SMX Advanced Seattle 2010 : リアルライフな被リンク構築

公開日:2010/06/09

最終更新日:2024/03/15

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初日午後のセッションは「Show Me The Links: Real Life Link Building」。SEO的には要注目の被リンク構築について。モデレーターはダニー・サリバン。スピーカーは97th Floorのクリス・ベネット、バーティカルメジャーズのアーニー・クエン、アライアンス・リンクのデブラ・マステラー、martinibuster.comのロジャー・モンティ、そしてAnswers.comのギル・リーシュ。

まずはセッションスポンサーの「テキストリンクアズ」から一言。有料リンクのマーケットプレイスで悪名高い会社(とはいえ毎回SESやSMXにスポンサー参加しているのでそれなりに儲かっているのかと)です。「有料リンクを買っている人はいる?」との質問に数名挙手。「有料リンクを買っているけどそれを認めない人はいる?」で数名挙手&笑。

と小ネタで笑いを誘った所でプレゼンから。

B2Bサイトの被リンク構築

初めにMartinibuster.comのロジャー・モンティ。B2Bサイトの被リンク構築は難しいと。

■被リンク対象サイトの探し方

関連サイトにリンクしている被リンク対象サイトをまずは見つけよう。

Googleで

allintitle: “関連キーワード” resources site:.org (それか.edu)

と検索して被リンクしてくれそうなサイトを見つけよう。
競合の被リンクを探すより、自分で探した方が良い。

■有料リンクじゃない被リンク対象サイトの探し方

sponsorsと記述されている場合は、広告の可能性が高い。有料リンクを探しているならそれでもいいが、自然なリンクを探しているなら、有料リンクを排除して被リンク候補サイトを探したい。

linkdomain:relatedsite.com -site:relatesite.com “sponsors”

■協会サイト

associationなど協会サイトはメンバー一覧にリンクを掲載してくれる。それも方法の1つ。

■有料リンク

リスクはあることを認識すべし。
掲載サイトによってはレピュテーションが傷つく場合もある。

■スポンサーシップ

教育関係のサイトでスポンサー広告を掲載しているサイトを検索。

“sponsors” “**キーワード**” site:.edu

■無料リンク

自社製品・サービスに関連して resources や where to buy 的な情報を掲載しているサイトに掲載依頼をする。個人ブロガーやサイトのウェブマスターなら意外とリンクしてくれる場合がある。

リンク獲得のアイデアを色々紹介してくれました。

ここでダニー・サリバンがコメント。「サーチエンジンランドにも何度も何度もリンク掲載の依頼をしてくる会社がある。後でこの話はもっとするけど。有料リンクを使う場合は、依頼する会社は慎重にした方が良い。」だそうです。

被リンク構築の仕事と具体的手法

次はバーティカルメジャーズのアーニー・クエン。まずは被リンク構築の仕事にかける時間について。

  • 50%はコンテンツ作成とプロモーション
  • 20%はブログと記事投稿(ゲスト投稿など)
  • 10%は基本的なリンク構築(ディレクトリー登録、ブログへのコメントなど)
  • 20%はターゲットリンクのリクエスト

最後のターゲットリンクの取得は一番望ましいリンクと思うが一番面倒で難しい。

■リンクの獲得方法

#1 ランダムメール送信
スパムチックだが古典的なやり方。「あなたのサイトは非常に素晴らしいですね。是非リンクをはってください。」いまだに意外と成功してリンク集に掲載してくれたりする。いつリンクがはがされるか分からないが。。。

#2 ターゲットメール送信
競合のバックリンクを調べてメール。掲載方法によっては、コンテンツ内のリンクを張ってもらえたらリンクが剥がされることは滅多にない。

#3 ブロークンリンクのメール送信
リンクが切れているサイトを見つけて指摘してあげる。お礼にリンクを張ってもらえることもある。

#4コンテンツ制作&プロモーション
特定のサイトに関するコンテンツ記事を作成してそのサイトのファンからリンクを張ってもらう。そのサイトのツイッターアカウントでつぶやいてもらえばより効果的。

#5 エイプリルフール
エイプリルフールに関連したネタ記事を投稿してリンクを張ってもらう。Google SEO(GoogleがSEOサービスを開始した)に関するネタを投稿したら、マット・カッツも取り上げてくれた!800のリンクを得た。

同じく被リンク獲得の小ネタ手法を色々紹介してくれました。

インフォグラフィックとバイラルマーケティング

次は97th Floorのクリス・ベネット。

■インフォグラフィック

インフォグラフィックは効果的。大量のデータ・情報をちょっとひねったアイデアで綺麗なデザインに落とし込む。サイトの内容が面白くなくともインフォグラフィックを活用できる。ブログに画像を投稿するだけで良い。大量の自然なリンクを得ることができる。

(インフォグラフィックの事例を幾つか紹介し)インフォグラフィックによっては数十万のリンクを得ることも可能。アイデア次第。例えば「Petabyte」(ギガバイトの上)をグラフィックで説明。テクノロジーネタじゃなくともリンクは得られる。逆に一般的な内容のインフォグラフィックの方が流行る時は爆発的に流行る。

■ソーシャルブックマーク

商用ドメインを登録してよいか不安な時(例えばDiggは商用ドメインの登録を禁止しているケースが多い)は事前にメールで確認すれば良い。

登録できない場合はバイラルコンテンツ用のハブサイトを新たに作る方法もある。

バイラルコンテンツはブログのゲスト投稿やメディアサイトへのコンテンツ掲載依頼を通じてできるだけ露出の機会を増やす。ある程度の質のある内容であれば掲載してくれるケースも多い。特にインフォグラフィックはまだまだ目新しいので認められるケースも多い。

