タイトルタグは、SEO対策において大きな効果を発揮する存在です。
タイトルタグで設定したページタイトルは、検索エンジンにコンテンツの内容を適切に伝えるだけでなく、SERPs(検索結果ページ)でユーザーがクリックするかどうかの判断材料にもなります。
検索結果の順位にも大きく影響してくるため、効果的なタイトルを設定する必要があります。
今回は、効果的なタイトルを設定するための実践的手法や、タイトル設定時に避けるべき注意点などについて詳しくご紹介します。
タイトルタグとは?タイトルタグの最適化は手軽ながらも効果絶大
タイトルタグとは、各ページのタイトルを示すタグです。
タイトルタグで設定したタイトルは、一見しただけではコンテンツとして表示されないためおろそかにされがちですが、実は非常に重要な存在です。
ブラウザのタブ部分に表示されるほか、SERPsにも表示されます。
検索エンジンや検索ユーザーがページ内容を判断する際の大きな要素であるため、SEO対策においてタイトルタグは非常に重要です。
ページタイトルとサイトタイトル
タイトルタグは個別のコンテンツはもちろん、カテゴリやアーカイブなどの各ページに設定します。
これがページタイトルとなり、各ページタイトルにはそれぞれのページで上位表示させたいキーワードを設定することが重要です。
なかでもドメイントップのページタイトルはサイトタイトルとして認識されるため、サイト全体で最重要と考えるキーワードを含めると効果的です。
検索結果に表示されるのはタイトルタグとmeta description
タイトルタグの役割でとくに重要なのが、SERPsに表示される要素である点です。
検索エンジンで検索を行うと、SERPsにいくつもの候補が表示されます。
それぞれの候補については、まず大きくページタイトルが表示され、ページタイトルの下にはURLとパンくずリストが、さらにその下にはページの説明が数行表示されます。
meta descriptionもタイトルと同じく重要
SERPsにおいて、ページタイトルとあわせて表示されるページ説明文はスニペットと呼ばれ、基本的にはmeta descriptionで指定した内容が表示されます。
meta descriptionはタイトルタグと同様にheadタグ内に記述します。 これもタイトルタグと同様にコンテンツ内容としては表示されませんが、重要であることには変わりありません。
なお、スニペットには基本的にmeta descriptionの内容が利用されますが、検索エンジンがmeta descriptionではなく本文中からテキストを抜き出して使うこともあります。
タイトルタグが検索順位に大きく影響する理由
ではページタイトルが、なぜSEO対策にとってそれほど重要なのでしょうか。
たとえば、私たちが書籍を選ぶときはタイトルや目次から、書籍全体のテーマあるいは各章の内容を把握します。
それと同じように、検索エンジンもページタイトルから内容およびテーマを把握し、それが検索ユーザーの役に立つかどうか判断した上で順位を決めています。
また、ページタイトルからページ内容を判断するのは検索エンジンだけではありません。
検索ユーザーもSERPsに表示されるページタイトルを見て、自分の求めているコンテンツかどうかを判断します。
多くの候補がSERPsに表示される中から、タイトルを見て興味を持ったり、必要そうだと判断したりしたからこそ、ユーザーはクリックして詳細を確認しようとします。
タイトルタグはSERPsでのクリック率に直結する要因であり、検索順位に大きく影響する要因でもあるのです。
さらに、気に入ったコンテンツをFacebookやTwitterなどのSNSでシェアする際にも、タイトルタグで設定したタイトルが用いられます。
タイトルがどれだけユーザーの興味を惹きつけられるかが、SNSにおける情報拡散にも影響してきます。
タイトルタグの文字数は気にしなくて良い
タイトルタグでタイトルを設定する際に、多くの人にとって気になるのが、「どれくらいの文字数にすべきか」という点ではないでしょうか。
結論から言えば、文字数を厳密に気にする必要はありません。
ただし、目安はあるので、その点を紹介します。
最初の35文字程度は検索結果上でのクリック率に影響する
新聞や雑誌のような紙媒体ではタイトルに割けるスペースが決められているため、字数に制限があります。 一方、Webコンテンツではタイトルの文字数に、さほど制限を設ける必要はありません。
例え長めのページタイトルでも、検索エンジンには内容がきちんと伝わり、検索順位を決める際の要素として支障はありません。
何文字まで表示されるかは、各検索エンジンで異なり、、PCとモバイルでも違ってきますが、前半の35文字程度はほぼ確実に表示されます。
そのためクリック率に影響しそうなキーワードは前半の35文字以内に配置するといいでしょう。
SEO対策に効果的なタイトルの設定方法
続いては、具体的にどのようにタイトルを設定すべきかをご紹介します。
