ユーザーを喜ばせることによって生まれるリスクと報酬

最終更新日:2024/02/17

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一瞬の話題で終わるだけでなくいかにユーザーに喜んで使い続けてもらえる製品サービスを作れるかどうかはスタートアップの生命線。今回はInstigator Blogからそのユーザーを喜ばせることに関する報酬、そしてリスクに関するお話を。報酬はともかく、リスクなんてあったの?と気になる方は是非。 — SEO Japan


ユーザーを喜ばせることはものすごく難しい。ほとんどのスタートアップはやってみようともしない。その結果がつまらない(時には効果的で便利ではあるが)ウェブアプリケーションだ。頑張りすぎて、自分達のアプリケーションに本当に価値のあるものを追加せずに派手でファンキーなものを装備しすぎてしまうスタートアップもある。彼らは、努力によって評価Aを獲得するかもしれないが、“衝撃と畏怖”キャンペーンを介してユーザーをハッピーな気分にし続けることはない。

あなたがユーザーを喜ばせることができる時、それは魔法なのだ。 彼らはあなたを愛し、あなたは彼らを愛し、鳥が美しい音楽をさえずり、雲は文字通り空にある・・・

その見返りは計り知れない。忠実で過激なファン達は、あなたがどんなに素晴らしいか、あなたのウェブアプリケーションがどんなに価値があるか、そしてあなたのスタートアップがどう成功していくか、臆面もなくツイートする。なんて素晴らしいことか。

喜びに関して面白い点は、それが一定である必要がないところだ。喜びの魔法の一部が驚きだ。そして期待もだ。

期待+驚き=喜び

だからあなたは、人々があなたのウェブアプリケーションを使う度にいつも“へえ!”という瞬間を生み出して彼らを喜ばせる必要はないのだ。体験全体が喜ばしいことであるべきで、“くそ、間違いない”と満足させるのと“神よ、なんと驚くべきことか!”の間に違いはない。私達はここでは後者について話している・・・

ソーシャルブックマークのDiggはかつて多くの人を喜ばせていた。その中には私も含まれる。私は、このブログが数カ月以内にフロントページに3,4回ヒットした当時、Diggがかなり好きだった。正気の沙汰ではなかった。トラフィックの上昇は非常に大きく、サーバーはクラッシュした。その上昇は最大でも2日間続き、じっくりと読んでいる人は少なかったが、それでも素晴らしかった。言葉の本当の意味における喜び(価値もあった。なぜなら、たくさんの人が存在し、狂ったようにリンクし、SEOを改善したりしていたからだ)。Diggは喜びだったのだ。

しかし、それは止まった。事態が変わったのだ。彼らの話は巧みに語られ面白いものであるが、なぜ今の時点であるのかは問題ではない。Sarah Lacyが彼女の記事Diggを暴くの中でこの話しについて詳しく話すことに成功している。それは、タイトルが暗示するほどは重苦しいものではない(さらに、私達が思っていることのようにアンチDiggではない)。Diggにいる人達は驚くようなことをいくつかしたし、彼らがこれからもそれを続けることは確かだと思う。しかし、彼らが失敗をした領域の1つが喜びにあった。彼らは喜ばせることをやめてしまったのだ。

そして、喜びに関しては言えば、それが最大のリスクの1つなのだ。もしあなたがものすごい量の喜びを提供する方法を見つけようとするのなら、その喜びを奪い去ることについて用心することだ。それを少しだけ変えることさえもだ。あなたの製品を変える理由は論理的なことかもしれないが、それが喜びを変える結果になるのなら、大きなリスクだ。人々は移り気である。それに対する責任は(ある程度は)インターネットにある。私達はめちゃくちゃに早く動き、ほんのちょっとの間に勝者は敗者へと変わり、強力な群衆心理と共に移動する。そして、あなたの製品は喜びからがっかりするものへと変わる。

そこから回復するのは難しい。方程式に二つ目のリスク―自分の誇大広告を信じること―を追加するのだ。それは、スタートアップの死因の単独第1位にだってなる。あなたが喜びを生み出せば生み出すほど、あなたが作る誇大広告も多くなる。あなたが誇大広告を作れば作るほど、あなたの頭はでかくなる。あなたの頭がでかくなりすぎると、すぐにあなたは理不尽で危なっかしい仮定と決断をし始める。それはあなたの製品の質と同様にあなたのスタートアップの全体の認知力にも影響を与える可能性があるのだ。そして、最終的には、ユーザーと顧客の喜びにも影響を及ぼすのだ。

ユーザーを喜ばせること、もしくは少なくともそうしようとすることにあなたが反論できるケースはとても少ない。しかし、全く同じように注意をするのだ・・・


この記事は、Instigator Blogに掲載された「The Risks and Rewards of Delighting Users (or Attempting To)」を翻訳した内容です。

若干、後半の展開がきちんと落とし込まれていない気もしますが、ここにあるようにユーザーに喜んでもらい続ける製品サービスを提供し続ける、ということは本当に難しいことですよね。特に常に進化し続けるネットの世界においては。一瞬の驚きを提供するだけで消え去ったサービスはともかく、一時的には圧倒的に人気があったにも関わらず、気付いてみれば今は余り使われていないサービスなんてのも結構ありますよね。全てはバランスなのでしょうが、そのカジ取りが最も難しい部分でありセンスが一番問われる所なのでしょう。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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