■リンク分析

リンクを張ってくれたサイト、特にトラフィックを送り込んでくれたサイトをアクセス解析ソフトで把握しておく。次のキャンペーンの際に個別に連絡をしてまたリンクを張ってくれる確率を高める。外部サイトとの関係性を深める努力をすることが重要。

リンクをもらうクリエイティブな方法

次はAnswers.comのギル・リーシュ。

■相手を褒めてリンクをもらう

「You Rock!」バッジは重要。そのバッジ(バナー)を張ることがウェブマスターやブロガーにとって誇りになるようなものであれば皆が張ってくれる。例えば僕は今回SMXで話すことになったけどSMXのバナーを喜んで自分のサイトに張った。

相手について褒め言葉をいうことで相手に紹介してもらえることもある。

■コンテンツを供給してリンクをもらう

コンテンツが必要なサイトにコンテンツを無償で提供し、代わりにリンクを張ってもらう。そのサイトが上位表示されていれば、そこからのトラフィックも期待できる。Q&Aサイトも同様。Yahoo!のQ&Aを活用するとYahoo!経由のトラフィックを増やせる。Q&Aはトラフィック増加に効果的に使える。ケースによってはPPCにお金を投資するよりYahoo! Q&Aに答える作業に投資した方が費用対効果が高い場合もある。

■コミュニティからリンクをもらう

・UGC(ユーザー生成コンテンツ)ではプロモーションできる。UGCは基本的にユーザーが自分をプロモーションしたい場。堂々とプロモーションして良いと思う。

・会話に参加することが重要。

・皆が参加するイベントに参加して意見を交換する。

・ネットで話題の共通の敵を見つけて意見する。共感者がリンクしてくれる。褒めるよりは批判する方がネットでは受ける。

・上はダークなやり方とは思うけど、基本的にコミュニティの他者を助ける姿勢が重要。チャリティに関するブログパーツを作って配布。共感する人がたくさん張ってくれた。良いこともしているしSEOにも効果がある!

少々過激なアイデアを色々と披露してくれました。

リンクを増やす色々な手法

最後にアライアンス・リンクのデブラ・マステラー。ウェブで提供する大量のコンテンツ(サイト、ブログ、Q&A、ケーススタディ、メール、PDF、色々。。)にどうやってリンクをもっと増やすか?

■RSSを活用する

Dapper.netでコンテンツを全てRSS化する。

ネットに多数存在するRSSディレクトリからRSSフィードを選び、RSSMix.comを使ってオリジナルのRSSを作成する。

WordPressのRSS Footerというプラグインを使うと、全てのフィードアイテムに自社サイトへのリンクを挿入できる。

メディアサイトのRSSを解析して著者の情報を得て個別にコンタクトする。

■コンテンツシンディケーション

What’s Hot?

・ホワイトペーパー
・ライフストーリー
・ポッドキャスト
・ニュースストリーム(Twitter等)
・UGC/Blogs

What’s Not

・インフォグラフィック(内容によってはあり)
・短い記事
・個人ブログ
・ウィキペディア

■ポッドキャストは実は熱い

自社コンテンツからポッドキャストを作成して、15~20あるポッドキャストのディレクトリに登録。そしてiTunesにも登録できる。

■UGCのコンテンツシンディケーション

ブログのゲスト投稿は効果がある。site:somesite.com “guest post” でサイト内のゲスト投稿記事があるか探せる。guest bloggers、write for us、guest authors、guest post、guest writers、submit guest postなどのキーワードもある。

■ウィジェット(ブログパーツ)

ウィジェットの配布は、ブランド構築、被リンク構築、オーソリティ構築に効果がある。

例えば外部のニュースを集めたアグリゲーター的なウィジェットを配布するだけでも効果的。自社で配布することで一定のオーソリティを構築できる。

■チャット・ルーレット

最近話題のランダムな相手とビジュアルチャットができるサイト。会った人にリンクを頼むと(女の子にやってもらうことが大事)意外と張ってくれるかも・・・?

■マイクロサイト

オールドドメインにマイクロサイトを載せる手法は効果がある。

同じく少し違ったアプローチで色々なアイデアを紹介してくれました。

Q&A

Q: ソーシャルブックマークはまだ効果があるのか?
A: SEOというか、情報を広める意味では重要だ(誰か)。

Q: 被リンク対象サイトを見つけるのに良いツールはあるか?
A: SEO BookのHubFinderが良い(デブラ)。

・・・あまりQ&Aの時間がありませんでした&ディープな質問も少なかったですね。

リンク獲得の手法を少し掘り下げて様々なアイデアをプレゼンター毎に紹介する内容でした。SEOのプロからすると、有料リンク問題など業界内のディープな話をつい期待したくなりますが、でも実際のマーケッターにはこういう話の方が有益でしょうね。ヒントになるアイデアは色々もらえたと思います。少なくとも有料リンク以外にリンクを獲得する手法は色々ある、ということは分かってもらえたのではないでしょうか。でもこうやって考えると日本はリンク獲得に関しては有料リンクがほぼ全て的な状況になってもいますよね。ここに書かれているような地道な努力を行っているサイトはどれ位あるのでしょうか。。。

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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