SEOの最前線で悩んでいるあなたに送る置手紙。

最近Googleの難易度が急激に増すばかりで思った以上に結果が出ず、SEOにどう取り組んでいくべきなのか以前以上に模索している方も多いことでしょう。今回はSEO Bookからアーロン・ウォールとは別のライターによるSEOへの取り組み方に関する記事を。 — SEO Japan

著書「種の起源」の中で、チャールズ・ダーウィンは次のように述べている:

「多数の、連続する、若干の変化によって形成されていない、複雑な臓器の存在を証明することが出来るなら、私の理論は完全に成り立たなくなる。」

通常、この文章は、次のように還元不可能な(単純化することが出来ない)複雑性の原理を引き合いに出して、進化に対してその正当性を主張するために、インテリジェントデザインの支持者に用いられる:

これは、パーツを一つでも排除するとシステム全体を破壊してしまう、相互作用のパーツで構成される全てのシステムに当てはまる。還元不可能な複雑性は、機能する前にありとあらゆる構成要素を必要としている。

このアイデアは、単純化することが出来ない複雑なものは、徐々に現在の状況に発展したのではなく(進化のように)、そのため、Xが現在の状況になったプロセスの科学的な研究は、(アルゴリズムのように)時間をかけて発展したものへの研究と比べて、重要度は大幅に劣ると示唆している。人間が作ったアルゴリズムは双方のカテゴリーに一致する。

自然に進化するだけではなく、インテリジェントデザインの要素を中核に持つ創造物よりも複雑な創造物など存在するだろうか?

この考え方はSEOにはどのように当てはまるのだろうか?グーグルのアルゴリズムは進化し、ダーウィンによる進化の理論の基礎の説明にも正確に一致する(多数の、連続する、若干の変化)。しかし、人間の手、そして、得られたデータによって進化している点が異なる。

言うまでもないが、時折グーグル大きな アップデート行うこともあるが、1年を通じて多くの小規模なアップデートを実施している。

2009年、グーグルは1年で500回近いアップデートを行ったと主張していた点を考慮する必要がある。

そのため、SEOは簡素化出来ないほど複雑(人間の手を排除すると、意図したように進化、さらには動作しなくなる)であり、様々なレベルの複雑性に溢れ、時間の経過とともに行われる数千回もの変化の層が重なる(常にアルゴリズムには調整が行われている)、自然な進化的なプロセスの製品でもあると私は考えている。この2つの特徴によって、活気のない公式に分解しようとする試みが行われるものの、その一部は、(間違いなく)例の大半が扱いにくく、不正確であることが原因だと見られている。

無理やり単純にすることで複雑になる

SEOのブログをたくさん読んでいるなら、何から始め、何をすればいいのか分からなくなっている人もいるだろう。一部のブログは情報を詰め込む傾向があり、一部のブログは理論、そして、(未遂で終わる)科学を詰め込み、一部のブログはニュースを中心に展開し、一部のブログは昔ながらに“今こそ行動に移そう”と呼びかける傾向がある。

上述した業界の領域のブログから読むブログを選び、SEO業界の包括的な見解を得る上で役立てることは重要だと思う。しかし、例えばSEOをボタンを押すだけのソリューションに減らす取り組みのように単純にしようとすればするほど、複雑になってしまうのではないだろうか。なぜなら、単純にしようとすると、この手の主張およびソリューションを支えるための妥当な、信頼できるデータが必要になるからだ。

データが50/50または60/40の可能性を謳い始めたら、健全な科学とは呼べなくなる。事実、これは、ボタンを押すだけと言う公式、または、信頼できる公式には分解することが出来ないものもある点を物語っている。クライアントを豊富な知識で驚かす上では役に立つのかもしれないが、以下の動画のような、笑える科学を生み出す:

本当の問題は、グーグルがアルゴリズムには200個以上のパーツが存在すると主張している点だ(当たり前だが、公開されていないので調査することは出来ない)。200あるとしても、それぞれの要素が持つ重要度の違いについてはどう考えればいいのだろうか?それぞれがアルゴリズムの0.5%に相当するわけではないはずだ。

数学的および科学的に公式に分解しようとする試みに没頭し、平均的な量の変数 + その直接的な影響を知っていると、その他の方向を示唆する例を無視しつつ、当該の理論の正しさを証明する例を探さなくてはならないため、混乱は増してしまう。

変数を解明する

一年に一度投稿されるSEOMozの検索エンジンのランキング要素は、この業界で評価されている大勢の人達から得たデータを掲載し、見せ方も一流であるため、読む価値はあると思う。SEOキャンペーンを実行する際に直面する必要がある要素が見事に描写されている。

