ユーザーの目を引く検索結果。ユーザーはどのように検索結果を見て回り、それはSEOにどんな意味をもたらすのか?

「10本の青いリンク」と呼ばれた伝統的な検索結果画面は、今日においては、ほぼ目にする機会がないでしょう。

広告に加え、ナレッジパネル、Googleマイビジネス、リッチカードなど、様々な要素が検索結果画面に表示されています。これらの表示がユーザー行動に影響することは十分に考えられ、SEO担当者としても非常に興味が沸く領域です。

今回は、こうしたユーザー行動への影響調査をまとめたSearch Engine Landの記事をご紹介します。

ユーザーの注意は、検索結果画面を横断して「飛び跳ねる」。それに応じて検索行動も変化している。

近年、ナレッジパネル、画像、ローカルパックなどの機能が検索結果画面に多く表示されるようになった。

それらの表示回数は急増し、SEO戦略にも大きな影響を与えている。

こうした複数の機能の導入が、検索者の行動にどのような影響を与えているか、それを明らかにする目的で新たな調査が行われている。

ニールセン・ノーマン・グループによって行われた調査によれば、広告プロダクトのカルーセル、動画カルーセル、強調スニペットやリッチリザルトなどが検索結果画面(SERPs:Search Engine Result Pages)に表示される場合、それは74%のユーザーに見られているということだ。

こうした検索結果画面の視覚的要素は、ユーザーの注視(目線)の経路に影響を与える。また、クエリによって複数の機能の表示は可変となるため、ユーザーの注視のパターンは、直線のパターンではなくなっていると、この調査が明らかにしている。

これは、2017年から2019年の期間で、アイトラッキングとユーザービリティ調査の参加者を対象に、471のクエリを分析した調査の結果となっている。

検索結果画面の機能は、ユーザー行動とアクションにどのような影響を与えるのか

強調スニペットのような機能が検索結果に表示されると、74%の場合においてユーザーに見られるということが、調査によって明らかになっている。

「画像は明らかに注意を引きつけ、また、視覚的な魅力があるため、彼らが探しているトピックについての検索結果であるとユーザーが判断するのに役立っている」と、ニールセン・ノーマン・グループのシニア・ユーザーエクスペリエンス・スペシャリストであり、この分析レポートの著者であるニールセン・ノーマン氏はSearch Engine Landに対して述べている。

また、「しかし、素早く答えを提供する要素も多くの注意を引きつける。強調スニペット・ナレッジパネル・他の人はこちらも質問、といった要素だ。」とも述べている。

興味深いことに、こうした要素は検索結果画面の複雑さを増すことになるが、ユーザーは比較的素早くアクションを起こしているようだ。この調査の参加者たちが、最初に選択した結果をクリックするまでに要する時間は、平均で5.7秒である。

Yextによって行われた別の調査では、ローカル検索結果でのアクション(経路の把握や電話をかける、などのクリック)は大きく増加(17%)しており、去年のビジネスリスティングの表示回数の増加(10%)よりも多い。

「この状況は、ユーザーは、彼らが欲するものをより早く探し当てることができるようになっていることを意味している」と、Yextのアナリストは結論づけている。

「より具体的なクエリを使うことをユーザーは学んでおり、検索エンジンもこうしたクエリの理解を深めていることから、ユーザーは検索にかかる時間を短縮させ、より多くの時間をビジネスを知ることに費やしている」とも述べている。

ピンボール・パターン

検索結果画面の上位に表示される価値は、ユーザーは検索結果を連続して見るという考えに基づいている。

近年の検索結果では、従来の検索結果に加え、広告やインタラクティブな要素など、異なるタイプの結果が表示されている。

ユーザーはそうした複数の要素を直接注視しており、その動きは直線的な動きではない。ニールセン・ノーマン・グループはこの現象を「ピンボール・パターン」と名付けている。

ピンボール・パターンでは、ユーザーの注視は、検索結果画面の各要素間を動く

「検索結果画面はクエリによって異なるため、検索結果画面をよく読み、クリックを選択する前に、ページの構造への理解をユーザーは強いられている」と、レポートには記載されている。

リッチアンサー、カルーセルなど、あらゆるクエリで多くの要素が表示されている。こうした情報の詰め合わせは、検索結果画面におけるユーザーの注視の変更に、非常に大きな影響を与えている。

