企業がFacebookをフル活用した10のクリエイティブすぎる実例

mixiのトラフィック騒動はともかく、Facebookが日本で予想以上の成長を遂げているのは事実ですよね。来年は企業のFacebookページバブルになりそうな予感ですが(ウェブ業界的にはとりあえず目出度いことですかね?)今回はFacebookの活用に関してははるかに先を進んでいる米国の最新事例からFacebookを効果的にビジネス活用している企業ページの実例を10紹介します。良くある事例紹介記事ではありますが、内容は正直予想以上にクリエイティブな企画が多く面白かったです。そろそろうちの会社もFacebookだよなぁと考えている企業マーケッターのあなたは是非。 — SEO Japan

7億5000万人のユーザーを抱えるフェイスブックについては、わざわざ説明する必要はないだろう。しかし、カンファレンスやイベントに参加すると、マーケッター達から、顧客に現金に使ってもらうためにフェイスブックを利用する実際の例を教えて欲しいと必ず求められる。

そこで、私は調査を行い、フェイスブックを事業に利用した最新の例を幾つか見つけ出した。その中から選りすぐりの10個のキャンペーンを挙げていく。

フェイスブックから花束を: 1-800 Flowers.com

「私達はオンラインの世界の早さを活用して、1-800 Flowers.comのプロモーションを行った。花を贈ると言う素敵な習慣をデジタルエイジに沿った方法にフィットさせたのだ。総合的にグループとしてフェイスブックを活用している。」

このキャンペーンを担当したのは、マイアミ・アド・スクール・ヨーロッパであった。そして、同社のクライアントは、オンラインのフラワービジネス、1-800 Flowers.comである。

このキャンペーンのベースは、フェイスブックが友達の誕生日を祝う言葉を広げるスピードであった。友達が花を1輪買う行為をクラウドソース化し、花束を作る。そして、1-800 Flowers.comの同日配達サービスを使って贈る仕組みが採用された。

友達がアプリをダウンロードすると、「特別な誕生日を祝う言葉を紡ぎ、[名前]のフェイスブックの花束に協力しよう」と記載された誕生日に関するバナーが友達のニュースフィード内に表示される。

誕生日を迎えるユーザーの友達は、マイクロサイトに案内され、花を選び、メッセージを加える。その後、バーチャルの花束になり、最終的に本物の花束になる。

原理は単純であり、その他の事業にも応用することが出来る。大勢のユーザーを集め、特別な素敵なプレゼントを誰かに買ってあげるために背中を押せばいいのだ。

このキャンペーンの動画を見ておこう:

ファッションタグ: フレア

「ファッションに対するインスピレーションを得る点に関して、女性は映画スター、ファッション雑誌、そして、自分自身でお店を参考にする。しかし、それ以上にお互いを観察している。」

この意見を述べたのは、ベルギーの女性雑誌、フレアであり、そして、同誌のキャンペーンを担当したのは、Duval Guillaumeである。このフェイスブックアプリを支えるアイデアはシンプルであった: 友達をタグ付けするのではなく、友達の服とアクセサリーをタグ付けし、アプリを使ってどこで買ったのかを尋ねるのだ。

フレア・ファッションタグ・フェイスブックアプリは、ファッションに対する刺激を得るためのアプリである。ファッションタグは、フェイスブックのファッションタグギャラリーで展示され、選ばれたファッションは雑誌で紹介される。しかし、タグされた友達が、ギャラリーや雑誌で実際にどの程度紹介されているのかは不明である。

1-800 Flowers.comのキャンペーンと同じように、ファッションタグプログラムの原理は、イケアが2009年に実施した取り組みと同じように、小売店が写真の中で名前を初めてタグ付けした人に製品を無料で配布する仕組みであり、その他の事業に応用することが出来る。あるいは、イベントで、賞品の獲得を餌に、撮影した写真の中でタグ付けするように求めることも可能だ。

以下にファッションタグキャンペーンの動画を掲載する:

自分でもっと良い作品を作ろう: KIASMA現代美術館

「私達は現代美術に対する大半の人々の受け止め方をキャンペーンのベースにした。“私の息子ならもっと良い作品を作れるよ”と言う発言をよく耳にする。それなら実際に息子さんにチャレンジしてもらおうと言うスタンスだ。」

恐らく皆さんも現代美術を見て、「私の方がマシなものを作れる」と言ったことがあるのではないだろうか。

しかし、実はそんなに簡単なことではない。ヘルシンキのKIASMA現代美術館の依頼を受け、フィンランドのエージェンシー、Hasanおよびートナーの業者は、この言葉を実行に移してもらうキャンペーンを行った。

