ソーシャルメディア史上に残る歴代炎上事件ワースト10

新年早々、”ステマ”がバズワード?になりつつある日本のネット業界ですが、日本でもそろそろ本格化していきそうなソーシャルメディアマーケティング。今回はインターネットの歴史にその名を残す、世界的な企業がらみの大炎上事件を10ピックアップして紹介します。ソーシャルメディアマーケティングにある種のリスクは常につきものではありますが、過去の失敗に学んで同じ過ちを繰り返さないようにしたい。 — SEO Japan


これはトップ10リストでもカウントダウンでもない。ソーシャルメディアPRの悪夢ほどに有害なものを格付けしようとすることはできないのだ。なぜなら、それぞれの大失敗が他と同じくらいに相当ひどい有様で、どちらにしてもそのダメージは、経営側がイメージを是正するためのキャンペーンを思いつくまで続くだからだ。

インターネットに関して1つ言うと、悪いFacebook写真に似ている。遅かれ早かれ、あなたのインターネットアクティビティがあなたを悩ませに戻ってくるだろう。だから、このリストを単なるカウントダウンと思わないことだ。これをビジネスでしてはいけないことのチェックリストとして考えるのだ。

1. タコベルとネズミ-2007年2月

従業員の間のちょっとした笑いとして始まったことが、ニューヨーク中のタコベルとKFCの閉鎖と、今となってはタコスに何が入っていたのか疑問に感じている民衆の激しい怒りを引き起こした。それは、グリニッジ・ヴィレッジが発端だった。匿名の内部情報を得たテレビクルーは、タコベル&KFCのフランチャイズ店に到着し、カメラを準備した。

彼らが何を撮ろうとしていたのかって?タコスに並ぶ列?その月の優秀社員に関する特集?タコベルにとっては残念なことに、それらのどれでもないのだ。この特別なライブ映像のゲストは、人間でも従業員でもなかった。少なくとも給料をもらっている従業員ではない。1匹のネズミでさえも最悪だろうに、それは単に間違って迷い込んだ1匹のネズミではなかった。その日、テレビクルーはレストランのフロア中をちょこちょこと走り、人が座って食べるテーブルの上を登り、もっと最悪なことに食事が準備される調理場にいる大量のネズミの映像をとらえたのだ。

そして、それは生放送された。

そこら中のタコベルとKFCが、多くの衛生規範に違反していて、KFCとタコベルを所有する親会社のYum Brandsはそれらのレストランを清潔にしなければ永久に閉鎖するように命令を受けた。これが、2006年に何人かが病気になった大腸菌のスキャンダルに追い打ちをかけた。Yum Brandsの株価は暴落し、あれから数年が経った今でもタコベルはまだ回復途中にある。

2. Whole Foodsのブログ-2007年7月

Whole Foodsは、オーガニックおよび自然食品業界の一種のSafewayとして全米中に知られている。彼らは、環境保護運動をサポートしたり、客にリサイクルバックやエコバックを提供したり、健康的な生活のサポーターとして自分達を宣伝することに喜んで取り組んできた。しかし、他の主要な食品会社やプロバイダーと同じように、健康的生活と有機農業の分野にも競争相手はいる。そのため、この会社のチーフは、消費者活動と生産性を上げるために素晴らしいアイディアを思いついた:“rahodeb”という名のインターネットアイデンティティを装い、フォーラムをうろつき、自分の主な競合相手の掲示板を見て、彼らの製品の悪い(つまり、嘘の)レビューを投稿したのだ。

あなたがまだ両親と一緒に住んでいる野心のない子どもで、自分のEbayオークションであなたに勝ち続けている男を攻撃しても失うものが何もない時にはそれは素晴らしい考えだろう。しかし、あなたが数百万ドルの企業のCEOである時、それは素晴らしいことではなく、連邦取引委員会に告訴されることなのだ。

Mackeyは、この“rahodeb”作戦を1999年ごろからやっていたことが判明した。食品ブログやいくつかの企業の評価にしばしば登場しており、政府はその過程で眉をひそめていた。なぜなら、“rahodeb”はたくさんの悪口を言うが、Whole Foodsについては一言も触れていなかったからだ。“rahodeb”がWhole Foodsによる競合相手Wild Oatsの買収についてベールに包まれた予測をして、それが1カ月後に本当に実現した時に疑いの目が向けられた。Mackayは2009年にチェアマンを辞任した。

だからもしあなたが、オーガニックや健康的生活のために適切なものを探そうとしてレビュー掲示板をうろついていて、“rahodeb”という名前を見かけたなら、健康的生活には明確な意識と純粋なビジネス倫理が必要とされるということを自覚することだ。