サーチエンジンジャーナルのこのページもブックマークするべき優れたページであり、このような捉え難い変数が何かを推量している。

グーグルは常にアップデートを行っているため、サイトおよびランキングに関連するその他の要素が存在するため、そして、競争に晒されているため、特定の変数のタイプを分離することは難しい。しかし、以下のように要素をテストすることは不可能ではない:

  • リンク Xは人気度をもたらすか?
  • 複数のページがサイト全体を301する前に301にジュースをもたらすか確認する
  • タイトルタグの変更、内部リンク構築、そして、外部リンク構築等のオンページの要素
  • その他諸々…

しかし、“テスト”であっても問題は存在する。次のような高いレベルのアイデアを越え、成功への一貫性のある道のりを科学的に分解する取り組みを売り払うのは非常に困難である:

  • ブランドになる(ブランドのシグナル、ソーシャルメディアのシグナル、オフラインのブランディング、サイトの優れたデザイン等)
  • 個別のドメインからの数多くのリンク(出来れば優れたサイトから)
  • 自然なアンカーテキストの融合
  • 素晴らしいユーザーエクスペリエンスおよびユーザーの深い関与
  • ユーザーに探している情報を与えるターゲットを絞ったコンテンツ

SEOとしてのキャリアを歩もうとしている人にとっては、それぞれの変数の値に関して、要素を数字に分解すると言うアイデアを排除しようとする姿勢が重要である。SEOを実施している人ならご承知のはずだが、負けよりも勝ち星を増やすことに徹することが重要で、結果としてトップに立っていれば、サイトの至る所で失敗を犯していても構わないのだ。

現在のSEOの流れを考慮すると、失敗が失敗にならない可能性がある。順調に進んでいても、突然グーグルがアップデートを行い、打ちのめされる可能性があるからだ(これも複数のプロジェクトを進めた方がよい理由の一つ)。

魔法の公式に苦しめられることに、またはプロジェクトを避けることにより多くの時間を費やす可能性がある。なぜなら、ツールによっては、複数のウェブプロパティを構築して、予期される嵐およびウェブの盛衰をかわすのではなく、あまりにも競争が激し過ぎると指摘される可能性があるためだ。

複雑な変数 & 未知の変数への対処

成功の鍵を握る変数が分からない状態でシステムの内部で働く可能性がある場合、困難な状況のように思える。また、外に飛び出し、新しいピカピカのツールを買って、全ての問題を解決し、待望のグーグルのランキングを手に入れたくなる。

悲しいことに、このようなツールが存在すると、ツールを作成した人は100ドルまたは若干(または大幅に)100ドルを越える価格でSEOに販売してくれるわけではない。ツールの開発者は様々なバーティカルでサイトを構築し、SERPで確実に儲けようとする。ツールをSEOに売ることで、開発者はさらに自分自身に作業を課し、競争を煽ることになる。

当然だが、全てのツールが劣悪なわけではない。私はSEOブックマジェスティックレイブンSEOMoz、そして、 Caphyon(アドバンスト・ウェブランキング)のツールを利用している。これらのツールを使うと、参考にすべき、そして、相互参照すべきデータ、そして、データ点がもたらされる。ボタンを1回押すソリューションに対する答えを提供するわけではない。

サイトを幾つか立ち上げ、異なる戦略を試す取り組みを私は勧める。時間の経過とともに、A、B、Cのマーケットでうまくいった戦略が、DやEのマーケットでは効果がないことに気づくだろう。

アルゴリズムの変更や競合者の強化等の変化は、テストの結果が常に正しいとは限らない理由(細かいレベルで)、特定の戦略がある分野ではうまくいくものの、別の分野ではうまくいかない理由における要因になり得る。

勝者と敗者を記録する

サイトで日記をつける価値はある(この作業を行った理由、あの作業を行った時期等)。振り返って、本当のデータ(理論上のデータではなく)を評価することが出来るからだ。

週に一度ランキングチェックを行う取り組みも悪くはなく、アドバンスト・ウェブランキングやレイブン等のツールは、特定のキャンペーンや日付ベースのイベント(この日、リンク Xを追加した)に関する記録を取る方法をビルトインで用意している(レイブンの場合はイベント)。

私はこの手の作業に対してはエバーノートを贔屓にしているが、大半のプロジェクト管理アプリや情報整理ツールはこの類の機能を提供している(キャンペーン用のワードとエクセルのドキュメントを別々に用意する等)。

そのため、複数のプロジェクトに関わっている場合、利用している戦略の記録を取る作業に加え、短期から中期にかけてうまくいくであろう取り組み、そして、現在うまくいっている取り組みを把握することが出来るようになる。

完全にマッチするドメイン名は金の卵だと言う考えを以前から否定してきた人達が良い例だ。SEOキャンペーンを実施したことがあるなら、あるいは現在実施しているなら、完全にマッチするドメインのメリットが誤っていなかったことに気づくはずだ。そのため、この人達が偉そうにこの効果を否定している一方で、実際に実行に移した人達は笑いが止まらないほど利益を得ることが出来たはずである。

実際の経験および本当のデータに代わるものはない。どちらのグループに皆さんは属したいだろうか?

