ソーシャルメディア関連の検索データから読み解ける現状

公開日:2011/07/05

最終更新日:2024/02/17

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検索の時代は終わった、これからはソーシャルだ!と言い切る人も実際いないかとは思いますが、過去10年のネットの進化が検索と共にあったとすれば今後10年、というか既に3年位立っているかもですが、ソーシャルと共にある、ということはできるような気はします。とはいえソーシャルメディアを使うユーザー層は広がっていても企業のマーケティング活用は検索マーケティングに比較するとまだまだ黎明期。今回はGoogleの検索データを元に、皆がソーシャルについて何を知ろうとしているのか紐解いてみたいと思います。 — SEO Japan

検索エンジン上で様々なソーシャルメディアに関する検索が行われているが、その大半が広告とマーケティングのニーズに集中していることは想像できる人が多いだろう。併せて300万を少し超える検索が毎月行われている。マーケティング/広告の検索トラフィックは、1000万に達する情報を求める検索と比べると見劣りしてしまう。確かに、情報を求める検索の一部は質問を投げかけるためだが、その大半は曖昧である。

このGoogleアドワーズを元にしたデータ分析は、企業がいまだにソーシャルメディアとは何かを理解し、整理しようとしている現状を示唆している。しかし、ユーザーの意図に注目すると、どの側面が企業ユーザーにとって重要なのかは一目瞭然である。以下の行動のカテゴリにおける意図を考えてもらいたい。

行動の見所

  • ソーシャルメディアに関するラーニング(学習)の検索が月間6万6000回行われている。クエリは24通りである。これは、入門書の読書に関するクエリではなく、講義に参加して学ぶためのクエリである。
  • How Toに関するクエリの検索は、月間で9万6000回行われている。クエリは19通りである。ガイド、アドバイス、ヒント、そして、ベストプラクティスを求めるクエリである。
  • ソーシャルメディアのおよびなぜを問う検索が月間6万7000回行われている。クエリは14通りである。消費者はとても率直で、答えるのが容易な質問を投げかけていた。
  • 消費者によるソーシャルメディアの定義を問う検索が毎月4万2000回行われている。
  • リサーチに関する検索は月間8万回行われている。クエリは22通りである。調査、レポート、そして、トレンドへの関心が高い。このような消費者は真面目にリサーチしていると言える。
  • ソーシャルメディアのポリシーガバナンスに関する検索が月間4万9000回行われている。クエリは16通りである。
  • リサーチのカテゴリの捕捉だが、スタティスティックス(統計)を見つけるための検索が月間3万9000回行われている。クエリは16通りである。
  • コミュニティのマネッジングおよびモニタリングの必要条件に関する検索が月間9万4000回行われている。クエリは22通りである。
  • ソーシャルメディアのストラテジーおよびプラニングに関する検索が月間14万8000回行われている。クエリは47通りである。
  • ソーシャルメディアのオプティマイジング(最適化)に関する検索が月間5万9000回行われている。クエリは14通りである。

この行動の多くは、企業ユーザーがソーシャルメディアのコンセプトをいまだに理解しきれていないことを示唆している。企業は、完全に理解するまでには至っておらず、また、様々な方法で学ぶための質問を投げかけることで、整理しようと試みている。

ROI (14万5000回の検索)とブランド(56万6000回の検索)の検索カテゴリに注目すると、2つの傾向が見えてくる。まず、ROIにはあまり関心が寄せられているわけではないが、大半の企業がソーシャルメディアが何かをまだ理解していないことが反映しているのだろう。

次に、ブランド関連の検索に関係する慎ましい数字は、この業界がいまだに成長している点を示唆している。以下のマーケットの分野と月間のブランド関連の検索を比較してみてもらいたい。

  1. ファミリーレストラン – 1億2700万回のブランド検索
  2. レストラン – 1200万回のブランド検索
  3. 日曜大工 – 20万8000回のブランド検索
  4. 自己出版 – 9万8000回のブランド検索
  5. SEO サービス – 8万2000回のブランド検索
  6. インタラクティブエージェンシー – 8万2000回のブランド検索

