Googleがモバイル ファースト インデックスの実験を開始。モバイル版のコンテンツを検索結果のランキングに使用する。

最終更新日:2024/02/16

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先月、ラスベガスで行われたPubconにて発表されたモバイル ファースト インデックスについて、Googleが実験を開始しているというアナウンスを行いました。11月4日にWebmaster Central Blogに記事が投稿され、翌日の11月5日にウェブマスター向け公式ブログでも日本語訳が掲載されています。検索の主流がデスクトップからモバイルに移る中、Googleとしても非常に重要な対応になると言えるでしょう。また、「慎重に取り組むべき課題」ともしているため、完全なローンチまではしばらくかかるのでは?と考えています。その間にも色々と課題は出てくると思いますが、いざローンチとなっても、十分な準備期間を設けてくれることを望みます。– SEO Japan

現在は”実験”中ではあるが、検索結果のランキングを決定する際に、デスクトップ版ではなくモバイル版のコンテンツを第一に見る計画の第一歩を踏み出した。

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*リンク先は、一部を省き、英語記事となっています。

Googleはモバイル ファースト インデックスの実験を開始している。ランキング・シグナルを見る際、モバイル版のコンテンツを第一に見るようするものだ。また、モバイル版のコンテンツがない場合は、デスクトップ版のコンテンツを見るようになる。

モバイル ファースト インデックスの実装は予期されたものであり昨年にも、モバイル独自のインデックスの話しは聞いていた。しかし、モバイル ファースト インデックスの詳細を自身のブログでGoogleが公開したことは、今回が初めてのことである。

Google検索の大半はモバイルで行われているが、Googleのインデックスはデスクトップを基にしている。

Googleは、デスクトップよりもモバイルでの検索がより多く行われていると説明している。しかし、GoogleはWebサイト(ページ)の評価を行う際、現在はデスクトップ版のサイトを見ている。これは、我々が1年前から指摘していた問題でもある。この問題を解消するために、Googleはコンテンツ、リンク、構造化データなど、モバイル版のサイトを(それが可能であれば)見るようになるのだ。

Googleは下記のように説明している。

ユーザーにとってさらに価値ある検索結果を提供するために、Google ではモバイル ファーストのインデックス登録に向けた実験を開始しています。Google 検索のインデックスは、サイトやアプリについての単一のインデックスとして存続しますが、将来的に Google のアルゴリズムはモバイル版のコンテンツを主に使用するようになります。つまり、ページのランキングを決定したり、構造化データを理解したり、検索結果にスニペットを表示する際も、モバイル版のコンテンツが使用されるようになります。もちろん、Google のインデックスがモバイル版のコンテンツで形成されるようになっても、デスクトップ端末かモバイル端末かに関わらず、すべてのユーザーに素晴らしい検索体験を提供し続ける点は変わりません。

この変更によって、Googleはモバイル版のコンテンツを第一にインデックスするようになり、デスクトップかモバイルからの検索にも関わらず、ランキングの決定にも使用するようになる。もはや、モバイルユーザーのためだけの”モバイルフレンドリー”といったものは存在しなくなる。仮に、あなたのWebサイトがモバイルフレンドリーでなければ、デスクトップの検索にも影響を与えることになるだろう。

今は実験段階ではあるが、全ての検索結果に適応されるだろう。

Googleは実験を始めていると述べており、「今後数カ月にわたって小規模の実験を入念に行う」としている。また、Googleは、「素晴らしいユーザー体験を提供していると自信をもって判断した時点でより広範囲にわたって変更を反映する」、としている。

モバイル版のサイトが無くても心配は無用。

モバイル版のサイトが無くても、心配する必要は無い。その場合は、Googleはデスクトップ版のコンテンツをランキングに使用する。Googleは、「デスクトップ版のサイトしか存在しない場合、Google は引き続きデスクトップ版のサイトをインデックスします。モバイルユーザーエージェントを使用してアクセスする際も問題ありません。」と述べている。つまり、動的な配信やレスポンシブデザインのサイトの場合、特に何か必要としないことを意味している。

もちろん、モバイル版のサイトが無い場合は、モバイルフレンドリーのランキングブーストの恩恵にはあずかれない。しかし、これについては、今回のモバイル ファースト インデックスの件とは別の話しだ。

どんな準備をすればいいのか?

下記に、今回の変更に対しての準備について、Googleによるアドバイスを記載しておく。

  • レスポンシブデザイン動的な配信を行っているサイトで、主要なコンテンツやマークアップがモバイル版とデスクトップ版で同一である場合は、何も変更する必要はありません。
  • 主要なコンテンツやマークアップがモバイル版とデスクトップ版で異なるようなサイトの設定を行っている場合、いくつか変更を検討してみてください。
    • 構造化データ マークアップがデスクトップ版とモバイル版の両方で配信されるようにします。
      • 構造化データ マークアップの同一性を確認するには、構造化データ テストツールにデスクトップ版とモバイル版の両方の URL を入力し、出力結果を比較します。
      • モバイルサイトへ構造化データを追加する際は、それぞれのドキュメント特有の情報に関係のないマークアップを大量に追加するのは控えます。
    • robots.txt テスターを使用してモバイル版のコンテンツに Googlebot がアクセス可能であることを確認します。
    • rel=”canonical” リンク要素を変更する必要はありません。デスクトップとモバイルのそれぞれの検索ユーザーにとって適切な結果を表示するために、Google はそれらのリンク要素を引き続き使用します。
  • Search Console でデスクトップ版のサイトしか確認していないサイト所有者は、モバイル版のサイトの追加および確認を行ってください

新情報はすぐにお知らせする。

Googleの検索結果やインデックス状況に変化があった場合、我々はそれらについて報告をするつもりだ。このモバイル ファースト インデックスが完全にロールアウトされた場合は、読者の皆様にはすぐにお伝えしよう。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google begins mobile-first indexing, using mobile content for all search rankings」を翻訳した内容です。


先月の発表から1か月と経たない中で、Googleからの公式発表がありました。(「早いな!」と感じた方も多いのではないでしょうか?)現在は実験中とのことですが、規模や影響の度合いなどは明らかではありませんね。GoogleもWebマスターからの質問には受け付けてくれる姿勢ですので、機会があれば色々と質問してみたいところです。– SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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