次のSEO活用サイトを2014年に考える方法

最終更新日:2024/02/16

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SEOがある程度のテクニックで実現できた時代には、SEOだけを駆使してアフィリエイトサイトを量産し、それなりの収益を 上げることもできました。Googleのアルゴリズムが進化した今、SEOだけに頼ってサイトの上位表示を達成することは難しいですし、そもそもSEOに依存したビジネスは極めて不安定です。今回はそんな個人のSEOノウハウでこれまで時代を駆け抜けてきたあなたが、今後もその経験と知識を活かしつつさらに活躍していくためのアドバイスをSEO Bookが送ります。 — SEO Japan

個人運営のウェブマスターは、ここ数年、大きな損害を被ってきた。リスクを分散するのは難しくなり、人件費は上がり、接触の難易度は上がり、そして、コストは嵩む一方である。グーグルのウェブスパム対策部門、そして、増え続ける検索警察の方々が、不信感を煽っているためだ。

ウェブは、今でも素晴らしい居場所であり、現在も、輝かしい機会を与えてくれる。一方、オフラインの世界で同じ機会を得るためには、大きな資本リスクを背負わなければならない。

ウェブベースのビジネスモデルで、成功を収めることは今でも十分可能である。しかし、あらゆる戦略に言えることだが、時折、見直しを行う必要がある。そこで今回は、新しいサイトを始める際に私が踏む主要なプロセスを紹介する。

シグナルを探し、ノイズを見極める

ツイッターの世界を支配しているのは、オンラインマーケッター、セレブ、そして、ブランドであり、140文字の制限により、相変わらず、次のような(浅はかな)宣言が吐き出されている:

  • リンクは終わった
  • リンクのことは忘れて、いいね!、+1、リツイート等を獲得せよ
  • ゲスト投稿は終わった
  • インフォグラフィックは終わった
  • SEOは終わった

すべて出鱈目だが、同じ発言を、少しづつ言葉を変えて、何度も繰り返す予言者かぶれが続出する。

そんな時は、ランキングが「重要ではない」と主張する常軌を逸した発言を思い出してもらいたい。この発言は、遅くとも2006年には、姿を現していた。ヒステリックとしか言いようがない。

あるいは、ここ2、3年の間にごり押しが目立った「ソーシャルネットワークのシェアが、新たなリンクになる」と言う発言に目を向けてもらいたい。少なくとも自然な検索の増加に関しては、この主張を裏付けるデータは全く存在しない。

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しかし、この「業界のトレンド」により、莫大な収益と検索のシェアが失われている。ここでは、スパムリンクとそうではないリンクの違いを議論するつもりはない。誰も質の低いリンクを獲得するべきだと推奨しているわけではなく、そんなことをする必要はない。

ポートフォリオを確立する

個人のウェブマスターなら、異なる意図を持つサイトを複数運営しているのではないだろうか?私は次のようなサイトを持っている:

  • オンラインでブランドとして認めてもらえるように務めるサイト(少なくとも、その努力はしている)
  • より持続しやすい長期的なプロジェクトに投資するための、純粋な、年季の入った稼ぎ頭のSEOサイト
  • しばらくは、有料のトラフィック、直接的な接触、そして、トラフィックを獲得する第三のメソッドとして、自然な検索と連動するソーシャルキャンペーンで生計を立てるためのサイト
  • 実際にサイト/ブランドの構築を始める前に、新しいアイデアや新しい製品を試すためだけのサイト

また、クライアントのタイプを限定する方針も重要視している。基本的な情報を基にスプレッドシートを作成し、遠くからでも見られるようにすると、とても便利である。

スプレッドシートでは次のカラムを用意する:

  • ドメイン名
  • 意図のタグ(上述した領域から一つ選択する)
  • 月間純利益(複数のカラムを割く)
  • 12ヶ月間継続の純利益
  • 月間/12ヶ月間継続のコスト

ここから、収益がどこから来ているのか、資金はどこに向かっているのかを把握するため、簡単な表を作成する。時間の経過と共に、オンラインブランドの領域(複数のソースからバランス良くトラフィックと収益を得る領域)が、収益とコストの面で、純粋なSEOを追い抜くように努力する。また、中長期の「ブランド育成」が期待できない高額の純粋なSEOを作り過ぎないように注意する。

さらに、クライアントの領域でも増加を望んでいる。しかし、求めているのは適切なタイプのクライアントのみである。誤ったタイプのクライアントは、小規模なチームに壊滅的な影響を与えかねないからだ。

小さく、無駄を省き、そして、採算を取れる状態を維持することは、この戦略の重要な鍵である。借金および経費に関して、この特徴からかけ離れているなら、ネットで長期にわたって生き残る上で、適切な判断を下しにくくなるだろう。

新しいサイトを始めるタイミングを検討する

大半の小規模なチーム、あるいは、個人のパブリッシャーであっても、2-3つのブランドサイトを同時に運営することはできるのではないだろうか(ブランドサイトには、オンラインマーケティングの大半の要素が集約されてくる)。私はまずサイトの該当するカテゴリを決める。

