私が初めての顧客から学んだ7つの教訓

最終更新日:2024/02/18

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久々にビジネス教訓系の記事を。学生時代から起業し、シリアルアントレプレナーとして活躍するネット最強のマーケッターの1人、ニール・ぺテルが語る「はじめてのお客様」に学んだビジネスの教訓を。今の会社を立ち上げてから10年以上立つ私ですが、今更ながら反省・共感する点が満載。起業家はもちろん、フリーランスの方にもヒントになる点が多いはず。 — SEO Japan

私は16歳の時、大学を通常の4年ではなく2年で卒業しようと決めた。そこで私は、ほとんどの大学が必須としている一般教育のクラスを、高校生の間に取り始めた。

私が受けた最初の授業は、スピーチの基礎だった。そして、そのクラスで、私は皆の前で3回スピーチをした…その中の1つが“検索エンジンの仕組み”についてだった。ラッキーなことに、私がスピーチをしている間、Elpac Electronicsに勤めていたSteveという名前の男性が、自分たちは検索エンジンからもっと多くのトラフィックを獲得する方法を考え出そうとしているのだと私に言った。

長い話を短くまとめると、Steveは私をElpacのマーケティング関連業務を全て担当しているAndy Mindlinという名前のコンサルタントに紹介してくれた。Andyは私にチャンスを与え、私が2日間会社に行って彼らにSEOについて教えるという仕事に1500ドルを支払った。

そこで今回は、私が最初の客から学んだことを紹介する。

教訓1:足を踏み入れるために、何でも受け入れる

初めてAndyと電話をした時、彼は、Elpacはトレーニングのために1回限りの料金を払うつもりしかないと言った。しかし、ひとたび私が足を踏み入れ、オンライン収益を上げるために彼らができること全てを見せると、彼らはひと月3500ドルに値する長期契約を受け入れた。

しかし、月3500ドルのその契約を獲得する前に、私は自分の力量を示さなければならなかった。もちろん、彼らは1500ドルを支払っていたのだが、実際には私は1500ドル以上の価値を提供していた。私は2日間のトレーニングに対して支払いを受け、彼らのオフィスに5日間行き、私が知っている全てのことを教えたし、私が推奨する全てのことを私なしでどのように導入することができるかさえも伝えた。

私は大事なことを譲り渡したけれど、会社は私の知識を盗もうという意図はなく、その代わりに、自分たちの時間とエネルギーを億単位のビジネス業務に注ぐことができるように、全てを修正するために私にお金を支払った方が安いと感じたのだ。

学んだこと: あなたにあまり支払う意思のない客を受け入れるのは賢くないように思えるかもしれないとしても、足を踏み入れるためには何でもすること。特に、あなたに顧客がいない場合、支払いの低い顧客は、顧客ゼロよりもいい。自分の価値を示すことができるようになれば、アップセルのチャンスはある。

教訓2: 人々はミーティング中に居眠りをする

私はミーティング中に寝たことはないが、他の人は私のミーティング中に寝ていた…数えきれないほど。それは彼らの責任ではなく、実際には、ミーティングの運営の仕方を知らなかった私の責任だった。

私が間違っていたことを挙げよう:

  1. 数時間に及ぶ整理されていないミーティングをした。
  2. 要点を述べるのではなく、だらだらと話し続けた。
  3. 私のミーティングには目標がなかった。
  4. 私がミーティングをしたのは、顧客に私が仕事をしているのだということを感じて欲しかったから。
  5. コンピュータの使い方もほとんど知らないような昔ながらのビジネスエグゼクティブを相手に、ミーティング中にたくさんの技術的な専門用語を使った。

私は、自分が間違ったことをしていたことに気が付くと、ミーティングをかなり短くして、ミーティングの目標があることを確認し、エグゼクティブが気にかけていた重要な業績評価指標を示した。

