Google“パンダアップデート”被害者の会へようこそ

公開日:2011/04/13

最終更新日:2024/03/18

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パンダアップデートの世界展開が始まり、そろそろ自分のサイトのパンダアップデートへの対応度を真剣に調べようかと思っているウェブマスターさんも多いかと思います。今回は改めて米国のパンダアップデートで不幸にも順位下落の憂き目にあったサイトのウェブマスターたちの”生”の嘆きの声をご紹介。 — SEO Japan

グーグルのファーマー/パンダアップデートによる大騒動が起きてから数週と数日が経過した。オーガニックのトラフィックに大きく依存していたサイトの中には、トラフィックが大幅に落ち込んだサイトもあれば、逆にトラフィックが増えたサイトもあった。この変更は、グーグル曰く、12%の米国の検索結果に影響を与えたようだ。

オンライン・パブリッシャー・アソシエーションは、今回のアップデートにより約10億ドルの収益に影響が及ぶと推定している。

パンダ(グーグル社内の呼称)が現れてからと言うもの、対策に関するディスカッション、討論、そして、提案がひっきりなしに行われている(関連するエントリを文末に掲載)。パンダアップデートの目的は、グーグルが検索結果を汚染していると考えているスパムまたは“質の低い”コンテンツの2つのカテゴリーに該当するサイトに鉄槌を下すことであった。

パンダが放たれる直前、グーグルは1月21日のブログのエントリでこのアップデートの目的を説明していた:

私たちは、主に別のサイトのコンテンツをコピーしているサイト、オリジナルのコンテンツのレベルが低いサイトに影響を与える変更を含め、スパムのレベルをさらに下げる上で役に立つ変更を評価しています。グーグルは、ユーザーがスパムサイトや質の低いサイトに関する明確なフィードバックを提供するための新しい手段を含め、スパムを減らす方法を今後も継続的に探究していきます。

「純粋なウェブスパム」は時間の経過とともに減るなか、浅はかなコンテンツまたは質の低いコンテンツを持つ“コンテンツファーム”に注目が集まるようになりました。

皆さんの大半が既に目にしているであろう下の表は、シストリックスがパンダが登場してから24時間以内にリリースしたものだ。この表にリストアップされていないサイトの中にも急激にランクが落ちたサイトがあるようだ。

パンダは、スパムおよびほとんど価値のないコンテンツを持つサイトを追放するために行われた。この考えは、影響を受けた多くのパブリッシャーにとっては許しがたく、また、不快であり、一部のパブリッシャーは憤りを態度で表している。

影響を受けたサイトのリアクションを把握するため、私はパンダの影響を大きく受けたと思われる4つのサイトのパブリッシャーに直接コメントを求めた。そのサイトとは、地域のコミュニティのディレクトリ AmericanTowns.com、製品のレビューサイト Buzzillions、小規模の事業のネットワーキングサイト MerchantCircle、そして、製品の検索エンジン TheFindである。

シストリックスの表が示唆した影響の度合いについて反論したサイトもあったが、すべてのサイトが、トラフィックが“変動”したか、もしくはマイナスの影響が出た点は認めている。以下に4つのサイトのコメントを編集せずにそのまま掲載する。

Buzzillions

買い物サイトの製品レビューを行い、パートナーサイトからレビューを集めるBuzzillionsは、“明かせない話”を数多く聞かせてくれたが、以下の公式のコメントも寄せてくれた:

トラフィックは減りました。変更を実施するグーグルの権利には敬意を表しますが、変更後のユーザーエクスペリエンスが、ユーザーにとってプラスに働くとは思っていません。Buzzillionsは、1300万を超える製品レビュー、そして、購入プロセスで最も多く利用されるツールでもある数百本もの買い物に関するガイドを提供しています。レビューベースの検索クエリを評価したところ、Buzzillionsよりも上位に格付けされているサイトで私たちが提供するコンテンツの量と質に並ぶサイトは見当たりません。そのため、グーグルのユーザーの買い物プロセスは、時間が長くなり、且つ、効率が悪くなるでしょう。

