デザイナー、技術者、経営者に送るSEOガイド

SEO BookからSEO Bookとは思えない極めてまっとうな記事を。デザイナー、技術者、経営者に送る基本的なSEOガイドを。SEOが終わったかどうかの議論が白熱している最近、改めて基本に立ち返ってみるにも良いのでは。私自身も改めて考えてみました。 — SEO Japan

あなた自身のサイトのSEOなら単純明快だ。少なくとも政治的観点からは。しかし、チームで取り組んでいるサイトにSEOを行うこととなると話しは別だ。

あなたは障壁にぶつかることになるだろう。しばしばこれらの障壁は、デザイナーやデベロッパー、コピーライターや経営者側によって打ち立てられる。SEOにとっては苛立たしいことだが、これが、あなたとは著しく異なるかもしれない議題や要求を持つ他の人々と一緒にサイトに取り組んでいく現実なのだ。

では、あなたはどうやってこれを舵取りするのか?他の人が変更を拒んだり、大っぴらにあなたを妨害しようとするかもしれない時、どうやって自分のSEOの目的を達成することができるのか?この記事では、クライアントサイトを扱っている時にSEOが直面する問題や、構想を探索し明確にするのに役立つ裏付けを概念的に見ていくつもりだ。

1. そもそもなぜ私達はSEOを行っているのか?

SEOは悩みの種だ。

それは複雑で、特にデザインのこととなると、妨げにもなる。画像が全てを語っているのに、なぜ見出しやたくさんのテキストが必要なのか?SEOは、決まったルールなどないに等しい任意で実施する分かりにくい技術であるように見えるし、クライアントはそんなことには恐らく気を払わない。

要は、SEOがうまく行われている場合、クライアントが将来そのサイトにもっとたくさんのお金をつぎ込むかもしれないということなのだ。誰だって成功を重ねることが好きだ。それはつまり、より多くのビジネス、そしてより多くの露出を意味する。インターネットにおいては、トラフィック=成功、トラフィック=お金、なのだ。どんなにうまく考えられたサイトであっても、見る人が少なければ恐らく失敗に終わるだろう。ビジターに関与しコンバートすることができないサイトが失敗するのと同じように。クライアントは今SEOが必要であるということを知らないかもしれないが、ローンチ後にはSEOについて質問をしてくると思って間違いない。

SEOがうまく行われていない場合には、そのサイトは、SEOがうまく行われている場合ほどは多くの人の目に留まることはないかもしれない。ほとんど見られることのない美しいデザインが何の役に立つというのか?ほとんど使われることのない素晴らしいコードが何の役に立つというのか?

SEOの価値命題は、サイトが見られるようにする手助けをすることだ。大部分の人はウェブで行き先を見つけるために検索エンジンを使用しており、それは強力なマーケティングチャンネルなのだ。検索エンジンが求めているものを配信しているサイトは、SEOに着手していないサイトよりもずっと多くのトラフィックを獲得する立場にある。もしあなたの競合相手がSEOに着手しているのであれば、あなたの仕事は競争上不利な立場に置かれる。彼らのサイトは、検索から来るビジターにより多く見られるだろう。クライアントが投資に対する大きな見返りを得ることで、彼らのウェブ代理店はさらに多くのビジネスを手にするに違いない。

だから私達はSEOを行うのだ。見られるために。

もちろん、他の方法でサイトを見せることもできる。口コミ、ソーシャルメディア、リンク、ブランドの認知度、オフライン広告。サイトにはSEOが必ず必要なわけではないが、安くトラフィックを獲得するという観点からは比較的に楽勝であることを考えると、余分な手間を費やすこともにそれによって得られる利点と比べれば取るに足りないことである。それは、メインストリートに面したお店と砂漠のど真ん中に位置するお店のどちらを選ぶかのようなものだ。作るのに費やす手間は同じでも、期待できる人の出入りの差は著しい。

2. SEOはデザインの要素

コピーライターが段落と見出しを挿入するスペースを要求するのと同じように、SEOだって独自のことをするスペースを要求する。

もしあなたがデザイナーなら、SEOの担当者から彼らの要望リストを手渡されることになるだろう。これらの要望が必ずしも、煩わしいと思われている広告文のためのスペースを残すこと以上に煩わしいものであるわけではない。

