SES Londo 2010 : ソーシャルメディアの効果測定方法

最終更新日:2024/03/18

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さて、いよいよSES London最終日です。今日は長丁場で頑張ろー。最初のキーノートは、ウェブ解析業界の重鎮、ジム・スターン氏による「Social Media Metrics」。ウェブマーケティング系のベストセラーを何冊も書いています。このMetricsと言う単語、日本語でどう訳すのがベストなのでしょうか。。。効果指標?固いのでタイトルは効果測定方法と意訳してみました。

ちなみに同じ名前の本を5月に発売するそうです。色々なトピックについて立て続けに話していったので要点をまとめて。

■マーケティングとは?

マーケティングは、羊とニワトリだ、と。

「羊を買うのにニワトリが一羽では足りない。二羽でも足りない。四羽で足りた。」

そこにはネゴシエーションとコミュニケーションがあった。それがマーケティングだ。

しかし大量生産、流通、マスメディアの現代、マーケティングは、声を荒げて自社の製品サービスを目立たせるだけ目立たす行為に変わった。

■データとは?

インターネットにはサーバーログからアクセス解析ソフト、アイトラッキングまで大量のデータが存在し、取得することができる。現在の技術を使えば、大半の、大量のデータを測定することができる。

より多くのデータを取得することが重要では無い。重要なのはデータの意味を理解し、分析すること。

■ソーシャルメディアの定義

ジム氏の考えるソーシャルメディアの定義。

「コンテンツを簡単に流通させるプラットフォーム全て」

オンラインのツールに限定されない。電話もその一種。駅の掲示板もその一種。

ソーシャルメディアはインターネットで急激に拡大しており、今後、人間のコミュニケーションの中心メディアになる。

■効果測定のゴール

ビジネスには3つのゴールがある。

1. もっと収益を上げる

2. コストを下げる

3. 顧客を幸せにする

そして顧客に対するのサブゴールは下記:

注目させる。
教育する。
広告を打つ。
マーケティングする。
販売する。
助ける。
カスタマーサービス。
関係する。

ソーシャルメディアは「関係」に強いが全てに利用できる。

評価指標の基準は下記:

リーチ – 対象顧客にどこまでリーチできるか

フリーケンシー – 何度、顧客にリーチするか

効果測定はどうする?

高速道路の看板を実際に見られているのか良く分からない。

ネットのバナー広告も同様。

ブロゴスフィアを分析すると、ある程度の測定はできる。

ブログ自身の効果測定もRSSの購読者や記事の閲覧数である程度測定できる。

そしてTwitter。Twittersphere(ツイッタースフィア)の分析でリーチやフリーケンシーの分析もある程度できる。

これらにどれだけの意味があるのか?

■「アウェアネス」(Awareness / 認知度)の分析

・ブランド認知度
・ブランドで喚起される属性と質

ケンタッキー・フライド・チキンだったら、カーネル・サンダースのロゴがケンタッキーのロゴと認知されるか。どんなイメージが一緒に想起されるか。安い、美味しい、手軽、早い、指をなめる、など。

■口コミの力

口コミを活用すると一気にリーチ、フリーケンシーとアウェアネスは、拡げることができる。YouTubeのビデオが代表的。対してお金をかけずに作ったビデオが一か月で何百万人の人に見られる。

しかしその価値はどの程度あるのか?

それがどのように顧客・ユーザーに受け止められたかが重要。

ポジティブか?

ネガティブか?

最新のネット技術やサービスを利用すれば、ブロゴスフィアやTwitterの投稿を分析し、特定のブランドに関する内容の投稿数、そしてそれがポジティブかネガティブな内容か、と言うことまである程度、自動で解析することができる。通常は投稿内容に含まれたキーワードや文章を解析することで判断するが、しかし精度はまだまだ高いとは言えない。

(とある英語の自動解析サービスで「オバマ」についての自動解析を紹介し、半分程度の解析が間違っていることを説明)

様々なテクノロジーが存在し、研究がなされてきたが、文章解析のレベルはまだまだ低く、顧客の「態度」を正しく測定することは難しい。

■インフルエンサーの特定

ソーシャルメディアで重要とされるインフルエンサーを調べる方法もある。ブログであればRSSの購読者数やリンク数で分析できる。Twitterであればフォロワーやリツイート数で分析できる。

これらのデータをマッピングして分析すると、色々面白いデータを見つけることができる。

人の関係にも、話題の分析にも使える。

インフルエンサーは記憶に残り続ける、影響力を持ち続ける人もいるが、多くは常に移り変わる。亡くなっても影響力のあるマイケル・ジャクソンは特別。

■ソーシャルアクションとビジネスアクション

ソーシャルアクションには色々ある:

訪問
クリック
リツイート
ブログの投稿
ブログのコメント
レビュー
ブックマーク

これらをビジネスアクションにつながる必要がある:

購読
登録
購入
リピート購入

■ソーシャルメディアに参加する価値

10,000人がシャンプーについて会話しているとする。
新しい顧客の生涯価値(ライフタイムバリュー / LTV)が$29(利益)とする。
会話に参加することで、5%が顧客になるとする。
そのうち5%がリピート顧客になるとする。



参加価値があるか計算できる。

・・・

そして最後に締めの一言。

マーケティングは羊と最初に言った。羊をブランディングするか、ダイレクトセールスするか方法は色々あり、効果測定の方法は色々あるが、重要なのは顧客と関係することだ。

—-

。。。余り具体的な話では無く、それぞれ知っていることばかりだったので、正直、あまりピンとくるものが無かったのですが、測定自身が目的では無い、ソーシャルメディアで重要なのは顧客と関係を築いていくことだ、と言う基本的な考えを再認識する上では良かったですかね。

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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