TheFind

一流のショッピングエンジン TheFindは、メールでコメントを寄せてくれた:

グーグルからのSEOのトラフィックは減りましたが、一部のブログのエントリの内容とは桁が1つ少ないのが現状です。そして、コンテンツ、製品、そして、お店の幅および深さに体現されている差別化のコアの領域には影響を与えていません。加えて、私たちが対処している検索の20%近くが直接モバイル機器からTheFindに寄せられている点にも注目してもらいたいと思います。

そして、モバイルが今後も加速していくにつれ、SEOを含む無償のアクセス、直接的な訪問、そして、パートナーも引き続き毎年増えていくでしょう。私たちは徹底的にサイトの顧客経験に焦点を絞っているからこそ、成長しているのです。何ごとにおいても第一に買い物客を念頭に置いて決定を下しているのです(例えば、私たちはトラフィックの大半を収益化していません。なぜならユーザーの方々が買いたい製品に対する選択肢をすべて見ることが出来るようにするためです)。

さらに歩みを進めるため、私たちは分析を行っており、今後週数間のうちに若干調整を行う可能性がありますが、今回のアップデートはTheFindにとって一大事だとは考えていません。長期的には、モバイルおよびタブレットのアプリにおける存在感を高める戦略を採用しています。なぜなら、この分野には人々が買い物を行う方法に革命を起こし、TheFindをお気に入りの行き先として確固たる地位を築く機会があると考えているからです。

MerchantCircle

MerchantCircleは“小規模な事業を対象としたソーシャルネットワークである。このサービスは、無料のプロフィール、そして、その他の無料のツールを各種のマーケティングサービスと共に小規模な会社に提供している。同社もまたトラフィックの減少は報道されているほど大きなものではないと反論し、以下のコメントを寄せてくれた:

MerchantCircleの使命は、地域の事業のオーナーが類まれな固有で価値の高いコンテンツを作るための無料のオンラインマーケティングプラットフォームを提供することです。残念ですが、グーグルの“ファーマー”アップデートは、当サイトを利用する米国の160万人に達する地域の事業主の方々に大きな影響を与えています。当ネットワークのメンバーは新たな顧客とつながりを持つ上でMerchantCircleのプロフィールに依存しているため、“ファーマー”アップデートがそれぞれの事業に与える影響について当然のことながら懸念しています。

既に行った変更に加え、私たちは“ファーマー”アップデートに応じるために次のような短期の対策を講じています:

  • MerchantCircleのネットワークに存在するスパムおよびその他の質の低いコンテンツへの対策を再び強化する(地域分野では常に難航する)
  • サイトを評価して、検索エクスペリエンスを向上させることを目指し、サイトのレイアウトおよびトポロジーに改善を加えられる場所を特定する

次に地域の事業を支援するために今後専念するアクティビティを挙げていきます:

  • 事業およびコミュニティに関する有益な地域のコンテンツを作成する重要性を説く(私たちが提供する教育ウェブセミナーシリーズの一例: https://www.youtube.com/user/MerchantCircle#p/c/16A06082C6D6A04A
  • 地域の議論において目立たないことが多い地域の事業主に代わって客観的な意見を述べる(リンク先を参照: https://blog.merchantcircle.com/2011/02/q1-2011-merchant-circle-mci-survey.html)
  • 有益な新しい製品を構築して、顧客と事業主との間で意義深い会話が行える環境を整える(無料でオンラインの面会の予約を行い、オンラインで取引を作成し、ニュースレターを送信し、その他の事業主と会うことが出来る場所が他にあるでしょうか?)