フォーラムや新聞の本物の批評をベースとして利用したこのキャンペーンに、「それならもっと良い作品を自分で作ろう」と言うスローガンが加えられた。そして、一般の人達にフェイスブックのギャラリーに自分の作品をアップロードしてもらい、投票を行った。夏に約600点が投稿された。このキャンペーンは、現代美術に関する前向きな議論を行うきっかけを作ることが目標であった。

このキャンペーンに対しては特にアプリを用意する必要はなく、シンプルなフェイスブックのページが用いられた。そのため、このキャンペーンを模倣し、創造力を活用してオリジナリティを加え、比較的単純に、そして、コスト効率の良いキャンペーンを実施することが出来るだろう。

人々は所謂専門家を手こずらせる行為を好む。そのため、写真、動画、ストーリー、詩、ロゴ、ヘッドライン等、会社に関連する作品を投稿してもらおう。コンテストを開催し、勝者をコミュニティに決めてもらうか、社内で選ぶのだ。

それでは、KIASMA現代美術館のキャンペーン動画を以下に掲載する:

バスに乗ろう: コンチキ

「あなた、そして、4名の友人で一生に一度の最大$25,000相当のツアーを獲得しよう。ツアーを選び、クルーを集め、投票して賞品を獲得しよう!」

エージェンシーはニューヨークを拠点に営業するアフィニティブ、そして、クライアントは、18-35歳を対象とした旅行会社のコンチキホーリデイズである。アフィニティブは、ブランドの認知度を上げ、ターゲットの若者のオーディエンスに接触するため、フェイスブックアプリ、そして、コンチキのファンが夢のツアーを考案し、4人のフェイスブックの友達を想像上のツアーに誘うキャンペーン、「バスに乗ろう」を立ち上げた。その後、参加するユーザーは票を求めてキャンペーンを行い、$25,000相当の世界旅行を目指す。

このアプリはパーソナライズを行い、この“ゲーム”のバイラル化に貢献した。それぞれのバスの平均年齢と性別の分布が表示され、また、音楽、映画、いいね!、そして、それぞれの乗客の興味が掲載された。それぞれの“バスページ”には友達がコメントを投稿することが可能であり、コミュニケーションを取り、投票期間中の戦略を企画することが出来る。

コンチキのフェイスブックページは、フェイスブックの共有、いいね!、ツイート、そして、ソーシャルスフィアで取り上げられたことにより、1000万回以上のインプレッションを獲得した。

Contiki 10 Facebook campaigns to inspire your business

先月、ザ・ネクストウェブは、エクスペディアで行われた同様のキャンペーンのサクセスストーリーを報告した。このキャンペーンの下、同サイトは6週間でフェイスブックのファンの人数を750%増やし、100万人の大台を突破していた。

このようなキャンペーンは、パーソナライゼーション、コンテスト、そして、賞品を組み合わせて、バイラルでインタラクティブなフェイスブックキャンペーンを実施することが出来る点を実証している。

ソーシャルな思い出: ドイツポスト DHL

「私達はデジタルなソーシャルライフを祝いたかったため、ソーシャルメモリーズアプリを作成した。このアプリは、フェイスブックのアカウントの全ての思い出を集める機能を持つ。個人のデータを組み合わせ、視覚化する。」 

ザ・ネクストウェブでは、このフェイスブックキャンペーンを去る5月に取り上げたが、再び取り上げる価値は十分にあるはずだ。このキャンペーンを取り仕切ったエージェンシーはCosaluxであり、“思い出”を配達する配達事業の伝統を引き出し、ソーシャルおよびデジタルな世界に置き換えることで、ドイツポストのブランド認知度を上げることが目的であった。

このアプリは、友達を含む、ユーザーのプロフィールをスキャンし、写真およびフェイスブックの多数のスタッツを活用して、データおよびインフォグラフィックを印刷した本を約20ユーロで提供する。また、ユーザーのニュースフィードを介してコンテンツをアウトプットするオプションも用意されている。これは無料で利用することが可能であり、バイラル化のきっかけとなった。

企業を定義する要素を特定し、その要素をデジタルな世界で人々が共鳴する何かに変える取り組みが、この手のキャンペーンのカギを握る。だからこそ、ソーシャルメモリーズキャンペーンは成功したのだ。このアプリの仕組みをご自身の目で確かめてもらいたい:

最も多くのいいね!を集める: コロナ

「バドライト、クアーズライト、ミラーライト。これらは「ライト」ビールの世界を代表する製品だ。これらのブランドと同じような注目を集めるため、コロナライトは、多額の予算を費やすことなく、大きなインパクトを残す必要があった。」

