SES London 2010 : 何故サーチが全ての評価を得てしまうのか?

午後のセッション「Why Does Search Get all the Credit?」。モデレーターはFoviance applied insightsのニール・メイソン。パネリストはClearSaleingのアダム・ゴールドバーグ、iProspectのマルセロ・サンチアゴ。iProspectってかつて世界最大のSEM会社の1社だったと思います。どこかの大手広告会社に40億位で買収されて話題になりました。もちろん最先端を走っている会社なんでしょうけど、久々に聞きましたね。

まず最初にニール・メイソン氏。初めに

「The Purchase Path」(購買パス)

と言う概念を紹介。トレードマーク取ってます。

購買パスを調べて問題点を明らかにし、問題点を改善していくことが重要と。購買パスには心理的には最終的な購買までに4つのプロセスを踏む。

興味

検索

検討

購買決定

購買

実際のネット上の遷移は色々ある。実際に購買までに実例のパターンには色々ある。

Froogle → アドワーズ
直接訪問 → 比較サイト
メール→メール→検索

などなど。

購買パスの遷移を実例分析すると色々なことが見えてくる。
例えば下記のデータがある:

パスパターン 22
検索で始まる 5
検索で終わる 11
パスのステップ 66
パス中の検索 26

パスパターン 10
最後がブランド検索の検索 7
最後がブランド以外の検索 3

最後が検索、特にブランド検索で終わるパターンが多い。
また別に実例を見てみると下記のデータがある;

パスパターン 22
検索で始まる 6
検索で終わる 61
パスのステップ 73
パス中の検索 11
直接訪問で終わる 11

この種の分析で言えることは、バナー広告は見られているしれないがクリックされずにデータに残るケースもある、と言うこと。この点は注意しないといけない。

また別のデータ:

購買数 31
ブランド検索で終わる 17
ブランド以外の検索で終わる 13

最終的に検索で購買するパターンが大半。途中でバナー広告を見ていたケースもある。しかし最終行動の時点ではクリックされないケースが多い。
また別のデータ:

パス 22
検索で始まる 5
検索で終わる 8
パスのステップ 47
パス中の検索 14
アフィリエイトで始まる 0
アフィリエイトで終わる 9

アフィリエイトのトラッキングの関係で始まった数値が測定されていない可能性がある。

この種の効果測定の手法は現在、進化し続けている。

最後のクリック

全クリックを均等に評価

特定のクリックを排除(例:30日以前)

ルールベース(最後のクリックが50%、他は均等、など)

より高度なアルゴリズム

この分析ができればできる程、広告の費用対効果が正確に測定できる。

最後に、何故検索が全ての評価を得るのか?を再度まとめ。

1) 最後のクリック vs 購買パス

2) 技術的な課題

3) ブランド検索が何故全ての評価を得るのか?

4) アフィリエイトが何故全ての評価を得ないのか?

5) 革命ではなく進化が必要

。。。以上でした。最後のまとめは良く分かりませんでしたが、、、、効果測定をどのように行うべきか、と言う話題は、初日のキーノートでもこの話題は出ていました。海外はもちろん、日本でもまだまだ最後のクリックをベースに効果測定を行っている会社がほとんどとは思いますが、今後重要になっていく分野なのは間違いないですね。特にソーシャルメディアの影響力を測るには不可欠の要素になっていくと思います。

さて次はiProspectのマルセロ・サンチアゴ氏。iProspectのブラジル支社の代表だそうです。

最初に広告業界の教祖?ジョン・ワナメーカー氏がかつて語った名言「広告費の半分は無駄になっている。しかしどの半分が無駄なのかは分からない。」を紹介。

そして「What Sticks」(何が刺さるか)アプローチが重要、と話します。
このアプローチに重要なのは下記:

・ゴールを共通化する
クライアントとエージェンシーの間で、またクライアントの組織間でもゴールを共通化することが重要。マーケティングキャンペーンの評価をする時に共通化されたゴールを元に、評価しなければ正しい評価が行えない。

・プランB、つまりバックアッププランを用意する
最初の施策がそのまま通じるとは限らない。常に別プランを用意すること。

・お金の価値を知ること
費用対効果、投資価値を常に念頭に置きながらキャンペーンを行うべき。

次にiProspectが考えるニューメディアのパラダイムを紹介。
メディアには3種類あると。

Bought / 購入メディア – いわゆる広告として購入するメディア。既存メディア含む。

Owned/ 所有メディア – 自社のウェブサイト。

Earned / 獲得(?)メディア – ソーシャルメディア。ブログやSNS、Twitterの記事、レビュー。

メディアをこの3つの観点から考えるでき。

iprospectの調査では、

「67%の検索行動は、オフラインで何かを見た影響で行われている:

まだまだインターネット以外のメディアも重要。

しかし

「55%のマーケッターが、検索マーケティングとオフラインマーケティングを連動させていない」

(対象データ不明です)

でもある、と。

検索とオフラインまで行かなくとも、検索とディスプレイ広告を連動させるだけでも効果がある、と。実際にバナー広告と検索マーケティングを併用した方が効果的だと言う数字を紹介。

次に効果測定の方法について。

・オンラインとオフラインの購買行動の両方をトラッキングしているか?

・キャンセルされた購買をトラッキングのデータに含めているか?

Google Analyticsを使っている人は多いと思うが、正確にトラッキングできているか一階調べた方が良い。実際の購買数と、Analyticsで取得している購買数を定期的に比較すべき。

。。。最初の人に比べて、余りに幅広すぎる話題で参考になる情報が無かったです。iProspec、、、かつてのエッジさが無くなったのでしょうか。

次にQ&A。

Q.
購買パスのデータはどうやって取得しているのか?

A.
(ニール氏)自社開発したソフト。Cookieを使っている。

Q.
ネット広告の効果測定は余りに大量のデータが取れ、何を指標にしたら良いか分からないことがある。パネリストは何を指標にしているのか?

A.
(ニール氏)ケースバイケースだが、現状の測定方法では購買行動の直近のアクションに評価が集まりやすく、検索に評価が集まりやすい。データに出ないからと言って他の手法を完全に無視しないことが重要だ。説明したように、データの取得方法が無いわけではなく、そこから見えてくるものもある。

(マルセロ氏)僕はこの業界に15年以上、関わっているが時に重要なのはどれだけ単純化して考えられるか、と言うことだ。目的を明確にして余計な情報にまどわされないことも大事。

(マルセロ氏)インターネットが未だにニューメディアと言われることに改めて驚かされる。広告業界は中々進化しない。未だにTVの視聴率ばかり気にしているだけで、効果測定のことは全く考えない。

。。。僕の考えじゃありません!

Q.
購買パスを分析をした後に、効果があるパスが分かるとする。その後にユーザーに効果的なパスを通らせるにはどうしたら良いのか?

A.
(ニール氏)最終的にはユーザーの判断になり、全てコントロールできるわけではないが、出稿する広告媒体や検索キーワードの調整である程度対応することは可能だ。

(マルセロ氏)サイトを改善するのは大変だが、ランディングページで誘導先を絞るなどすることで、ある程度誘導したい遷移を辿らせることはできるだろう。

Q.
購買の評価をする時の「アルゴリズム」はどうやって決めるのか?

A.
(ニール氏)基本的には過去の購買パスを分析して適切と考えるアルゴリズムを研究するしかない。現状、試行錯誤しながら行っているのが現状。

以上でした。購買パスの分析と効果測定の考え方は、まさにこれから普及していく考え方でしょうね。繰り返しになりますけど、ソーシャルメディアの効果測定を正しくするには必須の技術・方法である気がします。

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