4タイプのSEOリーダーの下で働くコツ

公開日:2013/04/23

最終更新日:2024/02/16

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外部リンク中心だった日本のSEOもインハウスSEOの重要さが認められてきた最近。インハウスでチームを作ってSEOに取り組む 企業も増えていると思いますが、その際に重要なのがリーダーの存在。SEOの知識はもちろん、リーダーとしての資質や役割も求められるわけですが、当然人には色々なタイプがいるわけで、、、そんなSEOチームを率いるリーダーに関する考察を。SEOに関わらずネットマーケティング全般に当てはまる内容で中々面白いです。 — SEO Japan

私は様々な企業でインハウスとして、そして、時にはコンサルタントとして、SEOの取り組みを担当させてもらってきた。この業界に参加して8年が経過するが、経験を通じて分かったことがある。それは、インハウスのSEOの成功は、リーダーの検索に対するアプローチの範囲内で取り組みを実施することが出来るかどうかに左右されると言う点である。これは、効率良くSEOを実施するために必要な部門間の協力、そして、SEOならではの流動性によるものである。

今回は、4つの極端に異なるリーダーのタイプ、当該のタイプ特有の検索の取り組みを列挙し、検索のリーダーシップのスタイルに関して、それぞれのリーダーシップの範囲内で、検索を効率良く実装する方法を紹介していく。

干渉しないリーダー

Hands Off_shutterstock

イメージ: Shutterstock

干渉しないリーダーは、保守的であり、インターネットが登場する前に、または、計測しやすいPPC、eメール広告、またはディスプレイ広告等のオンラインチャンネルが登場する以前に成功を収めてきた人物であることが多い。干渉しないタイプのリーダーは、AOLのメールを今でも利用している可能性がある。

この類のリーダーシップの下では、検索は機能としては恐らく実在しない。また、実在したとしても、PPCやディスプレイの初心者が担当していることが多い。放置主義のリーダーは、検索をチャンネルとして重視していないか、最悪の場合、積極的に排除の方針を固めているかのいずれかである(後者の方がより可能性が高い)。

干渉しないリーダーを攻略する方法

実はこのタイプの人物がリーダーシップは、検索マーケッターにとって有利に働く – なぜなら、放置主義のリーダーは、検索から簡単に得られるメリットを求めている可能性が高いからだ。そのため、一部の容易に得られるメリットを手に入れ、広範な計測結果を用意することが肝要である。

ROI、売上原価、取得原価等の計測基準を用いて、検索とその他のチャンネルを比較するべきである。検索は(基本的に)その他のチャンネルよりも優れたパフォーマンスを見せる。

干渉しないタイプのリーダーシップにおける最大のチャレンジは、大半の検索の取り組みを効率良く実施する上で欠かすことの出来ない、部門間の協力を得る取り組みである。

コミュニケーションを行い、先程申し上げた計測基準を用いてその他の部門の功績を認めることで、この難問を乗り越えよう。コストセンターをプロフィットセンターに変えるだけで、友好的な態度に一変する。

自信満々だけど勘違いしているリーダー

Boost Web Traffic

イメージ Shutterstock

自信満々だけど勘違いしているリーダーは、業界用語や業界特有の指摘を誤って捉えている。このタイプのリーダーは、オンラインビジネスに携わったことがあるものの、オンラインプロパティの作成に取り掛かったことはない人物であることが多く、カノニカルタグと魔法の杖の違いを理解していない。

グーグルジュースについて自信満々に語るものの、リンクベイトとスパムのニュアンスの違いが分かっていない。「分からない」と認めることはなく、ネットワーキングイベントで得た、数ヶ月前または数年前に流行っていた情報をとうとうと述べる。「ピンタレストジュースが必要だ!」等々。

通常、自信満々だけど勘違いしているリーダーシップの下では、成功は見込めない。

自信満々だけど勘違いしているリーダーを攻略する方法

幸いにも、自信満々だけど勘違いしているリーダーは、検索を重要視している – 何をすればいいのか分かっていないだけだ。ここでは、目立った変化をもたらす取り組みに焦点を絞り、不要な取り組みを最小限に抑える必要がある。このタイプのリーダーによる大言壮語を利用し、部門全体でリソースを集め、検索の取り組みをプッシュしよう。