コロナが、フェイスブックのファンベースを増やすため、サンフランシスコをベースに活動するペレイラ & オデルに依頼した。

このキャンペーンでは、フェイスブックでコロナライトを“いいね!”したコロナのファンには、タイムズスクエアの約12メートルの高さのビルボードに写真をアップロードするよう要請した。このビルボードは2010年11月から約1ヵ月間に渡って実際に写真を掲載した。その後、コロナはビルボードのイメージを記録し、フェイスブックに投稿した。そうすることで、参加者は友達に写真による証拠を見せることが出来たのだった。

このキャンペーンは当然ながらバイラル化した。パーソナライズされており、知名度も高かったためだ。言うまでもなく、大きな予算を持つ大企業にしか出来ない芸当だが(以下の広告でのコロナの発言の内容とは異なるが)、その精神を他のキャンペーンに応用することは可能である。

例えば、写真撮影ビジネスのプロモーションをフェイスブックで行いたいなら、無料で初回のセッションを周りの人達に開放し、プロの結果をフェイスブックにアップロードして、ユーザーをタグ付けし、そして、ブランドを広めてもらうことが出来るだろう。フェイスブックは、人々の自慢を伝えるプラットフォームとして優れている。

コロナのフェイスブックキャンペーンをチェックしておこう:

チューリッヒに必要なこと: スイス社会民主党

「チューリッヒの若者が嫌いな行動を起こしてもらうことが目的であった。投票だ。理想は私達の4名の候補者に投票してもらうことだ。」

フェイスブックは、商業的な試み以外の目的にも利用することが出来る。Walker Werbeagentur Zuerichがスイス社会民主党のために行った市民を巻き込むキャンペーンが良い例である。

政治に対する無関心、無頓着、そして、苛立ちを回避し、若者に投票が変化をもたらすことを理解してもらうのが目的であった。因みに、スイスのテレビを政見放送一色に染める行為は行わなかった。

このキャンペーンの戦略は、政治家が発言を慎み、人々の声に耳を傾けて、結果を出す取り組みがベースになっていた。シンプルなフェイスブックページが開設され、- 財政、税金、法律のようなつまらない問題ではなく、チューリッヒが最も必要としていることに関するアイデアを市民に投稿してもらった。

すると、アイデアが投稿され、議論され、いいね!ボタンを使って投票が行われた。票を多く獲得した上位4つのアイデアは、スイス社会民主党の4名の候補者によって議会を通じて推進し、実現する仕組みになっていた。その結果、チューリッヒにどんな変化が生じたのだろうか?手始めに、無料の都市全域WiFiネットワークが整備され、そして、交通機関の料金の値下げが実現した。スイス社会民主党は予想外の30%もの票を獲得し、最も多くの票を獲得した政党であった。そして、4名の候補者全員が当選した。

フェイスブックは7億5000万人のユーザーを抱えており、意見を求める手段として優れている。自分で調査またはマーケットのリサーチキャンペーンを実施するつもりなら、フェイスブックは役に立つだろう。言うまでもないことだが、おまけとして少しインセンティブを加える必要はある。

以下にチューリッヒのフェイスブックキャンペーンの動画を掲載する:

すぐに飲めるのは何?: タップハウスグリル

「ベルビューとシアトルのタップハウスグリルは160種類のビールを用意しており、北西部では最多を誇る。」

クリエイティブ・メディア・アライアンスは、シアトルのダウンタウンに店を構えるタップハウスグリルが、フェイスブックで160種類のビールのブランドタブを作成し、フェイスブックのファン専用のハッピーアワーを用意する取り組みを支援した。タップハウスグリルのフェイスブックページと同社のウェブサイトは密接に関連しており、ビジターを双方のプラットフォームに導いていた。ビールのメニューのタブは、ファンではないビジターのデフォルトのランディングタブとして設定された。

このフェイスブックキャンペーンを行った結果、キャンペーンの開始後一週間でアクティブユーザーの人数は1000%増加した。Tap House Grill 1311194811675 10 Facebook campaigns to inspire your business

これは割と単刀直入なキャンペーンであり、容易に実行することが出来る。静的なフェイスブックのページを開設し、地域の顧客に特別なオファーを用意する。ページを“いいね!”してもらえるように促すことで、ファンを増やし、今後さらにお得なオファーで誘惑することが出来る。

笑顔を絞り取るマシン: プリガット

「スマイルを絞り取るため、ユーザーの笑顔で動く世界初のインターネットジューサーを作成した。」

エージェンシーのPublicis E-Dologicは、イスラエルのフルーツ飲料ブランド、プリガットが、笑顔を絞るマシンを使って、フェイスブックを大きく活用することが出来るように手を貸した。

