価されている場合、評価スコアが高くなる可能性がある。しかし、そのレビューワーの評価スコアは、当該の人物を評価している人々の評価スコアに左右される。彼らの評価スコアがあまり良くない場合、彼らの高い評価はインパクトが弱い。同様に、レビューに対する評価が低くても、レイターの評価が低ければ、評価スコアに大きな影響が生じることはない。

この特許は、レビューワー、レイター、そして、レイタブル – 評価される人々、場所、物事 – に対する評価スコアを計算する仕組みを詳細に説明している。

ローカル検索またはグーグルのプレイス検索の結果に自分の事業の名前が出るようなら、時間を割いて、レビューおよび評価に関するグーグルのこの特許に目を通しておきたいところだ。

2010年11月3日に追加 – グーグルマップでリストアップされている可能性のある事業、そして、リッチスニペットを表示することが可能な一部の製品サイトに対するグーグル上のレビューおよび評価が、リッチスニペットで表示されている。昨日投稿され、本日更新された公式のグーグルウェブマスターブログのエントリ「 買い物サイトのリッチスニペット」には、グーグルがリッチスニペットをeコマースサイトにも拡大した経緯が描かれている。

eコマースサイトで評価やレビューを提供しているなら、絶対に読む価値はある。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「How Google may Manage Reputations for Reviewers and Raters」を翻訳した内容です。

上記を読む限り、アルゴリズム的にはレビューの内容も見ているはずなのですけどね。もちろんどこまで実装されているのか、実際の順位に反映させるのか、ということは別問題ですが。ソーシャルランクも評価対象にしつつある今、リンクや口コミ、会話の内容をどう評価し、どう検索結果に反映させるのか、ということは今後の検索エンジンにとっての大きな課題であることは間違いなさそうです。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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