プロでも犯すコンテンツマーケティングの5つの間違い

公開日:2013/04/02

最終更新日:2024/02/16

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コンテンツマーケティングの重要性がかつてない程、叫ばれる今日ですが、効果的なコンテンツマーケティングを実践するには様々な課題があるのも事実。今回はベテランマーケッターでも間違えかねないコンテンツマーケティングの過ちを5つ指摘した記事を天才マーケッターのニール・パテルが語る。 — SEO Japan

あなたはコンテンツマーケティングで埋め尽くされているように感じるだろうか?コンテンツ制作があるのと同じだけそれと関連したマーケティングがあるということは簡単に忘れてしまう。一般的に、このタスクはマーケティング部門の肩に直接のしかかる。もしこれがあなたのコンテンツマーケティング戦略が乗っている軌道のように聞こえるなら、あなたは手に入れるよりも多くの顧客を失っているかもしれない

では、どうやって自分が信頼のおける実行可能なコンテンツマーケティングプランを開発していることを確かめることができるのだろうか?まず、あなたは以下に挙げる間違いを避けなければならない。それらはあなたのコンテンツ戦略を狂わせる…。

間違い1: マーケティング部門に完全に頼ること

最初の最もよくある間違いは、マーケティング部門に全てを押し付けることだ。社内の他の部門に比べて、これは外面から見ると最も筋が通っている。あなたの会社がこれをしているとしても、それはあなただけではない:

しかし、コンテンツマーケティングは、マーケティングやエディトリアルやパブリックリレーションの単なる延長として考えるべきではない。それは、デザインやエンジニアリング、さらにはセールスを含む様々な部門から召集するべきだ。

なぜって?マーケティング部門が、あなたが作るべき一番のコンテンツの種類を常に知っているわけではないからだ。例として、KISSmetricsで、エンジニアリングおよびデザイン部門が推奨したコンテンツの種類をいくつか紹介する:

  • 人々を追跡する方法 – KISSmetricsで受ける最もよくある質問の1つは、“私たちがどうやって人々を追跡するのか”だ。これには私たちの技術の深い理解が必要とされるため、マーケティング部門はこのような記事を書くことができない。
  • デザインがどのようにコンバージョンに影響を与えるか – 私たちの理想的な顧客の多くがコンバージョン率を上げようとしており、デザインチームはこのような記事を書くのに適しているだけでなく、デザイン事例をつくることもできる。
  • 外部JavaScriptの読み込みを遅らせる方法 – 多くの人が自分のウェブサイトの読み込み時間を気にしているが、これを改善する1つの方法は外部JavaScriptを遅らせることだ。エンジニアはこれをする方法を説明することができるだけでなく、このタスクを完了するために使う必要のあるコードを書き出すこともできる。

上の例を見て分かるように、マーケティング部門はそれらのコンテンツ全てを書くことができるわけではない。そのような理由から、社内の多くの部門をコンテンツマーケティング戦略に関わらせることが重要だ。ここでは、他の部門を関与させる方法を紹介する:

  • 他の部門に働きかける – 会社にとってのコンテンツマーケティングの利点と同様にそれが彼らにとって個人的にどのような恩恵があるのかを伝えること。それには、パーソナルブランドを向上することなどがある。これをする簡単な方法は、すでに顧客とコミュニケーションを取っている人を社内に探すことだ。なぜなら、彼らはブログを書くことによりオープンだからだ。
  • 全てのコンテンツ記事にエディトリアルボードを作る – これは、アイディアのきっかけ、および、全てのコンテンツマーケティングチャンネルを介してブランドと声を一貫させることの両方の役割を果たす。
  • Eメール・エイリアスもしくはSkypeグループを作る – これら全てのメンバーを追加して、アイディアがひらめいた時や1つのコンセプト記事が完了した時にお互いに簡単に意思疎通ができるようにする。

間違い2: 活力を失うこと

チームが一緒になった今、あなたはコンテンツそのものに焦点を合わせる必要がある。戦略がローンチされたばかりの時は、たくさんの素晴らしいアイディアを量産し、それらを現実にする仕事にすぐに取り掛かるのはとても簡単だ。しかし、ある時点で、あなたはアイディアを失い、クオリティに苦しむのだ。

それが起きる時、私は以下のことをする:

  • ストーリーテリング – 人々はある種のストーリーに引き付けられる:勝利のストーリー、意欲をかき立てるストーリー、インスパイアするストーリー。あなたのコンテンツは共有されるストーリーを伝えるのにどのような役割を果たすのだろうか?ただし、ストーリーテリングをストーリーセリングと間違えていないことを確かめること。
  • 顧客が尋ね方の分からない疑問に答える – 人々があなたの製品で直面する最大の課題は何だろうか?どうやって彼らはそれに対する成功率を上げることができるだろうか?
  • 人間的な味わいを加える– 大部分のコンテンツマーケティングの常とう手段における最大の問題の1つは、人間を完全に取り去って会社とそれがしていることにのみ焦点を合わせることだ。
  • 競合相手に注意を払う – ホットな新しいコンテンツアイディアを獲得する簡単な方法の1つは、競合相手に目を向けておくことだ。ここでクリエイティブなアイディアを思い付くために競合相手を調査する私のプロセスをチェックすることができる。

上の4つの項目に注目を払っていたことを念入りにチェックした今、あなたはGEのコンテンツマーケティングの例の何が間違っているか分かるだろうか?