学んだこと: ミーティングをすることを目的としてミーティングをしないこと。ミーティングに1つの主要な目的があることを確かめること。そして、ミーティングに参加する全ての人がそれに一点集中しなければならない。さもなければ何も達成されることはないだろう。

教訓3: あなたが大海の小魚なら、クジラとパートナーを組む

私は大海の小魚だった、と言うのは控えめな表現である。むしろ私は、大海のプランクトンのようなものだった。

私は、自分が何をしているか分からない新人コンサルタントで、Elpac以前の経験といえば自分のサイトのSEOをすることくらいだった。では、どうやって私は、月に3500ドル以上を稼ぐことができるくらいにビジネスを拡大するつもりだったのか?

Elpacの主力コンサルタントだったAndyは(私は彼の下で働いていた)、本当に広い人脈を持っていた。だから、私がElpacのために業績を上げれば、それが彼に花を持たせた。なぜなら、私の契約を承認したのは彼だったからだ。そして、彼はElpac以外にもたくさんのコンサルティングの仕事を受け持っていたため、私がElpacに対して結果を見せ始めると、徐々にいくつか他の会社を紹介してくれた。

要するに、私はAndyとパートナーを組み、彼は私により多くの顧客をもたらすことができたのだ。さらに彼は、Elpacの創設者と広告エージェンシーを所有しているその息子を紹介してくれた。数か月以内に、彼と彼のネットワークが、月20,000ドル以上の収益を稼ぐことができるほどのビジネスを私にもたらした。

学んだこと: 大きなクライアントを手に入れるために必要なものを持っていないのなら、それを持っている誰かとパートナーを組むのだ。彼らがあなたのサービスにホワイトラベルを張って値段を付けることができる限り、そこにはたくさんの機会がある。

教訓4: ROIに焦点を合わせる

ビジネスの世界では、企業はROIを気にする。最初にElpacと仕事を始めた時、私はGoogleの順位がどのように上がるかを彼らに示していた。問題は、彼らがそれについて気にしていなかったことだった。

しかし、そのランキングがどのようにしてより多くのトラフィックをもたらし、どのようにしてそれらの訪問者が見込み客に変わるのかを示し始めると、彼らは興奮した。なぜなら、ようやく彼らはそれらの見込み客が顧客に変わり、それが会社のために生み出す利益がどれくらいなのかを理解することができたからだ。

エグゼクティブは主に利益投資率(ROI)を気にしているということが分かると、私は自分のメトリクスの焦点をROIと成長に合わせた。これをした後には、契約を更新するように説得するのがずっと簡単になり、結果的に私は2年間彼らと仕事をすることになったのだ。

学んだこと: もしあなたがB2Bビジネス業界にいて、会社があなたのサービスにお金を支払うのであれば、彼らがあなたに支払う以上に多くのお金を彼らに稼がせた方が良い。そうするようになったら、あなたが彼らにいくら稼がせているかを継続して示し、契約を継続することを奨励するのだ。

教訓5: 詳細が重要

私はあまりにもROIに焦点を合わせるあまり、自分が提供している結果とそれが彼らにどれくらいのお金を稼がせるのかを示すことだけを気にしていた。私が相手にしていた人々の大部分が、あまりテクニカルではなかったため、会社がそうなるために自分が何をしたかを説明したくなかったのだ。

それは大きな間違いだった!

技術的な専門用語を相手が理解しないかもしれないからといって、それは彼らが結果を達成するためにあなたが具体的にしたことを理解したくないという意味ではないのだ。人々は学びたいという衝動を持っている。だからそれを与えるのだ。

あなたは、自分がしている全ての細かいことを見せる必要はないが、詳細に飛び込んで自分がどのように結果を達成したのかを説明することを恐れないこと。あまりに多くの技術的専門用語を使わないようにすること。もし使うのなら、その意味を説明するのだ。

