Googleに選ばれるコンテンツを制作するために

最終更新日:2014/03/31

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検索マーケティングの際、ユーザーの検索行動を考えるのはプランニングの基本中の基本ともいえますが、最近はGoogleの進化に伴って、Google Nowに代表されるように、検索エンジン自体がユーザー行動を予測し支援する時代に入りつつあります。その支援対象となるコンテンツに自社サイトやコンテンツが選ばれるかどうかが重要なわけですが、そんなパラダイムシフトに関して私たちはどう立ち向かうべきなのでしょうか?サーチエンジンランドから1つの見解を。 — SEO Japan

検索に関しては、サーバーサイドではなく、クライアントサイドでクエリの入力が始まると言う考えが定着している。しかし、GoogleNowやその他のサービスが、この長年にわたるトレンドを変えつつある。検索は、基本的にユーザーが始めたアクションを意味する。それでは、GoogleNowやナレッジグラフ等のテクノロジーによって、どのようにしてこの概念が変わりつつあるのだろうか?

まず、GoogleNowについて簡潔に説明していく。GoogleNowは、Googleのモバイル検索アプリの内部で提供されており、ユーザーが生成したクエリに答えるだけでなく、推測テクノロジーを用いて、“カード”と言う形式で、ユーザーが必要としている可能性がある情報を提供する。Googleは次のように説明している:

GoogleNowのカードは、最も必要と思われるときに表示されます。多くの場合、現在地、最近の検索、カレンダーの入力内容など、Googleのアカウントで利用可能な情報に基づきます。

これは、モバイルの検索ユーザーにとって、非常に便利なプッシュテクノロジーを説明しているように私の耳には聞こえる。カードの例を次の画像で幾つか紹介する。

Google Now Cards

ナレッジグラフの拡大

自分からコンテンツを見つけるのではなく、コンテンツの方からユーザーを見つけると言うコンセプトには、実は、Googleのユーザーは昔から親しみがある。Googleのナレッジグラフは、このテクノロジーを以前から活用し、改善を行っている。例えば、検索用語[weather]をデスクトップのコンピュータに打ち込むと(Firefoxを使い、Googleにサインインしていない状態で)、次の結果が得られる:

Search Result Query Weather

下の画面全体のスクリーンショットを見れば、サインインしていないだけでなく、Firefoxでプライベートブラウジング機能がオンになっていることが分かる。それでも、このクエリは、検索履歴のデータにアクセスすることなく、絞り込みを行い、コンテクストを加えていた – この場合、ジオロケーションさえあれば十分であった。

Full Version Above Screenshot

Googleの検索結果、とりわけ、旅行およびレジャー業界に関して、その他の表示が強化された“答え”のタイプもまた大きな注目を集めている。

先日、[Encinitas Hotels]で検索を行ったところ、次のスポンサー付きの結果が表示されることに私は気づいた:

Search Google Encinitas Hotel

ナレッジグラフの収益化が行われている。明らかに仲介者の省略が行われているのだ。このケースでは、予約サービスが蚊帳の外に置かれている。消費者は、予約サービス同士の競争が激しくなり、手数料が下がるため、よりお得なパッケージを購入することが出来るようになるのだろうか?それとも、手数料は別の場所に消えるのだろうか?

いずれにせよ、航空券やホテルのセマンティック検索により、より有益な検索結果が生成され、ユーザーエクスペリエンスは向上するはずである。航空券の検索クエリ[Flights from San Diego to SFO]の結果を見てみよう。

Results Query Flights SD to SF

Googleは、「パラメータ化されたクエリ」 – つまり、若干ハードコード化された自然な言語のクエリを変数に対応するプレースホルダー付きのクエリを使って、セマンティック検索の結果を活用している – ここでは、?loc1 から ?loc2までのフライトを示唆している(?locは空港の名前やコード)。

今後数年の間に素晴らしい機能が、Google(そして、その他の検索エンジン)からリリースされるはずだ。また、スタートレックのコンピュータを目指し、Googleは着実に歩みを進めているように見える。