メンタルモデル

先程も申し上げたように、このアルゴリズムは数多くのパーツで構成されている。それぞれのSERPに対して、世界共通の単一の正しい答えが存在するわけではない。アルゴリズムがどこに向かおうとしているのか、そして、どのような経緯で変化したのかを理解する試みが鍵を握っていることが多い。

完全に一致するドメインの重要度が低下している件に関するエントリで、アーロン・ウォール氏は、「XYZが上位にランクインしている理由」に関して、ハイライトを使って視覚的に検索結果を分割している。以下にイメージを掲載しておく:

これは、自分のサイトを構築し、データを収集すると、メンタルモデルを形成し、固める上で役に立つことを示す良い例と言えるだろう。

誰のアドバイスが役に立たないのか、誰を信頼すべきかをどのように把握すればいいのかが、難しい部分である。何度もテストを行った上で達した独自の結論を取り上げ、同様のアドバイスを提供しているのが誰かを確認するべきである。このような人達は「ソリューションとして売っている数字をどのようにして買えばいいのか」ではなく「何が実際にうまくいく」かのアドバイスを得る上で、信頼することが出来る人達である。

チャリー・マンガー氏のメンタルモデルおよび調査に関するエントリにも、メンタルモデルの例が掲載されている。

もう一つアドバイスを提供しておこう。先日、SEOブックは、ランクのチェックの重要性を分析と併せてエントリにまとめた。ビフォア & アフターのデータを得るためには、双方を実行する必要がある。現在進行形のアルゴリズムの変化に関連する確かなデータがなければ、実際の変更に関して何も知らないまま行動を起こしているようなものだ。

消息通になる

このコミュニティ、そして、多くの有料のコミュニティが成功を収めているのは、余計な情報や高圧的な売り込みが少なく(無料のチャットフォーラムや掲示板に存在する類)、そして、経験豊かな人達が自由にアイデア、考え、そして、データを同じ志を持った人達と分かち合うことが出来るためである。

日頃から第一線で活躍している人達から得られる情報や考えが多ければ多いほど、努力、知識、そして、経験の肥やしになる。なぜなら成功に導くのは理論だからだ。

リンク、ドメインの年齢、ソーシャルシグナル、ブランドシグナル、アンカーテキスト(完全に精密なレベルではなく、高いレベルで)等、一部の要素には科学的な要素もあるとは思うが、全体的に見ると、信頼できる科学的な公式に分解するにはあまりにも複雑過ぎるのではないだろうか。

トレンドに気を配ることは重要だが、自分自身の経験とデータは継続的な成功においては欠かすことは出来ない。検索は今後も複雑化していくとは思うが、良質な情報にアクセスすることが出来るなら、これは必ずしも悪いことではない。

マイケル・ルイス氏の書籍「ライアーズ・ポーカー」の素晴らしい一節を友達が教えてくれた:

地方債は私に向いているのだろうか、国債は私に向いているのだろうか、社債は私に向いているのだろうかと、自問自答することに時間を費やしているのではないだろうか。

このようなことばかり考えているのだろう。事実、そうするべきなのだ。

しかし、「答えを選ぶよりも、ジャングルのガイドを選択する方が重要なのかもしれない」。この点について是非考えてもらいたい。

SEOに関しては、ジャングルのガイドを適切に選ぶ行為はとても重要度が高い。


この記事は、SEO Bookに掲載された「Is SEO Irreducibly Complex?」を翻訳した内容です。

SEO Bookだけあり?文章が若干固いですが(翻訳のせいもありますが)中々に示唆に富んだ内容でした。これを読んだからといってSEOで直ぐに結果を出せるわけではありませんし、今まで以上に経験や勘、特定の手法だけに頼って上位表示を実現できる時代ではないですよね。ソーシャルの普及とあわせてContent is Kingが全てといってしまえばそれまでなのですが、それでもやっぱりアルゴリズムの解析や”上位表示に効く”テクニックの追求は続ける余地はあるでしょう。しかしその分野の探求は、今まで以上にSEOの努力が必要なことを理解した上で取り組んでいく覚悟がある人しかしない方が良いのかもしれません。 — SEO Japan

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