テスト用のサイトは容易に決めることが出来る。新しい製品に対するアイデアが浮かんだら、小さなワードプレスのサイト、そして、ランディングページを開設し、PPCを介してテストを実施する。初期のリサーチでは、既存の「検索」の需要が存在するかどうか、あるいは、自分で需要を作る必要があるかどうかを判断する。

当然、適切にネットワーキングを行っているなら、最初は、主にオフラインの需要を基にオンラインの製品を構築することも可能である。オフラインのネットワーク作りには、経験上、より多くの初期作業、そして、関係者等が必要になるため、基本的には、初期の需要がウェブに存在する製品にこだわるようにしている。

「製品」を検討する際は、次のような「アイテム」を販売することが可能な製品と見なす:

  • 知識
  • 物理的な製品
  • デジタル製品

幾つかの要素を組み合わせることも出来るが、上の3つのアイテムを売れる製品の基本的な種類と私は考慮している。ここから、次の調査を実施する:

  • ブランド名とドメイン(1ワード、もしくは、2ワードのドメインを希望する。キーワードは必須ではない)
  • 検索回数の推測と主要なキーワードのテールの長さ
  • 広範なトピック、または、自分のサイト/製品を挿入することが可能な平面的なトピックで会話が行われているかどうか
  • 製品が、既に人気が高く、広範な製品の一分野になり得るかどうか
  • 当該の製品は、ソーシャルメディアの領域で、成功を収めるチャンスが十分にあるかどうか
  • 既存の製品よりも優れた製品を作ることが出来るか

製品のアイデアの例

例えば、私は不動産をかじっているが、CPR/PMを各不動産の投資家に割り当てるようにしている。大半の製品は、「良い」には該当しない。ソリューションの多くは、単純にあまり良くないか、もしくは、マイクロソフトのDynamics CRM等の複雑なソリューションに仕掛けを加える必要がある。

ウェブ上には、この製品に対する需要があり、現在利用可能なテクノロジーを介して、よりエレガントに、投資の決断および管理に必要な要素を結びつける上で、出来ることは山ほどある。

これは、現在、私が実際に検討している取り組みである。また、より直接的で洗練された形式で、参入することが可能なニッチが存在する、優れた、広範なマーケットを探す戦略の典型的な例である。

ここでは、3つの製品のタイプのうち2つを活用することが出来るかもしれないが、私なら、まずは、オンライン製品のみを取り上げ、その後、トレーニングやコースを展開していくだろう。

製品が必要

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オンラインの世界で長期的にビジネスを運営したいなら、上下運動の激しい検索サイクルを耐えうる製品とブランドを少なくとも1点は用意する必要がある。クライアントの仕事が製品だと指摘する声もある。その指摘に反論するつもりはない。

しかし、自分で製品やサービスを作り、クライアントに請求するケースと比べ、クライアントの仕事を請け負う場合、藪から棒に、他者の決定(内部の支出の決定、何もかも社内で対応する等)に左右されることが多い気がする。

また、消費者に直接製品を販売する場合も他者に左右される可能性がある。それでも、大勢のスタッフで構成される巨大なチーム、そして、そのチームを管理するチームを必要とする、少数/多数の大規模なクライアントに製品を販売する場合と比べて、SaaSモデル、購読モデル、もしくは、直接製品モデル等を介して、リスクを分散することが出来るメリットはある。

豊富な機会

ウェブ上には今でも無数の機会が存在する。この点は、疑いようもない事実である。広範なマーケットを探し出し、そのマーケット内のニッチを選択する私の戦略は、ここ数年、功を奏している。

まったく関係がない領域を取り上げることもある。関連性について大きく後れを取る領域では、ProBlogger.Net等の掲示板で、当該の業界のサイトを運営し、ソーシャルメディアを積極的に活用しているライターに寄稿を求める。

さらに、オーサーシップのプロフィールを記事に結びつけ、当該の記事をそれぞれのライターのソーシャルチャンネルとサイトで宣伝してもらう。こうすることで、特定の業界において、限られた金額でオーディエンスを増やし、業界の有名で、信頼されている人物と関係を構築する効果が見込める。

何かを売る

熱意と金銭的なポテンシャルのバランスを取るのは難しく、両立しないことが多い。先程掲載した項目を、アイデアを使って前に進む方法、もしくは、そのアイデアにとって、行動を起こすことが理にかなっているかどうかを特定するための指針として利用するなら、確固とした基盤を築くことが出来るだろう。

ここ2、3年間は、大きな変化が立て続けに起きているが、その結果、様々な領域で機会が生まれている。また、「多様化」と言うワード一つで片づけてしまうことも出来るが、理論ずくめのアプローチよりも、より地に根を下ろしたアプローチを採用する方が無難である。

従来のSEOキャンペーンの主な特徴は、あまり変わっていないが、こだわりを捨て、新たな機会を活用しても良いはずである。SEOの黄金時代を個人のウェブマスターとして駆け抜け、複数のオンラインマーケティングで経験を積んでいるなら、尚更だ。


この記事は、SEO Bookに掲載された「How to Think about your Next SEO Project」を翻訳した内容です。

今日のGoogleを前にアフィリエイターとして活躍している人であれば、ここに書かれていることの多くは実施済みか釈迦に説法的な話の気もしますが、何か強引なSEOだけ順位が上げれた時代が少しだけ懐かしくなった私でした。 — SEO Japan [G+]

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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