Pubcon 2015-Googleのゲイリー・イリーズ氏によるキーノート。ミレニアルズの特徴と彼らのニーズを満たすための戦略。

Pubcon2015の最終レポートは、Googleのゲイリー・イリーズ氏によるキーノートです。今回のPubconで、複数のスピーカーが強調していたトピックがありましたが、”ミレニアルズ”もその内の一つでした。日本でも、”ゆとり世代”(揶揄する意図はありません)など世代間の違いはよく話題となります。特徴についての差異はあるものの、これから台頭してくる世代への関心を示し、彼らを満足させるための戦略を構築する、といった考えは通じるところがありますね。Googleが新世代の特徴をどう把握し、どういった対応をしているか、それを理解するためのセッションと言えそうです。– SEO Japan

スピーカー:Gary Illyes(Webmaster Trends Analyst,Google)

イントロダクション

Googleに入社するとき、”無制限でコーヒーを飲む”、というオプションを契約書に追加してほしいと申し出た。もちろん、担当者は困惑した。一応、約束は取り付けたが、契約書に追加することはできなかった。さて、プレゼンテーションを始めよう。

3時間前までPRチームとこのセッションで何を話すかを相談していた。彼らは、モバイルを提案した。みなさんもそう思っただろうか?しかし、今日はモバイルについては話さない。ユーザーについて話す。

Generation Y

Y世代
Y世代についての事実をまとめよう。

  • 1980年から2000年の間に産まれた世代
  • テクノロジーの変化と供に育つ
  • 不安定さを伴う、直接の経験
  • 教育水準は高い
  • 常にインターネットと関わっている
  • 社会的

また、彼らの特徴は以下の通りだ。

  • 自己中心的
  • 独立志向
  • 自信がある
  • 変化を進んで受け入れる
  • 愛情を欲する
  • 忍耐強くない
  • 関心(集中力)が持続する期間が短い

彼らは自身の意見を過度に評価しているかもしれない。ソーシャルネットワークで様々なトピックに対し、自身の見解を散布している。

46%が自分で小さなビジネスを起こしたい考えている。また、雇用者でも35%が自分で何かのビジネスを始めている。

Y世代の3分の2が、自身のローカルな世界の中で良い影響を与えることができると考えている。また、40%がグローバルでもインパクトを残せると答えている。

彼らについての情報はInstagramやFacebookで全て手に入る。また、自撮りが大好きだ。

彼らの興味が持続する時間は、2000年には12秒だったが、2013年には8秒になっている。ちなみに、金魚の場合は9秒だ。

Generation Z

Z世代について
Z世代についての事実をまとめよう。

  • 1995(もしくは2000年)から現在にかけて産まれた世代
  • 危機的な期間に産まれている
  • 高い教育水準(見込み)
  • 常にインターネットと関わっている
  • 社会的とは言えない

彼らの特徴についてもまとめてみよう。

  • 自己中心的
  • 独立志向
  • 変化を進んで受け入れる
  • 愛情を欲する
  • 忍耐強くない
  • 関心(集中力)が持続する期間が短い

自己中心的でいつも自撮りをしている。高校生の72%が起業する意思がある。Wifiとバッテリーは重要。ノモフォビア(Nomofobia:モバイル依存症)という言葉をご存知だろうか?そして、彼らの関心が持続する時間は2.8秒だ。

上記の通り、Y世代とZ世代は非常に似ている。彼らに対し、どのようにアプローチすればよいのか?

新世代へのアプローチ

Y世代とZ世代へのアプローチ
彼らは特に深く考えずに、あなたのサイトから去ってしまう。彼らは自分が探しているものを正確に把握しており、彼らが探している情報をあなたが提供していない場合は、すぐにサイトを離れてしまう。また、彼らのユニークな個性に注意を払わなければ、すぐに別のサイトに行く。そして、あなたのサイトの読み込み速度が遅くても、彼らは去ってしまう。

Googleは常にユーザーの期待に応えようとしている。その結果多くの進化をしてきた。

最近の取り組み
ユーザーの期待に応えるために、Googleが行っている取り組みを挙げよう。

  • モバイル・フレンドリー・アップデート(モバイルゲドンではない!)
  • App-Indexing
  • Google Now
  • Now on Tap
  • 音声検索

Now on Tapとコンテクスト
Now on TapはAndroidで使用できる。アプリを使用している際、ホームボタンを長押しすることで、アプリを使用しながら(Googleがコンテクストを理解し)、欲しい情報が手に入る。

音声検索では、連続した質問を投げれば、前回の質問のコンテクストを理解し、回答してくれる。例えば、”エンパイアステートビルの場所は?”、”その写真がみたい。”、”高さはどれくらい?”、”誰が建てたの?”、”いつ?”と質問した場合、全て望み通りの結果が得られるだろう。(注1)

