Instagramに関する真実。
FacebookがInstagramを10億ドルで買収したことを初めて耳にした時、私が飛び降りるに十分な高さの建物がなかった。大げさに聞こえることは分かっているが、数日間はポストディールの発表を直視することができなかったことを私は正直に認める。私の膝をへなへなにさせたのは、Instagramへの反感ではなく(このアプリは好きだ)、その購入金額だった。3年にも満たず収益もない従業員12人のビジネスの評価がどうしたらそのような途方もない金額になるのかみんなが不思議に思っている中、陰謀説を唱える多くの人は、Instagramが10億ドルの価値があるならFacebookは(少なくとも)1000億ドルの価値があるに違いないということを市場に証明することをFacebookが狙ったのではと考えている。ここだけの話だが、そのような文章を書くことは、私が本当にしようとしていること―論理的なビジネスブログ記事を書く―ではなく、次のオースティン・パワーズ映画の台本をタイプしているかのように感じさせる。それをバブルと呼ぶ人もいれば、それはいまいましい過大評価であると主張する人もいる。どちらにせよ、今私たちは“b”ワードを使ってスタートアップを評価しているし、それは全てを変えてしまう。再び。
それがInstagramに起こったのなら、次の論理的な疑問は…
- このような取引を手にする次のスタートアップは?
- それはもっと大きな金額になるのか?
なんと、Instagram買収に先立ってとても興味深い評価を持った優れた新しい企業の長いリストがあるのだが、今それらはこれまで以上によく見える。Rovio(中毒性の高いAngry Birdsを作ったゲームメーカー)やFoursquare(ロケーションベースのモバイルソーシャルネットワーク)やSpotify(ソーシャル駆動型の音楽ストリーミングサービス)やAirbnb(ホテルに滞在する代わりに、誰かの部屋にお金を支払って泊まることができる)のような会社が次にくるだろう。私はそれら一つ一つ全てが好きだが(様々な理由から)…
ここではInstagramに近い売却額を十分実現できるその他4つのホットなスタートアップを紹介する:
- Square:Squareには100人以上の従業員がいて、すでに10億ドル以上で評価されているが、私はそれが最初に発表されて以来すっかり夢中になっている。この会社は、Squareカードリーダー(iPhoneのイヤホンジャックに差し込む)にカードを通すかアプリを介して情報を手動で入力することによって、誰もが携帯電話を介した電子決済を導入する簡単な手段として、Jack Dorsey(Twitterのクリエイターの1人として知られている)によって共同創設された。私は、ノーモア・キャッシュレジスターという、彼らの理念が好きだ。この会社は、全てのクレジットカード取引に2.75%を課すことでお金を儲ける。金融機関やクレジットカード会社や金融取引を扱う会社が、Squareは価値のある資産になると思うかもしれない。
- Pinterest:ユーザーが気に入ったビジュアルコンテンツを“Pin”したり、それらのPinを表示したり共有したりする独自の“ボード”を作ることができるソーシャル写真共有サイトが、いつの間にか3番目に大きなオンラインソーシャルネットワーク(LinkedInを抜いて)になり、オンラインの寵児となった。Instagramの売却が確認されると、多くの人が次はPinterestだと考えた。最近1周年を迎えたばかりのこの会社は、Ben Silbermannによって創設され、Wikipediaによると、このサイトはCold Brew Labsによって運営され、起業家と投資家の小さなグループによって資金提供されている。もしTwitterもしくはGoogleが今もInstagramを獲得しなかったことにカンカンになっているなら、Pinterestが彼らの黄金のがちょうになるかもしれない。
- Fab:最初は、ゲイとレズビアンのためのFacebookとしてローンチされたが、CEOのJason Golodvergとチーフ・クリエイティブオフィサーのBradford Shellhammerは、すぐにFacebookはゲイとレズビアンのコミュニティのためのFacebookでもあることに気付き、自分たちの目をソーシャルコマースに向けた。Fabは、超モダンなコンテンポラリーデザイン商品(アート作品からTシャツや家具やアクセサリまで全て)の短期販売(通常は2,3日だけ続く)を作り出すeコマース会社である。この会社は、The Washington Post、Ashton Kutcher、Guy Oseary (マドンナのマネージャー)のような人々やシリコンバレーにあるいくつかの素晴らしいベンチャーキャピタルから5000万ドル以上の資金提供を受けてきた。
- Path:Pathの創設者、Dave Morinは、そのモバイルソーシャルネットワークが今ほどの注目とユーザーを獲得し始める前にGoogleからの1000万ドルのオファーを辞退したと言われている。“Facebookがあるべき姿”として知られるPathは、真の友人と家族のためのモバイル限定のオンラインソーシャルネットワークだ。実際にこのアプリは、オンライン日記を共有できる人数を150人に制限している。Pathの焦点は、人々が近く緊密なソーシャルネットワークを築くことを手助けして、真の価値を提供することだ。“量より質”のソーシャルメディア版である。いくつかのよりウェブベースのビジネス(Facebook、Google、AOLなど)が、人々をスマートフォンと結びつける手助けをする方法を理解するこの会社を買収したい気持ちになるのは当然である。
これらの会社の多くが、自分たちの評価を10億ドル以上の範囲に入れるために十分な資金を調達してきたが、これらの新しく向こう見ずでユニークなデジタルビジネスモデルが私たちの目の前で展開する間に、全体的な経済が安定感を取り戻すため(うまくいけば)、興味深い数年になっていくだろう。20人以下の従業員とインターネット接続とわずかのMacBook Prosしか持たない会社が、このような積極的な顧客とこんなワイルドな評価を得るようなビジネスランドスケープを誰か想像したことがあっただろうか?
あなたはどの新しいスタートアップが10億ドルの魔法を手にすると思うだろうか?
筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。
この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「The Next Billion-Dollar Startup」を翻訳した内容です。
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