SEOって何ですか?

最終更新日:2024/03/18

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SEO BookからSEOに対する根本的な問いかけを。とりあえず読んで考えたい。 — SEO Japan

リサ・バローネ氏が、「SEOが責任を負うのはランキング?それともお金?」と言うタイトルの興味深いエントリを投稿している。先日のSMX カンファレンスで、マット・マギー氏が、「SEOはランキングが全て」と言うでっちあげの問題性を指摘した。このカンファレンスのパネルが、SEOは実は収益に対して責任を負うと言う結論に達した際、バローネ氏はホッとしていたはずだ。

私も同意見だ。事実、すべてのビジネスアクティビティは最終的に収益を求める。しかし、カーレースでは、お金が全てだと言い切ることも出来るかもしれないが、工学もカーレースの大事な要素の一つなのだ。技も、興奮も、勝利も重要である。

それでは、現在、SEOとは何を指しているのだろうか?

SEOのとても短い歴史

SEOが産声を上げた頃、SEOはSEOと呼ばれていなかった。実施していた人々には、ハッキングの一つの形式として呼ばれていたが、これがSEOを分かりやすく説明していた用語であったのだろう。

初の検索エンジンはあまり賢くなかった。そのため、順位付けのアルゴリズムを算定するのはさほど難しいことではなかった。実際に、Infoseek(インフォシーク)のアルゴリズムがキーワードの濃度およびキーワードの場所にほぼ完全に左右されていた時代があった。

このハッキングにおいてもやはりメインはお金であったが、ゲーム感覚が強かったのも事実だ。昔のSEOはあの時代を懐かしんでいるはずだ。当時はどちらかと言うと技術力の向上を求めていた感覚が強かった。

検索エンジンが洗練されるにつれ、より多くのお金がオンラインに流れ、ゲームの本質が変わった。SEOは、技術力を試すハッキングから、つながりを作る取り組みに移行した。

グーグルがサービスを開始して間もない頃、複数の高いPRのリンクを買うことも – あるいはおねだりすることも可能であり、それだけで大半のキーワードでトップ10入りすることが出来た。徹底したいなら、さらにリンクを買えばよかった。競合者と同じように自動的な手段でロングテールを詰め込む。こうして競争が始まった。この段階を完全に終えていないと主張する人もいるだろう。しかし、このアプローチは落ち目と言わざるを得ない。

最近は、より全体的なアプローチが求められている。検索エンジン、そのなかでも特にグーグルは、さらに曖昧になりつつあり、秩序だった技術的なアプローチでは対応出来なくなってきているのだ。すると一つ疑問が浮かぶ – クライアントはSEOを雇って何をさせているのだろうか?

ところで、SEOの歴史をもっと詳しく知りたいなら、この素晴らしいダニー・サリバン氏のインタビューを参考にしてもらいたい。サリバン氏はSEOの歴史を隅から隅まで知っている数少ない人物の一人である。

SEOの説明

自分の仕事を説明するのに苦労したことはあるだろうか?

私は、テクノロジーに詳しくない人にでも理解できる、簡単な答えを編み出すことに成功した。仕事の内容を問われた時、私は“麻薬の売人です”と答えている。

もちろん真実ではない。しかし、この答えは私の言いたいことを分かってもらいやすいのだ。さらに詳しく訊かれたら、SEOの仕事の内容、インターネット広告、そして、ウェブパブリッシングモデルを事細かく説明する – すると必ず“えぇ?”と言うリアクションが起きる。

そして、“グーグルでウェブサイトを格付けしているんだね”と結論付けられてしまうことが多い。

この返答が来た場合、私は「それも仕事の一部だね」と答える。さらに説明を続け、前進しているかいないのか自分でも分からなくなると、結局お酒を飲んで、話題を変えるようにしている。

SMXのパネルは間違えてはいない。SEOとは、単にウェブサイトのランクだけではなく、もっと奥深い。私を含む一部のSEOは、SEOをビジネス戦略の一環として利用している。この戦略は、パブリッシング、ドメイン名、ブランド構築、マーケティング、そして、トラフィックの獲得をベースにしている。メトリクス、追跡、コンバージョン、分割、テスト、アドワーズ、アドセンス、執筆、リサーチ、管理、そして、電球が切れれば新しい電球に取り換える作業も含まれる。これらの取り組みはすべて検索のエコシステムをベースにしている点で共通する。電球の取り換えは別だが。

