必ず試しておきたい11種類のA/Bテスト

公開日:2013/02/17

最終更新日:2024/02/16

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SEO屋の私がいうのもなんですが、サイトのコンバージョンを最も劇的に改善する手法といえばLPO。LPOサービスを自ら始めた位に惚れ込んでいるウェブマーケティング手法ですが、名前や内容は知っていても意外とちゃんと実施したことがないサイトやウェブマーケッターが未だに多すぎることに嘆いている最近です。多変量テストや行動ターゲティングとはいわずとも、A/Bテスト位は定期的にやっていきましょうよ、、ということで、今回は米国カリスマウェブマーケッターのニール・パテル氏が自らの経験を元にA/Bテストで実施するべき項目を11まとめた面白くてためになる記事を。 — SEO Japan

既存のトラフィックからもっとお金を絞り取りたいのなら、A/Bテストの実施を開始する必要がある。少なくとも毎月10,000人のビジターがいるなら、毎月でないにしろふた月に一度は一つ新しいA/Bテストを実施することを検討すべきだ。

私のビジネスでは、通常、2週間ごとに一つのA/Bテストを実施する。そのテストの多くが失敗するが、大抵4回に1回は、最低でも20%はコンバージョン率を押し上げる勝者を見つける。

私が大成功することができている主な方法の1つは、他の企業から学ぶことだ。毎週、私を含む起業家のグループで、成功もしくは失敗したA/Bテストについて議論する。私たちはお互いにデータを共有し、それが新しく試すA/Bテストを思い付くのに役立つ。

ここでは、あなたが試してみるべき11種類のA/Bテストを紹介しよう:

テスト1: 広告内にFREEという言葉を加える

TreeHouseEric Siuは、毎週、広告購入に数千ドルをやりくりする。彼の主な獲得チャンネルの1つがリマーケティングだ。彼は数多くの異なる広告タイプをテストしたが、顧客獲得単価(CPA)がおよそ60ドルであることが分かった。広告の色や行動喚起やその他広告内のたくさんの要素を変えたが、CPAに大きな影響を与えるものはなかった。

そこで彼は、自分の広告内に“FREE”という言葉を入れてテストした。

そのたった一つの言葉が、CPAを60ドルから43ドルに下げる結果となったのだ。

テスト2: 説明動画を作る

私はいくつか説明動画を作ったことがあったが、それらはみんな間違って作られていた。コンバージョンを上げる手助けをする説明動画に必要な要素が何であるかを学ぶと、私はコンバージョンがすぐに上がるのを目にした。

CrazyEgg.com上のホームページのコピーと全く同じメッセージが入った動画を追加することによって、私たちはホームページのコンバージョンを64%上げることができたのだ。私がそこで学んだ大きな教訓は、人々はテキストを読むのが好きではない場合もあるが、製品やサービスを説明する短い動画に耳を傾けることには抵抗がないということだ。

テスト3: 登録ボタンを一緒にスクロールする

TreeHouseのライブラリページで、人々はコンテンツを読んでスクロールダウンしていたが、登録ボタンはクリックしていないということに彼らは気が付いた。そこでまず彼らは、登録ボタンをグレーからグリーンに変えることを試した。

色の変更はいくらかの影響を及ぼしたが、それは十分な大きさの影響ではなかった。そこで彼らは、Facebookがやっていることに似たコンセプトをテストした…メインのナビゲーションバーが読者と一緒にスクロールするのだ。そして、登録ボタンはナビゲーション内にあるため、人々がそのボタンに気付くようになるのだ。

このシンプルな変更がこのページのコンバージョンを138%上げた。

テスト4: フォームフィールドを削除する

NeilPatel.comでは、オンライントラフィックおよびオンライン収益を上げることに興味のある個人と企業からのリードを集める。私の登録フォームには以下の4つの項目があった:

  • 名前
  • Eメール
  • URL
  • 収入

私は、4つのフォームフィールドがあることがコンバージョン率に影響を与えるとは思っていなかった。なぜなら、それらに入力することにはそれほど時間がかからないからだ。しかし、収入を共有したくない人もいるかもしれないため、収入のフィールドを“どのようなご相談ですか”と尋ねるオープンフィールドに置き換えることがコンバージョンに影響を与えるかどうかを見るために簡単なテストを実施した。

