先導者のパラドックス

40過ぎてなお1年に一回位モラトリアムな時期を過ごしてしまう私です。微妙に記事の更新頻度が遅れがちなSEO Japanもその影響が多分にあったりするのですが、そんな時に読んだ今回の記事。Chris BroganというSEO Japanでもブログを翻訳している米国の超有名カリスマブロガーが最近出版したGooge+のベタボメ本に関する論争を元にしたその内容、レベルはともかくイノベーション的行為に憧れを感じる人にも嫌悪する人にも考えさせられる記事になっています。 — SEO Japan

あなたが正しい時、あなたはヒーローだが、足を踏み外す時には、愚か者になる。

最初か最高か、ビジネスにとってどちらの特性がより重要であるかを数値で表そうと努める先導者のパラドックスに関する議論がよくある。この課題(私にとっては当たり前のように思える)では、誰もが最高を選択する(もし選ぶとすれば)が、“最高”と見なされる人々の大部分が最初(先導者)ではなく、傍観して市場が成長するまで待ってからさっと飛び込んでそれを支配した人々であることを示すリアルなデータを見つけるのは難しい。

口先だけのスポーツ観戦者でいることはたやすい。

Chris Broganが、最新のビジネス本、Google+ For Business – How Google’s Social Network Changes Everything(ビジネスのためのGoogle+ ― Googleのソーシャルネットワークがいかに全てを変えるか)を発売した。理由は分からないが、Broganは反対意見の矢面に立っている(もしかするとそれは、私たちがMedia Hacksポッドキャストで彼を好む理由の1つかもしれない)。最初にその本の発表をした時、彼はいくつかの非難を受け(Beware the Google+ Experts参照)、それが市場に本格展開されると、より一層の非難を受けている(Would Chris Brogan Take It Back If He Could?参照)。その最新のブログ投稿の中で、Craig Petersは、こんな言葉で自らの考えを締めくくっている。“私からのアドバイス:落ち着け。ちょっと重大なことを市場と思想の市場の両方に吸収させるのだ。それから、一歩下がって眺めて、それが全ての事柄とプラスおまけに値するのかどうか確かめるのだ。マーケッターに一言、時には最初よりも最高の方が良い。”

忘れてはならないのは、誰かが最先端にいる必要があるということ。

私には、Google+が次の大物なのかどうかは分からない。いずれにせよ、私は、この本がNew York Timesのベストセラービジネス本、Trust AgentsJulien Smithと共著)と同じ位にたくさん売れなかったとしたら、Chrisが別のキャリアを見つけなければならなくなるとは思わない。それに、Google+の成功が、この新しいプラットフォームについて、そしてそれがビジネスにとってどんな意味を持つかについて書くべきかどうかに関しての先行指数であるとも思わない。プラットフォームとして、私たちはGoogle+をFacebookTwitterと比較しているが、もしGoogleがGoogle+をそのプラットフォーム全体にわたって(GmailAndroidYouTubeなど)展開すれば、私たちがそれを好むにせよ好まざるにせよ、それがお互いに日々繋がることの不可欠な要素になることも十分にあり得るということを忘れている。Google+は並外れた成功なのか?答えはノーだ。それは毎日新規会員を追加しているのか?答えはイエスだ。それはFacebookのように急に人気が出ているのか?その答えを出すには少し早すぎるかもしれない。

先導するか、先導されるか。

私は、ChrisがGoogle+にかなり賭けているとは思わない。彼は、このニューメディア界における先導者になれると踏んでいるのだ。Chris Broganを好きにしろ嫌いにしろ、彼の態度とビジネスの姿勢は、これらの結合したチャンネルの中でのリーダーシップに関することが全てなのだ。それは、黙って座っていて、そして、突然、Twitterが人気になるとそれに飛び付くことではない。彼は初期開拓者、つまり、残りの私たちのために地ならしをしている人なのだ。これらの人々を、狂っているとか、誤っていると言うのは簡単だ(1400年代に、クリストファー・コロンブスについてみんながどう思っていたかを想像するのだ)。Chrisはコロンブスではないが、彼は有言実行をする。彼は、早くに参加し、探索し、時間を費やし、ビジネスにとってどんな意味を持つかを確かめ、率直なやり方で自分の考えをシェアする。それに賛同しない人達が素早く襲撃するのだ。もちろん、彼が常に正しいというわけではないが(私がSecond LifeやYouTubeなどについていかに間違えていたかについて言わせないで)、そんなことは問題ではないだろう?

優れた先導者は、その時の努力をめったに称賛されない。

私たちが先導者の立場を取る人々をあまりに早く却下して称賛しないことは残念すぎる。Twitter、YouTube、Facebook、さらにはGoogleが初期の頃には人々にどのように言われていたかを覚えているだろうか? MySpaceCuilFriendsterが初期の頃には人々にどのように言われていたかを覚えているだろうか?(かなり)同じ会話だったのだ:誰もビジネスやビジネスモデルを見ることができなかった。あなたは、もし先導者たちが傍観してその市場で最初になろうとしなかったら、私たちの生活を変えたイノベーションの半分はどうなっていたと思うだろうか?たぶん、私たちはみんな、先に進む前に市場調査や白書を待つべきなのか?要は、大部分の人々は、傍観して、自分が先に進む前に誰かがそれを証明してくれることを待っているが、リスクを背負って私たちを導かなければならない一握りの人々もいるということだ。

マーケッターへ一言:あなたがリスクを負うつもりがないならそれは構わない。リスクを負う人々の多くが間違っている。そうは言っても、私たちの業界には、もっと多くのイノベーションとリスクを負う人々が必要なのだ。


筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「The Paradox Of Leadership」を翻訳した内容です。

クリス・ブローガンのGoogle+崇拝が意図的なものかはともかく、、、「先導したいか、先導されたいか」は、新しい試みにチャレンジすることが好きな種類の人種には究極の一言ですよね。私自身、なんだかんだでそれなりに好きなことをして起業家(ただの中小企業の社長ですけど)として生きてきましたが、改めて問い詰められると、その行為自体が対外的に認められるかはどうでもいいのですが(結果は真っ当に評価されたいですが)、色々なことを考えてしまいますね。

そして最後のマーケッターへの一言がとても重く聞こえました。「リスクを負う人々の多くが間違っている。そうは言っても、もっと多くのイノベーションとリスクを負う人々が必要なのだ」。起業家界隈からブロガーまで、リスクを負う人に対してとりあえず批判する人が多すぎる日本。誰得?としか思えない環境で個人的にも辟易していますし、無難な生き方よりリスクを取って勝負する行動をより評価する世界の方が最終的にはもっと良くなると思う&今の日本がそれを証明しているのではと感じる今日この頃です。 — SEO Japan [G+]

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