2011年のMicrosoftを振り返る9のトピック

最終更新日:2024/02/17

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日本のYahoo!がGoogleを採用してからめっきりBing&Microsoftを気にする機会のなくなったサーチマーケッターの私ですが、いえいえまだまだ世界最強クラスのIT企業であるMicrosoft、2011年も様々な取り組みを行ってきたのです。今回はそんなMicrosoftの1年を主に製品面から振り返る記事をThe Next Webから。 — SEO Japan

Microsoftにとっては本当に騒々しい年だった。この投稿の目的は、Microsoft王国からの最も重要な新商品を1つの記事の中であなたに紹介することだ。当然ながら、それは不可能である。しかしながら、それでもやはり努力しようではないか。

あなたに状況を理解してもらうために、私達の今日のトピックが何であるか言っておこう:Windows 8の発表と開発、Skypeの買収、Windows Phoneの販売から初めてのまる1年とその継続した肉付け、Surface 2、Mozillaへの計らい、Office 365のリリース、Xboxの優勢、Bing、Internet Explorer 9、CEOのSteve Ballmer。長いリストになるため、各トピックについて手早く簡単にまとめるように努める。失敗するであろうが、その努力自体が重要なのだ。

Windows 8

今年は、Windows 8の発表に続いて、Developer Previewのリリースがあった(私達は、Buildカンファレンスでのその大きな発表を取り上げ、過去数カ月の間その動向に注目してきた)。そのリリースに関する内部情報はこうだ:私達は2月にBetaを目にすることになる。コード自体はWindows 8デバイスのためにやがて出港し、2012年の第3四半期の終わりに上陸するようだ。簡単に言うと、この赤ん坊は誕生に向かって高速で動いているのだ。

それは展望であり、私達が2011年から知ることはこうだ:Windows 8には、Windows 7とかなり似た‘標準の’Windows レイヤーがある。さらには、タッチ操作のために作られた‘レイヤー’(もちろん、Microsoft周辺でそれをそう呼んではいけない)タブレットインターフェースも含まれている。タッチ操作へのより大きな焦点はスタンダードなWindows体験にも組み込まれてきたが、印象的なやり方ではない。

このオペレーティングシステムは、デスクトップとタッチパネルの両方の世界の一番になるために作られている。それは大きな賭けだ。例えば、OS XのiOS化は称賛のレビューを得ていない。今年Microsoftは、このオペレーティングシステムの‘Developer Preview’をリリースしただけで、私達にのぞき込むための鍵穴を与えただけなのだ。Windows 8に永続性があるかどうか私達がより良い推測ができるようになるには、Betaを手にする必要がある。

最後に、Windows 8はWindows Storeを含むことになり、それがMicrosoftの箱に入ったソフトウェア王国にブレーキをかけ始めるだろう。

Skype

今年、Microsoftは約65億ドルでSkypeを買収した。この契約は様々な法的なハードルをクリアしなければならなかったが、特に大きな障害もなく成立した。Microsoftは、Skypeが従業員とできればその文化を維持しながら全く別ものとして運営することを認める。

より大きなMicrosoft製品のどこにこの会社がフィットするのかというのが問題になる。現在、Microsoftは、市場内に様々なボイスおよびテキストチャットルームを持っている。Skypeがその優れたソリューションになるのかもしれないが、Microsoftが所有するのはSkypeだけではないのだ。例えば、急速に成長しているLyncがある中で、Skypeはこの帝国のどこに入りこむのだろう?それは無駄な疑問ではない。

ここで留意すべきは、MicrosoftがSkypeのためにポンと出した65億ドルは血のにじむような金ではなかったことだ。Microsoftはその費用を出す余裕が十分にあったし、今回の買収によって何らかのダメージを被ってもいない。この会社は銀行に莫大な金を持っていて、キャッシュの量は増えるばかりなのだ。

Windows Phone

ああ、Windows Phoneね。小さなプロジェクトだ。この携帯電話ラインは、否定的な報道を招いた他の問題をも引き起こしたアップデートサイクルの遅さが原因となって、苦しい幕開けだった。2011年の中ごろまで、Windows Phoneは、新しいハードウェアやソフトウェアもほとんどなく、ほぼ休止状態だった。

しかしながら、後半になってMangoが登場し、Windows Phoneは手応えを得た。Mangoは評判が高く、リリースはスムーズだった。そして、Nokia製品の携帯電話が新しいハードウェアと共に登場した。ほぼ一晩にして、Windows Phoneは完全に新しい体と魂を手にしたのだ。

まだ答えられていないままの疑問は、その全てが販売数に違いを生んだのかどうかだ。もしWindows Phoneが不景気なホリデーシーズンを過ごしたのなら、Microsoftは言葉巧みに話すだろう。さらに、今日、Windows Phone Marketplace は50,000アプリの記録を出している。

Surface 2

簡単にまとめよう:Surface 2は実在し、あなたは注文することができ、私達はそれを気に入り、大衆用の値段に安くなるまで待てないのだ。つまり、それは巨大なタッチスクリーンで、もちろん私達はそれが欲しいのだ。新世代のSurfaceは小さく安くなるとしても、私達はそれが以前のものよりも企業クライアントによって広く採用されることを期待している。

Mozillaへの計らい

Firefoxのリリースの度にMozillaチームにごちそうを送るというMicrosoftの決して終わることのない習慣は続いた。通常、Microsoftはケーキを送るのだが、時が経ち、Firefoxチームが出荷するブラウザのアップグレードがますます軽くなるにつれ、Microsoftは自分達の捧げものを縮小し始めた。

