ソーシャルメディアでオーディエンスを育てる14のベストプラクティス

最終更新日:2024/02/17

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横文字ばかりのタイトルで恐縮ですが、ブライアン・ソリスからソーシャルでオーディエンスを育てていくための手法を14種類紹介した記事を。普段はハードコアな記事が多い彼ですが比較的読みやすい内容でおススメ。前段が少し長いので楽したい人はいきなり後半のリストに飛んでみては。 — SEO Japan

消費者は、「ツイッターでフォローしよう。フェイスブックでいいね!しよう」と何度も何度も同じリクエストを大量に投げつけられている。しかし、消費者としては、その理由、そして、そのメリットを知りたくなるはずである。残念ながら、とても多くの企業がこの疑問に答えることに失敗している。

企業はツイッターやその他の活気のあるソーシャルネットワークでプレゼンスを確立する重要性を理解している。ブランドのアカウントを利用する取り組みは一般化しており、これはeメール、従来型のマーケティング、そして、ウェブサイトによって構築されたお勧めのチャンネルを拡大するための欠かせない取り組みである。しかし、チャンネルを作成し、フォローする価値のあるチャンネルを運営し、そして、忠誠心のあるオーディエンスを構築するのは当初考えられていたよりも遥かに難易度が高く、そして、全体的な投資も必要とされる点にはまだ気が付いていない。また、プッシュするだけの考え方から、双方向型の考え方へのシフトチェンジを理解すると言うことは、事実上、従来型の事業運営からの完全な脱却を意味する。

現在、数多くの企業がブランド化したソーシャルチャンネルを「構えて、狙って、撃て」を基調としたアプローチで構築している。このメソッドは、万が一進化が認められる場合であっても、それは単なる見せ掛けであり、良くても短期的でまともな成果とは言えないだろう。多くの企業は、誰に接触を図ろうとしているのか、なぜ、そして、それよりも重要な、どのようにして顧客のニーズをエンゲージメント(ユーザーの参加を介した交流)が満たしているのかを分析せずに数字だけに拘っている。活気のあるコミュニティをソーシャルネットワークで構築するには、ブランドにさらに力を与える優れた、そして、多様化したチャンネル戦略を策定し、目に見える企業の価値を伝え、そして、顧客が中心である点を体現する必要がある。成熟したコンテンツ戦略および交流戦略がない状態では、フォローをやめる、いいね!をやめる行為が後を絶たないだろう。

焦点を絞った見解

想像が的外れなら、自分の判断に頼ることは出来ない。
– マーク・トゥウェイン

捉えどころのないソーシャルコンシューマーの注目を巡る競争は、ブランドに新たな難題を突き付けている。動きの少ないオーディエンスを魅了するよりも、ブランドは積極的に参加するタイプのオーディエンスを引き寄せるべく、継続的な価値を実証しなければならない。そのため、ブランドは、ミッションと意図の決定、そして、接触を望むオーディエンスの一人一人に対する価値の提供に焦点を絞る必要があるのだ。

ソーシャルチャンネルにおいて意図および実用性に注目するには、まずはオーディエンスは全て違う点を理解する必要がある。または、ブランド化したメッセージ、マーケティング、キャンペーン、もしくは、「ツイート/いいね!して賞品をゲット」コンテストを何度も繰り返し行うことが出来ない点も理解しなければならない。ブランドを代表するために作成されたチャンネルは全て、意図、ミッション、そして、付随する価値を持っていなければならない。しかし、規模を問わず企業から「ソーシャルネットワークでどれぐらいの数のアカウントを作るべきか?」もしくは「幾つプロフィールを作れば丁度いいだろうか?」と言う質問ばかりが投げ掛けられる。

答えはこれから説明するように非常にシンプルである。事業の焦点、主力および脇役のブランド、そして、ターゲットのオーディエンスに提供する関連するストーリーを有意義に広げられる数のチャンネルを作ればよいのだ。また、存在感を薄めるのではなく強めることが可能であり、また、継続的な関連性を維持することが可能な数のチャンネルに制限してもらいたい。

例えば、ツイッターだけで数百のプロフィールを蓄積してきた一流の企業の仕事を私は請け負ったことがあるが、これは多過ぎるだろうか、それとも不十分なのだろうか?この状況を先程の質問に照らし合わせると、それぞれのアカウントがブランドの経験を強化し、ターゲットに絞った、増減可能なオーディエンスの目に魅力的に映り、そして、常に利用され、恒久的な価値を提供するために必要なサポートを受けているか否かで多過ぎる、または少な過ぎるかが決まる。

初めは、多くのブランドは何もしなくても次々にオーディエンスを獲得することが出来た。その結果、プロフィールの作成を促進し、また、場合によっては重要視しないケースも出てきた。プロフィールを作成するのが簡単であり、また、流行であったためだ。このようなアカウントの多くは、狙いとは異なり、フォロワーおよびアカウントの管理者にとって見返りが少なく、そして、場合によっては、ブランド自体を弱体化してしまうこともあった。このタイプのチャンネルは、指揮者のいないオーケストラのようなものであり、時には即興やアマチュアレベルのジャムで演奏が行われていた。たまに美しい音色が出ることもあったが、大半の場合は雑音、さらにひどい場合は沈黙が続くこともあった。

それでは、活発なソーシャルストリームを作成する上でどんな取り組みを行うのがベストなのだろうか?この分野で成功を収め、一目置かれているブランドの特徴に注目してみよう。

1. 効果的なチャンネル戦略を策定する: メインのブランド、サブのブランド、そして、“フォローする価値のある”、または“いいね!する価値のある”目立ったパーソナリティを評価する。当初の戦略とは異なる戦略でアカウントが存在するなら、個別なチャンネルとして価値、そして、現状を評価すること。アカウントを単純に削除する、または全て閉鎖してしまう方が望まれる場合もある。

