2015年のコンテンツマーケティングを成功に導く10のトレンド

公開日:2015/01/15

最終更新日:2024/02/29

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今年こそは、コンテンツマーケティングに真剣に取り組んでみよう、という方も多いと思います。今回は2015年のコンテンツマーケティングにはトレンドを予測しつつ、実は極めて基本に忠実なお役立ち記事を紹介します。これからコンテンツマーケティングに取り組む人も、既に取り組んでいる人にも有益な情報が詰まった「コンテンツマーケティング入門」的な内容です。 — SEO Japan

2015年がついに幕を開けた。コンテンツマーケティングは、もはや、マーケティングを補う存在ではなくなり、事業の計画および運営において中心的な役割を担うようになった。

2015年版 コンテンツマーケティングの推測 Top 10

今回の投稿では、コンテンツマーケティングにおける大きな10点の推測、さらに、ビジネスを成功への軌道に乗せるために必要な関連する戦略を紹介していく(ちなみに、2015年版のソーシャルメディアの推測も行っているので是非参考にしてもらいたい)。

1. コンテンツマーケティングの基礎への注目が高まる

2014年においては、魅力の面でも重要度の面でも高くはなかったが、2015年、コンテンツマーケティングの基礎に対する注目は高くなりそうだ。企業はコンテンツマーケティングを語るだけでなく、全体的な事業計画に統合しなければならなくなるためだ。

つまり、ターゲットのオーディエンス、コアのコンテンツマーケティングのアイテム、および、効率の良いコンテンツの配信を詳しく綴ったコンテンツマーケティング戦略を策定する必要がある。

実用的なコンテンツマーケティング戦略:

  • コンテンツマーケティング計画を文書にまとめる。会社の計画とターゲットのオーディエンスに合致する計画を策定してもらいたい。
  • 特徴のあるマーケティングペルソナを作る。製品ごとにターゲットの顧客を理解し、顧客が購入プロセスで求めるコンテンツのタイプを把握する。
  • コンテンツの統括者を任命する。役職に関わらず、会社全体のコンテンツの責任者となる重役レベルの人物が必要だ。
  • 会社の編集カレンダーを保つ。ターゲットの異なる複数のカレンダーを利用する必要があるかもしれないが、重複を減らすため、1点のトップレベルの計画にまとめるべきだ。
  • コンテンツの配信を最大限に高める。あらゆる機会を活かし、コンテンツをオウンドメディア(自社メディア)、ソーシャルメディア、ペイドペディア(広告)で宣伝、および、配信する。





2.
コンテンツマーケティングの原則は全ての会社の情報を網羅する。

コンテンツマーケティングはマーケティングのみに限られるわけではない。

その他の会社の情報の有効度を高めるため、全ての情報にコンテンツマーケティングのアプローチを当てはめ、他部門との間の壁を取り壊すべきだ。製品(マニュアルおよび標示)、顧客サービス、セールス、人事、投資家向けの広報活動にも適用される。

このアプローチを適切に実施すると、重複するコンテンツ、および、効率の悪いコンテンツを除去することが可能になり、コストの削減につながる。反対に、部門の垣根を超えることが出来ない場合、同じ用途のために何度も同様のコンテンツが作られてしまう。

実用的なコンテンツマーケティングの戦略:

  • 会社が持つ全ての情報を精査する。作成された情報を全て把握する必要がある。
  • 各コンテンツにメタデータを適用する。全てのコンテンツを見つけられる状態にする必要がある。メタデータの利用は、社内のコンテンツキュレーションの良し悪しを左右する。
  • マーケティング以外のコンテンツをコンテンツマーケティング計画に統合する。 1度限りのコンテンツアクティビティを回避するためだ。
  • コンテンツの候補を中央で集める。セールスおよびカスタマーサービスにコンテンツのリソースをBCCで通知させ、尋ねられる質問の回数および作成する必要のあるコンテンツの回数を減らす。
  • 古いコンテンツをキュレートする。関連する場合、既存のコンテンツを再び宣伝する(ついでにキュレートしたコンテンツが元々のコンテンツを上回る理由を学んでおこう)。

3. ソーシャルメディアとコンテンツマーケティングは一つの機能にまとめられる。

コンテンツはソーシャルメディアでの交流に勢いを与え、ソーシャルメディアはコンテンツを流通させる。そのため、この2つの機能をより高度なソーシャルベースの取り組みにまとめることが可能だ。すると、重複を減らし、顧客の反応を改善する効果が見込める。

実用的なコンテンツマーケティング戦略:

  • ソーシャルメディア計画とコンテンツマーケティング計画をまとめる。 必要なコンテンツを確保していることを確認するため、そして、重複するアクティビティとプロジェクト管理のコストを削減するためだ。
  • 積極的に活動している各メジャーなソーシャルメディアネットワークに対するチャンネル計画を策定する。そのために、各ネットワークに対して、独自のコンテンツを作り、メジャーなプロジェクトを調整する。交流する必要がある点を忘れないでもらいたい(ソーシャルメディアでの対話もコンテンツの一つに数えられる)。
  • 従業員を積極的に活動させる。一連のソーシャルメディアガイドラインを策定する。従業員がソーシャルメディアで素晴らしい活動を行い、会社を代表して交流を行う際の心構えを周知させよう、新しいコンテンツに関して従業員に通知する方法を文書に記録しておくと良いだろう。

4. モバイルを意識したコンテンツを作る。

コンテンツを消化するメインのツールとして、モバイルデバイス、スマートフォン、タブレット、Eリーダーの利用が増えているため、モバイルデバイス向けの情報を提供しなければならない(ついでに55点のモバイルマーケティングに関連するチャートをチェックしておこう)。

デバイスにとらわれないコンテンツを提供する必要がある。情報に種類によっては、テレビや車を含むその他のインターネットに接続されるデバイス、つまり、モノのインターネットを考慮する必要があるかもしれない。

モバイルデバイスでコンテンツを読むことが出来ない場合、コンテンツを見る以前にオーディエンス候補に見捨てられてしまう。

実用的なコンテンツマーケティング戦略:

  • ターゲットのオーディエンスを理解する。デバイスの利用およびコンテンツの消化をマーケティングペルソナに盛り込み、好きな時に、好きな場所でコンテンツを楽しむことが出来る状態を確保するべきだ。
  • コンテンツ計画の中にモバイルコンテンツの作成を盛り込む。後でコンテンツを調整する作業は難易度が高く、また、コストが高くつく点を肝に銘じておこう。

5. 動画の人気が爆発する。

プロ級の動画をローコスト、あるいは、ノーコストで撮影し、シェアすることが出来るため、この取り組みを行う会社および消費者は増えていく。従って、マーケッターはコンテンツ計画に具体的な動画戦略を組み込んでおくべきだ。

AmazonとNetflix(さらにAppleも)がテレビおよび映画のプラットフォームをDIY動画の分野に拡大し、FacebookとYouTubeからマーケットシェアを奪う試みを行うことで、2015年の動画を巡る状況は変化する。どちらの企業も動画の配信プラットフォームを持ち、ユーザーベースを既に導入している。

その結果、動画およびテレビに特化するエージェンシーにはチャンスが到来する。また、インフラが整っているため、スタートアップがロサンゼルスに続々と集まるようになる。

実用的なコンテンツマーケティング戦略:

  • レギュラー動画戦略を策定する。 動画を定期的に作成するためだ。顔を出して、話をする程度でも構わない。
  • あらゆる主要なコンテンツの取り組みの一環として動画を盛り込む。詳しい説明、舞台裏の様子、インタビュー、カットした場面等を提供すると良い(10の簡単なステップを介して動画ディレクターになる方法を参考にしておこう)。
  • テキストのコンテンツに動画を組み込む。 自分が好きなものを第三者に説明するようなアプローチを心掛けてもらいたい。

6. LinkedIn パブリッシングが勢いを増す。

LinkedIn パブリッシングはエキスパートとしての重要な要素の一つに数えられる。社内の重役、および、影響力の強い人物は編集カレンダーを策定し、定期的に寄稿するべきである。

LinkedIn パブリッシングは記事の枠組みを超えて、動画、ポッドキャスト、PDF、Eブックを網羅するようになる(LinkedInはB2Bマーケティングの重要な戦力、SlideShareを既に買収している)。地位を強化するため、LinkedIn パブリッシングは有料の製品を拡大し、SlideShareが抱えるリード生成および計測機能を加えるようになるだろう。

今後の3年間で、LinkedIn パブリッシングはBloombergを見習い、書籍や雑誌等の従来のフォーマットを含む本格的な出版ブランドに姿を変える可能性がある(注記: Content Marketing InstituteはCCOマガジンおよび書籍の出版においてこの取り組みを既に実施しているが、LinkedInはさらに大きなポテンシャルを秘めていると言える)。

実用的なコンテンツマーケティング戦略:

  • 主要な事業の分野に対してLinkedInkのコンテンツ戦略を練る。そのためには、ターゲットのオーディエンス、および、影響を与えたい業界内のソートリーダー(新たな考えを示すことが出来る専門家)を把握する必要がある。
  • 自社が所有するコンテンツ配信チャンネルを介してLinkedInのコンテンツを配信する。 これにはEメールとソーシャルメディアも含まれる。また、従業員のネットワークを軽視するべきではない。

