SMX Advanced 2015-ランド・フィッシュキン氏が語る、未来のランキングシグナルとは?

公開日:2015/06/08

最終更新日:2015/06/08

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SEO Advanced 2015の第二回目のセッションレポートです。初回のセッション同様、3セッションから成るセッションに参加しましたが、その中でもWhiteboard Fridayでおなじみのランド・フィッシュキン氏によるセッションをピックアップします。いつも通りのハイテンションなスタイルではありませんでしたが、会場を沸かす技術は健在でした。彼が思う、これからのランキング要素についての発表になります。– SEO Japan

Speaker:Rand Fishkin,Wizard,Moz
(原題:The Future of Search Signals)

未来のランキングシグナル
検索エンジンが将来どのようなシグナルを採用するか、また、それらが現在どのような影響を与えているか。7つのシグナルをピックアップしたので見てみよう。

1.ページやサイトのデータ
“1日あたりの訪問者数の増減”、”セッション率”などの情報を利用し、ランキングに反映させる(“SEO by the Sea”によると、Googleはこの技術に関する特許を取得している)。そうした数値が低いサイトが上位に表示されていることもあるが、エンゲージメントが高ければ上位表示されるのだろう。

CTRのランキングへの相関関係は高いことが、それを証明しているとも言えるが、”CLICK MONKEYS“(クリックをしまくりエンゲージメントを擬似的に上げるサービス)などは、Googleには通用しないだろう。

2.情報の正確性と人気度
Googleによると、ページランクと情報の正確性には高い関連性はない。しかし、様々なデータを見てみると、サイト内の情報の正確性を測定することは可能なようだ。医療分野などのGoogleが正確性を重視する業界では特にだが、一貫した正確性はランキング上位につながる可能性がある。

3.クエリの構造
人気のあるファッションの組み合わせなどの場合、ランキングに影響がある場合がある。例えば、”sunglass(サングラス)”と検索ボックスに入力すると、サジェストの一番上に”sunglass hut(サングラス 帽子)”と表示される。

では、”sunglass(サングラス)”と検索してみよう。1位のサイトは”Sunglass Hut Online Store“というサイトだ。Googleはこうした情報もランキングに使用しているかもしれない。(Googleは”サングラス”には”帽子”との組合せが人気があると判断し、それをサジェストのみならず、検索結果にも使用している可能性がある。)

4.ブランドとエンティティ
ナレッジグラフ内にエンティティとしてブランドが掲載される場合が増加している。また、いくつかのブランドのランキングの下降とそのブランドに対するGoogleの認識(評価基準)には関連性があると個人的には思う。

サジェスト内にブランド名が表示されることがあるが、Googleはそのブランドと検索キーワードに高い関連性があると認めていると思う。漠然としたキーワードの場合でさえ、特定のブランドがサジェスト内に現れることもある。

ある検索を行った時、どのブランドを真っ先に思い浮かべるだろうか?自分のイメージしたブランドが表示されないこともあるが、“多くの人にとってイメージできる”存在になれば、ランキングの上昇に影響するかもしれない。

5.答えまでの道のりを追跡する
Webで答えを見つけるまでの道のりは非常に複雑だ。ブランドを検索してサイトを訪れ、より詳細な検索をして別のサイトを訪れ、さらに。。。といった感じだ。

Googleはその過程をよりシンプルなものにしたいと思っている。漠然としたクエリから、ユーザーが最終的に到達したサイトを突き止めることで、そのサイトを初めから検索結果の上位に表示するかもしれない(例え、他のランキング要素が低かったとしても)。少なくとも、Googleがそうしたデータを計測し、保管していることは確かなようだ。

6.ユーザー体験
パンダ以降、Googleはコンテンツの品質ではなく、サイトの品質を見ている。”httpsの使用”、”モバイルフレンドリー”、”ガイドラインの刷新”などから伺える。現在は使用していないとしても、Googleはユーザー体験を測定する方法とランキングへの使用を検討してはいるだろう。

7.ディープラーニング
人間が作るアルゴリズムから、マシンが学習するアルゴリズムへと変わっていくだろう。GoogleのディープラーニングシステムはYouTubeを分析し、”cats(猫)”という分類を作成することに成功した。個人の検索履歴からベストなサイトを提供することにも使われるようになり、最終的にはGoogleのエンジニアでさえ、ランキングアルゴリズムの特定の要素を知ることができないようになるかもしれない。

ランド・フィッシュキン氏が思う、7つの要素を紹介していただきましたが、サイトとユーザーの情報をランキングに使用することは納得といった感じです。ユーザー体験はどうしても主観が入ってしまう要素だとは思いますが、”大多数のユーザーにとって好ましい状態”を作成できればいいですね。ディープラーニングについては徐々に進めていくという感じでしょうか?すでに他の追随を許さないほどのスピードで進化をし続けているGoogleですが、そのスピードの加速具合もさらに高まる予感が有ります。

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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