*注1:言語設定を英語に変更すれば日本からでも可能ですが、日本語のままだと未対応のようです。

位置情報の理解
例えば、あなたがあるレストランの前に立っていた場合、”開店時間は何時?”と尋ねれば、Googleは答えてくれる。Googleは、あなたがどの店の前にいるのかをわかっているのだ。Googleの目標は、パーソナルなアシスタントを構築することなのだ。

Z世代のユーザーを満足させるために
彼らが望む情報を記載している箇所は、ハイライトなどで目立たせるようにしよう。また、ユーザーは記事の全てを読むわけではない。そのため、ユーザーのニーズのみを満たす箇所を記載した、素早く読める短めの情報を記載しておこう。ユーザー一人一人を特別に扱い、自動入力機能などを実装し、彼らが快適にあなたのサイトで過ごせるようにしよう。

あなたがすべきこと、すべきではないこと

すべきこと

  • 注意を払いながら、オリジナルのコンテンツを作成する
  • ユーザーが素早く情報を発見できるようにする
  • 可能であれば、簡単に理解できる少量の情報を置く
  • コミュニティは残しておく

コミュニティについて、コメントやフォーラムやUGCは削除しないでおく。しかし、調整役はすべきである。UGCはスパムでない限り、あなたのサイトにとって良い影響を与えるだろう。上記の内容を行わなければ、Googleではなく、ユーザーからペナルティを受ける(サイトから去ってしまう)だろう。

すべきではないこと

  • 検索エンジンのためにサイトを構築する
  • 自分が持っていない情報を最適化する
  • 全てのユーザーを他のサイトへ送る(アフィリエイトサイトに言及)
  • 広く普及しているデータのみ使用する

自身に問う
一日の終わりに自身に問いかける質問は、”どれだけの人が自分のサイトを訪れたのか?”ではない。”何人の訪問客を、私は助けることができたのか?”である。

質疑応答

Q1:パンダアップデートのペナルティ対策に、内容の薄いコンテンツを削除するべきか?

まず、パンダはペナルティではない。また、内容の薄いコンテンツを削除すれば、ランキングはさらに下がる恐れがある。全てのコンテンツを内容のあるものにするべきだ。もちろん、スパムなコンテンツであれば、削除しなければならない。内容が薄いかどうかに悩むのではなく、高品質なコンテンツを作成するために時間を使おう。

Q2:ローカルパックは頻繁に変更しているが、なぜか?

対応しているチームは、色々と実験をしている。ユーザーがあまり使わない表示は削除する、といったように。

Q3:Googleは、NAP(名前、住所、電話番号)の理解が未熟だと思う。コンテクストの理解は進んでいるはずなのに。ローカルSEOにとっては重要な要素だ。

非常に良い指摘だ。フィードバックとして持ち帰り、調べてみる。

Q4:ネガティブSEOは有効なのか?

多くのネガティブSEOと思われる状況を見てきた。しかし、実際に効き目のあることはなかった。もちろん、おかしいリンクが張られていれば、否認したほうがよい。

Q5:Search Consoleについて何か情報はあるか?

より便利に、タイムリーになるように取り組んでいる。インデックス数をより正確なものにし、より多くの例を表示しようとしている。

Q6:盗用コンテンツについては?

Googleはオリジナルのコンテンツとそうでないコンテンツを正しく理解していると考えている。しかし、うまくいかない場合もある。もし盗用されたコンテンツのページがあなたのページよりも上位に表示されていれば、時間があれば修正されるはずだ。もしくは、あなたのサイトに致命的な問題があるかもしれない。

Q7.マンスリー・ウェブマスター・アップデートはもうやらないのか?

多くの人が、我々の言葉一つ一つを分析し、そこから推論を立て、ランキングへの影響などを考えたりする。本当は全く影響もないのに。不要なことに時間を割いてしまうのだ。本来、検索はそれほど複雑なものではない。簡単なルールさえ守っていれば、ランキングはよくなるだろう。我々が情報を更新するとそうしたことが起こる。SEO担当者であれば、コンテンツのプロモーションに集中するべきだ。

非常にラフなスタイルで登場し、ちょっとした冗談からセッションを始めるあたりに、ゲイリー氏の”慣れ”を感じました。(上から目線。)ロード時間の向上とかいつまんだ情報の提示は、日本でもポイントとして挙げられることだと思います。どんなに優れたコンテンツであっても、届け方によっては読んですらもらえないことになると、非常に残念な状況になってしまいますね。顧客の特徴やニーズを把握することは、マーケティングの基本事項と言えるかもしれませんが、改めてこれらから台頭する世代に目を向けるべきなのかもしれません。

今回のレポートを持ちまして、Pubcon 2015のセッションレポートは最後となります。個人的には、キーノートを中心に、これからの施策への”気づき”が多くありましたので、参加する価値は高かったと感じました。今後もSEO Japanでは海外のカンファレンスのレポートを行っていく予定ですので、引き続き、よろしくお願いいたします!

Page Top

投稿ナビゲーション