これからの「仕事」の話をしよう

日本でもスタートアップブームやノマド論争が起こっていますが、働き方についても多様性含めて一歩進んでいる(多分)アメリカ在住の筆者が考える今後の仕事や働き方のついて。どこかで聞いたようなタイトルにしてしまいましたが、原題は「The Future of Work」です。 — SEO Japan

仕事や働き方の未来についてはたくさんの議論がされてきた。しかし、本当はどうなのだろうか?未来を予測するのは難しいし、特に私たちが進んでいるスピードにおいては難しいものではあるが、浮かび上がってきた共通の要素がいくつかある。

未来の会社は、自立的に行動でき、さらに、超明確なビジョンを邁進するためにフレキシブルで分散された環境を作ることによって、絶え間ない変化に対応することができる会社だ。未来の会社は、会社とその従業員と顧客の間の変化するダイナミクスを理解する会社だ。

顧客、従業員、会社間のパートナーシップへの進化

一方が何かを作って、もう一方にそれを渡すというプロセスの代わりに、このパートナーシップは意義のあるソリューションを作るために一緒に働くことに向けた進化である。真に権限を与えられた従業員は、自分たちの仕事の中に意味を探し、情熱を注ぐ。これらの情熱に基づいて他者と協力することによって、彼らは、今の速度で、当たり前のことを超えてユニークなソリューションを作ることができる。こうなるためには、会社は、情熱が花開くことができ、それぞれの従業員が独自の道を作ることができ、変化の機会とこの変化を作り出すために必要なリスクが歓迎されるような環境を作り出す必要がある。そして、顧客は、会社が自分たちのニーズを理解することを手助けする。それには三者全てが正直であることが要求される。

協調的空間

どうやってこれら三者全てが一緒になって共に未来を作るのか?従業員、パートナー、顧客の価値連鎖図の至る所で人々がお互いに繋がる協調的空間が存在する必要がある。これらの協調的空間は、オンラインとオフラインの混同であるべきだ―企業のソーシャルネットワーク、オープンオフィスの文化、ハッカーソンなどである。協調的空間は、組織全体レベルで設定することもできるし、エコシステムの参加者がその場その場で作ることもできる。物理的およびデジタルの両方におけるオープンスペースが、より大きなセレンディピティを育て、優れたアイディアが浮かび上がるのを可能にし、“エコーチェンバー(共鳴室)”思考を防ぐ(私たちはお気に入りのオフィスデザインをPinterestボードに集めている)。“パーティションで区切った国”がコミュニケーションとイノベーションと流動性を抑えつけるため、物理的なオフィス自体の枠組みは、変化しなければならない。オフィスとリモートの選択肢を混合したフレキシブルな環境を提供することが、従業員が必要なリソースを使って好きな場所で好きな方法で仕事をやり遂げるという自主性を与える。従業員はますます、仕事をするための独自のデバイスを持ち込み、物事を成し遂げるために必要なものを使っている。そして、ITは彼らに続く必要がある。

知識労働者の進化

私たちの多くは、スペシャリストになるために大学に行って一生懸命勉強すれば、仕事を手に入れて出世するという考えを持って育った。私はMBAプログラムを受けてきて、特定の必要条件とタスクのある仕事に備えて、たくさんのフレームワークを学び、たくさんのケーススタディに取り組んだ。物事は異なって進んだ。私は自分が受けた職能上の枠を超えた教育との出会いを高く評価しているが、私が今やっていることはどんな専門にも全く当てはまらない。今日の知能労働者は、成功したいのであれば、膨大な情報を総合的に扱うことができ、絶え間ない変化の不安定な気候の中で複雑で広範囲に及ぶ問題への洞察を働かせることができるように訓練する必要がある。

AMPのアナリー・キリアンがいいことを言っている:

フルタイムより少ない仕事を持つ未来に備えることは、私たちがフレキシブルでクリエイティブで弾力性があり、あらゆる分野にわたって訓練を受け、早く学習する能力を鍛える必要があることを意味する。何より私は、ますます私たちが在職期間のある仕事よりも短期間の仕事に取り組むようになると、人々は小学校の頃から起業家的な思考とマーケティングスキルを育てる必要が出てくるだろうと思っている。

教育システムは、仕事場の新しい現実に追いつき、機械的暗記よりも実用的で実験的な学習を重視する必要もあるが、それはこの記事の範囲を超えている。

ユビキタス学習

学習について言えば、その大部分は、新しいことをしたり挑戦したりすることによって仕事場で起きている。権利を与えられた従業員を魅了し維持することができる組織とは、学習を正当に評価する組織だ。私たちは、学習に対する考え方をアップデートする必要がある―学習とは、単に教室に座ってぼんやりと情報を消費することではない。学習とは、実体験に感じ、経験に基づくものだ。それは日々起こり、一貫した絶え間ないフィードバックによってもたらされる。学習は、リスクを負うことや失敗を経験することによってもたらされる。学習は自由な共有によってもたらされる。指導者は、この種の共有と学習が可能な環境を作る必要がある。文化的には、これはエゴと“私はあなたにとって一番いいことを知っている”という企業学習のアプローチを手放すことを意味する。ヒエラルキーの制約から自由になることによって、私たちは上からも下からも横からも、さらには組織を超えて、顧客やパートナーからも学ぶことができるようになるのだ。この事実の認識は、謙虚さが決定的な文化的土台になるときにのみ起こり得る。