調査では、「検索結果画面のレイアウトが、どのリンクがビジビリティ(可視性)とクリックを獲得するか、その決定権を有している」とされている。

また、「視覚的に強制力のある要素が表示される場所が、それら付近に表示される自然検索結果のビジビリティに影響を与えているかもしれない」、とも述べている。

上記の図は、「購入すべき最高の冷蔵庫(best refrigerator to buy)」という検索における、調査参加者の目線の動きである。

この参加者は、自然検索結果を見る前に、ショッピングカード・広告・強調スニペット・他の人はこちらも質問といった要素に注意を向けている。

どのような検索結果が見られ、クリックされているのか

2006年と今日における検索行動の一番の変化は、検索結果の最初に表示される結果のクリック数である。

2019年では、最初に表示される結果(ここでは、検索ボックスの下に1番初めに表示されるアイテムを指す。そのため、広告である場合もある)が、28%のクリック数を得ている。

しかし、2006年の場合、最初に表示される結果は51%のクリック数を得ていた。

この調査では、ゼロ・クリック検索の増加も考慮されているが、過去と比べ、広告の露出とクリックがページを押し下げている可能性は十分に考えられる。

つまり、2006年と比べ、広告とインスタントアンサーのような機能が、検索結果の上部に表示される機会が増えているということだ。これを考慮した上で、下記のデータを読み取ってほしい。

検索結果画面の位置における表示回数とクリック数の分布

この調査によると、3位までに表示される結果がクリック数の半数以上(59%)を得ている。3位以下に表示される結果は、2006年と比べ、わずかに高い割合のクリック数を得ている。

ユーザーがクリックした結果が読み込まれるのを待つまでに検索結果をブラウズし続ける場合も観察されている。

最初に選んだページが彼らの疑問を解決しなかった場合、検索結果画面に戻り、最初の選択を行う前に確認していた他のページを選択するユーザーもいた。

ファーストビュー以下の価値は多様である

ナビゲーショナルの検索と事実を確認するための検索において、ファーストビュー以下の検索結果(ユーザーがより多くの検索結果を見るためにスクロールした際に表示される検索結果)はわずか5%しか選択されない。

より複雑な検索の場合、ファーストビュー以下の結果は20%選択されている。

  • タイトル:タスクの種類によるファーストビュー以上・以下の選択
  • 青色:ファーストビュー以下の検索結果の選択
  • 灰色:ファーストビュー以上の検索結果の選択
  • 左のバー:調査関連のタスク
  • 右のバー:事実確認やナビゲーショナルのタスク

仮にファーストビュー以下に表示されていたとしても、深ぼったコンテンツを発信している場合は、クリックを得ることができる可能性を、この調査は指し示している。

しかし、1ページ目以下を確認されるクエリは、全体の2%ほどである。

なぜ、我々は注意する必要があるのか

今回の調査が実際の検索行動を反映しているのであれば、検索結果に表示される要素に対する最適化が成功した場合、その恩恵に預かることになるだろう。

自然検索結果の上位というポジションは、あなたのWebサイトのビジビリティを高める複数の要素のうちの1つにすぎない。

自然検索結果の「青いリンク」は広告やリッチアンサーにその場所を譲っており、Perficient Digitalの調査によれば、昨年以降、モバイルにおいては2倍以上となっている。

また、Googleマイビジネスは、昨年以上のクリックを得ている。

検索結果画面により多くの要素が表示されるというトレンドは、ユーザー行動に大きな影響を与えるだろう。Googleでの検索の大部分は他のWebサイトへのクリックが発生しておらず、これは、パブリッシャーが自然検索から獲得できるトラフィック数が減少することを意味している。

こうした要素の表示数は今後も増加することが見込まれ、減少することはないだろう。

このトレンドを念頭に置いた上で、マーケターは戦略を練る必要がある。

SparkToro社のランド・フィッシュキン氏がSMXで「検索結果画面のSEO」を紹介していたが、自身の組織に最も意味をなす検索結果画面の要素への最適化によって、ブランドは検索結果からオーディエンスにリーチする方法を発見することができるだろう。

ナレッジパネルが初めて登場した際、「スイス アーミーナイフ」とGoogleは表現していました(Webサイトを「コーク・スクリュー」としていました)。

つまり、「簡単なタスクであればGoogleで完了し、キチンとした仕事であれば、ユーザーはWebサイトを訪問するだろう」ということです。現在、ナレッジパネル等は非常に便利になっており、ユーザーもそれらから情報を得ることが当たり前になっていると思われます。

変化に対応するのはユーザー行動だけではなく、検索結果に対しても行うべきだと改めて考えさせられる記事でした。もちろん、両者は影響しあっていることを忘れてはいけません。

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