SEOのなかには特定のエリアのみに絞っている人もいる。検索エンジンのランキングをクライアントが望むランキングにまで上げる仕事だ。彼らの仕事はそれで終わる。このような役割は少なくなりつつあると私は思う。なぜなら、グーグル等の検索企業は、ウェブのあらゆる分野に手を広めており、検索コンサルタントは常に彼らの行動を追っているからだ。

10名のSEOのプロに仕事の内容を尋ねてみよう。恐らくそれぞれ異なる答えが返ってくるだろう。残念ながら、一般人にはその一つも理解することは出来ないだろう。

現在のSEOを学ぶ

これからSEO業界に参入するつもりなら、私はそのチャレンジ精神を高く評価するつもりはない。このエントリを読んでいるなら、そして、ベテランのSEOなら、ご自由にコメントを加えてもらいたい。皆さんなら新参者にどんなアドバイスを贈るのだろうか?

私なら次のようなアドバイスを贈る。 😉

まずは全体像を理解すること。SEOを実施する理由は結局お金を稼ぐためである。その他のマーケティングチャンネルへの投資を控えることで、非営利団体であってもSEOを介して資金を稼いでいる

彼らはウェブサイトを見つけてもらいたいのだ。競合者ではなく、自分達とつながりを持ってもらいたいのだ。これはすべて、ビジターを、製品、サービス、またはアイデアの購入者に変えることが出来るようにするためだ。サイトが – 例えば誰も検索しないようなキーワード、あるいはビジネスの目的に直接関係しないキーワードで上位にランクインするだけなら、SEOの仕事は基本的に意味がない。サイトがグーグルのインデックスに表示されればそれでいいわけではない。グーグルで検索を介して誰も訪問していないなら、コストが上がるだけだ。グーグルのスパイダーがページを訪れ、消化する。そして、SEOのROIは、目を覆いたくなるようなひどい数字になるだろう。

SEOはやはりランキングだけではない。

やはりSEOにとってはランキングが全てではない。

ランキングは具体的な何かに変えることが出来なければならない。大抵、要件を満たしたビジターのトラフィックを獲得することがその何かに当たる。このトラフィックを得るためには、ランクインだけは不十分であり、ビジターにアピールする必要がある。すぐに戻るをクリックするビジターはビジターとは呼べない。ビジターにアピールするためには、SEOはまずビジターを理解しなければならない。彼らが何を求めているのか、どんな問題を抱えているのか把握する必要があるのだ。

ビジターの意図を理解したら – 検索クエリ自体、あるいはテストを行い、ページを比較することで手掛かりを得ることが出来る – 例えば購入者、購読者、読者等、ビジターを他の何かに変えるため、ビジターをサイトで案内するのだ。これはSEOの仕事の範疇を大きく超えていると言う人もいるかもしれない。しかし、SEOがこの分野に実際に参加しようが否かに関係なく、少なくとも理解している必要はある。クライアントにSEOの仕事のプラスのメリットが伝わらなければ、引き続き料金を支払ってもらえる確率は低い。

確かにSEOではお金が重要視される。しかし、収益がもたらされる長期間のプロセスを見過ごしていてはSEOを語ることは出来ないだろう。


この記事は、SEO Bookに掲載された「What Is SEO, Really?」を翻訳した内容です。

「SEOはキーワードのランキングを上げるためではなく、お金を稼ぐためである」という当たり前といえば当たり前の話ですが、あくまでこれは「SEOの目的」ということですよね。質問が「SEOの範囲って何ですか?」という話になると、人によって意見は違うと思いますし。記事の後半にもありますが、実際にお金を稼ぐためにはサイトへのビジターの意図を理解すること、そして様々な手法を通してコンバージョンさせる必要があります。SEOの仕事をしている人はたくさんいると思いますが、このプロセスにどこまで携わっているかは人次第と思います。それはサイト毎、会社毎によって違うと思いますが、記事にもあるように「SEOがこの分野に実際に参加しようが否かに関係なく、少なくとも理解している必要はある」ことは重要ですよね。最近は、その辺の理解が全く無いままSEOの仕事に関わっている人が多すぎるのも事実なんですけど。。。過渡期といえば過渡期だから仕方ないといえば仕方ないのかもですが。

Yahoo! JapanがGoogleを採用することになりましたし、GoogleはGoogleでSEO対策により厳しくなっていくでしょうし、いずれ上でいう「理解」がないと、SEOができない時代が来るのでしょうか。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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