インターナショナルSEOの11の鉄則

公開日:2012/04/18

最終更新日:2024/02/17

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日本国外でビジネスを展開している日本企業も数多く存在しますし、海外サイトの管理を日本で行っている企業もある程度あると思います。ドメインからコンテンツ管理までウェブマスターにとってはチャレンジングや多言語サイト運用ですが、今回はそんな多言語サイトのSEOを考える際に重要な項目を11紹介した記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

Global & International SEO Ranking Factors

インターナショナルSEOと言う言葉を聞くと、世界中にオフィスを持つ一流企業の取り組みだと思うかもしれない。しかし、一ヶ所から世界に製品を販売する小規模な企業にとってもインターナショナルSEOは同じように重要である。

皆さんは、国ごとにどのように自分のウェブサイトを検索エンジンに売り込んでいるのだろうか?

グーグルは、様々なカントリーコードのトップレベルドメインを用意している(ccTLD)。このドメインは、その国の言葉でその国にターゲットを絞った検索結果を提供する:

www.google.it.ao、www.google.co.bw、www.google.bi、 www.google.ci、www.google.cd、www.google.dj、www.google.com.eg、www.google.com.et、www.google.gm、www.google.com.gh、www.google.co.ke、www.google.co.ls、www.google.com.ly、www.google.mw、www.google.mu、www.google.co.ma、www.google.com.na、www.google.com.ng、www.google.cg、www.google.rw、www.google.sh、www.google.st、www.google.sn、www.google.sc、www.google.co.za、www.google.co.ug、www.google.co.zm、www.google.co.zw

ビングは異なるアプローチを採用している。個別のccTLDドメインを利用する代わりに、www.bing.comを利用し、ロケーションと言語のクッキーを設定している。 https://www.bing.com/worldwide.aspxに完全なリストが掲載されている。

米国ではグーグルやビングを利用しているユーザーが多いが、チェコ共和国では、Senzamが一番人気が高い。中国ではバイドゥである。日本ではヤフー!がナンバーワンだ。webCertainの「検索とソーシャル」レポートには諸外国で一番 人気が高い検索エンジンのリストが掲載されている。

検索エンジンによってランキングの要素やベストプラクティスは異なる。例えば、ロシアで一番人気が高い検索エンジンのYandexでは、Yandex ディレクトリに登録するべきである。加えて、ウェブサイトに対する地域の設定を正確に行っておきたいところだ。

この点を考慮し、今回は マルチナショナル検索のコラムで紹介したアドバイスを捕捉するため、インターナショナルSEOの一般的なランキングの要素を取り上げたいと思う。

残念ながら、最適化への最善のルートは不明確であり、また、予算次第とも言える。全ての会社が複数の国々での最適化を行える余裕があるわけでもなければ、管理することが出来るわけでもない。通常は、出来るだけ多くの情報を集め、予算、会社、そして、ビジターにとって最良の決断を下すことになる。

1. ターゲットにするのは国、それとも言語?

国ごとにターゲットを絞るべきだろうか?あるいは言語ごとにターゲットを絞るべきだろうか?グーグルは国ごとのターゲティングを好むようだ。

グーグルウェブマスターツールズ > サイトコンフィギュレーション > セッティングの順にアクセスしていくと、地域ごとのターゲトを指定することが出来る。グーグルウェブマスターツールズではサブフォルダーを別個に登録して、それぞれのサブフォルダーに異なる地域のターゲットを指定することが出来る点はあまり知られていない。これらの地域のターゲットを認識するには、サブドメインを個別に登録しなければならない。

個人的には国をターゲットにする戦略を薦める。ただし、ccTLDの代わりにサブフォルダーを利用し、様々な国々で顧客を抱えている場合は例外だ。その場合は、国の代わりに言語をターゲットに選び、重複するコンテンツの問題やリンクのオーソリティを薄めてしまう問題を回避する方針は理に適っていると言えるだろう。その際は、ローカルのリンクを確実に得てもらいたい。

2. ccTLD?サブフォルダー?それともサブドメイン?

それぞれのccTLDにおいて、タフなリンク構築を長期的に行うことが可能であり、それぞれのサイトに強力なコンテンツを定期的に加えることが出来ると確信しているなら、ccTLDを基にインターナショナルSEOを行う方針が最善だと言えるだろう。個人的には、グーグルとビングが人気のない国ではccTLDを絶対に薦める。

始めたばかり、もしくは海外のccTLDのサイトで多くのオーソリティを持っていないなら、サブフォルダー戦略を採用するか、もしくはサブフォルダー戦略へ切り換えた方が無難かもしれない。それぞれの国または言語に独自のリンクおよびコンテンツを用意する必要があるが、ドメイン全体のオーソリティからメリットを得られる可能性がある。後にccTLD戦略に切り換えて、新しいサイトを立ち上げる際にオーソリティを301リダイレクトすることが出来る。グーグルとビングでのSEOにはこの方法が最も有効である。