GoogleNowやGoogleグラス等、Googleがもたらす最新の検索のイノベーションを介して「カード」のような表示を行う上で、セマンティックマークアップを使って、ページをマークアップすると、絶大な効果を発揮する。 Googleが明らかにした最新のカードは、In depth articlesである。今後も新たにカードがリリースされていくはずだ。

ローカル & モバイルマーケティングにセマンティック検索が与えるインパクト

モバイルデバイスのローカル検索に対応する際、地域のビジネス(会社/店舗)を上位にランクインさせる取り組みの重要度はより高くなる。カルーセル内で1番目(あるいは、少なくとも、3番目まで)に表示されなければ、存在しないに等しい – 単純にグラフ内でのビジビリティはゼロである。スクリーンのサイズが小さいため、カルーセル内の大半の答えは、表示されない。

サンタモニカの美味しいハンバーガーに関する検索を例にとって考えてみよう。ラップトップ(少なくとも、Googleにサインインした状態の私のラップトップにおいて)では、ローカルカルーセルの1位にUmami Burgerが表示された次の検索結果が返ってきた。

Search Santa Monica Burger  Local Carousel Results

モバイルの結果では、スクリーンが小さいため、ローカルカルーセルで1位になることの重要性は明白である:

Mobile Result Burger SM

セマンティックマークアップ & ナレッジカード

セマンティックマークアップは、機械が読み取れる情報を提供することが出来るため、アンサーエンジンに対処する際に有効に働く。検索エンジンのユーザーの個人情報(ジオロケーション、時間、過去の検索データ)との関係で考えると、Googleは、インデックス内でコンテンツを絞り込み、SERPで直接答えを出すことが可能である。

schema.orgのマークアップをGメールに追加すると、GoogleNowを本来のパーソナルアシスタントのSiriにパワーアップさせ、さらにこのメリットを活かすことが出来る(この情報へのアクセスをGoogleに許可していることが前提)。搭乗券、フライトの遅れ、レストランの予約、ホテルの予約等の情報を把握する機能、そして、(カードと言う形で)タイミング良くユーザーに伝えるイベントリマインダー機能は、間違いなく便利である。

このようなカードは、必要に応じてプッシュされる。要するに、ユーザーのクエリの推測が可能になるのだ – そして、時間の経過と共に推測の精度は高まっていく。

さらに、インターネット全般、そして、デバイス間の相互通信の台頭および進化もまたプッシュ化の道を辿り、このトレンドをさらに加速させていくだろう(関連する情報のアラート等)。つまり、コンテンツの方からユーザーを探す取り組みが強化されるようになるのだ。

SEO業界の関係者にこのトレンドはどのような影響を与えるのだろうか?SEOは過去の遺物となるのだろうか?あるいは、本質、そして、手法を適応させなければならなくなるのだろうか?

まとめ

Googleは、ナレッジグラフの構造化データと組み合わせて、ウェブページ上のセマンティックマークアップから得た構造化データ(通常は)を表示する最高のフォーマット/表示方法を試している。

通常、Googleは、一度に数種類の表示形式を試し、ユーザーエクスペリエンスを最適化する取り組みを行っていると見られる。このような試みは、スタートレックのコンピュータになる夢、そして、アンサーエンジンの登場に深く関わっている。

現在、そして、今後の検索の世代に対して、ウェブサイトを強化して、最適化するため、次の取り組みを実施してもらいたい:

  • 出来るだけ多くのコンテンツをマークアップする
  • オーサーシップのステータスとパブリッシャーの情報をGoogleで活用する
  • 事前に情報をマークアップする

schema.orgは、活発であり、拡大を続けている。そのため、賢いマーケッター達は、出来るだけ多くの情報をマークアップし、変化が検索結果に影響を及ぼす際に、必要な浮力を得る取り組みを行っている。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Used To Searching For Content? Now, Content Searches For You」を翻訳した内容です。

結局、マークアップちゃんとやりましょう、オーサーシップ構築しましょう、という話でした。日本では米国に比べるとまだまだ本格導入を行っているサイトは少ないようですが、今後確実に伸びてくるであろうこの世界、早目に対応できるかどうかが今後の検索マーケティングの成功のカギを握るのは間違いなさそうです。 — SEO Japan [G+]

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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