一流コンテンツファームのマネタイズ方法

2010年後半~2011年前半に渡りどこよりもコンテンツファームの話題をお届けしてきたつもりのSEO Japanですが、Googleのパンダアップデートの影響もあり最近はすっかりご無沙汰してしまっています。とはいえ、ウェブメディアの収益化という意味ではコンテンツファーム以上に徹底したビジネスを行っている所は余りないでしょう。今回はコンテンツファームを代表する企業、IPOまでしてしまったディマンドメディアが特許まで取って実践している検索キーワードを”宝の山”に変える方法をご紹介したいと思います。元々昨年途中に書かれた記事ですが、収益化に悩むウェブメディアが見習う点は未だに多し。 — SEO Japan

今月の上旬、私はグーグルに付与された特許、そして、今年の前半に申請された続きの特許に関するエントリを投稿した。これは、検索結果で不十分なクエリおよびトピックに関する情報、もしくはクエリやトピックに関する情報の需要を満たすには検索結果に提供されているページだけでは足りない場合に、ウェブパブリッシャーにコンテンツのトピックを提案する仕組みである。

このエントリは多くの人々、特にジャーナリストから注目を集め、私はファイナンシャル・タイムズの記者、ケネス・リー氏とグーグルの特許について話をする機会を得た(FT.com)。ファイナンシャル・タイムズは、このトピックに関して異なる2本の記事(グーグル、ニューメディアグループに影を落とす & グーグル、ディマンドメディアの話術に懸念を抱く)を配信しており、主にこの特許に関わるテクノロジーにより、ディマンドメディア、アソシエイティドコンテンツ、そして、AOL等の企業との競争にグーグルが乗り出すようになると綴っていた。

今朝、特許の申請を検索していた際、私はディマンドメディアが新たに申請した興味深い特許を発見した。まずはファイナンシャル・タイムズ.comのディマンドメディアに関する記事の内容の一部を以下に掲載しよう:

ディマンドメディアの隠し味は、トピックに対する検索エンジンのデータおよびトラフィックのログを分析し、広告主が料金を支払う可能性が高いキーワードを特定する一連のアルゴリズムである。

新しい特許の申請には、ディマンドメディアがeHowやユーチューブ等のサイトでキーワードを選択するために特定するために用いられているアルゴリズムに関する情報が提供されている可能性がある。

申請された特許:

収益性に対するキーワードをランク付けするメソッドおよびシステム
考案: バイロン・ウィリアム・リース
付与先: ディマンドメディア
米国特許申請番号: 20100153391
公開日: 2010年6月17日
出願日: 2010年12月17日

要約

検索用語を検索する人数の合計に関する情報を受け取る物理的コンピューティングデバイス。検索用語に対して広告主が支払う金額に関する情報を受信する。検索用語に対するクリックスルー率に関する情報を受信する。検索用語に対するトラフィックの予想を特定する。検索用語の寿命を特定する。

この特許の興味深いところは、キーワードを特定するために用いられるファクターの多くが、SEOやインターネットマーケティングを実行する人々が用いていそうなシグナルの類と重なることだ。

この特許は、キーワードのフレーズの収益性を特定するために考慮するファクターについて十分な情報を提供している。例えば:

  • 特定のキーワードに対する検索の量はどのようなものか
  • 特定の用語に対して広告主は進んで幾ら支払うか
  • 用語に対するクリック率はどれぐらいだろうか
  • 用語に対する競争はどれぐらいか
  • 用語に対する長期における価値はどれぐらいか、もしくはどれぐらいの期間存在するのか
  • 用語に関連するコンテンツはどの程度再び利用することが可能か
  • コンテンツは被リンクをどれぐらいの確率で引き寄せるか、もしくは生成するか
  • 特許の申請書で描写されているプロセスの多くは、ターゲットとして理想的なキーワードを特定する上ではある程度役に立ちそうだが、競争等、複数のファクターに関して、興味深い仮定が展開されていた。

    例えば、アルゴリズムが、特定のクエリに対して表示されるウェブサイトにおいて、アレクサのランキングを、競争の激しさを計測するプロセスの一環として注目すると記載されている。

    このアプローチを採用すると、複数の問題が浮上する。まず、アレクサのランキングは、自己選択したツールバーのユーザーを追跡することで格付けされており、そして、このようなランキングは、サイトの知名度を大きく誤って表示する可能性がある。また、メジャーな検索エンジンでの特定の用語およびフレーズに対するページのランキングは、ページが特定の用語に対してどれだけ関連性が高いか、どれだけ重要度が高いかを組み合わせて考慮され、さらに、追加の絞り込みやランキングの再格付けを行うメソッドにより、複数のページのランキングを大きく引き上げる可能性もある。アレクサのランキングは、特定のページの特定の用語に対するランキングを計測する指標としては優れているとは言えない。

    また、単語数の少ない用語は多い用語よりも競争が激しいと、この特許は総括している。これが正しいなら、「ice cream」よりも「xeric」の方が上位にランクインするのが難しいことになる。さらに、2ワード以上の検索用語よりも、1ワードもしくは2ワードのキーワードのフレーズの方が競争が激しいと述べている。これは多くの場合的を射ているが、例外はあり、このような予測よりも優れた計測方法は存在する。私なら実際にリサーチを行うことなくこのように結論付けることはしない。

    特許の申請書で描かれている、検索トラフィックを集めるためのキーワードの潜在的な収益性を特定するプロセスは、SEOを実施する際にキーワードをリサーチして、特定のサイトに対する用語を見つける作業に若干似ている。SEO業者は、オーディエンスのメンバーがそのサイトに対して検索で利用される可能性がより高いキーワードのフレーズ、そして、当該のオーディエンスがサイトのページで見たいアイテムを特定するために努力するはずだ。

    ディマンドメディアが、追加のファクターやその他のファクターを採用して、広告主、そして、その広告を見る人々を集めるコンテンツを作成する際にターゲットに選ぶキーワードの用語を特定する可能性はある。いずれにせよ、この特許はデジタルメディア企業がターゲットの用語を特定するために用いるアプローチの一部を示唆している。


    この記事は、SEO by the Seaに掲載された「How Demand Media May Target Keywords for Profitability」を翻訳した内容です。

    低レベルのコンテンツを量産して検索経由のトラフィックを稼いでいるだけの半分スパムサイトじゃないかと揶揄されることも多いディマンドメディアですが、流石IPOするまでだけあって収益化への取り組みも半端ないですね。しかし「収益性に対するキーワードをランク付けするメソッドおよびシステム」とだけ聞いてしまうと、Googleはじめ他の企業も同種のことは確実にやっている気もするのですが、特許の内容を読み込んでみると違いがあるのでしょうか。

    とはいえ、ウェブメディアレベルでここまでのことを実施している企業もそうは無い気もします。同時に英語圏では大手新聞のウェブ版でさえライターにSEOに効果的なタイトルの付け方等をレクチャーしている話は聞きますし、ここに書かれているような仕組みを応用したシステムを開発すれば意外と買ってくれるウェブメディアも多いかもしれません。って、ディマンドメディアから特許料請求されますか。 — SEO Japan

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