“ファントム3″は新たな”クオリティ・アップデート”だったのか?

公開日:2015/12/03

最終更新日:2024/02/16

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先月中旬に見られた変動についての記事です。順位変動やアップデートの疑いがある、という記事はちょこちょこ見られるのですが、それら全てを確認する必要はないかと感じています。今回の記事については、フォーラムでの発言がメインではなく、ファントムアップデートの名付け親であるゲイジ氏や、Searchmetrics社のマーカス氏も記事を投稿しており、それらをまとめた記事になります。日本でも変動が見られるといった発言を目にしますが、Googleからのオフィシャルな発表は特にありません。– SEO Japan

11月19日のアップデートをGoogleは認めていないが、ランキングアルゴリズムの核となる部分のアップデートが行われた証拠が数多くある。

*記事内のリンクは全て英語となっています。

新たな”ファントム”アップデートがあったのだろうか?Googleは否定しているが、アップデートが起こったと考えている人が多くいるようだ。

2015年11月19日に、Googleがアップデートを行ったのでは、との報告が、多くのSEO担当者から寄せられた。Googleのジョン・ミュラー氏はTwitterで、「Googleとして報告することは何もない。」と述べており、「Googleは毎年何百もの変更を行っている。」ともしている。

“Googleは大きな変更を行ったが、それを発表していない”、といった可能性がある。また、”Googleが数百の内の1つの変更を行い、それを一部の人間が変動と捉えた”、といった可能性もある。さらに、”主要な変更は何も行っておらず、それ故Googleも何も発表していない”、ことも考えられる。

個人的には、パンダアップデートペンギンアップデートではないと考えている。もしも、両者の内のどちらかであれば、これまでと同様、ジョン・ミュラー氏は何らかの発表を行っているだろう。

Googleが発表していないことが起こった可能性はあるのだろうか?もちろん、その可能性はある。

しかし、Googleのランキングアルゴリズムの”核”となる部分への変更ではない。それらは、メインアルゴリズムのフィルターとしての役割を担っているのだ。コア・アルゴリズムの場合、Googleは特に発表を行わない。

それでは、メインアルゴリズムへの変更であったのだろうか?その可能性はある。過去にも変更が疑われた後、最終的にGoogleがそれを認めた、ということはあった。

5月に、Googleはクオリティ・アップデートを認めたが、それは、最初に変動が確認されてから2週間後のことであった。Googleの発表が遅れ、詳細を知る者が誰もいなかったため、ファントムアップデートとして知られるようになった。ファントムアップデートは、これについての記事を最初に書き上げた、グレン・ゲイジ氏が名付けたものである。

ゲイブ氏は、2015年5月のアップデートを”ファントム2″と呼んでいた。これは、2013年に起こった非公式のアップデートであるファントム(つまり、こちらがファントム1となる)の続編であると想定していた。

実際には、ファントム1で行われた変更が、そのままファントム2でも起こったと断定することはできない。両者は全く異なるアップデートであった可能性もあるのだ。共通した唯一の事項は、誰も詳細を知ることがなかったため、”ファントム”という名前がつけられた、という点である。

繰り返しになるが、Googleは最終的にファントム2がクオリティ・アップデートと呼ばれるものであることを認めた。そして、11月に起こったと思われるアップデートは、新しいクオリティ・アップデートなのだろうか?

答えは誰にもわからない。ただ、多くの証拠と思われるものがあるだけだ。幾つかのケーススタディや、11月19日から見られる業界内の多くの報告が、それにあたる。

今回のアップデートをファントム3と呼ぶものもいる。前述のゲイジ氏は新しい記事内で言及しており、Searchmetrics社のマーカス氏も同トピックの記事を投稿している。両記事とも、今回のアップデートの影響を受けたサイトの非常に詳細な情報を記載しており、どの程度の影響があったか、なぜ影響を受けたのか、といった内容が記されている。

両者とも、今回のアップデートは品質に関するものだと論じており、ファントム3(もしくはクオリティ・アップデート2)の可能性を示唆している。

少々話しが複雑になってきた。下記にまとめてみよう。

  1. ファントム1(2013年5月)
    Googleは発表していない。アルゴリズムへの変更の可能性がある。
  2. ファントム2=クオリティ・アップデート(2015年5月)
    この変更が見られた当初は、非公式の名前である”ファントム2″として知られた。Googleは公式には”クオリティアップデート”と呼んでいる。
  3. ファントム3(2015年11月)
    Googleは発表していない。クオリティ・アップデート2の疑いがある。

さらに状況を複雑にしてしまうが、6月にGoogleはアルゴリズムへの別のアップデートを認めている。このアップデートを”ファントム”と呼んでいる者は誰もおらず、また、Googleも名前はおろか、それについての説明もしていない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Was “Phantom 3” A New Google “Quality Update” To Its Algorithm」を翻訳した内容です。

記事内で言及されていたゲイジ氏の記事は非常に詳細なデータに基づいており、グローバルでの影響も観測しているようです。マーカス氏の記事については品質を中心に論じており、先日公開された品質ガイドラインを引き合いに出しています。マーカス氏によると、品質ガイドラインに沿ったサイトは影響がない、といった調査報告がされていますが、Googleによる品質調査は順位を決定づけるものではないと断定されています。しかし、高品質なサイトは上位に表示される、といった前提は今に始まったことではないですし、品質を考える指標として、ガイドラインを参考にすることも間違った選択ではないと思います。Googleのアップデートを常に追い続けると言うのは本質的ではありませんが、定期的にご報告していきたいと思います。– SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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