Googleの立場でSEOを考える

SEOに携わっていると、ついついどうGoogleを攻略するか?という視点で物事を考えてしまいます。とはいえ敵を倒すには、相手の気持ちになって考えることが大事、ということで、今回はGoogleの立場からSEOを考えてみようというお話を。「GoogleにしてみればSEOは順位を操作される面倒な存在に過ぎない」と言い切ることは簡単ですが、一歩踏み込んで考えてみると新しい気づきがあるかもしれません。 — SEO Japan

think like google

毎日、星の数ほどの検索がグーグルで行われている。また、グーグルは検索マーケットの65%以上を占めている。そのため、グーグルの行動に注目する必要がある点は、火を見るよりも明らかである。グーグルの検索エンジンの仕組み、探しているターゲット、そして、検索エンジンを進化させる計画を知ることは、競合者に勝つ上で欠かせない。

グーグルのように考えることで、世界最大の検索エンジンの原動力だけでなく、ランキングを高めるためにサイトを改善する方法を学ぶことも出来る。

しかし、その前に、検索エンジンの仕組みを理解することが先決である:

検索の仕組み

検索を実施する際は、気づいていないかもしれないが、ミリ秒以内に答えを提供するべく、背後で、無数のチャンネル、プログラム、そして、スクリプトが動いている。

グーグルは、検索の仕組みを簡素化し、説明するインタラクティブなインフォグラフィックを提供している。当然だが、長年に渡って、この公式に多数の変更が加えられている。とりわけ、一部のサイトがシステムを操作し、バックリンクの本数、そして、ソーシャルマーケティングの取り組み等、グーグルが注目する重要な要素を人為的に誇張しようと試みているためだ。

それぞれのアルゴリズムの内容、さらには、サイトのランク付けを行うアリゴリズムの数を正確に把握しているのはグーグルのみである。しかし、グーグルの過去の取り組みに着目することで、良質な情報をある程度集めることが出来る。

グーグルの良さが、サービスの善し悪しに左右される点に留意しておいてもらいたい。大勢のユーザーが検索を実施したとしても、探している情報が見つからないようでは、グーグルに対する信頼感は薄れ、最悪の場合、二度と使ってもらえなくなる。そのため、ユーザーが求めているものを提供することを、グーグルは最も重要視しているのだ。.

過去から得られる手掛かり

過去の取り組みを振り返って、グーグルの今後の方向性を探る手がある。SEOmozは、2000年からグーグルがアルゴリズムに加えてきた変更点をリストにまとめている。このリストには、グーグルのインデックスおよびランク付けの変更における、マイナーな修正から、主要な修正まで全て挙げられている。このリストを見ていると、共通するパターンが幾つか存在する点に気づく:

  • グーグルは、マルウェアの温床となっていることで知られているサイトを特定し、また、キーワードスタッフィング、ドアウェイページ、そして、テキスト隠し等、廃れた手法を利用しているサイトの価値を下げることで、スパマーおよび詐欺師の次の手を推測している。よって、このような手法は、長続きしないため、利用するべきではない。ランキングを押し上げる手っ取り早い解決策は、グーグルの過去の取り組みを見る限り、やがて禁止されるため、賢い選択とは言えない。
  • グーグルは、コンテンツが最も重要だと考えていたが、ここ数年の間に、二流のコンテンツを量産することで、システムを操作しようとする人達が激増した。そこで、重複するコンテンツや役に立たないコンテンツに対抗するため、グーグルは、読者に価値を与える豊かなコンテンツを抱えるサイトを推奨し、最終的に優れたコンテンツを用意していないサイトのランキングを下げる取り組みを継続している。大量のコンテンツを作成するのではなく、質の高いコンテンツの作成に焦点を絞るべきである。なぜなら、後者は、より多くの被リンクを集め、様々なアルゴリズムのアップデートを通じて、上位にランク付けされる傾向が見られるためだ。
  • リンクは、ランキングにおいて常に重視されており、今後もこの方針は継続されるだろう。時間の経過とともに、ウェブマスター達は、リンクを構築する方法を理解するようになったものの、関連するオーソリティサイトからのリンクは、今でもなかなか手に入れることが出来ない。リンク構築を計画しているなら、量より質を優先させるべきだ。リンクが関連しているなら、キーワードが少なくても、長期的により多くのプラスの効果をもたらすはずだ。また、リンクのコンセプトも変わりつつある。ツイッター等のソーシャルメディアサイトからのリンクが、効力を発揮しつつあるのだ共起もまた、長い目で見れば、ランキングを向上させる効果があるのではないだろうか。
  • 1日に大量のページが閲覧されているなら、スピードに力を入れておきたいところだ。グーグルのインデックスは、サジェストやカフェイン等のアップデートの導入により、スピードアップしており、また、サイトのスピードは、主要な要素であり、サイトの適性およびコンバージョン率に影響を与える。サイトのスピードは、グーグルが、サイトのランク付けを行う際に考慮するために利用する、200種類上あるアルゴリズムの要素の一つである。ランキングを改善したいなら、ロード時間の最適化を検討してもらいたい。読み込みの時間を改善した結果、私はトラフィックを2倍に増やすことに成功した