透明性:業界用語を超えて

企業は、従業員に対して正直になり、自分たちの決定の裏にある“理由”をもっと共有する必要がある。従業員は、市場で何が起きているかについて悪いことも良いことも上層部に対して正直になる必要がある。さもなければ、あなたは、問題を解決しないが現状を維持する象牙の塔の中で下された結論に至る。ベンダーは顧客に対して正直である必要があり、顧客は自分のニーズについてベンダーに正直である必要がある。この全てのことは、私たちが透明性の美辞麗句の枠を超えてビジネスの必需品として正直さを取り込む時にのみ起こる。

リーダーシップの進化する役割

仕事の未来とは、リーダーシップのパラダイムが本当のリーダーシップに向かいマネージメントから離れて変化しなければならないことを意味する。リーダーシップの権限はもはや従業員への情報をフィルターにかけることではなく、むしろリーダーシップを与え、従業員に決断をする権限を与えることだ。リーダーシップの役割は、インスパイアし、会話を活性化し、企業文化を守るために雇用し、従業員が情熱を見つけて追いかける手助けをし、それが万能サイズのソリューションではないことを認識することだ。リーダーの仕事は、ビジョンを作ること、人々がそのビジョンを実行することができる環境を整えることだ―その部分は変わらない。変わったのは、どうやって人々に行動をさせるかである。恐れや情報の非対称からコントロールすることは、やる気を引き出すのに機能しない。忠誠を得るには、コントロールを手放す必要があるのだ。

コントロールを手放すことで忠誠を手に入れる

権限を与えられた従業員は、コントロールされることを好まない。むしろ、彼らは、自分の才能と情熱を前面に出してさらに伸びる環境を必要としている。明確なビジョンによって突き動かされた権限を与えられた従業員は実行したいのだが、彼らは実行する方向をデザインしたいのだ。彼らは、幹部の象牙の塔からの命令を与えられることではなく、情報とリソースへの流れるようなアクセスを必要としている。“私が言うことに質問するな”というアプローチは、反対意見の文化によって置き換えらえる必要がある。従業員が自分たちの意見を表現することを期待し、反対意見への恐れのために彼らを抑えつけないこと。その代わりに、彼らが言っていることを学習する機会として取り扱うのだ。

分散化

分散化は、市場が要求するキビキビした速度で市場に適切な製品を届けることにおいて真の鍵となる―巨大な軍艦と小さな救命ボートが方向転換するところを想像するのだ。デイブ・グレイは未来の組織は「ポデュラー(podular)」になると話した。会社組織は、1つ1つが「自主権を持ち、顧客にとって価値があるものを届ける」ポッド(pod)の集合体になるという。私は、これが分散化の目的をかなりうまくとらえていると思う:市場に価値を届けることだ。分散化は、企業が絶え間ない変化に直面してより柔軟になることに役立つ。加えて、より小さな自立した国家では、あなたは従業員の情熱と才能により簡単に手を伸ばすことができる。ダン・ピンクは、自主性をモチベーションの基盤の一つと考えている。ポデュラー文化が深い信頼と相互責任を発展させ維持するのを助ける。

共通のビジョン

どうやって混沌を引き起こすことなく分散化できるだろうか?どうやって一貫したブランドを維持できるだろうか?共通のビジョンがそれを結ぶ鍵になる。共通のビジョンに集まってくる能力は、人々から可能性と情熱を引き出す―目的はダン・ピンクのモチベーションの基盤のさらにまた別の1つだ。デイブ・グレイは食品会社のWhole Foodsを組織原則(タバコを売っているわけではない)をサポートしながら分散化をしている(各チームは自社の仕入れ先から調達する)企業の例として使用する。

あなたは仕事の未来をどう考えるだろうか?今あなたの仕事場はどのように未来に向かって進んでいるだろうか?

写真クレジット: Eric Murray


この記事は、The Social Customerに掲載された「The Future of Work」を翻訳した内容です。

元々はタイトルに惹かれて訳してしまった記事ですが、中々に興味深い内容でした。これからの時代、企業が変化・拡大し続ける顧客ニーズに応え続け市場で勝ち抜いていくためには、ここに書かれていることの多くを実践していく必要があるのだろうと強く感じます。この種の話になると日本では最近のノマド論争しかり働き手目線の話ばかりになってしまう感もありますが、フリーランスか会社員、ノマドか社畜の二元論だけでなくこれからの会社のあるべき姿、変わっていくべき姿に関しての議論がもっとあっていいのかもしれません。

先日紹介したAppleが新入社員に初日に渡すメッセージが米国のオリジナル記事以上に日本で話題になったのも、Apple信仰とは別にそれだけ今の働き方や仕事にどこか不満を持っている人が多い点もあるのでしょうし、同時に会社組織に依存・期待しすぎている面もあるのではと個人的には感じました。企業自身のあるべき姿・変化についても、私たち自身がもっと考え、取り組んでいくべきことが必要なのではとこの記事を読んで思った私でした。 — SEO Japan [G+]

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