2012年後半のオンラインメディアを予測する5つのトピック

昨日、2012年後半のスタートアップの動向を占う記事を紹介しましたが、続いてはオンラインメディアに関する予測記事をご紹介。インターネット、デジタルデバイスの進化と共に進化をし続ける(迫られる)メディア業界、オンラインを舞台にこれからどのように進化していくのでしょうか? — SEO Japan

2011年はメディアにとって忙しい1年だった。メディアはますますソーシャルになり、長文コンテンツの成功は否定派を驚かせ、タブレットがニュースとエンターテイメントとの私たちの関係を変化させた。

しかし、それは去年のことだ。2012年のメディアの変化は既に起こっている。ここでは今後のオンラインメディアのトレンドを予想していきたい。

あらゆるものが、あらゆる場所に―*業界のやり方

私たちがコンテンツを買う時、電子書籍から曲からテレビ番組まで、私たちはあらゆるプラットフォームからそれにアクセスできるべきである。これは、メディア業界が2011年にすでに注目していた需要で、海賊版に対抗するために行動を起こすことを約束している。しかしながら、これらのソリューションの多くが遅れていて、利用できるようになるのは今年になってからだ。

それでは、2012年は“あらゆるものが、あらゆる場所”の年なのだろうか?最近の開発は、恐らくそうであることを示唆しているが、デジタル著作権管理(DRM)からフォーマットやその他の異議申し立てまで、たくさんの抗議がありそうである。ハリウッドの映画スタジオが何とか賛成したデジタルロッカーのUltraVioletがその証拠だ。このアイディアは前途有望であるが、アメリカでの11月のリリースでは、手厳しいレビューと早期試用者からたくさんの批判受けている

要するに、この業界がユニバーサルスタンダードとして私たちに売るものにはアスタリスクが含まれているのだ:全てのデバイスで機能する*(最新のApple TVを除く)、全てのタブレットに対応する*(私たちのプラグインを扱うことができるもの)、ワールドワイドに利用可能*(あなたの国を除く)

皮肉を言って申し訳ない:私たちは、ライセンス供与が簡単ではないこと、そして、物事を合法にすることは時には直接の競合相手と違法サイトが心配する必要のないことについて契約をまとめることを意味することを十分に認識している。オフィシャルなメディア業界が、海賊版と同じくらいにそのコンテンツを便利にするにはまだ長い道のりがあるだろう。しかし、2012年には物事に弾みがつくことを期待しようではないか。

グローバル化

海外における収益がハリウッドスタジオにとってますます重要になってきているのと同様に、メディア機関も外国のオーディエンスに高まる興味を示している。

The Huffington Postは今後2年間でグローバルオーディエンスを2倍にすることを狙っているとFTがレポートした。その海外進出は、地元のパートナーシップによってサポートされることになるだろう。2012年は、フランスとスペインの読者を狙った‘Le Huffington Post’と‘El Huffington Post’を目にすることになるのだ。

それはアメリカだけの話ではない:イギリスのThe Guradianは最近、アラビア語のセクションの他にアメリカのサイトをローンチした。しかしながら、言語の壁があるのは確かだ。Worldcrunchのようなスタートアップは、Die WeltやHaaretzやLa StampaやLe Mondeといった一流のパブリケーションからの翻訳されたコンテンツを提供することによってそれを打破しようとしている(私たちが3月に取り上げたように)。

概して、私たちは多くのメディアブランド―テックを含むニュースサイトやその他メディアサービス―が今年グローバル化することを予測している。実際のところ、AmazoniTunesNetflixSpotifyといったサービスや企業は、過去数か月にわたってグローバルな展開を強化している。

ローカル化

最初は矛盾しているように思えるかもしれないが、グローバルなオーディエンスに続いてローカル化することは実際には同じトレンドの一部なのだ。それは、読者に近づくということだ。超ローカルは長い間現実性がなく、これまで数多くの成功が証明されていないが、メディア企業はまだあきらめるつもりはないようである。このような区分は明らかに広告主には魅力的であるため、コンテンツの観点からだけでなく、収益化においても、彼らのほとんどが、ローカルの力に納得しているようなのだ。

AOLはこの市場の主要な信奉者の一つで、かなり重点を置いているグループであるにもかかわらず、Patchネットワークがまだ上昇しなければならないという事実に引きとめられてはいないようだ。The Huffington Post Media Groupは、最近、ローカル問題を論ずることに焦点を合わせているオンラインプラットフォームLocalocracy買収しMiamiにHuffPoのローカル版をローンチした。

これはThe Guardianが、より実験的なやり方ではあるが、足を踏み込んできた部門でもある。私たちがレポートしたように、イギリスの新聞紙がN0ticeと呼ばれるプロジェクトをローンチした。私たちはそれを“ニュース、イベントの詳細、地元の特別なオファーを他のユーザーのために投稿するオンラインコミュニティ告知板”と説明した。それは、確実に前途有望に聞こえるし、もしうまくいけば地元の新聞に取って代わることさえあるかもしれない。

