オーガニック検索と有料検索は、相乗効果か共食いか?!SEOとPPCの微妙な関係

公開日:2010/04/19

最終更新日:2024/03/15

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オーガニックの検索結果と検索広告が相乗効果のみならず、お互いにカニバることもあるのでは?と言う話。この手の話題は昔からありましたがデータを元に説明してくれており参考になります。検索マーケティングに関わる人なら読みたい。 — SEO Japan

検索マーケティングにおいて、見過ごされがちであり、SEO業者に誤解されている分野があると私は思う。それは、オーガニック検索(いわゆるSEO)と有料検索(いわゆるPPC)との相互関係だ。

ここ数年、私はSEOのワークショップを開催するたびに、オーガニックおよび有料検索の双方の結果で、上位にランクインするための取り組みの相乗効果についてしつこく説明してきた。私は参加者にSEOとPPCの双方に投資するよう勧めている。この二つのマーケティングチャネルの間の共益関係に期待しているためだ。私は、最もランキングが高い(オーガニック)コンテンツの上部、または右側のカラムにスポンサー付きの広告を表示している場合、そのコンテンツのクリックスルー率を上げることが出来る点、そして、同じ結果ページ上に2度表示することで、最も高いランキングのコンテンツのクリック数を20%増やすことが出来る点を証明する分析結果を引用しながら説明する。

しかし、約2週間ほど前から、検索マーケティングの双方の要素を取り上げることで、逆の効果が発生する可能性も手短に示唆するようになった。例えば、有料の検索広告が、アクセス数を稼ぎだしているオーガニック検索を、もしくはその反対にオーガニック検索が有料検索を食ってしまう、ネガティブな相乗効果だ。

私の考えを改めさせたのは、先日のシリコンバレー・サーチエンジン・ラウンドテーブルでの「ロックスターカンファレンス」(同じ週の前半にコヴァリオがコヴァリオパルーザと言うロックをテーマにした消費者セミナーを行っていたことを考えると、何とも皮肉なネーミングだ!)セッションだ。また、私の会社の“ロックスター”の一人、主席分析オフィサーのドクター・マシアス・ブルム氏がプレゼンを行った点も皮肉に思えた。この講演では、オーガニックおよび有料検索が関係し合う仕組み、そして、欠陥のある要因モデリングが、売上/コンバージョンを誤ったマーケティング・プログラムと関連させ、ROIを誤って示す仕組み(例えば、PPCが評価されるべきなのにSEOが評価されるケースやその反対)の説明が行われた。

PPCによるオーガニック検索の共食いは、有料検索が一定の期間休止された(偶然)、実験によって証明された。以下のグラフに表れているように、オーガニックなトラフィックの増加が、トラフィックをもたらしていたPPCの減少と比例している(この影響の計測は、循環のパターン、自分、競合者、経済、気候等が取ったその他のマーケティングのアクションを含む、他の要素と混合されている)。

どのようにしてこのような現象は起きるのだろうか?初めての訪問者がオーガニックなリスティングを介してサイトを訪問するものの、何も買わずにサイトを去る。その数日後、訪問者が有料のリスティングを介して訪問し、アイテムを購入するような同時多発的な状況を思い浮かべてもらいたい。皆さんの会社が、この取引の価値の100%を前回のクリックに割り当てるなら、オーガニックなリスティングが大半の難しい仕事をこなしたにも関わらず、有料リスティングが功労者に認定されるのだ。反対に、皆さんの企業が1回目のクリックを重要視している場合、オーガニックなリスティングに過大な評価が与えられることになる。

また、有料のクリックが訪問者のの訪問に当たり、その後、オーガニックなクリックが購入をもたらしたケースについても考えてみよう。この場合、“前回のクリック”はSEOに帰する価値を誇張し、“1回目のクリック”はPPCに帰する価値を誇張することになる。

価値の一部をすべてのクリック発生点にもたらし、1回目のクリックを重要視するのが最も妥当だ。

また、有料広告のURLが常に追跡パラメーターにタグ付けされ、オーガニックなリスティングはタグ付けされていないため、PPCのROIは誇張される傾向がある。これは、購入サイクルのどこでユーザーが有料リスティングと接触していようが関係ない。なぜなら、ウェブ広告の効果測定ツールは、上位のソースの指標として、(HTTPのヘッダーで通過する)リファラーよりも追跡パラメーターを優先する傾向があるためだ。オーガニックなURLの追跡パラメーターは、ご存知のように、SEOの取り組みとして不人気である。コンテンツの重複およびページランクの希薄をもたらすからだ。

その結果、SEOは、リファラーの文字列に頼って、訪問者の開始点に関する情報を得ることになる。しかし、これは不適切な計測方法と言えるだろう(ユーザーのPCにインストールされているノートン・インターネット・セキュリティ等のプライバシー/セキュリティツールは、リファラーのURLをユーザーのリクエストから消去するものの、パラメーターはそのまま残しておく点を含め、様々な理由で適切とは言えない)。

これらの不正確な特定によって、本当のことが不明瞭になってしまう。有料リスティングがオーガニックのリスティングを共食いしてしまっている事実だ。つまり、クリックされていた可能性があったオーガニックなリスティングからユーザーを切り離してしまうのだ。これは、例えば、“オフィシャルサイト”をアピールするコピー等、とりわけ効果の高い有料の広告を持っている場合発生する。