SEO対策における効果という面から、基本的な設定方法を見ていきましょう。
ページごとに狙いたいキーワードを設定する
SEO対策ではページごとに狙いたいキーワードを設定し、1ページで内容が完結するように設計します。
そして、タイトルタグにもそのキーワードを入れ込みます。 タイトルタグにもキーワードを入れ込むことで、そのページのトピックが何であるのかが検索エンジンに明確に伝わるのです。
逆に、このキーワード設定が明確でないと、各ページで伝えるべきテーマがぼやけてしまいます。
なお、検索エンジンは本文の内容からだけでも、ある程度はトピックを判断してくれますが、基本的にはタイトルと本文の両方にキーワードを設定することが大切です。
SERPsにおける強調表示にも留意
タイトルにキーワードを入れる目的は、検索エンジンに適切に内容を伝えることだけではありません。
検索キーワードに一致する語句がページタイトルに含まれる場合、SERPsではその語句が太字で強調表示されます。
すると検索ユーザーの多くは「このコンテンツは、自分が必要としている情報に近いはずだ」と判断し、クリック率が高くなることが期待できます。
タイトルにキーワードを入れることは、検索エンジンに対してだけでなく、ユーザーに対しても効果的です。
キーワードの選定はサイト全体で考えよう
ページごとにテーマの重複を避けながら効果的なタイトルをつけるには、サイト全体の構成も重要です。
大きくサイトのテーマを決めた後に、キーワードマッピングも行い、どのページでどのキーワードについて記述するかを明確にすることが重要です。
複合キーワードを設定する
タイトルタグに入れるキーワードは、ひとつだけとは限りません。
さまざまな検索意図に応えられるサイトを検索エンジンが高く評価しますが、複合キーワードを設定することで、より上位表示が狙えるようになります。
ただし、製品価格やサービス料金など、検索意図も回答も完全に1種類しかないものについては、どれかひとつのみのキーワードを入れるようにします。
その際は、検索回数を参考にしてキーワードを選ぶのが良いでしょう。
訴求力が高いクリックされやすくなるタイトルのつけ方
一般的に検索結果で上位であるほどクリック率が高くなると思われていますが、必ずしも上位でなければクリックされないというわけでもありません。
SERPsにおけるクリック率を高めるという本来の目的を達成するためにも、魅力的なタイトル設定を心がけるようにしましょう。
タイトルにはキーワードを入れるのが基本的な手法ですが、それだけで魅力的なタイトルになるわけではありません。
ここでは、検索ユーザーがクリックしたくなるような訴求力が高くSEOにも強いとされる手法をご紹介します。
ユーザーが得られるリターンをわかりやすく伝える
ユーザーの検索意図は、主に何かを知りたいというインフォメーショナルクエリ(情報型クエリ)、何かをしたいというトランザクションクエリ(取引型クエリ)、そのサイトに行きたいというナビゲーショナルクエリ(案内型クエリ)の3タイプのクエリに分類されます。
これらのクエリを考慮した上で、ユーザーが得られるリターンをタイトルで明確に伝えれば、それが検索意図と一致した場合、非常に強い訴求力を持つことになるのです。
たとえば、
- ○○について基礎から学べる
- ××の予約・購入ができる
- △△の問題を解決できる
のように、ユーザーがしたいことや知りたいことについて、このページならば具体的に何ができるのかという点をタイトルで伝えるのです。
数値を使用する
書籍や雑誌などでも多用されるテクニックですが、タイトルに数値を利用するのも効果的です。 たとえば、
- SEO対策の5つの鉄則
- 6カ月で自然検索流入数を2倍にしたSEO対策とは
のように具体的な数値を入れると、印象が強くなると同時にコンテンツ内容をイメージしやすくなります。
地域名を使用する
検索ユーザーは現在地あるいはこれから行く予定の場所に関して検索することも多くあります。
飲食店や病院などのスポットに関する記事ならばタイトルに地名を明記するのが効果的です。
たとえば、 「渋谷駅近くで仕事の後に寄れる歯医者○○歯科医院」 といった形で地名を明記することで、より絞り込まれたニーズに応えられるようになり、SEO的にも強い効果が見込めます。
上位サイトやQ&Aサイトも参考にしてみよう
タイトルの付け方については、自サイトと同じキーワードで上位に表示される競合サイトを調べてみましょう。
上位サイトのタイトルに含まれる単語は、タイトルを付ける際に非常に参考になります。
また、ユーザーの検索意図をより具体的に把握するには、有名Q&Aサイトでユーザーが気にしていることを確認してみるのも良いでしょう。
タイトルタグを設定する場合の注意点
タイトルタグの設定においては、避けなければならない点もいくつかあります。
この対応を誤ると、逆にページの評価を下げることにつながりかねないので注意しましょう。
キーワードの詰め込みすぎはNG!