また、グーグルの仕組みを正確に把握する方法として、現在の取り組みを徹底的に調査する手が考えられる。SEO by the Seaは、グーグルの特許から得た興味深い特徴や情報を紹介している。グーグルグラスから、リッチスニペットの活用に至るまで、同サイトの記事からは、グーグルの今後の取り組みについて、多くの情報を仕入れることが可能だ。

グーグルの好き嫌い

この記事の中で、グーグルが嫌うものを既に幾つか挙げている: スパム(コメントスパム等)、マルウェア、重複するコンテンツ、質の低いインバウンドリンク、大量のアウトバウンドリンク等。しかし、グーグルが好む特徴についても知っておくべきである。

  • 評価の高いコンテンツ – ただ単に良いだけではなく、関連するオーソリティサイトからの被リンク、そして、仲間のブロガーによるレビューを受けたコンテンツが必要である。この記事で紹介している手順を踏むと、容易にコンテンツへのリンクを獲得することが出来る。また、2000ワード以上のコンテンツは、より高いランクを得る傾向が見られる。
  • 基礎となるコンテンツ – つまり、その他のサイトから頻繁にリソースとしてリンクを張ってもらえる情報である。このタイプのコンテンツは、完成されており、また、適切であるため、最小限のメンテナンスで済む、アップデートをほとんど必要としない。上級者向けのSEOガイドが典型的な例である。オンラインで提供されているSEOガイドの中では最も綿密なガイドであるため、日に日にトラフィックを増やしている。
  • ソーシャルシグナルグーグルは、ソーシャルネットワークを別の基準で計測しており、様々なシグナルに注目している。票(いいね!)、共有、投稿、そして、ブックマーク以外にもグーグルは多くの基準を設けている。ソーシャルネットワークでの共有される回数が増えると、ランキングが高くなる。グーグルがグーグルプラスに労力、そして、資金を投じているため、この分野の重要度はますます高くなっていくだろう。
  • パーソナライズ – グーグルは、検索および製品のユーザーエクスペリエンスにおいて、パーソナライズ化を進めている。多額の資金を投じているモバイルデバイスから、パーソナライズド検索に至るまで、グーグルは、それぞれのユーザーのニーズに合わせた経験を提供しようと試みている。ウェブサイトをユーザーのニーズに合わせることが出来れば、長いスパンでより高いランキングを獲得することが出来るようになるだろう。レスポンシブデザインの利用から、Yelpのように、履歴を基づく経験の調整まで、それぞれのユーザーに固有の経験を提供することが最も重要である。

グーグルがそこまで賢いと言うなら、なぜ _______ は今でも有効なのか?

確実にブラックハットな手法やその他の姑息な手段を利用しているサイトよりも、下位に甘んじている人もいるかもしれない。ここである疑問が湧く: グーグルがとても賢く、高度な検索エンジンを構築しているなら、なぜこのような手法は今でも有効なのだろうか

それは、グーグルのインデックスが繊細なバランスを必要としているためだ。グーグルは、質の高いサイトをサンドボックス化したり、2009年にインターネットにマルウェアが氾濫していると宣言した際に行った誤検出する過ちを犯したくないのだ。

グーグルのエンジニア達は、変更が何も悪いことをしていないサイトに誤って影響を与えることなく、質の高い結果を維持する方法を必死で探している。そのため、ブラックハットの競合者の真似をせずに、正当なホワイトハットな手法に徹していれば、最終的により高いランクを得ることが出来るようになる可能性が高い。

倫理に欠ける手法を用いているサイトは、数ヶ月、または、1年もしくは2年間に渡って上位にランクインするものの、最終的にグーグルに捕まる傾向が見られる。一方、質の高いコンテンツを作成し、正当なリンクの獲得に力を入れているなら、手っ取り早い、安易なルートを辿るサイトよりも、最終的に上位にランク付けされるだろう。私自身、以前、手っ取り早い方法を選び、一旦は、用語「online poker」で上位にランクインすることに成功したものの、結局、グーグルに捕まり、ペナルティーを科された経験がある。

「グーグル」が審判を務める試合では、ゆっくりと着実に進むサイトが勝利を収めるのだ。

商売道具

グーグルが提供するツールを用いて、グーグルに関する有益な情報を得る手もある。その中でも特にチェックしてもらいたいのがウェブマスターツールだ。以下に、グーグルの考えに関する有意義な情報を得ることが可能なウェブマスターツールの機能を幾つか挙げていく:

  • ページスピード – 以前、グーグルは、ウェブマスターツールにページスピードのデータを掲載していた。現在、グーグルは、ページスピードプログラムを提供しており、ロード時間の重要性の高さが窺える。グーグルがページスピードを重要視している理由は、読み込みの遅いサイトを上位にランク付けすると、ユーザーがグーグルを利用する頻度が落ちる相関関係にの存在に気づいたためだ。
  • 誤り – エラーだらけのサイトにユーザーを出来るだけ送りたくないのが、検索エンジンの本音である。グーグルは、ウェブマスターツール上に、サイトで見つけたエラーをリストアップしている。
  • 検索クエリ – トラフィックが上がるか下がるかどうかのトレンドを把握したいなら、検索クエリのインプレッションの数に注目しよう。 インプレッションが多ければ多いほど、トラフィックも増えるはずである。従って、マーケティング戦略を修正し、インプレッションの数が増加しているなら、さらに徹底するべきである。逆に数が減っているなら、その取り組みを抑える必要がある。
  • 価値の高いコンテンツ – サイトマップを利用することで、グーグルは、サイト上でインデックスしているページの数をユーザーに伝えている。この情報は、コンテンツに対するグーグルの感想を知る上で役に立つ。コンテンツの多くをインデックスしている場合、ほとんどページがインデックスされていない場合と比べ、高く評価されていると思われる。
  • メッセージ – 個人的に好きな機能である。このメッセージエリアで、グーグルは、ウェブサイトの誤りを伝える。また、グーグルが警告を送るのもこのエリアである。

グーグルの方向性を理解し、変更に適応する方法を知りたいなら、ウェブマスターツールは絶対に欠かせない。

グーグルの次の一手

上述したプログラムとサービス、そして、グーグル+等のその他の機能を利用することで、グーグルの今後の方針をある程度理解することが可能だ。フェイスブックは、検索を追求し、独自の広告ネットワークを展開することで、グーグルのマーケットシェアを徐々に奪う試みを行っているが、グーグルは状況に適応し、応戦を続けている。

グーグルプラスに関しては、惜しいけど、失敗に終わったと考えることも出来るが、それはあくまでも、人気においてフェイスブックと比較しているためだ。グーグルは、グーグルプラスを普段利用するサービスと統合する取り組みを進めている。これは、フェイスブックのユニバーサルログインシステムに通じるところがある。先日、グーグルは、ブランドのプラスページの宣伝を始め、グーグルプラスをより多くの会社に受け入れてもらうための手段として、+1ボタンをアピールしていた。

グーグル+以外にも、フェイスブックが誇るソーシャルスフィアでのリーチの長さに対抗し、ナレッジグラフをグーグルは導入している。ナレッジグラフは、検索とソーシャルにおけるWho、What、Where、When、そして、Howを集め、つなげる機能である。

この情報とソーシャルコミュニティ、そして、グーグルマップと組み合わせると、アンドロイドスマートフォンのパーソナルアシスタント、グーグル ナウ(Google Now)が完成する。グーグルは、このサービスの導入により、適切なタイミングで適切な情報をユーザーに与えることで、「どこにいても、ローカル化」することが出来ると期待している。例えば、好きなスポーツのチームが試合をしている最中に、スコアを教えてもらったり、駅のプラットフォームにいるときに最新の電車のスケジュールを知らせてもらったり、空港に入口に着いた瞬間にフライトの詳細を教えてもらうことが出来る。グーグルナウがユーザーのことを深く知れば知るほど、推薦の精度は高くなる。

このような変更から、グーグルが、ローカリゼーションの視点からパーソナライゼーションを進めているだけでなく、それぞれのユーザーに別の結果を与えようとしている点は明白である。このようにして、グーグルは、ユーザー本人、ユーザーの友達、好きなもの、場所に関する情報を集めようとしている。グーグルは、検索経験をユーザーに対してカスタマイズしようと試みているのだ

要するに、会社として、戦略を調整する必要がある。ヘッドタームを追い求めるだけでは不十分である。ローカルの検索結果に狙いを定め、理想を言えば、コンテンツを調節して、ユーザーが実施する可能性のある検索のタイプに近づける試みを始めるべきだ。

結論

全ての変更に注目し、アルゴリズムを徹底的に研究しなくても、グーグルのように考えることは出来る。顧客が求めているものを提供する取り組みに力を入れてもらいたい – つまり、様々なソーシャルネットワークで共有される、優れた、適切なコンテンツが求められているのだ。友達や同僚に広めてもらえるように頼み、1本のブログの記事だけではなく、様々な形式で情報を提供しよう。多少ランキングに影響を与える可能性があるため、アルゴリズムのアップデートに注目する価値はあるが、オーディエンスが求めているものを与えている限り、意識しなくても、グーグルが求めているものも与えることが出来るはずだ。

最後に、グーグルに対する最適化に関して、皆さんの意見を聞いてみたい。最近のアップデートによって、サイトのランキングは上がっただろうか、それとも、下がってしまっただろうか?


この記事は、Quicksproutに掲載された「How to Think Like Google」を翻訳した内容です。

 

別視点でSEOを解説する記事かと思いきや、SEO(今日ではほぼGoogle対策と同じですが)の全体像を的確に解説した初心者にも上級者にも参考になる素晴らしい記事でした。中々ここまで包括的にSEOを理解できる記事もないのではないでしょうか。筆者のニール・パテルが米国でもトップクラスのウェブマーケッターであることもさながら、相手の立場になって考えることが何を理解・攻略するにも効果的なアプローチなのでしょうね。 — SEO Japan [G+]
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