ある意味で、‘ローカル化’はTwitterが最新版の一部として導入したDiscover部門でやっていることだ。この機能のおかげで、Twitterユーザーは自分の周りの人が投稿したツイートやニュースをリアルタイムで発見することができる。Twitterのアプローチは、もう一つの主要なトレンド、ソーシャルニュースに頼るという大きな利点もある。人々はニュースをTwitterやFacebookのようなソーシャルプラットフォームからますます獲得している。これを超ローカルと組むことが、2012年に勝利するコンビネーションなのかもしれない。

データと実験

私たちが“データのビジュアル化”と言う時、あなたは質の悪いインフォグラフィックを思い浮かべるかもしれない。しかし、それだけのことではないのだ。私たちはそれが今年の主なトレンドの一つになると確信している。今日までに、Googleはgoogle.com/elections をローンチした。それは、アメリカの投票者にデータ豊富なグラフを使って大統領候補についてもっと多くを学ばせてくれるものだ。

この分野のプレイヤーはGoogleだけではない―例えば、Visual.lyのような会社は、この部門に完全に専念している。メディア機関自体が、世界中でオープンデータへ向かう動きの高まりと共に、ますます増加する自由に使えるデータ―WikiLeaksのケーブルはもちろん、公認コンテンツも―によって加速されているトレンドに気付き始めてきた。

もっと一般的に言うと、オンラインメディアは過去数か月にわたって多く実験してきたが、私たちはオンラインメディアが、有料コンテンツの壁を築くか壊すかすることや収益化の他の形を求めることによって、彼らのビジネスモデル周辺だけでなくコンテンツ自体でも2012年もそうすることを続けることを期待している。

これは良いことだ:ニュースウェブサイトは印刷された新聞紙のコピーであるべきではないし、メディアアプリは見せかけのPDFであるべきではない。これは、いくつかの主要なメディアブランドはすでに理解していることである。New York TimesとそのLabのように(私たちの最近の記事を参照)。ジャーナリスト自身もまた、Knight Foundationからの助成金とコンペによってサポートされているトレンド、Hacks/Hackersのような集まりのおかげでテックとの収束とニュースの未来を新たに考案している。

フィルター・バブル?

テクノロジーが私たちに与える一つの可能性は、自分で選んだフィードによってアクティブに、もしくはFlipboardPulseのようなアプリで受動的に、しかし常に私たち独自のテイストとアイデンティティにマッチして、情報をパーソナライズすることだ。

このトレンドは、長い読み物を含むキュレートされたコンテンツの素晴らしい住まいとなるタブレット、スマートフォン、eリーダーの高まる人気に後押しされて2012年も成長し続けそうである。

私たちの多くにとって、それはお気に入りのメディアブランドを持つこと以上のものだ―私たちは、ニュースの裏にある声にますます注意を払っているため、お気に入りのジャーナリストがいることも多い。例えば、それはMike Arringtonが自分のオリジナルブログを退かなければならなくなったほんの数週間後には、彼のニュースブログがTechCrunch読者のかなりの部分を引きつけたというのもうなずける。

同時に、他の人たちは、ニュースを短くするため(Summlyを思い浮かべよう)もしくはそれらを書くため(私たちの記事参照)にアルゴリズムに依存することを私たちに期待している。

問題?作家のEli Pariserは著書‘Filter Bubble’とその後のTED Talkの中で、私たちは自分たちが見逃していることを知りさえもしないことを見ていないというリスクにあることを指摘した。しかし、The Observerが言うように、たとえもし私たちがニュースを厳選しても、私たちは“読むまでは読みたいとも思わなかった話”を見逃すかもしれない。これは、2012年の私たちのニュースにとっての主な課題の一つであると言えるだろう。

オンラインメディアと同じくらい早く進歩している分野において、これらは2012年に私たちが観測することを期待するトレンドのほんの一部にすぎない。あなたは今年どんな個人的な予測をしているだろうか?コメント欄で教えてほしい。

ソース: 画像クレジット


この記事は、The Next Webに掲載された「What 2012 Holds for Online Media」を翻訳した内容です。

再び恐縮ですがこの記事、2012年の前半に書かれたものでした。とはいえ、どのトピックも現在進行形で進化を続けているものばかりでリアルタイムな記事として十分読めると思います。最初の「*業界のやり方」には思わず笑ってしまいましたが、日本のメディア業界もかつてない以上に真剣にメディアのオンライン化に取り組むべき時代になっているのは事実です。グローバル、ローカル、データと実験などどれも2012年というよりは今後時間をかけて発展していくことは間違いなさそうです。最後のフィルター・バブルに関しては個人的に非常に興味を持っていますが、ニュース・アグリゲーション、レコメンデーション共にまだまだ進化の余地がある分野だけに今後の発展に注目していきたいです。 — SEO Japan [G+]
Page Top

投稿ナビゲーション