検索エンジンの劣悪なメトリクス(そして、それでも許せる理由)

Yahoo! Japanのサイトエクスプローラーが終了になり、残念がっているウェブマスターさんも多いと思います。かたや最近のGoogleはインデックスページ数や被リンク数の表示数に不具合が発生するなど信頼できない時期もありました。さらには数年前から「意味がない」とマット・カッツ自ら叫びながらもしぶとく重要指標として生きながらえているページランク。そんな不完全な情報提供に関する嘆きの記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

検索エンジンがウェブコミュニティに提供するスタンダードなSEOのメトリクスは(“メトリクス”と言う用語が適切かどうかは不明だが)、見るに堪えない状況である。今年の2月、私は以下のような見解を述べた:

「インデックスされたページのカウントと被リンクの本数、そして、サイトのパフォーマンスのレポートを利用する慣習は、「ランキングのレポートと」同じように終焉を迎えつつある。」

私の見解は現在実現しつつあるようだ。マット・マギー氏は、グーグルが先日直面しているインデックスの問題を「グーグルは故障したのか?規模を問わずサイトがインデックスの問題を確認」で取り上げている。これは私達が仕事で毎日直面する問題である。クライアントから、インデックスのレベルが過去2週に渡って急落している理由について見識とアドバイスを求められているからだ。以下に掲載する、BrightEdge(ブライト・エッジ)のクライアントのサイトに対するレポートのスクリーンショットがそのすべてを語っている:

brightedge-summary

ドメインをぼやかさせてもらった(申し訳なく思っているが、たとえ公にされている情報であっても、クライアントの情報を公開することは出来ない)。リストアップされているのは、クライアントと主要な3つの競合者のデータである。グーグルでのインデックスレベルは、グーグルインデックスのバグが原因で、追跡したサイトすべてで平均で38%下がっていた。

– 古き(最近までは)良き – ヤフー!サイト・エクスプローラー のリンクデータもまた大きく安定感を欠いている。過去数週間、データはバラバラな状態から完全に不安定な状態へと悪化した。上に記載したレポートのスナップショットには、これらのドメインに対する被リンクの本数が平均で64%減ったことが記されている。これは正確なデータではない。事実、クライアントはここ2週間で質の高いリンクを新たに多数獲得している。競合者も同じようにリンクを獲得しているはずだ。単純にヤフー!サイト・エクスプローラが嘘をついているのだろう(つまり、不正確なデータを提供しているのだが、それにしても大胆な嘘をついたものだ)。また、この点は現在ヤフー!サイト・エクスプローラを利用しているすべてのサイトに共通しているトレンドのようだ。

ヤフー!にも言い分があるのだろう。しかし、SEO業者はどうすればいいのだろうか?

求む、信用できるデータ

この件には幾つか問題がある。

  • 当然だが、SEO業者は信用できないデータに依存することは出来ない。
  • SEOのプロジェクトを実施している際は、これらのメトリクスを集め、基準のレポートを作成しなければならない。メトリクスのデータが不安定化したためにベンチマークの数字が完全に役に立たない場合、何が起こるだろうか?
  • 正確なインデックスのデータが必要な分析を実施するときは、実際には正確ではないデータを用いると苦境に立たされる可能性がある。

これはSEO業界のすべての業者が抱える問題と言えるだろう。グーグルのジョン・ミューラー氏は、サーチ・エンジン・ラウンドテーブルでインデックスのバグが修正されたと報告している。グーグルの検索品質およびスパムを担当するチームには優秀な人材が揃っている。私は彼らの取り組み、そして、ウェブへの貢献を高く買っている。確かに、この類の問題は日常茶飯事であり、以前発生していた(そして今後も発生するだろう)。しかし、説明責任と絶対的なデータの整合性が求められる業界においては(検索マーケティングの条件)、データは、単に必要なだけではなく、貴重な存在でもある。このような問題が発生すると、企業は時間および労力を大幅に費やすことになる。クライアントは検索においてすべて追跡可能だと思っている点を肝に銘じておいてもらいたい – たとえその期待は非現実的であってもだ

ヤフー!サイト・エクスプローラにおいては、バネッサ・フォックス氏によると、ヤフー!はサイト・エクスプローラのツールのメンテナンスを行い、改善するようだ。ヤフー!はスタンドアロン形式を維持し、ビングのウェブマスターツールから切り離している。

そして、忘れてはならないページランク(ツールバー)