世界初のオンラインジューサーが作成された。このジューサーは、文字通りユーザーの笑顔によって動く。プリガットのフェイスブックページのビジターには、ウェブカムで笑顔を見せるか、笑っている写真をアップロードしてもらった。顔認識テクノロジーを活用して、このジューサーはオレンジジュースを作り、ユーザーの名前が実際のジューサーに表示された。

このアプリケーションがアクティブだった期間、プリゲットのフェイスブックページは、新たに3万のいいね!を獲得し、2万人を超えるユニークユーザーが写真をこのフェイスブックアプリを介してアップロードしていた。このキャンペーンを実施した結果、地域の新聞に頻繁に取り上げられ、同社は全てのジュースをチャリティ団体に寄付した。

この類のキャンペーンは、多少の想像力があれば、フェイスブックには不可能なことはない点を実証している。当然だが、現実的ではなく、多大な労力(と資金)が必要とされるが、フェイスブックでの行動が現実の世界にもたらす影響を示す取り組みは、様々なキャンペーンに応用することが出来る。デジタルな世界と実際の世界を組み合わせる戦略は、適切に実行すれば明らかに成功することが証明されている。

それでは、笑顔を絞り取るマシンをご自分の目で確かめてもらいたい:

退役軍人の日の行進: イラクおよびアフガニスタン戦争に参加したアメリカの退役軍人(IAVA)

「IAVAはイラクとアフガニスタンの戦争に参加した退役軍人およびその家族の生活を向上するために組織された、初めて且つ最大の非営利・無党派の団体である。」

フェイスブックはソーシャルネットワークであり、ネットワーク作りを行うためだけに利用することが出来る点を覚えておきたい。IAVAの依頼を受け、北アメリカのエージェンシー、インヴォーク社は、米国全土の退役軍人の日に関する情報を人々に提供する試みを行った。

このフェイスブックアプリの目的は、オンラインの“行進”のサポートを介して、ユーザーが友達に退役軍人を支援している点を示すことであった。

「いいね!」を義務として要請し、カスタマイズされたフェイスブックのランディングページでは、オンラインのステータスを介してユーザーに行進に参加するよう徹底して呼び掛けた。

ユーザーがこのアプリを購読すると、住んでいる州を選択するよう求められる。この情報は、それぞれの州のスコアボードを作成するために用いられた。その結果、競争および交流が発生し、勢いが生まれた。イニシアティブのゲーム化がこの戦略の鍵を握っていた。

このアプリは、ユーザーが購読すると、IAVAのバーチャルな行進に参加し、2010年11月の4日間ステータスを変えず、自動的にユーザーのフェイスブックのウォールおよびツイッターのホームフィードに投稿を行うシステムを採用していた。

IAVAはこのキャンペーンに感謝し、スタータスアップデートを介して2965名の“行進”参加者を獲得した。

IAVA 10 Facebook campaigns to inspire your business

次はあなたの出番です…

今回紹介したのは、企業が実施したフェイスブックキャンペーンのほんの一部である。多額のマーケティングの予算と同様にイマジネーションも重要である点を示すため、出来るだけバリエーションを増やすことを心掛けた。創造力は大きな価値を持っている。既成概念にとらわれずに考えれば、顧客を巻き込むことが出来るようになるだろう。

ライター紹介

ポール・サワーズはザ・ネクストウェブの英国 & メディアエディターである。ツイッターでフォローするなら: @TGW_Paulをフォローしよう。また、paul(at)thenextweb.comでeメールで連絡を取ることも可能だ。


この記事は、The Next Webに掲載された「10 Facebook campaigns to inspire your business」を翻訳した内容です。

いやー、これは面白かったです。アイデア次第でソーシャルキャンペーンの可能性は手法も結果も無限大という感じですね。文章だけだとイメージがつかみにくい部分もあると思うのでお時間あれば動画まで是非。英語が分からなくとも概要は理解できると思います。しかし1-800-Flowersなどネットベースの会社がユニークなキャンペーンをやっているのはまだ分かりますが、ドイツの郵便会社なんて日本人が聞いても真面目一筋そうな会社も面白いことやっているんですね。そういえば日本郵便さんもmixiと年賀状キャンペーンやってましたっけ。スイスの政治活用の事例も興味深いです。ビアレストランのビールの銘柄をタップ分けしてランキングなんてやったモノ勝ちなネタかもですが凄い結果出してますね。退役軍人の州別争いなんてゲーミフィケーションもシンプルながら人間心理を突いてます。

日本のエージェンシーさんもクリエイティブさにかけては世界にひけをとりませんから今後(既に色々ありますけど)こういう英語圏の記事でも紹介されるような素晴らしいキャンペーンが日本でも展開されていくことを期待しています!(人頼み) — SEO Japan

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