プレゼンテーションの中に詳細を含める主な理由は、そうすることが、彼らが仕事のためにあなたに支払っていることの正当性を立証するからだ。もし会社があなたの仕事は簡単だと感じれば、彼らはあなたに多くは支払わないだろう…あなたがどんなに多くのお金を彼らに稼がせていようと関係ない。もしくは、あなたが何らかのおかしな理由で結果を提供できないとしても、彼らはあなたが実際に仕事をしているのを見ているために、あなたに支払い続ける可能性が高い。

学んだこと: レポートに詳細を含めることによって、あなたは簡単により多額のコンサルティング料を要求することができる。さらに、もしあなたが結果を提供することができない場合、会社があなたはお金に見合った十分な仕事をしていると感じれば、継続して支払いを受ける可能性は高くなる。もちろん、彼らは遅かれ早かれ結果を期待することになる。

教訓6: ROIだけでは十分ではない

私はElpacと素晴らしい付き合いをした…彼らとは約2年間一緒に仕事をした。2年目の最中に、この会社はより大きな会社に買収され、それから数か月後に私の契約は終了した。

それは、私のサービスが新しい買収者にとって有益ではなかったからではなかったし、彼らが自分たちで私がしていたことをできたわけでもなく、単に彼らが私を必要としないと感じただけだった。

私がした大きな過ちは、Elpac内のエグゼクティブと十分にネットワークを築いていなかったことだ。もし私がそれをしていて、彼らが私の提供していた価値を理解していたなら、彼らは買収者に私を維持するように説得するための時間と努力を費やしただろう。

学んだこと: 必ず、自分が勤めている組織内の高い地位にいるエグゼクティブとネットワークを築くことによって、食物連鎖を上昇すること。あなたが知っているエグゼクティブが多ければ多いほど、あなたの契約を維持する確率は高くなる。

教訓7: 常に関係を続ける

私は、Elpacで従業員やコンサルタントと作った関係を維持することを止めてしまった。会社が買収されて、自分が解雇されると、私はElpacの皆とのコミュニティをストップしたのだ。

彼らはみんな人脈が広くフレンドリーな人達であるため、理由は分からない。広告エージェンシーを所有するオーナーの息子から、今もマーケティングコンサルタントをしているAndyまで、もし私がそれらの関係を維持するための努力をしていたなら、彼らは継続して私にビジネスをもたらしていただろう。

しかも、今年始めにAndyが私に連絡をしてきたのに、私は彼と会わなかった。オレンジカウンティまで飛んで行って、少なくとも彼とランチをすべきだった。

関係を維持すれば、あなたは自分のビジネスを拡大し続けるだろう。過去10年にわたって、私にとって変わらなかった1つのことは、紹介は新しい顧客を生み出す一番の方法であるということだ。そして、それがあなたのビジネスを成長させる主な方法であることは間違いない。

学んだこと: 関係を築くことは、あなたが継続してやるべきことだ。もしあなたが誰かとビジネスをすることを止めたとしても、関係まで止めないこと。将来そこから何が発生するかは誰にも分からない。

最後に

私は、自分の最初の客を決して忘れないだろう。Elpacは素晴らしい会社だった。私がそこでコンサルティングをしている間に学んだ教訓は、常に私と共にある。

あなたも自分の最初の客を今も覚えているだろうか?振り返ってみると、あなたも実際にその体験からたくさんのことを学んだはずだ。

あなたが最初の客から学んだことをコメント欄で教えてほしい。


この記事は、Quick Sproutに掲載された「7 Lessons I Learned From My Very First Customer」を翻訳した内容です。

どのアドバイスも実経験に基づいた、フリーランスや起業家の方なら、思わず身に染みる点が多い内容だったと思います。新人フリーランサー/起業家には参考にできるビジネスのヒント集だと思いますし、ベテランフリーランサー、経営者には「あるある」「そうそう」と改めて納得できる逸話があったのではないでしょうか。 — SEO Japan [G+]

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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