検索の質の改善が、グーグルにとって難題である点は理解しており、私たちはグーグルが策定したウェブサイトのガイドラインを守るために最善を尽くしています。しかし、MerchantCircleは明らかに“コンテンツファーム”とは一線を画しています ? 私たちは、地域の事業主がユニークで有益な地域に特化したコンテンツを作成するためのオンラインのマーケティングプラットフォームなのです。完璧ではありませんが、少人数のチームが全力で地域の検索エクスペリエンスを改善しています。私たちはネットワークおよび地域の検索の質を改善するため、検索の質におけるエキスパートと提携を結んでおり、この分野に関する発表を行うので楽しみにしていて下さい。

私たちはMerchantCircleを地域のエコシステムの参加者として、いかに価値を上げるかに関して、SELの読者の皆さんからの意見を歓迎します。(フィードバックを以下のメールアドレスに送ってください: selfeedback@merchantcircle.com すべてのアイデアを考慮します)。

AmericanTowns.com

ハイパーローカルと言う業界用語は頻繁に用いられ、濫用されていると言っても過言ではない。地域の街のサイトやコミュニティサイトを結ぶAmericanTownsのネットワークは、過去10年間は“アメリカンドリーム”そのものであった。以下に会長兼共同設立者のテッド・バージャー氏のコメントを掲載する:

隠しだてするのはよくないので、次のトラフィックのデータを提供します: 当ネットワークのトラフィックは先週30%下落しました。これは24000人の月間ユニークビジターに当たり、また、11ヵ月前のトラフィックに匹敵します。

私たちは今回のトラフィックの影響は一時的なものだと考えています。グーグルの検索データには、ユーザーが地域の情報を求めている点、そして、信頼できるソースから容易にこの類のコンテンツにアクセスすることを求めている点が反映されています。AmericanTownsは、アメリカ全土の1万5,000の異なる街の豊富なコミュニティの情報を提供しています。コンテンツには、毎年実際に地域で生活する5万名の認定された寄稿者が直接投稿する50万を超える地域のイベントや告知、そして、これを補う20万を超える予め管理された公のソースからの情報が含まれています。人気の高いコンテンツは毎日変わり、関連する場合、近郊の街で共有されます(例: バンドのライブやPTAのミーティング)。

時間の経過とともに、グーグルのアリゴリズムは、このニーズを私たちが満たしている点を認めてくれるはずです。

たとえAmericanTownsが読者およびコミュニティに対して行っている良質なサービスにペナルティーが与えられたとしても、私たちはグーグルが述べた目標に同意しているのです。グーグルがアルゴリズムを変更する以前にもトラフィックが落ちたことはあります。そして、アルゴリズムがさらに洗練され、検索トラフィックが再び改善したこともあります。いずれにせよ、私たちはトラフィックは今後も検索を通して増え続けていくと確信しています。なぜならAmericanTownsは、アメリカ全土のコミュニティに有益なサービスを提供しているからです。

皆さんの期待に応え、私たちは地域のコミュニティ団体が重要な取り組みや告知を無料で共有することが出来るように、地域の情報を今後も提供していくつもりです。これは10年前に決められて以来揺らぐことのないAmericanTownsの使命であり、今後もこの設立時のコンセプトを守り、前に進んでいきます。

上記のコメントにも表れているように、リアクションや受け止め方はそれぞれ異なる。しかし、4つのサイトのパブリッシャーは、例外なく中長期的な悪影響はなく、いずれグーグルがそれぞれのサイトの価値を認める、もしくは顧客が直接サイトに返ってきてくれると信じている。

関連するエントリ


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Four Sites Impacted By Google’s “Farmer Update” Speak Out」を翻訳した内容です。

いやはや、皆さん、大変ですね。。。なんだかんだいってもGoogleにトラフィック依存しているサイトは数多いでしょうし、日本でもそろそろ対岸の火事じゃなくなってきていますしね。上記サイトはそもそも品質的には一般的にイメージされるような「質の低いコンテンツファーム」サイトとは違いますし、サイト運営者にとっては今までの努力が水の泡になったようで(実際のビジネスへの悪影響も相当あるでしょうし)同情するばかりです。日本でも「うちのサイトはコンテンツファームじゃないから心配ない」と思っていても被害にあってしまうサイトも少なからずありそうですね。我々もSEO目的ではなく単体のビジネスとして大量コンテンツ系サイトを運用しているだけに気になります。一体、Xデーはいつなのでしょうか・・・。 — SEO Japan
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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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