SEOがデザインと一体化する必要がある重要な側面は2つある。1つは、検索エンジンが読んで意味を導き出すことができるようなフォーマットで提供された機械が読めるテキストの必要性である。検索エンジンは、ほとんどの場合、画像ではなく言葉をベースに“考える”。たくさんの見出しおよび小見出しやユーザービリティとうまく適合するテクニックを含んだ広告文を考慮に入れたデザインにするのだ。

もう1つの重要な側面が、クローリングの能力だ。検索エンジンは、あなたのウェブサイトのソースコードをつかんでデータベースに放り投げる1つのコード、いわゆるスパイダーを送り込む。それはリンクを辿ってページからページへと飛び回る。もしそのページにリンクがなければ、もしくはクロールが可能なリンクがなければ、検索エンジンがそれを見ることはできない。サイトをクロールさせる簡単な方法は色々あるが、簡単な方法の1つが、サイト上の各ページとリンクしているサイトマップを使うことだ。同時に、自分のサイトナビゲーションがクロール可能なものになっていることを確かめることだ。それはつまり、スクリプトおよび実行ファイルによるリンクとは対照的な標準のハイパーリンクを使うということである。もし、スクリプトによるリンクを使わなければならない場合は、スクリプト形式ではないページ上か、テキストのボディ内の他のどこかでナビゲーションを反復することを試みるのだ。

ほとんどのサイトでは、デザインに関する問題は大体こんなものだ。手短に言えば、機械が読めるテキストと、スパイダーがページからページへ簡単にクロールできる手法を入れることである。

SEOは、ページ階層と構造的な問題を規定することも望むかもしれない。他のページよりも目立った地位を与えられたページがあるのだ。もちろん、これは、他の手段からサイトに来るビジターのナビゲーション配慮を踏まえて慎重に検討される必要がある。

3. 技術者のためのSEO

デザインと同じように、一体化の重要な領域は2つある。

1つはタグ付けだ。SEOはタイトルタグやいくつかのメタタグを特定したがるだろう。検索エンジンが関与する限り、それぞれのページがエントリーページになるため、これらのタグはサイト上の各ページごとにユニークである必要がある。検索ビジターが必ずしも最初にトップページに到着するとは限らないのだ。

タイトルタグは検索結果にクリックが可能なリンクとして表示されるため、価値のあるマーケティング機能を果たす。検索ビジターがどのリンクをクリックするか考える時、彼らは決断の材料にタイトルタグと抜粋を使う。

2つ目の側面は、URLだ。理想的には、URLは、数字やランダムな文字ではなく、記述的な言葉を含んでいるべきである。例えば、acme.com/widgets/red-widgets.htmは良いが、acme.com/w/12345678&tnr.phpはそうでもない。キーワードが多く登場すればするほど、検索結果ページで“目立つ”ようになり、それ故により多くのクリックを引き付けるようになるだろう。さらには、もしURLが不可解であるのと対照的に記述的であれば、検索エンジンが意味を確定するのも簡単になる。技術的な面について深く知りたいのなら、”デザイナーのためのSEO“を見よう。

データベースがユニークなコードを必要としている場合の1つの回避方法は、URLリライティングを使って、URLレベルで転換することだ。

4. SEOとはマーケティング戦略である

先に取り上げたようなオンページSEOの要求は、全体の半分にすぎない。

上位表示させるためには、外部サイトからのリンクが必要なのだ。それらのサイトの質が高ければ高いほど、あなたのページが上位表示されるチャンスは大きくなる。SEO担当者は、リンクの可能性を識別し、これらのリンクをサイト上の様々な内部ページに向けようとするだろう。

パンフレットスタイルの広告ページに質の高いリンクを獲得することは、ほとんど不可能に近いほど難しい。リンクは参照する価値のあるページに向けられるものだ。これは、サイト構想の間に検討される必要のある戦略的決定である。ウィキペディアを求めたりそうなりたいと思うサイトはごくわずかではあるのは言うまでもないが、サイトの主たる目的が参考情報の配信ではない商用サイトに参考情報を組み込む方法は色々ある。

例えば、ブログやニュースフィードを盛り込んだり、メールのニュースレターを発行したり、サイト内に参考情報のセクションを組み込んだり。このセクションがサイトに直接やって来たビジターによって閲覧されなくても問題ない。それは、デザインやその他商用で必要なものを台無しにすることなく情報豊富なコンテンツをたくさん手にする手段を提供してくれるのだ。サイト内の“ミニサイト”とでも考えればいい。