自己出版、SEO、そして、インタラクティブ・エージェンシーは、まだ若い業界であり、数百万ドル規模のブランド複合企業に独占されていなくても、特に驚くことではない。フェイスブックやツイッター等のメジャーなソーシャルプラットフォームは別として、大半の企業ユーザーは有名なソーシャルメディアサービスのプロバイダーの名を挙げることは出来ないだろう。要するに、コンテンツの面で企業と競合しなくてはならないのだ。

ブランドの認知度が低く、大量の学習志向のクエリが存在するため、このような検索者のニーズを満たす強固なコンテンツ戦略を策定し、情報を構築する機会が生まれている。行動の見所リストの各項目は、ソーシャルメディア入門のメニューの項目と言っても過言ではない。

ハイレベルのカテゴリ

次のハイレベルのカテゴリでの機会を狙っているなら、情報、コンテンツ、そして、タイプの領域でリサーチを始めることを私は勧める。 この3つの領域は動きが活発だが、それぞれの背景に照らして各カテゴリを時間を割いて精査し、それぞれのカテゴリに関連する固有の用語を詳しく調べていく必要がある。

Social Media High level categories

サブカテゴリ

以下のリストには、調査する価値のあるサブカテゴリが豊富に記載されている。上位のカテゴリには、マーケティング、広告、そして、PRが挙げられている – 想定の範囲内だ。

しかし、残りのサブカテゴリを慎重に見ていくと、教育の情報、具体的なコンテンツのタイプ、そして、業界特有のサービスに消費者がただならぬ関心を寄せていることが分かる。ここではコンテンツのランディングページを試す機会が溢れている。

Social media subcategories

細かく選ばれたカテゴリ

カテゴリごとにクエリを見ていくと、消費者が初めのソーシャルメディアのフレーズを修飾するために使う用語に一貫性があることに気づくだろう。この一貫性は、ウェブページの分類およびコピーの焦点を絞る役目を果たしている。以下のカテゴリには、多くの例が垣間見れる。

アドバタイジング – 67万9300 クエリ

アドバタイジングのカテゴリをさらに詳しく見てみると、予想通りの結果が見えてくる。ソーシャル メディアはこのカテゴリで最も多く用いられる2つの単語のフレーズである。しかし、メディアの部分が落とされた異なるバリエーションの用語もまた見られる:

  • ソーシャル アドバタイジング
  • ソーシャル ネットワーク アドバタイジング

この2つの用語の検索は毎月3万3000回行われている。

ブランド – 5万8000 クエリ

このカテゴリには4つのテーマが存在する:

  1. 企業ユーザーはブランドのソーシャルメディアニュースサイトを検索している。
  2. 企業ユーザーはブランドを検索しているものの、ブランドの名前は把握していない。ソーシャルメディアを使っているブランドソーシャルメディア ブランド等のクエリが用いられている。
  3. ユーザーは情報を求めて検索しており、ツイッターかグーグルを指定している。興味深いのは、ツイッターの方がグーグルよりも検索のトラフィックが5倍多い点である。
  4. 企業ユーザーは名前でソーシャルメディアの会社を検索しているものの、残念ながらブランドのカテゴリでは下位に甘んじている(検索の量)。

コミュニティ – 1万8200 クエリ

次にコミュニティに注目してみよう。消費者は、ほとんど同じ意味でグループフォーラムを使っているが、 若干コミュニティと言う用語を贔屓しているようだ。つまり、コミュニティに関するコンテンツのコピーを作成する際はグループフォーラムと言う用語を使うべきだと言っているようなものだ。

カンパニー – 5万8000 クエリ

このカテゴリでは、企業ユーザーは不特定のソーシャルメディアの会社を検索している。50%の確率で、検索者はcompanyの代わりfirm(企業)と言う用語を用いている。この事実を活用する手はある。

大半の企業は、広告コピーを作成する際、ブランド名を使って企業の名前に言及している – これは一般的な戦略である。この場合、この2つの用語を広告コピーに挿入する価値はありそうだ。social media firmsのキーワードフレーズの検索は毎月1万8000回行われているのだ。