そのテストは、私のコンバージョン率に影響を与えなかった。そこで私は、“収入”フィールドを削除して、3つのフィールドに絞った。

それがコンバージョン率を26%押し上げた。

テスト5: 2ページのチェックアウトプロセスを作る

私は、人々が通過しなければならないページロードとステップの数を減らすことがコンバージョンを上げるのに役立つと強く信じていた。そのため、Crazy Eggのチェックアウトプロセスはシンプルだった…最初に自分のプランを選択して、次のページでアカウントを作成して支払情報を入力するのだ。

Conversion Rate Expertsは、私に3ステップのチェックアウトプロセスをテストさせた。つまり、最初に自分のプランを選択し、アカウントを作成するページへと連れて行かれ、その後に支払情報を入力する別のページへと連れて行かれるのだ。フォームフィールドの合計数は2ステップのチェックアウトプロセスと同じだが、それを2つの異なるページに分けたのだ。

合計817のコンバージョンの後、私たちは勝者を手にした…この3ステップのチェックアウトプロセスが、10%のコンバージョン増加をもたらした。

テスト6: スクリーンショットの代わりに製品デモを見せる

大部分のソフトウェア会社では、登録前に人々に本物を試してもらうのではなく、アプリケーションのスクリーンショットを見せる傾向がある。

かつてQualarooは、ホームページ上で自分たちのアプリケーションのスクリーンショットを見せていたが、アンケートを通して、人々がこの製品が何をするか完全に理解していないことに気が付いた。そこで彼らは、ホームページ上に自分たちの製品を置いて、人々が実際にそれを試せるようにしたのだ。

ホームページ上に自分たちの製品のデモバージョンを埋め込むことによって、彼らはコンバージョン率を38%上げた。

テスト7: 無料トライアルVS.返金保証

私は、30日間の返金保証と事前にクレジットカード情報を入力する必要のある無料トライアルには違いがないと思っていた。なぜって?もしあなたが最初の30日間で製品に満足しなければ、それに対して請求されないからだ。

私は間違っていた!

30日間の返金保証と無料トライアルとテストしたところ、結果は大成功だった。

全ての返金保証のバッジを無料トライアルのバッジに置き換えることによって、さらには“30日間の無料トライアル”という言い回しをCrazy Wggウェブサイトの全てのページに配置することによって、登録数を116%増やすことができたのだ。

テスト8: トライアルの長さ

無料トライアルは長ければ長いほど良い、そうでしょう?私の共同創設者KISSmetricsで30日間の無料トライアルと14日間の無料トライアルをテストしたがるまで私はそう思っていた。

彼が30日間の無料トライアルに対して14日間の無料トライアルをテストした時には、フロントエンドのコンバージョンには違いがなかった。それぞれのトライアルで同じ人数の人がサインアップした。しかし、大きな違いは、30日のトライアルに対して、14日のトライアルでサインアップした人は製品の使用が102%増加したことだった。

トライアルの長さを減らすことが、人々にできるだけ早く私たちの製品を使わなければならないと感じさせるのだということがすぐに分かった。30日のトライアルでは、人々はたくさんの時間があると感じて、私たちがEメールリマインダーを送ってもそれを使うことを忘れてしまったのだ。

そして使用量が多いことが、収益を押し上げるのに役立った。より多くの顧客がKISSmetricsのパワーを体験したからだ。

テスト9: 時間ベースの特典

かつて私はQuickSprout Traffic Systemを197ドルで販売していた。インターネットマーケティングコースがあなたの受信箱に届けられ、デジタルマーケティングについてあなたが知っておくべき全てのことを教えるというものだ。

最初は何の特典も提供していなかったが、いくつか無料のものを含めることにした。主な特典は、動画コースと無料のソフトウェアプラグインだった。それら2つの特典は私のコンバージョン率を11%だけ押し上げた。

Michael Williamsは私に、時間ベースの特典のアイディアを与えてくれた。最初に登録した50人と、100人は他の人は手にできないものを獲得するというものだ。