サブドメインを薦めるケースは、ccTLDを維持するのがあまりにも大変であり、そして、サブフォルダーを利用することが出来ない場合のみである。コンテンツをホスティングする管理システムの問題がこのケースに該当するが、リバースプロキシで解決することが出来るはずである。いずれにせよ、サブドメインが継続的に新しいコンテンツおよびリンクを得るなら、上位にランクイン出来る可能性はある。

各国のサイト、サブフォルダー、またはサブドメインをグーグルのウェブマスターツールズで地域別にターゲットにしている点を確認してもらいたい。先日、英国のサイトと重複していたため、グーグルはバーバリーの米国のサイトをリストから除外していた。

3. 言語のメタタグ

ビングはジオターゲティング機能は用意していないものの、言語のメタタグには注意している。全てのサイトの全てのページに言語のメタタグを適切に設定する必要がある。

<meta http-equiv=”content-language” content=”en-us”>

4. ホスティング & IP アドレス

ウェブサイトの地域のロケーションは、グーグルのランキング要素である。ホスティングを地域毎に処理することが出来るなら、是非実施してもらいたい。

5. 使用される言語

言語は国際的なコンテンツの成功を左右する。キーワード、言い回し、そして、文法に至るまで、全てSEOの成功に影響を与える。ただ単に言語を別の言語に翻訳して、ccTLDのサイトに掲載するだけでは不十分である。母国語のキーワードリサーチを行い、最良のワードとフレーズをターゲットに選んでもらいたい。

同じ言語であってもそれぞれの国に対してリライトするべきである。スペイン語からフランス語に変える際は明らかだが、英国の英語はアメリカ英語とは異なる点を肝に銘じておいてもらいたい。また、地域のワードやフレーズは、ロングテールSEOを強化し、ユーザビリティを改善する効果が見込める。

6. 地域のコンテンツ

地域の住所や連絡先情報を利用しよう。その際はSchema.org等の機械が読み取れるフォーマットが好まれる。地域のストーリーやケーススタディを当該の地域の名称やイメージを用いて加えよう。それぞれの国またはマーケットに対してコンテンツをカスタマイズすると、より関連性が高まり、地域のリンク構築のポテンシャルが増し、その一方で重複するコンテンツを減らすことが出来る。

7. デザイン & ユーザビリティ

ユーザビリティに関しては、国が違えば、好まれるデザインも異なる。異なる言語で元々のウェブサイトを作り直すだけでは十分とは言えないかもしれない。地域のウェブデザイナー、もしくはターゲットの国に詳しい人とそれぞれの地域のウェブサイトを見直してもらいたい。

8. 通貨 & フォーム

ウェブサイトがターゲットにする全ての国の通貨のオプションを用意しているだろうか?それらの国は支払いまたは問い合せフォームにリストアップされているだろうか?

9. XML サイトマップ

それぞれのサイトがXMLサイトマップを使い、検索エンジンに登録していることを確認してほしい。サブフォルダーを利用しているなら、国別にサイトマップを作成して、グーグルウェブマスターツールズで登録する必要がある。

グーグルウェブマスターツールズでサブフォルダーを別々に登録して、それぞれのサブフォルダーに異なる地域のターゲットを指定することが出来る点を忘れないでもらいたい。

10. 地域の検索に登録

グーグルプレイスビングのビジネスポータル、そして、Yandex ディレクトリのような地域のディレクトリに登録しよう。

11. ローカルなアクティビティ: リンク、メンション、投票 & レビュー

ここまで言及してきたランキングシグナルのほとんどはオンサイトSEOであるが、オーソリティの究極のシグナルはオフサイトの取り組みによって生まれる。検索エンジンのスタッフは、国内のリンクはとくに重要だと指摘している。地域のリンク構築に参加する必要があるのだ。先日、グーグルは検索内に+1ボタンを導入する国とドメインを増やすと発表していた。

検索エンジンは世界中のソーシャルシグナルに注目している。それぞれの国の地域のウェブサイトから自分のウェブサイトへリンクを張ってもらっているだろうか?地域の住民は、ソーシャルメディアでブランドのことを言及しているだろうか?彼らはレビューサイトでブランドのレビューを行っているだろうか?製品を販売している国に対して、オフサイトのSEO戦略を用意してもらいたい。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「11 Considerations For International SEO」を翻訳した内容です。

日本ではどちらかというとグローバルSEOといわれることの方が多いと思いますが、原文がインターナショナルSEOだったのであえてそのままにしてみました。画像の文字はグローバルSEOだったのですが。

しかしこうして見ていくとドメインからコンテンツ、デザインにマーケティングまで様々な要素がありますね。限られたリソースの中で全てを完璧に対応するのは至難の業と思いますが、できることはキチンとやっておきたいものです。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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