コンサルタント – 11万7200 クエリ

企業ユーザーはソーシャルメディアの専門知識のニーズを満たすため、コンサルトを探している。ブランドや不特定の会社の検索と比べると、割合は2:1であった。このカテゴリで次に一般的だった用語は、コンサルタント、コンサルティングコンサルタンシーである。

しかし、消費者はコンサルタントを特定するため多数の用語を変わりに用いている。グル、コーチ、プロフェッショナル、アドバイザー、そして、メイバン(専門家)と言う用語でコンサルタントを表現している。

特に以下の2つの用語はよく用いられている:

  • エキスパート – 1万3000 クエリ
  • スペシャリスト – 6000 クエリ

コンテンツ – 43万5000 クエリ

コンテンツのカテゴリは、具体的な情報のニーズを反映する6つのサブカテゴリを持っている。トラフィックの多い順にカテゴリを上げていくと次のようになる:

  • コンテンツ、特に具体的なリクエストはなし: 11万1500 クエリ
  • コンテンツ-グラフィック: 11万 クエリ
  • コンテンツ-リサーチ: 8万1000 クエリ
  • コンテンツ-ブログ: 5万5000 クエリ
  • コンテンツ-スタティスティックス 4万0000 クエリ
  • コンテンツ-ビデオ: 2万3000 クエリ
  • コンテンツ-ブック: 1万2000 クエリ

多くの具体的ではないコンテンツのカテゴリは、具体的なコンテンツのリクエストの寄せ集めだが、それぞれが一つのカテゴリにするほどの量ではない。

例えば、ニュース、アーティクル(記事)、セオリー、ストーリー、クエッショネア(アンケート)、ミュージック、プレゼンテーション、そして、ヒストリー等のリクエストが存在する。

エデュケーション – 7万5800 クエリ

ソーシャルメディアのエデュケーション(学習/教育)に関しては、消費者は5、6個のクエリを使って意図を表現している。最も一般的な用語はトレーニングであり、クエリは2万1000個である。トレーニング以外の用語を挙げていく:

  • コース: 1万3200 クエリ
  • ワークショップ: 6500 クエリ
  • セミナー: 6000 クエリ
  • ウェビナー: 3200 クエリ
  • クラス: 2900 クエリ

ウェビナーでの爆発的な人気を考慮すると、他にもこの用語に関連するトラフィックが存在すると思いたくなるが、どうやら消費者はトレーニング、コース、そして、ワークショップ等、通常の教育に関する用語を使って意図を表現しているようだ。

ウェビナーのユーザーに伝えておきたいことがある。この検索の行為は、その他のソーシャルメディア以外のビジネスにも当てはまるだろう。

How To – 9万5800 クエリ

このカテゴリは、学習用の入門書を求める消費者の欲求を反映している。ソーシャルメディア 101等のフレーズ、ベストプラクティス、チェックリスト、そして、ラーン(学ぶ)等の用語が使われている。How Toの次に使われる回数が多かった用語を挙げていく:

  • How to: 4万7000 クエリ
  • ガイドライン/ガイド: 1万200 クエリ
  • Tips(アドバイス): 8800 クエリ

情報 – 1090万 クエリ

やはり、情報を求めるクエリの大半は曖昧である。消費者がソーシャルメディアの一部の局面に興味を示している以外、具体的な意図を絞り込むのは難しい。

例えば、ソーシャルウェブ、ソーシャルメディアを通してと言うキーワードのフレーズから、当該の消費者に関して何が見えてくるだろうか?あまり見えてこない。

しかし、コンテンツに対する優れたランディングページのチャンスを運んでくれる、情報を求めるクエリのサブカテゴリーが幾つかある。その一部を挙げていく:

  • クエッション: 6万7300 クエリ
  • ポリシー: 4万8600 クエリ
  • デフィニション(定義): 4万2500 クエリ

この点に関して、消費者は、ソーシャルメディアとは何、そして、なぜ、ソーシャルメディアと言う疑問を投げ、およびなぜを主に尋ねている。定義の検索は、クエッションのカテゴリにピッタリ当てはまり、また、「ソーシャルメディアって何」のランディングページの一部として定義を掲載するのは理に適っていると言える。