3. Belkinの“ポジティブな”レビュー-2009年1月

Alan Parsaは、シカゴにあるコロンビア大学でドキュメンタリー映画製作の勉強をしていた。いまどきの普通の大学生と同じように、彼にはもう少しお小遣いが必要だった。彼は、手っ取り早く数ドルを手にするためにAmazon.comのMechanical Turkに出向いた。出来そうな仕事へのリンクをクリックした彼は驚いた:Belkinの製品に5/5のポジティブなレビューを書けば、お金がもらえるという広告があったのだ。これをしてお金をもらうのは正しいことではないかもしれないと警鐘を鳴らす彼の内なるホイッスルによって、Parsaは自尊心のあるインターネット人間なら誰でもすることをした:そう、そのことをブログに書いたのだ。

たったの数時間で、その話はインターネット中に広まった。Belkinは、個人的なコメントに応じるのがとても遅かった。それが、Belkinにとっては、嫌悪のワゴンが勢いを増す時間を十分に与えることになった。Belkinの社長、Mike Reynosoが謝罪を投稿した時には、ダメージはかなり酷い所まで進んでいて、すでにニューヨーク・タイムズがこの話しをつかんでいた。人々はすぐにBelkinの製品をボイコットした。インターネット機器を生産する市場に携わっている時、あなたが最も怒らせたくない相手はブロガーではないだろうか?

4. ドミノの堕落-2009年4月

自分には仕事がある。私達はみなそのことを考える。カウンター越しの嫌な客に出すバーガーに唾を吐くこと。単なるいたずらで通常のコーラではなくダイエットコーラを入れること。もしあなたがファーストフードの仕事をしていて、ついてない日を過ごしていたら、通常はクビになるようないたずらをすることを考えたことがあるだろう。でも、あなたは、実際に行動に起こすようなバカは絶対にしない。たとえもししたとしても、それを映像に撮ってYouTubeに載せるほどあなたはバカではない。

ノースカロライナにあるドミノピザで働くKristy Lynn Hammonds (31) とMichael Anthony Setzer (32) は、明らかにその覚書を手にしていなかった。ある夜遅く、恐らく彼らは正気じゃなかったのだろう。大胆な2人は自分達が調理場に手を突っ込んでいるところ、鼻にチーズを入れているところ、自分達のお尻で肉を振っているところ、そして、店の裏にある材料を使って子どもじみた数々のバカな行動をしている自分達をテープに収めたのだ。数日で100万人を超える視聴者を獲得したいたずらビデオは、ドミノピザの酷い管理とビジネス倫理の噂を広める結果となった。もちろん、このドミノの社員は解雇され、重罪が科せられた。

5. 私のカウチにComcastの技術者がいる-2006年6月

Brian FinkelsteinはComcastのモデムに技術的な助けが必要だったため、ケーブル会社に電話をして人を送るように頼んだ。しばらくして技術者が到着した…そして、即座にFinkelsteinのカウチで眠ってしまった。彼は遅くまで遊んでいたのかもしれないし、夜間学校でくたくたに疲れていたのかもしれない。しかし、彼は自分の仕事をせずに、そこに自分が送られたそもそもの問題に従事するよりも十分な睡眠の方が大切だと考えたのだ。

モデムがまだ動いていなかったことやそれがひとりでに直ることがないであろうことにイライラしたFrinkelsteinは、ビデオカメラを取り出して寝ている技術者を録画した。丁寧に編集されたフィルムはD.C.在住のEelsによる“I Need Some Sleep”という動画となり、あなたの想像通り、YouTubeにアップされた。この58歳の技術者は解雇されるには少し遅すぎた。人々はすでに、Comcastの貧しいカスタマーサービスと質の低い技術に関するコメントをするためにゾロゾロと出てきていた。明らかに夢見心地の技術者が文句の最前線だったが、これはComcastの大衆イメージ全体がついに転げ落ちるきっかけの1つにすぎなかった。

6. “Dell Lies; Dell Sucks”-2005年6月

あなたは、ビジネスを経営する上で最初のルールは顧客を満足させ続けることだと考えるだろう。特に、誰かが悪いレビューを長く大きな声でキャッチーなタイトルを付けて書く場合、その客は世界中がそれを聞いているということを確信している。Dellは、 “Dude, you’re getting’ a Dell”で有名になった男がマリファナ中毒だったという困惑からすでに大きな悪影響を被っていたが、追い打ちをかけるように、Jeff Jarvisという客が“Dell Lies; Dell Sucks”を投稿した。“欠陥品”や“サービスは嘘”というような言葉が入ったJarvisのブログは、自分も欠陥製品や決して立派とは言えないカスタマーサービスの被害者だと感じていた他の多くの人達によって読まれ、Jarvisのブログに対する高まるインターネット支持がDellをズタボロにした。