このタイプのリーダーシップの下では、プロジェクト管理に対して規律あるアプローチを行う必要がある。例えば、プロジェクトに取り掛かる前に、事業の目標を特定し、その後、全てのプロジェクトを振り返り、事後分析するべきである。こうすることで、自信満々だけど勘違いしているリーダーの持論が誤っている点を証明することが出来るようになる。

事実、事後分析を行うことで、検索の専門的な情報や詳細な情報によって、リーダーは学習し、同時に、飽きる可能性がある。これは勝利に等しい。その他の状況とは異なり – 自信満々に勘違いするリーダーの功績を認めることで(実際に作業した部門ではなく)、着手したいプロジェクトへの支持を得られるだろう。

成長を切望するリーダー

Aspiring

イメージ: Shutterstock

成長を切望するリーダーは、立上げの経験が多く、当該の製品が求められている点を確信し、また、インターネットが多くのビジネスの機会をもたらすと認識している。しかし、その方法を把握していない。 成長を切望するリーダーは、あちこちでアイデアを拾い上げるタイプである。しかし、自分に知識がないことは認識している。そのため、明らかに(そして、有難いことに)自分の専門分野に焦点を絞っている(通常は消費者が必要としているかどうかも分からない製品を構築する)。

また、このタイプのリーダーには、時間および検索の競争上の要素に関する理解が欠けている – 例えば「pink fuzzy bunny slippers」よりも「mesothelioma lawyer」でトラフィックを得るためには、より多くの時間とリソースが必要になる。恐らく、検索をランキングレポートと同一視しているのだろう。

成長を切望するリーダーの攻略法

成長を切望するリーダーには、現実を理解してもらう必要がある。このタイプのリーダーの下で働く際は、なるべく早く段階で、そして、頻繁に、検索の技術的な要素および戦略的な要素を徹底して教え込むアプローチが最も効果が高い。このアプローチには次の2つのメリットがある: 1) 検索がすぐには利益をもたらさないと言う現実を知ってもらい、2) 細かい情報で飽きさせることが出来る。こうすることで、スタッフに仕事を任せつつ、自分の得意分野に集中してもらえるようになる。

成長を切望するリーダーは、悪徳、または、ただ単に質の低い検索 & ウェブ開発エージェンシーに疎く、法律の問題を解明することに多大な時間を費やさなければならなくなる可能性がある。

SEO通のリーダー

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イメージ: shutterstock

SEO通のリーダーはとても少ない。優れた技術系の学位を取得し、自分一人でコーディングを行ったサイトを売却するほどの実力を持つ。

SEO通のリーダーは、検索のベストプラクティスを組織の隅々にまで浸透させ、A/B/C/D/E…テストを実施するまではサイトへの変更を控え、また、サイトのデータを共有することを必要以上に恐れているため、グーグルアナリティクスに代わる優れたインハウスのレポートツールを自ら作成する。 恐らく、エージェンシーの業界にこのツールを販売することも可能だが、自分のビジネスを構築するために利用することに固執しており、売るつもりはない。

SEO通のリーダーの攻略方法

インハウスの検索マーケッターにとって、大変でもあり、また、楽でもある。まず、検索に関する知識においては確実に負けるため、謙虚な気持ちが必要である。しかし、SEO通のリーダーシップの下では、検索に付きものの駆け引きや部門間の争いが起きる確率は低い。

SEO通のリーダーが舵を取る組織では、「最近何か役に立つことをしましたか?」と言う問いに対する答えが最も重要視される。 また、テストに次ぐテストが行われる。創造力を発揮し、また、テストを行う。このような会社は、検索マーケッターにとって、最高のトレーニングの場所だと言えるだろう – 大学を卒業したばかりの検索マーケッターには、この手の会社で経験を積むことを薦める(エージェンシーに就職するよりも)。

つながりが物を言うSEO業界の特徴により、駆け引きの多い企業の文化は、検索の取り組みを低迷せさる傾向が見られる。その一方で、焦点が絞られた、小さな会社が成功を収める。検索マーケッターとして、この現実を嘆きたくなるかもしれないが、組織内のリーダーシップおよび駆け引きの構造の中で、機能する方法を学ぶ姿勢は、スキルとして絶対に必要である。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「How To Work With Four Common SEO Leadership Styles」を翻訳した内容です。

もちろんSEO通のリーダーが望ましいのかもしれませんが、どれも一長一短ではありますよね。さて、あなたの会社のSEOチーム攻略の参考になる情報はあったでしょうか? — SEO Japan [G+]

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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