ポリシーの情報に対する検索は、情報だけではなく、戦略の面もある。エシックス(倫理)、ガバナンス、コンプライアンス、エチケット、そして、ルール・オブ・エンゲージメント(交流の規則)等の用語が検索文字列に並んでいる。繰り返すが、このカテゴリも良好なランディングページの機会をもたらす。このような用語をランディングページのタイトルやタグラインに組み込むことが出来るだろう。

例えば、「ソーシャルメディア ポリシー: 倫理、エチケット、ガバナンス、コンプライアンス、そして、交流の規則へのガイド」と言うタイトルが考えられる。このシンプルなタイトルおよびタグラインで、ポリシーのカテゴリのすべてのクエリを網羅することが出来るのだ。

ロケーション – 3万8600 クエリ

3万8600回/月の検索は多く思えるかもしれないが、実はそうでもない。街の名前を含む検索に注目すると、ニューヨークやシカゴのような大都市でも1ヵ月に数千クエリのみであり、街のサイズが小さくなると、トラフィックも大幅に減っていく。

シカゴで営業する業者なら、この2400/月クエリを重要視するだろうが、残念ながら、その他のシカゴの500社のソーシャルメディア業者もまた同じく重要視するはずだ。

マネージメント – 9万4100 クエリ

当然だが、このカテゴリの中心は、コミュニティのマネージメント(管理)である。このカテゴリで最も一般的な用語は、モニタリングで、その次に若干の差で続くのはマネージメントである。他にもコーディネーター、リレーションズ、そして、サポート等、コピーの本文に加えることが出来そうな用語もある。

マーケティング – 240万 クエリ

このカテゴリでは、すべてのキーワードの用語で用語マーケティングが現れている。240万のクエリの中には、多くの充実したサブカテゴリが存在するはずだと思うかもしれないが、そういうわけではない。マーケティングにおいてユーザーが求める広範にわたる様々な局面を描く用語が見られる。例えば、コンサルタント、エージェンシー、ブック、ソフトウェア、ストラテジー、エデュケーション、コンテンツ、そして、スタティスティックス(統計)だ。

しかし、マーケティングのカテゴリの用語は、サブカテゴリを作る上で十分な量には満たない。それでも一つだけ例外がある。それはソーシャル マーケティングと言う2つの単語で構成されるフレーズである – 検索トラフィックの25%を占めている。このフレーズはマーケッター達の心をとられているのだろう。

パブリックリレーションズ – 26万 クエリ

企業ユーザーがサービスを検索する際には、パブリックリレーションズよりもPRと言う用語を使って検索する傾向が見られる。その割合は1:3である。コミュニケーションと言う用語が、PRの類義語として1万3000回以上/月用いられており、リリースと言う用語は、例えば、ソーシャルメディア リリースに見られるように、約1万7000回/月登場する。

ここでは、ソーシャルメディアのPR業者として自分自身を位置付けているなら、ウェブページのコピーやPPC広告を策定する際は、この4つの用語を集中して用いる必要がある点を抑えておきたい。

クオリティ – 3万7600 クエリ

検索クエリで用いられている形容詞に注目すると必ず興味深い傾向が見られる。このカテゴリでは、クオリティ(質)の指標として形容詞が用いられている。消費者がクオリティ、または、バリューを検索で特定する際、専門用語に焦点を絞っている。このカテゴリも例外ではない。ユーザーは2つの用語のみを利用している。それはトップベストである。

  • トップ: 2万500 クエリ
  • ベスト: 1万7100 クエリ

注記: 形容詞は検索クエリの用語の7%に過ぎず、つまり稀であり、関連性の計算をする際により価値が高くなることがある。

SEO – 4万4400 クエリ

検索者はソーシャルメディアの最適化を行うサービスを探す際、2:1の比率でオプティマイゼーションSEOよりも多く使っている。同じ行動が数ヶ月前に投稿したSEO 検索行動モデルでも見られた。SEOは素晴らしい頭字語だが、頭字語を利用するときは、企業ユーザーがサービスを検索する上で、頭字語の利用を好んでいる点を確認する必要がある – このカテゴリには該当しない。