このブログを読まなかったのは誰か?Dellで働く全員だ。

ここで学んだ教訓:自分の製品について客が何と言っているか、自分がインターネットの抗議の嵐の中にいることに気が付く前に、フォローアップすることだ。それに気付きさえもしないなんてもってのほか。

7. ジョンソンと赤十字社-2007年8月

あなたは、ジョンソン&ジョンソンの名前を聞くと、目を痛める成分が入っていないシャンプーか“ファミリー・カンパニー”のキャッチフレーズを思い浮かべる。さわやかな香りの赤ちゃんや、すべすべな手触りの食器洗い洗剤を思い浮かべる。赤十字社を思い浮かべる。ハリケーンカトリーナの時のルイジアナでの救済と応急処置を思い浮かべる。では、なぜこれら2つの優しく努力家の企業がお互いに対抗しなければならないのか?ジョンソン&ジョンソンにとっては、この2つの企業が共通して持っているものが問題だったのだ:象徴的な赤の十字である。

話はこうだ:ファミリー企業のジョンソン&ジョンソン(J&J)は、2007年8月、応急処置用品やその他さまざまな製品に表示される赤十字の著作権使用の訴訟を起こした。J&Jは、それらが自分達の応急処置用品のラインと競合すると主張したのだ。このファミリー企業は、十字のエンブレムが付いた全ての用品を使えなくして、アメリカ赤十字社に対してはこの訴訟にかかった裁判費用と失ったお金を取り戻すために懲罰的損害賠償金を支払わせたかったのだ。異議を唱えられた赤十字社は、災害に対する迅速さを宣伝するために応急処置用品メーカーの資格を持っていた。J&Jは、“連邦法規違反”というような言葉を振り回し、営利の赤十字社が歴史的に合意されたイメージの使用の範囲の外に出たという主張を続けた。

いわゆる“ファミリー企業”が、世界で最もよく知られている慈善的人道的な会社の1つを訴えようとしているという事実はもちろんだが、J&Jの訴訟を決定的なものにした暴露された事実がいくつかあるのだ。まず、アメリカ赤十字社は1881年5月に創立されたが、ジョンソン&ジョンソンは1887年までは十字のイメージを使い始めていなかった。次に、アメリカ赤十字社の創設者、Clara Bartonは、1895年に、化学製品、外科用製品、薬剤製品のトレードマークとして赤十字を会社が使用することを認めたJ&Jとの取引にサインしていたのだ。

2008年5月14日、裁判官はジョンソン&ジョンソンに不利な判決を下した。同じ年の6月には、両企業は共にトレードマークである赤十字のイメージを使うことができることに合意し、全ての人が何もなかったかのように振る舞っている。まるで、あれは悪いドンチャン騒ぎだったかのように。

8. ユナイテッド航空のギター取り扱い-2009年7月

あなたは、航空業界を哀れに思いそうになる。2001年9月11日以降、国中の空港が、セキュリティ手順と旅行手続きに大きな混乱をきたした。多くの人は、自分達のプライバシーが侵されていると感じている。航空業界は財政的に苦しみ、主要な航空会社のいくつかは倒産に追い込まれた。あなたは、彼らに同情しそうになる。それも、航空会社が輸送中のあなたの大切なものを壊すまでの話だ。そう、あなたのギターである。

手荷物の取り扱いはいい加減なことで有名だが、カナダ出身のカントリーシンガーのDave Carrollが、それに詩的な資質を加えた。2008年、Carrollはシカゴのオヘア空港からユナイテッド航空に乗っていた。彼とそのバンド、Sons of Maxwellのメンバーは、荷物係が自分達のギターを滑走路で投げているところを目撃した。Carrollが所有する3500ドルのテイラーは、演奏ができないほどに酷い損傷を受けた。

Carrollは、損傷の責任をユナイテッド航空に負わせようと1年近く戦った。それがうまくいかなかった時、彼はYouTubeという手段をとり、航空会社での災難を詳しく述べた歌を書いて音楽ビデオを作ったのだ。900万人が視聴すると、ユナイテッド航空は被害対策に乗り出し、Twitterを介して謝罪してCarrollのギターを買い替えることを申し出た。このカナダ人は、ギターの代わりに、そのお金をThelonious Monk Jazz Instituteに寄付することを求めた。ユナイテッドは合計3000ドルを出したが、このことが手荷物係があなたの大切な物を扱う方法に影響を与えたのかどうかについては何の言葉もないままだ。

9. クライスラーのTwitter騒動-2011年3月

“デトロイトは自動車の都として知られているのに、まだここにいる誰もがXXX(不適切な表現)運転の仕方を知らないのは皮肉的だと思う。”

