SMX West 2011 : SEOの都市伝説を徹底検証

公開日:2011/03/10

最終更新日:2024/03/18

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SMX Westもあっという間に最終日。最初のセッションはSEOに関する様々な噂や都市伝説を検証する興味深いセッションから。 — SEO Japan

原題「SEO Myths, Mistakes & The Madness Of Crowds」。モデレーターはサーチエンジンランドのマット・マッギー。スピーカーはSEO業界のベテラン達が勢揃い。BlueGlass Interactiveのグレッグ・ボーザー、Netconcepts創立者のステファン・スペンサー、Omni Marketing Interactiveのシャリー・トゥロゥ、High Rankingsのジル・ウォーレン。ひたすらQ&Aで進行。

ページランクとランキングはイコールか?

ジル:間違い。
シャリー:ページランクはもう見ない。
ステファン:ツールバーのページランクはランダムといってもよいのでは?本当の数値はもう少し信用できるんだろうけど。
グレッグ:サイト内でGoogleが各ページをどう評価しているのかという指標としては使える。
ジル:ページランクで検索結果が決まることはない。実際の結果を見れば明らか。

ページランクスカルプティングはランキングに効果がある?

ジル:間違い。
ステファン:以前はかなり効果があったと思う。理論上は今もあるのだが、Googleのアルゴリズム変更で効果がなくなった。
グレッグ:大規模サイトでは特定のコンテンツの評価を上げるために効果があった。今は効果が余り無い。
ジル:今でもサイト構成でページにどう評価を与えるかということは重要。スカルプティングは意味がない。
シャリー:サイト構成がきちんとできていれば、スカルプティングはそもそも必要無い。

サイトの表示速度はランキングに影響するか?

グレッグ:大きな影響はないが、重要だ。スピードはユーザー行動に影響を与える。
ステファン:遅いサイトはコンバージョンに悪影響だろう。幾つかの書籍も出ているが、サーバーサイドでもクライアントサイドでもスピードの改善をすることで、コンバージョンがかなり改善するケースが多い。
ジル:都市伝説にはそれなりの理由がある。Googleは基本的に早いサイトが好きだ。
シャリー:プライオリティではないが、重要ではある。

ツイートとLikeはランキングに影響するか?

ジル:正確にどれくらいかは分からないが、多少はあると思う。さらにトラフィックも得られるだろう。ランキングだけで考えることではない。
グレッグ:人による評価は、機械によるアルゴリズムに加えて重要になってくるはずだ。

SEOを考えるとFlashを使うべきではない

シャーリー:少し一般化しすぎだ。ケースバイケース。1ドメイン1URLで全てFlashというサイトは良くないと思うが。
ステファン:ナビゲーションにFlashを使うのは止めた方が良い。
グレッグ:テキストコンテンツをFlashで配信するのは止めた方が良い。Googleはインデックスできるというが上位表示されにくい。
ステファン:テキストをFlash化することでテキストのタグなど一部のセマンテックな情報が失われる。

H1/H2/H3は必ず使うべき?

ジル:必ずというわけではない。H1/H2タグで順位が変わることは余りない。
グレッグ:セマンテックな構成が好きだし、僕は使える時は使う。順位にどこまで影響があるか分からないが使える時は使う。
シャーリー:私は様々なテストをしているが、シグナルにはなっていると思う。

キーワード密度はまだ重要なのか?

ジル:昔はそうだったが、今は関係ない。キーワード数は幾つでも良い。
シャーリー:ページのコンテンツが特定のテーマであることは重要。検索エンジンも認識するし、ユーザーが検索結果経由で来た時にも目的に沿った情報を提供する意味で重要。
ステファン:キーワードをページに全く使われていなかったり、キーワードをスパム的に連呼する時以外に、キーワード密度は関係ない。
グレッグ:特定のキーワードだけよりキーワードと関係するキーワードもそのページに記述されているかということもセマテック分析では重要になる。色々な関連キーワードを入れることも重要。

XMLサイトマップはランキングに関係ある?

ステファン:関係ない。スパイダーのクローリングの順番には多少影響があるかもだが、順位には関係ない。
グレッグ:順位に影響があると思っている人も多いが、関係ない。
ジル:XMLサイトマップがページのインデックスに効果があるか?という質問にすべき。ただそれも微妙ではあるが。

サイト内リンクとedu/orgドメインからの外部リンク

ジル:edu/orgリンクは私は関係ないと思う。大学生が悪用しようと思えば簡単にできる。
グレッグ:edu/orgリンクに効果があるというよりは、そこにホスティングされているページのオーソリティや品質が高い結果、効果があるだけ。edu/orgドメインにページがあれば良いという話ではない。
ステファン:マット・カッツはeduドメインだから効果が高いということはないと以前発言していた。彼の発言を全て信じるわけではないが、言っていたのは事実。

有料リンクを買うとインデックスから削除されるか?

マット:ニューヨークタイムズに掲載されればされるだろう 笑
ジル:現実的には上位表示されているサイトの多くが買っている。
ステファン:リンクが少ないサイトに大量の有料リンクを買うとインデックス削除される可能性はある。競合をつぶしたい時に使えるかもしれない。
グレッグ:ペナルティというよりはフィルターに掛かってリンクが無効化される可能性は常にある。
ジル:有料リンクのスケールにもよると思う。

競合が自分のサイトのランキングを下げることはできる?