ソフトウェア – 15万6000 クエリ

ソフトウェアツールに対する検索は3つの特徴のあるカテゴリに分類される。

  • ソーシャルプラットフォームに対する検索(9万3800 クエリ)。
  • ソーシャルアプリに対する検索(4万3900 クエリ)。
  • ソーシャルレポーティングツールに対する検索(1万2800 クエリ)。

ソーシャルプラットフォームのソフトウェアに対する検索で最も多く用いられている用語は、ツールであり、その次にプラットフォーム、そして、ソリューションが続いている。「ツール」と言う用語は、ソフトウェアのカテゴリでは好まれている。

ソーシャルメディア アプリは、ソフトウェアのカテゴリで唯一の有望なサブカテゴリである。ユーザーは、ボタン、ウィジェット、そして、シェア(ボタン)を求めている。他にも用語はあるが、この3つの用語がカテゴリの大部分を示している。

レポーティングのカテゴリでは、アナリティクストラッキングが群を抜いて多い。レポーティングツールはニーズに応じて3つの異なる方法で手に入れることが出来るため、複雑な領域と言えるだろう。

例を挙げていく:

  1. レポーティングツールは、ライセンス供与可能なホワイトレーベルのソーシャルメディアプラットフォームの一部である。
  2. 企業は通常ウェブサイトにウェブ分析ツールをインストールしており、このツールを用いてソーシャルメディアキャンペーン追跡することを望む(コアメトリクスやウェブトレンズ等)
  3. ここ数年で、- ツイッターのような単一のプラットフォームに関するアクティビティを追跡する単発のツールが多数開発されている。

企業が持つレポーティングツールの多くの選択肢のバリエーションを考慮すると、このカテゴリでコンテンツを作成するなら、レポーティングツールの現状を理解してもらうためのホワイトペーパーのポテンシャルが高い。

ストラテジー – 16万9300 クエリ

ストラテジーのカテゴリは、ランディングページのチャンスが大きく、複数の面でコンテンツやサービスを作成することが可能である。企業ユーザーは明らかに最高のレベルでソーシャルメディアの戦略を探しており、タクティック(戦術)、キャンペーン、プログラム、そして、プレイブック(計画)等の用語を使い、多数の異なる言い方で表現している。このような検索は若干一般化している。

2番目のレベルはさらに焦点が絞られており、ソーシャルメディアキャンペーンのプラニングに集中している。3番目のレベルは、テンプレートを重要視している – ソーシャルメディアの戦略を策定するため、空所を埋めるアプローチを探している。

  • ストラテジー: 11万 クエリ
  • ストラテジック プラニング: 2万9300 クエリ
  • ストラテジー – テンプレート: 8900 クエリ

ソーシャルメディア戦略策定の「How To」のホワイトペーパーは、リンクベイトの良い機会をもたらすだろう。

タイプ – 35万7000 クエリ

タイプのカテゴリでは、企業ユーザーは業界、部門、組織、またはマーケットの分野のタイプでソーシャルメディアのサービスを探している。グリーンソーシャルメディア、ソーシャルメディア HR、オートモーティブ ソーシャルメディア、そして、ソーシャルメディア ノンプロフィット(非営利)等のフレーズで表現されている。この検索クエリで十分な量に達する用語は限られているが、貴重なロングテールの機会をもたらしている。

少なくとも6つのタイプで十分な量の検索が行われており、ソーシャルメディアが企業のコミュニティの中でよりユビキタスな存在になるにつれ、この量はさらに時間の経過とともに増えるだろう。次に挙げるタイプはトラフィックが多く、ソーシャルメディア業者には注目してもらいたい。

  • カンパニー: 24万7000 クエリ
  • タイプ-ジェネラル(一般): 3万8800 クエリ
  • ヘルスケア: 2万700 クエリ
  • エデュケーション: 1万8100 クエリ
  • B2B: 7万500 クエリ
  • ホスピタリティ: 9200 クエリ
  • バンキング: 5300 クエリ

