コンテンツマーケティングでブランドはストーリーテラーになる

公開日:2012/09/26

最終更新日:2024/02/27

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コンテンツマーケティング関連の記事を最近多く配信しているSEO Japan。今回は、ブランドがコンテンツをマーケティング活用することを念頭に、コンテンツマーケティングの歴史から参入障壁、メディアと非メディアの違い、残る課題、などなどコンテンツマーケティングに関する様々なトピックを簡潔にまとめた「コンテンツマーケティングを考えているブランドマーケッター」に参考になりそうな記事をどうぞ。 — SEO Japan

コンテンツマーケティングは簡単ではない。

過去12か月にわたって、私たちは、コンテンツマーケティングを得意とする組織とただ試合に出ているだけの組織を分けるいくつかの違いについて言及してきた。

以下の概要(パート1)は、私がOnline Marketing Summit 2012で行ったプレゼンテーションから抜粋したものだ。このプレゼンテーションの素晴らしい要約をしてくれたTopRankの人たちにも大きなエールを送リたい。

コンテンツマーケティングの歴史

コンテンツマーケティングは新しくない。それは何百年も存在している。企業のストーリーテリングの最初の例としては、John DeereのThe Furrow(註:米国で100年以上の歴史を持つ農家向けの情報誌)が評価されることが多い。John Deereは、John Deereの機材を売るためではなく、農家の人たちに新しい技術やどうすればもっと成功するビジネスオーナーになれるのかについて教育するために(つまり、コンテンツマーケティング)、The Furrowを活用した。コンテンツマーケティングの歴史に関するインフォグラフィック:

参入の障壁は消えた

コーポレート・パブリッシングの門としてかつて存在していた参入の際の3つの主な障壁があった。それらはもはや存在しないが、詳しいことがGet Content Get Customersの中で議論されている。その障壁には以下が含まれる:

  • コンテンツの承認―顧客に受け入れてもらい、あなたのコンテンツに関わってもらうために、あなたがWall Street Journalである必要はもはやないのだ。
  • 人材―過去には、大部分のジャーナリストは非メディアブランドで働くことに難色を示していた。それは、彼らの専門的職業を汚すものとして見られていたのだ。今日、ライターやエディターやジャーナリストは、文字通り全ての業界であなたが素晴らしいコンテンツを生み出す手助けをしている。今日得られる仕事の大部分は、従来のメディアの中ではなく、ブランド側にある。非メディアブランドで働くという汚点は、今も残ってはいるが、それほど強いものではない。
  • テクノロジー―今日では、ほぼゼロの投資で誰もがウェブでコンテンツを発行することができる。

メディアと非メディアブランドの違い

確かに、私たちは今、誰もがパブリッシャーである

メディアカンパニーによって作られたコンテンツとIntelやJohn DeereやLEGOのようなブランドによって作られたコンテンツを分けるものはたった1つしかない:お金がどこからやって来るかだ。

メディアカンパニーにとっては、コンテンツは有料コンテンツ販売(コンテンツの直接購入)や広告販売(新聞や雑誌で見られるように、作られたコンテンツに誰かが資金を出す)を介したコンテンツの制作から直接お金を稼ぐために作られる。

非メディアカンパニーにとって、コンテンツは、コンテンツから直接利益を得るためではなく、顧客を引き付けて維持することによる非直接的な利益のために作られる。

他のあらゆる点において、両方のタイプの会社におけるコンテンツ制作活動は一般的には同じだ。あなたが自分のフィールドの通常の競合相手と張り合っているのと同じように、非メディアブランドは、アテンションとリテンションにおいて従来メディアと張り合っているということを認識することが重要だ。

上のグラフを見ると分かるように(コンテンツマーケティンツ調査の詳細はこちら)、民間企業が、かつては従来のパブリッシャーのみに委ねられていた戦術に携わり、確かにメディアカンパニーになっている。

中心にあるストーリーテリング

コカ・コーラのような企業が、Content 2020構想を見せているように、今日、ストーリーテリングは新しいマーケティングの中心にある。

あなたのゴールが検索エンジン最適化に根差すこと(露出すること)にしろ、リード生成(コンバージョン)にしろ、ソーシャルメディアツールを活用することにしろ、説得力のあるストーリーテリングがなければそのどれもが効果的ではない。コンテンツ戦略は、いつだってソーシャルメディア戦略より前に来るのだ

コンテンツの課題

コンテンツマーケティングとストーリーテリングが一般的なマーケティング組織の大きな部分になるにつれて、私たちはマーケティング部門がパブリッシング部門に転換するという進化を目にしている。これは簡単な転換ではなく、痛みは始まったばかりではあるが、いくつかの大きなブランドが明らかにこの転換をした。例えば、Kelly Servicesは、コンテンツ制作と配信アクティビティにマーケティング予算の60%を費やしている。KellyのVPであるソートリーダーシップのTodd Wheatland(Content Marketing Worldのスピーカーでもある)が、Kellyは“10年以上コンテンツマーケティングを実施している”と言っているにもかかわらず、多くのブランドはコンテンツマーケティングを構築することに今も苦戦している。

参入の障壁が消え、価値があり説得力のあるコンテンツを作る機会が私たちみんなにあるとはいえ、民間企業の最大の課題は、人を引き付けるコンテンツの制作だ。下の表を見ると分かるように、実際に顧客と見込み客に関与するコンテンツを作ることが、一番のハードルだ。

コンテンツマーケティングのGoodとGreatの6つの違い

全ての調査(量的および質的な)を通して、私たちはGoodなコンテンツマーケッターとGreatなコンテンツマーケッターを分ける6つの違いを発見した。私は、これらの結果を次の投稿で詳しく書くつもりでいる。その間に、下のプレゼンテーションを共有しよう。

Good to Great Content Marketing – 6 Differences


この記事は、Content Marketing Institute – Joe Pulizzi’s Blogに掲載された「The History of Content Marketing ? How Brands Have Become Storytellers [Part 1]」を翻訳した内容です。

基本的な情報を集約したような記事でしたが、コンテンツマーケティングの概況を理解するにはちょうど良い内容だったと思います。メディアカンパニーと非メディアカンパニー(つまりブランド)によるコンテンツの違いは「お金がどこからやって来るか」だけ、という意見は、もはやそこまで考えていい時代ともいえるのでしょうか。また参入障壁にあった人材の話、既存の出版業界の人間であれば、一般企業で企業のコンテンツのためのコンテンツ作成をする仕事は「都落ち感」はあるのかもしれませんね。かつて既存のメディアやゲーム業界の人間がウェブ業界で仕事をすることに対しても同じような印象はあったと思いますし(まだある?)。とはいえ、既存のメディア業界もどちらかというと多くの問題を抱えていますし、特に中小企業で働く人材には才能とは別に報酬は限りなく低いままの人も多そうですし、企業におけるコンテンツマーケティングの重要性がもっと認められていけば、優秀なコンテンツクリエイターやマーケッターがその才能を存分に発揮し活躍できる場が(適切な報酬で!)増えていくことは良いことではないでしょうか。

元々オリジナルコンテンツを生み出す力は世界でも評価されている日本のコンテンツ産業、コンテンツマーケティング時代にその才能を活用できれば日本企業の未来は明るいかも? — SEO Japan [G+]

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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