それは、全てがGEとそのテクノロジーに関することで、彼らが助けたり影響を与えた人々に関することではない。それこそ彼らは、自分達の理想の顧客のためになるコンテンツを作るべきだった。

間違い3: コンテンツを会社ブログからのみマーケティングすること

ここまでで、あなたは自分のブログだけでコンテンツをマーケティングすることが効果的ではないということを知ったはずだ。自分の顧客が使用しているチャンネルを含めるために、手を伸ばし、焦点を広げる必要があるのだ。

ソーシャル、動画、ドキュメント、スライド、インフォグラフィックなど、コンテンツがシェアされる可能性のある手段全てに目を向ける必要がある。コンテンツマーケッターは多くの場合、ソーシャルメディアに焦点を絞り、自分たちのオーディエンスが他のサイトも読んでいるかもしれないことを全く忘れてしまう。あなたは、それらのサイトを他の形のコンテンツを作ることによって活用できるのだ。

以下のことを試してみよう:

  • 動画をゲスト投稿に変える。
  • ブログ記事をインフォグラフィックに変え、それを他の誰かのサイトに投稿する。
  • ポッドキャストを介して業界エキスパートにインタビューし、彼らにそれを自分のブログで配信してもらう。

上記のコンテンツを作ったなら、以下のEメール・アウトリーチ・テンプレートを使用して業界関連ブログに自分のコンテンツを配信することができる:

件名:[あなたのゲストブログ記事のトピックを挿入]に関するブログ記事のお知らせ

[相手の名前]さん、[相手のサイト名]の熱心な読者である私は、[ブログ記事のトピック]について読むのを大変楽しみにしています…そして、他の読者も同様だと思います。

[相手のウェブサイトの既存記事その1、相手のウェブサイトの既存記事その2、相手のウェブサイトの既存記事その3]に関するあなたのコンテンツは最高ですが、[ゲストブログ記事]に関するブログを書くことによって全てを結びつけることができると思います。

あなたが忙しくてそれについてブログを書く時間がないかもしれないと思い、私はあなたが断れないような申し出をするつもりです。私があなたのために書くというのはどうでしょうか?大丈夫です、私は優れたブロガーで、[以前のゲスト記事のURLその1]と[以前のゲスト記事のURLその2]に私の投稿が取り上げられました。

興味があればご連絡ください。私はすでにあなたのブログスタイルを知っているし、あなたの読者が何を好むかも知っています…私もその中の1人ですから。

お返事をお待ちしています。
[あなたの名前]

あなたが定期的にゲストブログを書くべき理由は、それがあなたの検索トラフィックに驚くべき効果を発揮するからだ。例えば、私は59件のゲストブログを書き、それらがQuick Sprout上の30の記事に117個のリンクを追加で築くのに役立っている。

上の画像を見ると分かるように、ゲスト記事からリンクした記事は、多くのリンクを獲得しなかった記事よりもたくさんの検索エンジントラフィックを受け取った。そして、それらのゲスト記事が生み出したリード数や販売数を追加すると、ROIは膨大だった。

間違い4: 顧客を納得させないこと

あなたにはコンテンツがある。しかし、それは本当に顧客を納得させているのだろうか?誠意を持って作られるコンテンツマーケティングのよくある間違いの1つは、全ての記事を肯定的な雰囲気で言うことだ。というのも一つには、あなたの顧客はそれを買っていない。あなたも顧客も、その製品もしくはサービスに欠点があること、または全ての人に適しているわけではないことを知っている。全てのコンテンツマーケティングの取り組みは、どちらかというとセールスピッチのように感じる

これを避けるのを手助けするために、自分のコンテンツマーケティングの取り組みにユーザーに参加してもらいたい。バーモントのスキーリゾート、Jay Peakは、この山のどこが好きかを説明するInstagram写真をJay Peakにタグ付けすることをユーザーに促した。Jay Peakに関する話は、そこでスキーをすることのどんなところが好きなのかを強調しているユーザーの二次的な派生ではあるが、このキャンペーンは、この場所を誇大宣伝せずに熱狂を共有するという素晴らしい仕事をしている。

では、あなたはどうやってそれをするのか?こんなやり方がある:

  • ユーザーにあなたの製品と一緒に写真を撮ったり、普通とは違った方法であなたのブランド名を紹介することを奨励する。Nylaboneユーザーはこの製品を使用している犬の写真を投稿して、それらに独自のキャプションを付けるように要請し、マーケティング動画や写真ではできない方法で本当のソーシャルプルーフを提供している。
  • 投稿者にあなたが彼らのコンテンツを投稿する時に知らせる。彼らがコンテンツとあなたの返答の両方を自分の友人に見せる可能性はとても高い。
  • ブランドそのものよりも感情に焦点を合わせる。コカ・コーラのHappiness is…のTumblrページChobani Greek YogurtのPinterestページは、常に製品そのものについて語るのではなく、そのページでやりとりすることによって、顧客はブランドとそれらの感情を結び付けるようになる。

しかし、ユーザー生成コンテンツに完全に頼り切るという間違いをしないこと。アップロードされた写真や動画のソースを投稿する前に必ずチェックし、顧客が送信するどんなコンテンツもあなたの会社の所有物になり、あなたが好きなようにすることができるということを事前に知らせておくこと。これは、キャンペーンが一つの形になった場合に不意に現れるかもしれない議論を呼ぶ問題や法的な問題を防ぐのに役立つだろう。

もしあなたが本当にユーザー生成コンテンツの利点を生かしたいのなら、良いも悪いも含めたレビューを求めることだ(そして、返答する)。多くのユーザーにとって、企業が気にかけているということ、そして問題を解決するためにユーザーと一緒に取り組む意思があるということを知ることが、あらゆる怒りやフラストレーションを発散することとなり、それが口火となって他の不満な顧客も周囲のみんなと同じことをするようになる。

間違い5: 結果を測定しないこと

役に立つコンテンツマーケティングのメトリクスを集める簡単な方法は、どのページもしくはプロモーションが顧客に最も大きな影響を与えたのか、そしてその理由を見つけ出すことだ。クリックスルー率、サイト滞在時間、直帰率、ユニークビジター数のようなことを測定することは、全てセールスに焦点を合わせたメトリクスだ。あなたは以下のようなことにも目を向けるべきだ:

  • 顧客が最も関与したメディアの種類 – これは最も基本で、詰まるところ、ページ数、ダウンロード数、その他の生データということになる。Googleアナリティクスのような基本ツールを使ってこれを決定することができる。
  • コンテンツがどこでどのようにソーシャルに共有されたか – ソーシャル共有の数や、コンテンツが共有されたチャンネルを追跡するためにHootsuiteのようなサービスを使用することができる。
  • コンテンツが顧客にコンバートしたか否か – もしお金を支払う顧客に変わらなければ、あなたの全てのコンテンツマーケティングの取り組みは無駄になる。あなたのサイトで誰が何をしているのか、どれくらいの頻度で参加するのか、どれくらいすぐに購入をしたのかを知ることから始めよう。

ここでは例として、私たちがKISSmetricsブログで追跡していることを紹介する:

上の画像を見て分かるように、コンテンツURLが左側に配置され、それらのURLの1つを読んだ後に人々がブログを訪問した回数が示されている。パーセンテージが高い方が、より良いコンテンツということだ。もしあなたが、再訪問のパーセンテージの低いコンテンツを書いているのなら、それは、あなたが人々が読みたいと思わないコンテンツを配信していることを意味する。

KISSmetricsでは、再訪問のためにブログを最適化しようとしている。なぜなら、それはブランドロイヤルティを作り出すのに役立ち、長期的に見るとそれらの訪問者が顧客に変わる可能性がより高いからだ。

最後に

効果的なコンテンツマーケティング戦略を作るのは決して簡単ではないが、上記の間違いを避ければもっと良い状態になるだろう。

私が上に挙げた全ての間違いのうち、最もよくあるのが、結果を測定しないことだ。前向きなROIを生み出すことができなければ、たくさんの時間やお金をコンテンツマーケティング戦略に投げ捨てることはできない。それは単にダウンロード数やシェア数が全てではなく、コンテンツを消費することから獲得した顧客数も重要だ。

あなたが最近目にしたコンテンツマーケティングの間違いは何だろうか?あなたならどうやってそれらに対処するだろうか?


この記事は、Quick Sproutに掲載された「5 Content Marketing Mistakes that Even the Pros Make」を翻訳した内容です。

間違いを指摘というか、こうすればもっとうまくいく的なアドバイス集にも読めましたが、やっぱりその感性と経験を元にした内容は視点が鋭いですし、最近増えている自称コンテンツマーケティング啓蒙家によくある表面的なアドバイスと違って実践的ですよね。。。。4月1週目からとっても感心してしまった&自身のコンテンツマーケティング戦略にも生かしたいと心から思えた記事でした。 — SEO Japan [G+]

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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