すべてのページがSEOの目的を持っている必要はない。サイト中にわたって総体的に組み込まれている方が理想的ではあるが、SEOは区分されていても大丈夫なのだ。

5. 経営者のための戦略要素

コンセプト、デザイン、開発がSEOを台無しにすることがある。

下手な統合が、見込みのあるトラフィックの損失という結果を招くことがある。サイトがSEO戦略を利用しない期間が長ければ長いほど、勝利を手にすることは難しくなる。リンク構築での幸先の良いスタートに反撃するのは難しいのだ。

あなたの狙いもしくはあなたのクライアントの狙いが、大部分のサイトオーナーと同じように、できるだけ多くの対象トラフィックを引き付けることであるなら、SEOの統合はデザインや開発、コピーやその他メディアと同じ位に真剣に受け止めるべきことだ。それは、サイトを構築するCMSの選択にも影響を与えるかもしれないし、あなたがどんなタイプの情報をどうやって配信するかに関する戦略的アプローチにも影響を与えるかもしれない。

後からSEOを追加することもできるが、これはSEOを行う方法としてはコストもかかるし効果も小さくなる。サイトのデザインをし直すことが、計画の段階から適切にデザインをするよりもコストがかかり、効果が小さくなるのと同じだ。SEOが計画の段階で統合されれば、比較的簡単である。

SEOを組み込む時期は、サイト構想の間である。SEOはテキスト発信戦略である。デザインと開発は、サイト構築に着手する方法に小さな変更を加える必要があるだろう。これをレストロぺクティブにするのは、不可能ではないが、より難しく、故によりコストがかかるのだ。

最後に: SEOのためのFlash回避策

既存の検索フレンドリーではないデザインを回避する方法はたくさんあるが、私は、まずは問題を避けることをアドバイスしたい。

Flashは、サイト内に埋め込む便利なツールではあるものの、サイト全体において避けるべきものである。Flashは、検索―さらにはウェブ全般―が主としてテキスト形式であるのに対して、グラフィック/アニメーション形式である。もしあなたがサイト全体をFlashを使って作れば、検索ビジターの観点からは、あなたは競合相手に負けることになるだろう。

1つの次善策は戦略的である。サイトを2つに分けるのだ。パンフレットサイトとしてFlashを使用し、テキストベースのハブサイトを作る。検索エンジンが理解できるテキストを提供する“印刷可能”なバージョンのサイトを含めることを検討しよう。Flashを回避する技術的および戦略的方法はあるものの、それらは体裁が悪くつまらないものであることが多い。

検索エンジンはほとんどのサイトの意味を理解することができるが、もしあなたが検索エンジンによる見返りを期待しているのであれば、出来る限り彼らの技術力と弱点に近づいて利用するとよいだろう。


この記事は、SEO Bookに掲載された「SEO for Designers, Developers & Managers」を翻訳した内容です。

一読してお分かりの通り、極めて基本的な内容なのですが、SEOが終わったかどうかを考える上でのヒントになるようなアドバイスも幾つかあったような。個人的には検索という行為がある限りSEOは手法は変化せよ残り続けると思います。「SEOが終わったか」の議論は面白いのですが、どちらかというと言葉遊びの要素も強い気もします。

ただ最近のコンテンツファームやパンダアップデートと関連して、コンテンツは検索エンジンのために作るべきかユーザーのために作るべきかという二次元論的な話がありますが、それはちょっと危険かなという感じもします。そもそもユーザーが検索するわけですし、検索ニーズがあるから検索エンジンがあってこれだけ使われているわけですし、ソーシャル全盛となれど、検索の主体が検索エンジンからソーシャルプラットフォームに移ったとしても、検索ユーザーを考えてサイトやコンテンツを作り込んでいく(とまでは言わなくて情報設計の中に取り込んでいく)検索マーケティング思考とそれを実行する技術としてのSEOはズバリ永遠に残る気はするんですけどね。

ま、SEOがこれまで様々な意味で悪用されてきたのも事実ですし、SEOという言葉の耐久性にそろそろ限界が来ている感もあります。実際、私もダークな手法に手を染めつつあった時期もありましたし、、、余り偉そうなことはいえないのですが、ついつい人の記事に乗っかって持論を展開してしまいました。たまには皆がこういうことを考えるにも良いことじゃないでしょうか m(_ _)m — SEO Japan

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