また、マシアス・ブルム氏も、次の組み合わせが起きる際に共食いのレベルが高くなると指摘していた(ネガティブな相乗効果): オーガニックなランキングが高い場合、ブランドが強力な場合、そして、有料およびオーガニックなリスティングがお互いに似たり寄ったりではあるものの、競合者からは差別化されている場合。しかし、同様に、これらの基準にフィットする検索用語に対するクリックごとのコストは最も低くなる。ブルム氏は次のようにPPCの専門家にアドバイスを贈っている(予算の限られている人達にとりわけ聞いてもたいたい): 本当のROIを最大化するために、有料検索のコストを移動しよう。

SEOの仕事が有料のリスティングのクリック数を減らすことなら、良い知らせだと考えられるかもしれない。最終的には、クリックによるコストを若干節約することが出来るだろう。しかし、実際にはチャラになるだけだ。前の段落で示唆したように、グーグルは低いクリックスルー率、そして、低い品質スコアの結果として、クリックの単価を上げることで失われた収益を穴埋めするのだ。そのため、結局、グーグルは収益を上げることになる。

そうなると、SEO業者は何をすればいいのだろうか?

一つには、キーワードレベルでオーガニック検索の本当のROIをうまく処理することだ。そのためには、相乗効果を算出する必要がある。その方法はと言うと、特定のクエリの広告を休止して、上述したような方法で結果を分析する手もある。あるいは、コヴァリオの有料/オーガニック相乗効果スコア(POSS)メソッドを使ってもらってもよい。この場合、PPCを求め、オーガニックなコンバージョンが高く、有料のコストが高いキーワードの実際のCPCを60%減らす —広告を止める必要はない。その過程で、PPCの広告主は、検索クエリのレベルでコンバージョンと相乗効果を分析することで、ネガティブなキーワードを巧みに利用し、完全なマッチをさらに利用する中で、最も効果的な用語に焦点を絞ることになる。

次に、1+シナジー(相乗効果)を乗数として、クリックベースの要因によって特定した価値に用いる。ROI = ((1+POSS)*value ? コスト) / コスト。この方法はコヴァリオの“表示の本来の価値”メソッドほど正確ではないが、有料/オーガニックのインタラクションを無視するよりは良い。私たちはリサーチを行い、-95% から +25%までのシナジーを計測した。かなりの広範囲である。当然ながら、誰もがネガティブな相乗効果よりもポジティブな相乗効果の広告を好むだろう(その他はすべて同等)。

他にも、有料検索広告に表示されている内容をチェックする手もある。コール・トゥ・アクション、特定の製品の機能に関する記述、ブランディング、“公式サイト”等をテストして、相乗効果への影響を測ろう。

究極の目標は、広告の創造性のレベルを最適化し、企業の有料検索への支出を、相乗効果に影響をもたらす、正しく補正されたROAS(広告の費用対効果)を基にバランスを調整することだ。


この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Organic Search & Paid Search: Are They Synergistic Or Cannibalistic?」を翻訳した内容です。

This article on Columns: 100% Organic – Search Engine Optimization Tips – first appeared on Search Engine Land.
© Copyright Third Door Media, Inc. Republished with Permission.

後半は難しくなってしまいましたが、十分に示唆に富んだ記事でした。ケースバイケースとは言え、カニバるケースは実際にあるでしょうね。だからと言ってどちらかを辞めると言うのも難しいのでしょうが。。。オーガニックの順位測定やクリック率まで測定して、PPCの表示状況や内容まで自動コントロールしてくれる検索管理ツールが出てくると便利かもですけどね。今、そこまでのツールはあるのでしょうか?ただそれ以上に気になったのが、効果測定の話。「有料広告のURLが常に追跡パラメーターにタグ付けされ、オーガニックなリスティングはタグ付けされていないため、PPCのROIは誇張される傾向がある。」は、実際の所、ある話と思いますし、SEOの効果測定が難しいとは昔から良く言われる話ですが、結果的にPPCへの投資がSEOを大幅にうわまってしまう結果にもなっているのでしょうね。ここにあるような時間軸での効果測定をPPC、SEO共にきちんと行えるツールが出てこれば、逆にSEOの予算を増やす企業もきっと出てくることでしょう。って、死活問題なので我々のようなSEO会社が作るべきなのかも。。。グーグルのウェブマスターツールがここまで進化してくれたら最高に便利なのですけどね。ただ、上記にもありますが、グーグルが広告ビジネスで成り立っている以上、そこまでのサービスは提供してくれないような気もしますが。

SEOの仕事が有料のリスティングのクリック数を減らすことなら、良い知らせだと考えられるかもしれない。最終的には、クリックによるコストを若干節約することが出来るだろう。しかし、実際にはチャラになるだけだ。前の段落で示唆したように、グーグルは低いクリックスルー率、そして、低い品質スコアの結果として、クリックの単価を上げることで失われた収益を穴埋めするのだ。そのため、結局、グーグルは収益を上げることになる。

絶対、データ自体は持っているはずなんですけどね。。。とは言えPPCの評価要素にオーガニック検索の順位やPPCのクリック率との関係を入れた日には空前のSEOブーム(&スパムの嵐)が起こりかねませんし、やらないだろうなぁ。やっぱり何かツールを開発するしかないでしょうか?!誰かに期待。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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