ソーシャルメディア活用のフレームワーク構築 – ビジネスの未来を再考 Part 2

最終更新日:2024/03/25

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ブライアン・ソリスから企業のソーシャルメディア活用に関する第二弾の記事を。ソーシャルメディアを運用する際のフレームワークの種類等が語られており、企業のソーシャル担当者には興味深い内容になっています。 — SEO Japan

ビジネスの未来を見直すシリーズのパート 1では、ビジネスにおけるソーシャルメディアの現状を調査した。今回は、アルティメーターグループのJeremiah Owyang氏が発表した、「ソーシャルメディア・ストラテジストのキャリアパス」を見ていこうと思う。ソーシャルメディア・ストラテジスト、そして、分岐するキャリアパスに関する調査の一環として、Owyang氏は、ソーシャルの分野で名高い企業、そして、2011年の付随する戦略およびリソースに対するソーシャルフレームワークを精査した。一目見ただけで、結果は私の予想を越えていることが分かった。最も重要な点は、この結果には、さらにソーシャルを意識し、責任の重い次世代のビジネスの発生が反映されていることだ。

分割統治

ビジネスがソーシャルメディアを受け入れる仕組み、そして、最終的にビジネスが取り組みにリソースを振り分ける仕組みは、企業の推進派および文化の影響に直接関連する。Engage(エンゲージ)の後半はこの議論に割かれている。これは非常に重要な議論であり、今日、そして、今後、ビジネスが成長する上で役に立つだろう。これこそがニューメディアのインパクトであり、常に新しい影響を与えるだろう。ソーシャルメディアは、ニューメディアの進化、そして、企業および社会への影響における最新の章と言うことが出来るだろう。

このレポートの中で、Owyang氏は、現在、企業がソーシャルメディアをまとめている5つの方法を紹介している。

アルティメーターが調査を行った150社の企業のうち、41%がハブアンドスポークモデルを採用して、ソーシャルメディアを支援していた。このフレームワークは、機能横断型のチームおよび事業部を支えるガイドライン、管理、ベストプラクティス、そして、ポリシーを一元管理する。私が協力した企業のほとんどがハブアンドスポークモデルを採用していた。多くの場合、ハブは特別なユニットが対応している。通常、このユニットは、ソーシャルメディア委員会やアドバイザー委員会で構成されている。大抵、このチームはCMOまたはCEO、また場合によっては取締役副社長、そして、人事、法務、マーケティング、営業、カスタマーサービス等で構成されるメンバーに直接報告を行う。しかし、このような組織はニューメディアの採用サイクルにおいて、遅れを取っている。そして、これはソーシャルビジネスの進化の1つの段階でしかない点を強調しておこう。

さらに進化が進み、経験を豊富に積んだ組織は、ハブアンドスポークモデルがスケールアップした、アルティメーター曰く、「タンポポ」モデル(またはマルティプル・ハブアンドスポーク)を採用している。ソーシャルに対処するために構造化されているビジネスは18%に過ぎないが、このタイプの略図の流動化が進んでいる。中央化システムは、効率的なトップダウンのリーダーシップを実現し、さらに強調と指示に対するニーズを増幅している。2つのハブアンドスポークモデルを合わせると、調査に参加した組織の60%に当たり、ソーシャルビジネスの大多数を占めていることが分かる。

中央化は、対象の企業の大半において重要なテーマである。28.8%の企業はソーシャルメディアを1つの部門で管理している。企業広報と同様の部門が担当しているようだ。私は、マルティプル・ハブアンドスポークの原型とこの中央化のアプローチを組み合わせるようにしている。

アルティメーターは、組織の11%近くが未だにソーシャルメディアに対する構造化を行っていない点を発見した。反対に、ソーシャルは分散化されており、その結果、混乱とブランドの希薄化が発生する。

アルティメーターがインタビューを行った企業の中で、ホリスティック(全体)なメソッドでソーシャルメディアを運営していると答えたのはたった1.4%だった。

この点、そして、ソーシャルコンシューマーの様々な役割と高度なレベルを組み合わせて考えると、今後のビジネスのフレームワークは次のようになるだろう…

ブランドの方向性を決める重役の管理チームは中核を担う。しかし、現在、私達は重役の層と事業部の間のソーシャルの長所をもたらす集中型のハブを加えている。このモデルは、各部門の既存の管理および実行の役割に権限を与え、それぞれの固有の状況に応じる際に、ソーシャルの要素を導入し、一方で、関係者を導く上で必要なリソースおよび情報を中央に集めている。このハブは、企業の使命および目的を守り、ニューメディアにおけるブランドの品位を裏付ける役目を持つ。そして、この新しいリソースセンターは、ベストプラクティスを維持し、方針および管理を定め、新たなメソッドおよびガイダンスを導入し、そして、望む成果を達成するために必要なトレーニングおよび技術を提供する。

ボトムアップからトップダウンへ、アウトサイドインからインサイドアウトへ

企業は様々な形でニューメディアにアプローチしているが、確たる方程式は存在しない。しかし、「何が」よりも、「何をする必要があるのか」が重要視されている点は共通する。ソーシャルメディアは、関係および親近感の基礎として、新たな、あるいは長い間忘れられていた要素をもたらす。ここ数年、ビジネスおよびメディアの世界はプロセスの障害を敷いてしまったようだ。障害とは、ブランドと成功を決定づける人々との間のテクノロジーおよび自動的な仲介者のことである。ソーシャルメディアは、変革を支持するだけでなく、私たちのマーケットを代表する人々で構成されるコミュニティに対する使命、目的、そして、責任を再確認する機会を与えているのだ。

文化とリーダーシップ、そして、最終的には組織が変化を受け入れる仕組みがソーシャルメディアの採用の鍵を握っている。決して簡単なことではない。組織の規模が大きければ、それほど難易度は高まり、また、政治的な要素も組み込まれる。しかし、だからと言って尻ごみする必要はない。

外部に協力を委託する前に内部の協力を導入すればチャンスは広がる。これはモデルチェンジと再構築の違いでもある。

企業は、何が必要かを明確に把握するため、内部に目を向ける必要がある。そこから、明日のビジネスには人間味が必要である点、そして、ソーシャルメディアは、新しい時代の内部および外部の協力への足掛かりである点を学ぶことが出来る。導き、そして、応じる以外に選択肢はない。なぜなら、ソーシャルコンシューマーの登場により、ブランドと顧客との間の力関係が崩れるからだ。組織がしかるべくしてソーシャルメディアを採用している点を確かめるのは私たちの責任である。その経験と洞察力は、情報収集と交流の部門および会社全体の役割をまとめる組織図およびワークフローを策定する上で役に立つはずだ。


この記事は、Brian Solisに掲載された「Rethinking the Future of Business Part 2: Building the Framework」を翻訳した内容です。

フレームワークの図解は中々に興味深いですね。ハブアンドスポークモデルが中心ながら、それが進化したタンポポモデル(形から来ているのでしょうが素敵な名前ですね!)を実践している企業も増加中。従来型の中央管理の仕組みもまだまだ健在。現場現場で連携なく運営されているケースもあり。ソーシャルメディアの運用に限らず会社組織自体でも考えられる興味深いケーススタディですね。ソリスがパート1で提唱しているソーシャルメディアプログラムが浸透した企業は自然とタンポポ型にならざるえない気もしますが。後半で語っている「ソーシャルメディアは顧客コミュニティに対する使命、目的、そして、責任を再確認する機会を与えてくれる」という一文は心に染みました。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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