2. 生命維持装置を作成する: それぞれのアカウントの存在を個別に支える系統的なフレームワークを作成する。各アカウントがオーディエンスのニーズを満たすリズムを確立している必要がある。

3. ミッションと意図を考える: 接触を試みるオーディエンスのことを把握し、それぞれのアカウントに対して言葉で使えることが可能なミッションと意図を策定しよう。

4. 編集プログラムを策定する: エンターテイメント、販売、サービス、交流、HR等、ソーシャルコンシューマーの様々なニーズを満たす編集プログラムを作成する。新たなK.I.S.S(重要性と共有性を維持する)を喚起する必要がある。魅力的であり、関連性があり、そして、共有することが可能なコンテンツを作成すること。投票、要約、宣伝目的のコンテンツ、質問等の基本の枠組みにとらわれずに創造力を発揮してもらいたい。

5. 耳を傾けるフレームワークを構築する: 最高の聞き手は最高の話し上手である。ブランド、そして、それぞのアカウントに関連する注目すべき会話をモニタリングする耳を傾けるフレームワークを構築する必要がある。

6. 会話のワークフローを確立する: 全てのアカウントに情報の道およびワークフローが必要である。さらにアカウント間の橋も必要であり、ブランドを代表するアカウントに十分な情報が行き届き、そして、企業内の適切な代表者が交流または返答することが出来る環境が作られている必要がある。

7. 決定プロセスを考案する: 様々な「この場合、こうする」状況に対する手順を詳述する明確なフローチャートを作成する。これはリアルタイムで行われる交流に対して既定の方針に代表者が従えるようにするためである。

8. トレーニングプログラムを開始する: 代表者達は気を抜かず、集中を維持するため、継続的なトレーニングを受ける必要がある。全ての交流がブランドの経験を強化する、もしくは弱体化する可能性がある。テクノロジーが私達が学ぶ力では太刀打ち出来ないペースで進化しているため、トレーニングによって従業員を正しい方向に導く必要がある。

9. 管理および報奨制度を設ける: ブランドの整合性、そして、その示され方を守ろうと試みるマーケティング部門のように、ソーシャルチームはポートフォーリオ全体に加え、ツイッターのそれぞれのアカウントの整合性を維持する必要がある。また、素晴らしい仕事を促すために報奨制度を必ず設けてもらいたい。

10. ソーシャルメディア・ブランドスタイルガイドを策定する: ブランドの提示、利用ガイドライン、そして、その他の形式のブランド関連のマーケティングの美学を描写するスタイルガイドが既に存在する可能性は高い。このガイドを、ソーシャルメディアに対応させるため、大幅にアップデートする必要がある。ブランドのパーソナリティ、特徴、声、そして、本質を決めるのが、このガイドの主な役割である。また、アップデートしたスタイルガイドは、それぞれのアカウントの構造、そして、アカウントが会話を通して正確にアカウントを活性化する仕組みを決定する必要がある。

11. ガイドラインおよび注意事項を作成する: ソーシャルメディアにおける注意事項を伝達するソーシャルメディアの方針を策定する。既に注意事項が存在するなら、アップデートしよう。法律は変更され、個人のアカウントで雇用者に関する意見を述べる権利が従業員には認められている。また、多くの従業員は、既存のガイドラインは優れた交流の定義があまりにも極端か、あまりにも曖昧だとして不満を持っている。成功へ導くためのガードレール、そして、ロードマップとしてガイドラインを策定する必要がある。

12. 顧客と顧客候補に対応する: ソーシャルコンシューマー達は、ソーシャルストリーム内でブランドに問題を解決し、疑問に答えてもらえると期待している。それぞれのチャンネルにニーズを満たし、感謝および忠誠心を伝えるためのサービスの機能を設けるか、またはそのためだけのチャンネルが必要である。

13. 言葉とタイミングを重要視する: 2つ注目してもらいたいポイントがある。タイミング、そして、分かり易さだ。ツイートとフェイスブックのアップデートのタイミングおよび言葉の構成が、全体的な接触範囲および参加の度合いを決定することを証明する調査結果が出ている。言葉とタイミングを最適化して、全てのアップデートを大事にしよう。

14. 交流およびパフォーマンスのメトリクスを策定する: それぞれのアカウントのパフォーマンスを追跡し、当該のアカウントの交流および編集戦略を改善する。

上述したベストプラクティスに従えば、顧客に次々にいいね!およびフォローを取り消されてしまう状況を避けることが出来るだろう。しかし、それよりも重要なことがある。ソーシャルチャンネルに焦点を絞り、それぞれのチャンネルの価値に投資することで、顧客の経験を改善し、より積極的に参加してもらえるのだ。意義深い交流を増やすと、ブランドの接触範囲はソーシャルエフェクトを介して大幅に拡大してゆき、その結果、顧客にブランドをいいね!してもらえるだけでなく、心から好きになってもらえるメリットがある。


この記事は、Brian Solisに掲載された「14 Best Practices for Brands to Grow their Audiences in Social Media」を翻訳した内容です。

リスト記事とはいえ、一読してじゃあ早速実践、、、というわけにはいかないのがソリスですが 汗 、全体像を把握する知識としてはありじゃないでしょうか。

ところでソーシャルを語る上で良く出てくるこのオーディエンスという言葉、顧客だけでもないですし、読者でもないでしょうし、ダイレクトや訳の観客では意味が違ってきますし、訳が難しいですね。日本語で何か良い訳がないでしょうか。。。このままだと50年後にはソーシャルメディアマーケティングは横文字「のみ」になってしまいそうで怖いです。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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