1つのグラフに見るRSSの死

Googleリーダーの終了まで一か月少しとなりました。当初は多くの批判を浴び、延命を願う署名運動も行われていましたが、世の中の流れには逆らえないのか、Feedlyの性能が思った以上に良くて皆が満足してしまったのか、単にRSSリーダーを使う人が減っているのか、特に問題もなくこのまま終了&フェードアウトしそうな雰囲気です。今回はそんなRSSの現在を、とあるグラフから眺めてみた雑感をアンドリュー・チェンが語ります。 — SEO Japan


“RSS”のGoogle Trendグラフ ー悪い知らせ

最近私は、自分の全てのRSSリーダーをEメール購読に移行することに関してブログ記事を書いたのだが、直ちにそれに対する30件以上の否定的なコメントをもらった。明らかに、それは琴線に触れたのだ。私は今も自分が言ったことを信じているので、ここでそれを裏付けるいくつかのデータと根拠を紹介する:

RSSは廃れつつある

最初に、上の画像は、過去数年間にわたる“RSS”のGoogle Trends検索である。それは、どれくらいの人がGoogleでRSSを検索しているかを教えてくれる。私にとって、それは、消費者対応テクノロジーとして長年関心が薄れていることの表れだ。長期的なトレンドとしてそれに賭けたいブログはあるだろうか?差し迫るGoogle Readerの停止と組み合わせると、RSSリーダーを使用している多くの人達が、代替品に乗り換えるよりも全く使用しない方に移行するであろうことは推測できる。確かに、いつだってフィードリーダーを好む少数派は存在する。しかし、最終的にはRSSはメインストリームのテクノロジーというよりはQRコードやSegwayのようになるだろう。

突き詰めると、RSSはずっと存在し続けるが、コンテンツサービスは双方向性があり互いに話し合う手段になるだろう―あなたは、FlipboardやZiteのような場所で自動的に出現するランダムなブログを目にすることになる―しかし、人々が小さなオレンジ色のRSSボタンを見てそれをクリックするという考えは見込みがない。(ちなみに、“google reader”で検索した結果も良くない)

RSSには返信機能がない

ライターとオーディエンスの双方向性は、ブログを持続することの最も実りある側面の1つだ。RSSはコンテンツを提示する異なる手段として作られ、アイデンティティや双方向性を持たない。Eメール購読(およびTwitter)の一番良い点は、誰が自分の作品に興味を持ったかを実際に見られることだ。彼らに接触してフレンドリーな会話を始めることさえできる。私のキャリアにおける一部の最も重要な関係は、EメールやTwitterを介して作られてきた。

私がEメールを重視しRSSから切り替えたのも、私の望みがオーディエンスとの双方向性のレベルを高めることだったからだ。今、このやり方では、もしあなたが何らかのEメール投稿に返答をすると、それはフィルターにかけられず私の受信箱に直接入ることになる。もっといいことに、私たちは知的な会話さえするかもしれない!

RSSから立ち去ることがより良いコンテンツを導く

フィードバックのループは、どんな種類のコンテンツが自分のオーディエンスの共感を呼ぶのかについてあなたにイテレートさせてくれる。ライターは、自らのライティングを向上するためにフィードバックのループを必要とする―新しい文章が私の読者にメール送信されるたびに、私はたくさんのフィードバックを獲得する。私は、正確に誰が、どれくらいの人が購読を止めたかを知っている。私は、Eメールを書くことによって彼らに理由を尋ねることができる。さらに私は、どれくらいの新しい人達が購読をしたかを知っていて、時々、彼らのメールアドレスのドメインを見て、彼らが法人なのかスタートアップなのかVCなのかなどを把握する。このような詳細が、私がより良いコンテンツを書いたり、自分のオーディエンスのことを知るのに役立つのだ。良いことだらけだ。そして、明らかに、RSSはコンテンツが全てであり、このようなフィードバックは持たない。

消費者が、“統合された”読者に移行している

RSSの興味における否定的な傾向と関連して、消費者は代わりに他のプラットフォームを採用している。RSSリーダーは、異なる時代に発明されたものだ。Blogger、TypePad、WordPressは、私たちがブログネットワークをたくさんの独立型ウェブサイトとして、つまりインターネットのように分散的に考えていた時代に作られた。しかし、今日の消費者は、フォローしたり、フィードを見たり、コンテンツを作成したりするのを全て同じサイトでできることを好むようになっている。これが、TwitterやInstagramやTumblrのフィード指向のホームページの中核であり、これらのより統合されたプラットフォームが勝利を収めたのだ。

Eメール購読者はRSSリーダーよりも2倍アクティブ

私が気付いたもう一つのことは、Eメール購読者は、より粘り強くよりアクティブであるということだ。私のブログからの個人的なデータからは、私は理論的にはEメールよりも5倍多くのRSS購読者を持っているが、トラフィックの観点からは、大量のRSS購読者がその数字を埋め合わせているわけではない。Eメール購読者あたりで計算すると、RSSからリンクをクリックしている人々のアクティビティ率の約2倍獲得している。

そこで、とても実用的な質問になる:ブログが未来のコンテンツのためにユーザー購読を促す際、あなたは何を利用すべきなのか?RSSなのかEメールなのか?その答えは簡単だ、Eメールを選択せよ。言い換えれば、RSSを採用するには、Eメールと同じアクティビティレベルを獲得するために従来の2倍コンバートする何かが必要となる。市場サイズとRSSに対する関心が次第に減少していることや、RSSリーダーを使用しているのは少数派であることを考えると、あなたがどこに行くべきかはかなり明白であると思う。

RSSがデザインし直されるまで、繰り返し言うが、私はRSSを止める。そして、もしあなたもブログを持っているなら、これについて考えるべきだ。


この記事は、@andrewchenに掲載された「The death of RSS in a single graph」を翻訳した内容です。

メールがRSSの代替ツールになるかはともかく、RSSの現状と今後について考える上で色々な示唆を与えてくれる記事でした。記事にも取り上げられていましたが、ソーシャルメディアの普及に伴うこれまで以上の多種多様な双方向コミュニケーションの台頭がRSSの衰退に影響を与えているということはありそうですね。

RSS Readerという言葉の検索数もブログブームと共に2005年位までは伸びていますが、その後は失速していますし、一部の情報収集マニア?を除くとブログやニュースソースを個別に登録して日々情報収集するというようなRSSリーダーを活用した情報収集行動はイマイチ普及しなかったのですかね。情報もより多様化・分散化、そしてさらにリアルタイム化している今、RSSリーダーで情報を追う行為自体(情報を消費するのもそうですが、それ以前の情報ソースの選択&常にアップデートし続ける行為も)は、今の時代の流れには即していないのでしょうか。世の中的にもFlipboardなりGunosyなりシンプルなダッシュボード的インターフェースでその日の(コンピュータが勝手に選んだ)自分の興味にあった関連ニュースを厳選して見る、という種類のサービスが人気です。

もちろんフォーマットとしてRSSは残リ続けると思いますが、人々の情報収集の形はRSSやRSSリーダーを超えて今後まだまだ進化していくのでしょう。 — SEO Japan [G+]

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