グレッグ:余り言いたくないが。。できるかもしれない。
シャリー:できる。色々な手法がある。
ジル:Googleのアルゴリズムの課題ともいえる。Bingもだが。
グレッグ:サイトワイドで大量の同一アンカーテキストのリンクを競合に送りこめばそのワードで上位表示させられなくなるかもしれない。
ステファン:知り合いのブラックハットSEO業者はかなりやっている。

自社サイトからの発リンクはSEOに効果がある?

ステファン:発リンクがないサイトは普通に考えておかしいだろう?
グレッグ:オーソリティがあるサイトであれば、リンクをもらっていると同時にリンクを外部に送ってもいる。オーソリティが高ければもらっているリンクの比率が高いだけ。
ジル:未だにGoogleにリンクを張ると評価が上がると思っている人がいて驚くがこれは完全に都市伝説。

Googleは一部のSEO業者を推奨しているのか?

ステファン:アナリティクスやアドワーズで認証されただけなのにGoogle推奨代理店といってSEOを売り込んでいる業者がいる。
ジル:そういうサーチマーケティング会社が多いがSEOをGoogleが認定したり、推奨することはない。
マット:ヨーロッパのGoogleエンジニアがツイッターで特定のSEO業者を推奨したこともあるが。
グレッグ:ヨーロッパの事情は違う。マット・カッツは僕を推奨しているらしいよ 笑

検索結果のクリック率がランキングに関係する?

シャーリー:パーソナライズ検索では関係ある。
ジル:ある程度参考にしている気がする。ただ悪用されやすいので大きな影響はない。
グレッグ:確実に見ていると思うし、多少は影響があると思う。クリックだけでなくクリックされた後にすぐに他の結果もクリックされたかどうかなども関係する(クリックされなければユーザーがその結果で満足した・時間をかけて見た可能性があり評価が上がる)。重要なシグナルなのは間違いない。
シャーリー:ページの離脱率が高いと順位に悪影響と思っている人もいるが、関係ないと思う。キーワードによっては離脱率が高い方が良い場合もある。

SEOのゴールは上位ランキングを得ることか?

ジル:もちろん違う。
グレッグ:順位が重要なのは間違いない。ただもっと重要なことはコンバージョンでありエンゲージメントだ。上位ランキングはプロセスでしかない。ただ現実的には上位表示されればされないよりはコンバージョンが増えることも事実。
ジル:順位だけを指標にすると、コンバージョンに関係ないキーワードで上位表示したことを成果にする悪徳なSEO業者に騙される。
グレッグ:SEOのゴールはお金を儲けること。業者じゃなく。

タイトルタグのキーワードの位置は順位に関係あるか?

グレッグ:ある。
ステファン:ある・
シャーリー:ユーザビリティの大御所ヤコブ・ニールセンもキーワードを最初に持ってくることは重要といっている。
グレッグ:文章として成り立たせることも重要。

AJAXはSEOに良くないか?

グレッグ:テクノロジーとしては良いが、厳しい。オルガニックのトラフィックが欲しければ使わない方が良いかもしれない。
ステファン:重要なコンテンツは外した方が良い。
ジル:賛成。

ビデオをホスティングする時は、自社サーバーが外部サービスどちらが良い?

グレッグ:YouTubeで良いだろう。エンゲージメントの点からは、ブレンド検索にビデオが表示される場合に自社ページにリンクが張られるから自社サーバーの方が良いかもしれない。
ジル:ランキングの点からは関係ない。
シャーリー:自社サーバーにホスティングする場合が多いが、ソーシャルマーケティングのための別にYouTubeにもアップロードする。
ステファン:YouTube以外にも複数の動画サイトにアップロードする。

ファーマー・アップデートの後、Googleはページ単体よりサイト全体を重視するようになってきたという話があるがどうなのか?

グレッグ:サイトの品質を判断する方向性に進んでいることは確かだと思う。
ジル:ドメインオーソリティの話は昔からあった。
シャーリー:サイト構成やナビゲーションデザイン、情報設計は90年代から重大だった。Googleがより重要視するようになってきたことは良いことだ。

アドワーズはオルガニックの順位に影響するのか?

グレッグ:ない。
シャーリー:Googleの営業マンがそういう発言をすることがたまにあるらしい。教育されていないだけだと思うが。

301リダイレクトでリンクパワーは落ちるのか?

グレッグ:落ちる。ただ、以前に比べて301でもその内容によってリンクパワーをどこまで移すかということについては変えるようになってきていると思う。ちなみにCanonicalの目的で301を使うなら今はCanonicalタグを使う方が上手くいく。
グレッグ:301を使ってリンクジュースを引き継ぐアフィリエイトプログラムが昔流行った。今は効果が無くなっていると思う。


ひたすらQ&Aが続いた質問でした。SEOをある程度やっている人には今更的な質問が多かったですし、スピーカーの意見もほぼ一致していましたが、取り組み方などに微妙に差があったりするのは面白かったですね。 — SEO Japan
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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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