最終的な結果は、後でではなく今すぐ登録することを促す時間ベースの特典による47%のコンバージョン率上昇だった。

テスト10: 無料オファーに価格を追加する

全ての人が今すぐに購入する準備が整っているわけではない。もっと学びたい、あなたやあなたの会社についてもっと知りたい、そしてあなたのことを信頼したら、あなたが何を売っていようと購入することを厭わないという人達もいる。

このため、あなたの製品やサービスを購入することに興味はあるが、まだ引き金を引く準備は整っていない人のEメールアドレスを集めることが重要だ。

私はQuick Sproutでは何も売っていないのだが、それでも新しいブログ記事を書いた時にお知らせできるようにEメールを集めている。かつて私は、あなたに何も提供せずにEメールアドレスをただ聞いていた。そこで私は、無料のeブックと30日のコースを提供することをテストしたが、コンバージョンはたった6%上がっただけだった。

しかし、私がサイドバーに300ドルの価値がある無料コースを提供しているように、その無料の情報に価格を追加したところ、コンバージョンが上がったのだ。

以前と同じ無料の情報に価格を設置することによって、Eメールオプトインを22%増やすことができた。

テスト11: ボタンの色

約4年前、私がカンファレンスで話をしていた時、パネリストの一人がGmailでA/Bテストを実施していた。彼は私に、どのようにして自分たちが50以上のブルー系の色をテストして最もコンバージョンの高い色を見つけたかについて話していた。あなたはたぶん自分のウェブサイトで50種類もの色をテストすることはできないかもしれないが、ボタンの色をいくつかテストすることはできる。

コンバージョンを上げるとは私が思ってもみなかったボタンの色の1つが赤だ。Performableがあるテストを実施した。ホームページ上の行動喚起ボタンを赤と緑を使ってテストしたのだ。

驚いたことに、赤がクリックスルー率で21%上回った。これは、ある特定の色がネガティブな意味を持つからと言って―通常あなたは赤をストップサインかエラーメッセージと結びつける―、その色をテストする価値がないと仮定することはできないということを示す。私も赤という色はテストする価値がないと思っていた。

テスト12: 人々にあなたに話しかけるように言う

リスト投稿にはボーナスがつきものだ。11種類のA/Bテストがあると言ったことは分かっているが、実際には12種類あった。

私の相棒Leoは、コーヒーショップで今までに目にしたことがないものを目にした。誰かが、自分のノートパソコンのカバーにこんなものを付けていたのだ:

彼が、このノートパソコンのメッセージによって何人がアプローチしてきたかをこの紳士に尋ねると、“3週間で数十人”と答えた。もしあなたが自分のところにやって来る人を増やしたいなら、自分がしていることを伝え、自分のところにやって来て話しかけるべきだと伝えるノートパソコンのカバーを購入しよう

私はまだこれを試していないが、ビジネスに新しい顧客を獲得する素晴らしい方法だと思うので、やってみるつもりだ。

結論

先に述べたように、私はたくさんのA/Bテストを実施して失敗してきた。上に紹介したテストが大きな成功を収めているからと言って、あなたが実行する全てのテストが成功するという意味ではない。それよりも、あなたはA/Bテストからたくさんのことを得ることができ、単にあなたはそれに時間とエネルギーを注ぐ必要があるということを示している。

あなたはこの他に成功もしくは散々な失敗をしたA/Bテストを実施したことがあるだろうか?もしあれば、コメント欄でそのテストと結果について説明してほしい。


この記事は、Quick Sproutに掲載された「11 Obvious A/B Tests You Should Try」を翻訳した内容です。

結論にもあるように、上記例がそのまま他のサイトに当てはまるというわけではありませんが、少なくともあなたのサービスやランディングページで今日からテストできる要素が大量にあることだけはわかってもらえたのではないでしょうか?Googleも無料のテストツールを提供していますし、自分でやるのが面倒な人には私の会社のLPOサービスもあります m(_ _)m 最先端のアドテクやメディア、ツールに躍らさられるを追いかけることも大事ですが、日常的にテストする習慣をつけ、実施するマーケティングの効果改善をきちんと行っていけば、あなたのウェブサイトも少しずつ成功に向けて進んでいくこと間違いなし。 — SEO Japan [G+]

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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