上に挙げたサブカテゴリは、カンパニーのカテゴリ以外はすべて単純である。このカテゴリでは、業界は指定されていない。大勢の人々が、social media for businesses(企業向けのソーシャルメディア)を検索しているのだ。

この類のクエリでは若干のバリエーションが見られる。検索者はビジネスの代わりにコーポレート、カンパニー、そして、ワークプレースを用いている。

手掛かりが眠る場所

タイプ-カンパニーのカテゴリのデータをもっと詳しく見てみよう(以下の表に注目してもらいたい)。クエリに注目すると、ビジネスと言う用語が十分な量に達している点に気づくだろう。次にforsmallが頻繁に利用されている点も目立つ。この2つの用語は重要なのだろうか?ポテンシャルはある。その理由を説明していく。

用語forはストップワードであり、重要度も関連性の価値もない。しかし、完全な一致の計算においては価値はある。統計では、消費者はクエリを作成する際にinよりもforを多く使う傾向が見られる。そのため、ウェブページのコピーを作成する上で、たとえ関連性の価値はなくともこの用語の重要度は高い(完全な一致において)。

統計的な観点でこの表を見ているなら、どのキーワードフレーズが最も重要だと思うだろうか?私なら次のフレーズを選ぶだろう:

  1. ソーシャルメディア for ビジネス
  2. ソーシャルメディア for スモールビジネス

その理由を挙げていく。

  1. このカテゴリで用いられる検索用語の90%を網羅することが出来るため。
  2. 検索エンジンは距離の計算を行っているため。

2つ目のキーワードフレーズでは、ソーシャルメディアと言う用語とビジネスと言う用語は、2つの単語で構成されるフレーズfor スモールで分けられている 。つまり、ソーシャルメディアビジネスがお互いに近い位置に配置されていることになる。

Search Engine Proximity

 

消費者がソーシャルメディア ビジネスと言うフレーズで検索を行っているなら、この二つのフレーズでは、お互いに近い距離で用語が現れているため、検索結果に理論的に表示されるのだ。

最期に、用語スモールもユーザーに頻繁に利用されている。この用語はロングテールの機会をもたらすため、詳しく調べる価値はある。また、補助的なタグラインに利用する用語の候補でもある。

Social Media Company keyword phrases

まとめ

消費者の意図を理解したいなら、既に私が例を記したように、包括的なキーワードのリサーチを行うことを勧める。キーワードのフレーズを、テーマ、ソース、または、タイプごとに集めると、興味深く、また、専門用語が一貫性を持って利用されている点に気づくだろう。

例えば、マーケティングのカテゴリは非常に複雑であり、より多くの手掛かりが眠っている。そのため、このカテゴリでは、より多くの時間を割いてスプレッドシートのデータ調べる必要がある。

この記事の冒頭の行動の見所で挙げた特徴を見直してみよう – 詳しく調べる価値のあるコンテンツ/ランディングページのチャンスが転がっているはずだ。企業ユーザーはソーシャルメディアをあまりよく理解しているわけではなく、情報と答えを模索している – 皆さんがこの情報を提供しないなら、他の誰かが提供してしまうだろう。

注記: 原文ではクエリはすべて英語です。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Social Media Is Still A Mystery To Many Businesses」を翻訳した内容です。

確かにこの検索データを見ると、多くの人、企業がソーシャルメディアについて学ぼうとしている状況は理解できますね。しかしこのキーワード分析手法、ソーシャルメディアに関わらず自社製品サービスの検索マーケティングの際に実践してみることで、今まで見えてこなかった顧客ニーズや製品サービスの可能性が見えてくるかもしれません。サーチマーケッターであればもちろんある程度のことはやっているとは思いますが、ここまで掘り下げて取り組んでいる方は意外と少ないのが実態な気もします。お金もかからず時間さえあればこんな市場調査が可能になった素晴らしい時代、もっともっと活用していきたいですね。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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