Googleが独自のマシンラーニング・システムである、TensorFlowを公開。マット・カッツ氏は、”秘密のソース”のリリースと表現

最終更新日:2024/02/16

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先日のRankBrainの発表に続き、Googleがまたも大きなニュースを発表しました。Google独自のマシンラーニングを無償公開するという発表ですが、Googleの製品や、Google内のディープラーニングの実験にも使用されているものであるようです。Googleは、”世界中の利益となる”としていますが、今後様々な業界で注目され、利用されるようになるかもしれません。– SEO Japan

*記事内のリンク先は全て英語となっています。

昨日、Googleは独自のマシンラーニング・システムであるTensorFlowの無償公開という、非常に大きなニュースを発表した。Googleのマット・カッツ氏は、「本日で一番のテクノロジー関係のニュースだったのでは」、と述べた。まさしく、その通りだ。

Google+では、「ある意味、Googleの”秘密のソース”の公開」、と述べている。クエリの解釈のためのRankBrainより前から、Googleは何年間も、音声認識や画像検索やランキングのためにマシンラーニングを使用してきた。マット・カッツ氏は、GoogleのTensorFlowの公開により、”世界中”のための利益となる、と述べている。

マット・カッツ氏は非常にワクワクしているが、その理由を3つ挙げている。3番目の理由は、下記の通りだ。

多くの方法で、マシンラーニングは”秘密のソース”の一例であった。私は、Googleがこの技術を公開することに、非常にワクワクしている。Googleだけでなく、世界中が利益を受けることになる。私はGoogleとGoogleで働く社員を誇りに思う。

他の二つの理由は下記の通りだ。

1.マシンラーニングは世界に大きなインパクトを与えるだろう。我々は既に、音声認識から画像認識、言語の翻訳といった領域で、そのインパクトを目撃している。多くの方法で、問題解決のためにマシンラーニングを採用することは、あらゆる類の新しい機会を開放する。多くの分野が、マシンラーニングを特定の領域に採用するサポートを行っている。

2.過去においては、GoogleはMapReduceのような論文を発表しており、大量のデータを並行して処理するシステムを説明していた。MapReduceはHadoopのような”家内工業製品”を生み出した。Google社員でない優秀な人材が、Googleの論文を作り直すためのコードを書いたのだ。しかし、外部の人の手によって書かれたコードが、すでにGoogleが解決している問題に出くわすこともある。今、Googleは自身のコードを公開した。これにより、多くの可能性が提供されるだろう。わかりきったことをわざわざやり直す必要もなく。

もちろん、SEO目的のため、TensorFlowのコードにアクセスし、Googleのアルゴリズムの解析を試みる行為は時間の無駄となるだろう。つまり、どんな”秘密のソース”が公開されたことになるのだろうか?

下記に、TensorFlowをより良く説明している動画を記載する。

また、Googleのリサーチブログには技術的なまとめも載せられている。

この件に関するGoogle+はこちら。

この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Matt Cutts: Google Released Their “Secret Sauce” With TensorFlow, Machine Learning System」を翻訳した内容です。

RankBrainの時も指摘があり、私も感じるところではありますが、Googleのこの分野における対外的なアピール、という意味も一つあると思っています。FacebookやBaiduも積極的に投資を行っている分野であるため、一歩先んじるための戦略とも言えるのではないでしょうか。多くの人がTensorFlowを使用することで改良されたり、周辺のビジネスが起こったりすることで、気が付けばGoogleの存在感がさらに大きなものになっている。近い将来、そうした状況になっているかもしれませんね。

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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