私はツールバーのページランクには触れないつもりでいたが、失敗した。

ツールバーのページランクの価値がほとんどないことは誰もが知るところだ。しかし、SEOコミュニティの大半が神経質に「PR5のリンク」等に今でも固執している。今年のSMX アドバンストカンファレンスで、マット・カッツ氏が強迫観念に取りつかれたウェブマスターに対抗するため、グーグルが意図的にページランクのスコアを修正したと説明しても、聞く耳を持たないようだ。

しかし、あの小さな緑色のバーが今でもSEOの役に立つ点を証明することが出来る。特に大規模なサイトにとっては、「グレイバー」が発生する場所を見極め、そして、サイト上のページランクの流れをスポットチェックするために利用することが可能だ(必ずしも内部のページランクを反映するわけではないが、流れの指標にはなり得るだろう)。

先日、グーグルはページランクのスコアをアップデートした。これ自体は特別なことでも、注目に値することでもない(頻繁にアップデートしているため)。しかし、その他の検索エンジンのデータの問題と組み合わせて考えると、その他のメトリクスに切り替えざるを得ないと言う結論に私は達した。mozRankはページランクのスコアに依存していた手法にとって代わる可能性が高く、そして、このように考えているのは、私達だけではないようだ

SEOの運命は?幸せな場所を望む!

過去5年間において、今ほど特化型のSEOツールの成長に適した時期はない。そして、Blekko(ブレッコ)のような検索エンジンの成長株にとって(過去に例を見ないレベルで情報を開示した状態でローンチされた)、マーケットシェアを獲得する大きなチャンスである。この点に関しては別のエントリで説明する。

公正な立場を取るために言っておくが、現在、検索エンジンが提供しているツールセット(無料のもの)は質が高い。グーグル・ウェブマスター・ツールはツールスイートとして申し分なく、SEO業者なら必ず毎日使うべきツールである。ビングのウェブマスターコンソールは改善が必要だが、担当チームが今後もこのツールを向上させ、価値を高めてくれると私は信じている。マイクロソフトのSEO IIS ツールキットはコミュニティに価値のある貢献をしており(たとえ利用するためにはシルバーライトが必要であっても)、強固なSEO分析ツールも注目に値する。ヤフー!サイト・エクスプローラはリンクのデータ以外にも様々な情報を提供しており、そして、ヤフー!が保有するスラープは今でもウェブをクロールしている。

さらに、オープン・サイト・エクスプローラリンクスケイプSEM ラッシュ、そして、マジェスティック SEO等、他の企業の素晴らしいツールを自由に使える環境に私たちは恵まれている。

しかし、これらのツールを使ったとしても、検索エンジンの不規則なデータにはしばらくは辛抱しなければならないだろう。インデックスおよび被リンクのベーシックなメトリクスに頼ることは可能だ。そして、たとえ好きではなくても、ランキングをモニタリングすることも出来る。事実、ランキングを気にしないクライアントには出会ったことがない。それでも、トラフィックの質および主要なメトリクスの重要性を継続的に理解してもらえるように努力している。ランキングは心理的な引き金に近く、今でも重要である。

私はブレッコ等の成長株、そして、ビングの将来に期待している – 後者は成長株ではないが、本物であり、ポテンシャルが高い。そして、グーグルの主な競合者である。様々な方法で、ビングは検索を適切に行い、インターフェースも優れている。あの厄介なシルバーライトを回避してくれれば言うことはないのだが。

グーグルに関しては、検索においては彼らは今でもナンバーワンである。そして、SEOを可能にする要素の大半を今後も私たちはグーグルに頼ることになるだろう。彼らには信頼できるデータを提供してもらいたいだけだ。信頼できるデータは私を幸せな気分にする。これこそが何よりも重要なメトリクスなのだ。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Search Engine Metrics Are Horrible (And Why That’s Okay)」を翻訳した内容です。

ようするに、Google先生、正しいデータを公開してください!という内容でした。ウェブマスターツールなど素晴らしすぎるツールを無償提供してくれているのは、とってもありがたいのですが、SEOに関する情報は特に自社サイト以外の場合、なかなか正確な情報が取得しにくいのもまた現実ですよね。筆者がいうように取れるようにすることが本当に良いことなのかどうかは疑問ですが。。。当面は色々なツールを使いながら、適度の科学的分析、そしてカンと経験に頼ってSEOを実施していく日々が続きそうです。 — SEO Japan
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