手短に言うと、Internet Explorerチームはユーモアのセンスを持っているようなのだ。しかしながら、Chromeがマーケットシェアを焼き尽くしていて、IEとFirefoxが急落している中、どちらかのチームがそんなに笑っているのか疑わざるを得ない。

Office 365

今年Microsoftは、クラウドを利用したプロダクティビティ・ソリューション、Office 365をリリースした。それは現在Googleなどが提供するものに対抗するために使用されている。Office 365は、通常のデスクトップアプリと一緒にウェブアプリケーションとストレージを使ったハイブリッド・ソリューションだ。それは、最新のクラウド技術を備えた最も優れたOffice製品を使用することを試みている。

Microsoftはこの製品の販売力と将来の両方を売りにしており、その戦略は効果を発揮しているように見える。私達は最近Office 365チームと話をし、売上げのスピードが強いままなのかどうか尋ねると、当然のことながら肯定の返事が返ってきた。Office 365のウェブアプリ側は少し弱いかもしれないが、全体としてのパッケージは顧客を獲得したようである。

もちろん、Lyncがこのパッケージの構成要素であるため、Skypeが受ける影響は現時点では不明であるが、Microsoftはこの製品分野においてとても控えめとは言えない。今の疑問は、MicrosoftとGoogleのどちらがより多くのマーケットシェアを手にすることができるのかということだ。時間が経てば分かるだろう。

Xbox

Xbox 360とその大きなエコシステムにとっては素晴らしい1年だった。それは売上げの面でも‘経費’の面でも、常にトップのゲーム機だった。その新しいアドオンKinectは、数10万台を売上げ、大ヒットし続けた。これを裏付けると、Microsoftは11月だけでアメリカ国内で170万代のXboxを販売した。さらには、その月の1週間で75万台のKinectを販売したのだ。古くからあるデバイスだが、360は永続性があるのだ。

さらに今年新しいものは、このゲーム機のダッシュボードのリフレッシュで、ライブテレビコンテンツの大幅な拡張をもたらしている。

2011年、MicrosoftはXboxのフランチャイズをより‘中間’デバイスになる方向に推進し続けた。同社は、そのゲームファンを失うことなく、このデバイスの範囲を広げようとしてきた。それには時間も数え切れないほどのパートナーも必要だが、同社のリビングルーム戦略は完全な形になっている。

Bing

おお、Bingよ、君については何と言えばいいのか?Bingは、ゆっくりとした予想通りの成長の1年を過ごした。今はYahooに動力を供給し、検索数のおよそ30%を担っている。競合相手がGoogleであることを考えると、それは悪い数字ではないが、非常に素晴らしい数字でもない。そして、Microsoftは、それには火が付いていてその火を消すことができる唯一の紙であるかのようにお金を注ぎ続けている。

新しいウェブマスターツールなど、様々なアップデートがリリースされたが、中核となる検索エンジンはほぼ今までと同じだった。この業界のトップを撃退するための本当に魅力的な機能をいまだに見つけていないのだ。Bingの補助的なアップデートは全てそれを見つけるまで非現実的である。その時まで、Bingが最先端からマーケットシェアを吸収し続けることを期待する。

IE9

今年はInternet Explorer 9の年だった。3月に登場し、すぐにIEブランドの技術的流れの方向を変えた。それは、このブランドが長い間苦しんできたマーケットシェアの損失をせき止めることはできなかったが、技術的観点から見ると、大きな前進である。

悪事の年を撤回し、Microsoftは、スタンダード、具体的にはHTML 5が一番良いと決断した。その点を考慮し、Internet Explorer 9は以前のものとは異なる生物である。それはより多くの機能を備えつつもより早く、もはや接触する全てのウェブページを台無しにすることはない。これは、私達が2年間望んできたことだ。

Internet Explorer 10も製品化に向かって進んでいる。それは、2011年後半に様々なデベロッパープレビューの中で頭をのぞかせ、Windows 8においてもその頭を見せている。それが衰退を食い止めるのだろうか?恐らくそれはないが、確実に傷つけることはない。

Ballmerは退任しない

最後に、MicrosoftのSteve BallmerがCEOの役職を退くかもしれないというでっち上げの話しについてだ。結局のところ、違ったのだ。さらに、Bill Gatesがこの会社に正式に戻ってくることもない。Microsoftの指導者の階層は、今のところ安定しているのだ。それが投資家の納得を得るにせよ得ないにせよ、それが現実なのだ。

TNWはSteven SinofskyがBallmerの後CEOの役職に就くだろうと仮定していたが、それは今のところはなさそうである。それに、彼にはWindows 8がある。

以上だ。先に言ったように、私達は簡単にまとめなければならなかった。2012年に動揺することがないようにTNW Microsoftをフォローしよう


この記事は、The Next Webに掲載された「2011: This Year In Microsoft」を翻訳した内容です。

筆者のスタンスも微妙な感じですが、Microsoftレベルの企業にしては各プロダクトの成功という意味では少し物足りない1年であったかもしれませんね。XBOXに関しては米国ではPS3を圧倒的に引き離して大成功を収めているようですけど。Bingも少しずつながら順調にシェアを伸ばしており検討しているともいえます。一方、シェアを奪われ続けているブラウザの未来は一体どうなるのでしょうか。Windows Phoneは果たしてユーザーベースを得ることができるのでしょうか?色々気になる点が多いといえば多いですね。ところで、Skypeを(普段使いまくっていますが)Microsoftが買収していたこと自体、忘れていました。今後ビジネスにどう生かしていくのかも興味深いです。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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