タイトルにキーワードを入れることで、検索エンジンにページの重要テーマが伝わりやすくなります。
しかし、タイトルに同じキーワードを何度も入れると、スパム行為と認定されてしまう怖れもあります。
ひとつのタイトルに入れるキーワードは、1~2個以内に抑えるようにしましょう。
また、複合キーワードを設定する場合、多くのキーワードを詰め込むとテーマがぼやけて、どのような検索意図に対応しているのかがわかりにくくなってしまいます。
検索エンジンからの評価が下がることにもつながるので注意しましょう。
ページタイトルの重複はNG!サイト内で固有のタイトルにする
サイト内で重複したページタイトルがあると、検索エンジンはどのページを評価すれば良いのかわからなくなり、評価を上げにくくなってしまいます。
場合によってはコピーコンテンツと判断されることもあり、ペナルティ対象として評価が下がってしまう怖れがあります。
たとえ意図せずとも、サイトのコンテンツ量が増えてくると、知らないうちにタイトルが重複することは十分にあり得るので注意しましょう。
また、ユーザーの読みやすさを考えても、サイト内のページ間でコンセプトが被らないように設計することが重要です。
キーワードマップを作成し、重複が起きないように明確にしておきましょう。
ページの内容がわかるようにする
タイトルタグを設定する際に陥りがちな失敗のひとつが、タイトルとページ内容の不一致です。
魅力的なタイトルにしようとするあまりページ内容とズレたり、ページ内容を的確に表現できていないケースも見受けられ、このような場合は検索エンジンからの評価が下がる傾向にあります。
というのも、ユーザーはタイトルからページ内容を判断してSERPs上のリンクをクリックし、ページへと訪問します。
この時、コンテンツの内容がタイトルから想定されるものと大きくかけ離れている場合、ユーザーは検索結果に満足せず、そのような検索結果を表示した検索エンジンに対する評価を下げてしまいます。
そのため、ユーザーファーストを掲げる検索エンジンでは、ページの内容を正確に表していないタイトルは評価が低くなります。
タイトルの設定は、ページの内容が適切かつわかりやすく伝わるタイトルであることが重要です。
長すぎたり記号が多いタイトルは書き替えられる可能性がある
タイトルで注意しておきたいのが、検索エンジン独自の判断によって、自動的にタイトルが書き換えられることがあるという点です。
しかし、HTMLそのものが書き換えられるわけではなく、あくまでSERPsにおけるページタイトルの表示が書き換えられるだけです。
このページタイトルの書き換えが行われるのは、本来のタイトルが不適切またはユーザーの役に立たないと検索エンジンが判断した場合であり、おもに以下のようなケースが考えられます。
- タイトルが長過ぎて、かつキーワードが冗長に使われている(キーワードを詰め込みすぎ)
- タイトル内に記号が多すぎる
- タイトルの内容とページの内容が合っていない
タイトルの書き換えが行われると、本来の意図が伝わらない怖れもあります。
タイトルの書き換えが発見された場合は、意図のズレが生じていないか確認すると同時に、設定したタイトルに問題がないように改善しましょう。
関連記事:Googleウェブマスター向け公式ブログ:検索結果によりよいタイトルを
タイトルタグ設定後の確認事項
タイトルタグはSEO対策における効果が大きいだけに、一度設定してそれきりというわけにはいきません。
公開後も適切なチェックや改善を施すことで、より大きな効果を引き出せるようにすることも大切です。
検索結果上での表示を確認する
タイトルタグの設定後に行うべきチェックのひとつは、SERPsにおける実際の表示状態の確認です。
意図したとおりの内容が表示されているか、意図とズレている場合はどのような問題があるのかを確認します。
まずは、タイトルが長いために省略された場合は、タイトルの意味がわかりにくくなってはいないか、重要なキーワードが省略されていないかなどを調べます。
問題がある場合は、タイトルの内容を再検討して改善する必要があります。
検索結果上でのクリック率を確認する
もうひとつのチェックは、サーチコンソールを用いたタイトルタグの効果確認です。
設定したタイトルが十分な効果を発揮しているか、集客に問題を与えていないかなどを確認します。
まずは、サーチコンソールで各ページのクリック数やクリック率(CTR)を確認しましょう。
続いて、順位に応じた平均的なクリック率のデータと比較して、設定したタイトルの効果を評価します。
この数値が平均よりも低い場合、タイトルが魅力的ではない、あるいはわかりにくい可能性があります。
タイトルを再検討して改善し、より魅力的なタイトルでユーザーを惹きつけるようにしましょう。
まとめ
タイトルタグに設定されたページタイトルは、検索エンジンにコンテンツの内容を適切に伝え、SERPsにおけるクリックの判断材料にもなるため、SEO対策の効果も絶大です。
タイトルの文字数はあまり気にする必要はありませんが、長すぎる場合はSERPsで省略表示されるため、重要なキーワードは前半に配置するようにしましょう。
効果的なタイトルを付ける具体的な方法としては、
- ユーザーが得られるリターンをわかりやすく伝える
- 数値を使用する
- 地域名を使用する
という3つの手法が挙げられるので、ぜひ応用してみましょう。
また、タイトルにキーワードを詰め込みすぎたり、タイトルがサイト内で重複したり、あるいはタイトルからページ内容がわかりにくかったりすると、かえって検索エンジンからの評価を下げる要因になってしまいます。 タイトルを設定する際は、これらの注意点にも気をつけるようにしましょう。
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