これは午後のラッシュアワーの交通渋滞に便乗して誰かが投稿したものではない。信じられないかもしれないが、このツイートはミシガン州デトロイトにあるクライスラーグループで働く人がつぶやいたものだ。ここであなたは、どんな人でも自分のTwitterログで大っぴらに愚痴ることが許されるべきだと嘆き始めるかもしれない。言論の自由、個人的表現、その全てが当てはまる。問題は、ブランドと関係のない不適切なツイートがクライスラー社のTwitterフィードに記載されたことだ。

しまった…

この状況の皮肉さは、これをツイートした人が、クライスラーのソーシャルメディアに必要な物―例えば既存のソーシャルメディアネットワークを介して新しいオーディエンスに手を伸ばすこと―を提供していた会社、New Media Strategies(NMS)に雇われていたことだ。クライスラーは、そのような言動は許さないことを述べた声明を直ちに発表した。この人物は解雇され、不適切なツイートは削除され、クライスラーはNMSとの取引を中断した。

10. Asusのギリギリの変更-2009年7月

製品の噂を巻き起こすために、コンピューター製造会社のAsusは、コンテストを開催することにした。このコンテストでは、ランダムに選ばれたブロガーがAsus製品一式を与えられ、レビューをブログに書くことになっていた。フォロワーは、自分が一番いいと思うブロガーに投票するように促され、勝者は与えられたAsus製品をそのまま所有することができるのだ。コンテストはスムーズに進み、ファンは勝者に投票をした。一番人気は、Gavyn Brittonだった。

何らかの理由で、Asusはそれを認可しなかった。そして、人気投票を含まない新しい投票による新しい勝者を公表し、コンテストの終わりになってルールを変える決定を知的かつ外交的に発表した。

1週間以内に、Asusには、このイベントの変化に対する苦情と当然とも言える怒りが押し寄せた。コンテストに参加した多くの人が安い娼婦のように使われたと感じた。彼らは、システムを操作している台湾の会社と自分の利益のために投票した人を糾弾した。この話しは大きな注目を集めたが、Asusは自分達が悪いことをしていることをしぶしぶ認めた。彼らは大衆を欺くつもりはなかったと主張した。状況を効果的に修正するためにPR部門がしたことはほとんどなく、このコンピューター会社の評価は今も傷ついている。

さて、ここで言えることは、あなたがコンテストのガイドラインを書く時には、最後の最後に撤回しようとせずに書かれたことをやり通す、ということだ。


この記事は、datadialに掲載された「datadial」を翻訳した内容です。

モラルのない社員からサクラによる競合批判、顧客のことを考えないカスタマーサービス、企業ブランドと異なる搾取行為、軽率なツイート、そしてステマ。。。どれも日本でも同じような炎上事件が過去にあったことが見事に思い浮かぶのはある意味納得というか驚きというか。内容に差はあれど、どれもユーザーの感情・期待を裏切る種類の行為を企業がした結果であることは共通していますね。

日本でもステマが良くも悪くも(というか悪くだけですか)注目を集めている最近ですが、ユーザーを裏切る・騙すような手法だけは避けた方が確実といえるかもしれません。そもそもネット以前のテレビや雑誌メディア時代から日本は純粋な報道と広告の境界線が限りなくなかったと思いますし、日本ではジャーナリズムに対する責任意識が情報発信側も少し薄い気もしますが。例えば昔からある雑誌の「記事広告」1つとっても、一応お約束的に記事が広告である一言は書いてあるのですが、普通に読んでいれば絶対気付かない場所にさり気なくおかれていたり。テレビにしても、明らかに特定の企業や商品を宣伝しているとしか思えない(けど実際にそうかは分からない)番組は数多くありますよね。もちろん食べログのステマ問題は非難されてしかるべきことですが、既存のマスメディアの皆さんが「だからネットは信頼できない!」と鬼の首でも取ったようにネットを批判している姿を見ると阿藤快じゃないですけど「なんだかなぁ」といいたくなってしまう私です。

最後は話が脱線してステマ問題(で騒ぐマスメディア)の感想になってしまいましたが 汗 、この記事がソーシャルメディアマーケティングへのチャレンジを削ぐような結果にならないことを祈っています。。。繰り返しになりますが本質を守りつつ(ユーザーを騙さない・裏切らない)勇気を持ってチャレンジしていくしかないとは思いますが、仮に失敗した場合でもうろたえることなく、きちんとオープンに対応できるような覚悟と理念を持ってネットマーケティング、ソーシャルメディアマーケティングに取り組んでいきたいものですね。 — SEO Japan

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