7. ライブイベントはあらゆるタイプのビジネスにおいて重要度を増す。

B2Bの企業のマーケッターににとって、以前から、カンファレンスは欠かすことの出来ない存在であった。買い手と売り手のための市場とも言える。

今年、コンテンツの形式として、ライブイベントはB2CおよびB2Bの企業にとってマストアイテムとなる。ライブイベントは、顧客候補を店舗、または、別の場所に導く手段である。実際に一部の小売業者はこの取り組みを長年実施してきた。大手スーパーの料理のデモンストレーションや食べ物の試食等をイメージしてもらえると分かりやすいかもしれない。

ライブイベントの利点は、従業員と直接顔を合わせ、関係を構築してもらうことが出来る点だ。

実用的なコンテンツマーケティング戦略:

  • 四半期ごとに顧客とコミュニティを交えたイベントを行う。 例えば、実演や朗読等が該当する。
  • 各イベントに対して、関連するコンテンツを作る計画を立てる。 イベントのコンテンツの枠組みを超えて、別のコンテンツのテーマとして利用することが可能だ。
  • 名簿を作る。 参加者の氏名とメールアドレスを尋ね、有益な情報を提供するための戦略を立案する。
  • 他の関連するイベントに参加する。 インフルエンサーに会うため、そして、コンテンツを作るために、他社のイベントに参加する手がある。

8. コンテンツのプレゼンテーションが価値を増す。

マーケッター、コンテンツのクリエイター、そして、コンテンツを受け取る側は、コンテンツのプレゼンテーションの価値を高く評価し始めている。

コンテンツのプレゼンテーションは、ブランディングだけでなく、コンテンツの効果を左右する。読者はコンテンツに引き込まれたいと望んでいる。また、ざっと目を通すことが出来る点も重視している。文法も重要であり、コピーの編集は無視できない。

作成するコンテンツの中身だけでなく、どのように提示するか、そして、どのように見る者を魅了するかも重要になる。これは2014年の画像を重視する流れを受け継いでいる。この点は、消費者が期待するプロらしさに欠けることが多いEブック等の自己配信コンテンツにとりわけ目立つ。

その結果、記事主体のコンテンツ作成およびコピーエディターに機会がもたらされるようになるだろう。

実用的なコンテンツマーケティング:

  • 注目を掴みとるタイトルを用いる。BuzzFeedとUpworthyが証明しているように、タイトルはオーディエンス候補に大きな影響を及ぼす。投稿する前にタイトルの候補を幾つか作成するべきだ。
  • コンテンツの視覚的要素を取り込む。 視覚を喜ばせるアイテムを与え、読者を魅了すると良い。
  • コンテンツを読みやすくフォーマットする。 太字、概要、短目の文と段落の利用、および、読みやすさのレベルを考慮してもらいたい。
  • テキストを編集する。 少なくとも、読みやすさと文法をチェックするため、配信する前に誰かに読んでもらおう。

9. テストおよびコンバージョンの手法の利用が増える。

コンテンツマーケティングの成果を最大限に高めるためには継続的なテストおよびコンバージョンの最適化を実施する必要がある。最高のコンテンツを持っていても、顧客候補を顧客にコンバートすることが出来ないなら意味はない。

コンテンツマーケティングが高度化するにつれ、ライバルは増える。従って、各ビジターのコンバージョンを改善することに力を入れなければならない。

実用的なコンテンツマーケティング戦略:

  • 購入プロセスの各領域をテストする。 場馴れするため、まずはすぐに成果が表れやすい領域から着手すると良いだろう。ただし、一度に多数のテストを実施するべきではない。
  • 全ての主要なコンテンツにテスト計画を盛り込む。 今後の改善に向けた計画を立ててもらいたい。
  • 他社のケーススタディを確認する。 Which Test WonとMarketingSherpaを参考にすると良い。

10. セールスとROIを示すコンテンツマーケティングの計測基準の利用が増える。

予算と人材の拡大を実現するため、マーケッターはコンテンツマーケティングの成果を見せる必要がある。

幸いにも、HubspotのInbound調査を参考にする限り、成果を計測するだけで、ROIは17倍も改善されるようだ。



実用的なコンテンツマーケティング戦略:

  • 適切なコンテンツマーケティングの計測基準を特定する。 事業の目標と計測基準を関連させる必要がある。
  • コンテンツと適切な製品とをリンクで結ぶ。 製品ページ同士にリンクを張ろう。
  • トラッキングコードを各コンテンツに統合する。 可能な場合、コンテンツを固有のマーカーで関連付けてもらいたい。
  • コールトゥアクションを用いる 顧客候補が必ず次のステップに進むとは限らないためだ。

コンテンツマーケティングの成果を最大限に高めるためには、コンテンツマーケティング戦略のコアの要素に力を入れながら、新たなトレンドを取り入れる必要がある。

今年のコンテンツマーケティングにおいて、どの推測が重要だと思うだろうか?その理由を教えてもらえると嬉しい。


この記事は、Heidi Cohenに掲載された「10 Big 2015 Content Marketing Predictions」を翻訳した内容です。

LinkedInは日本では重要度が低そうですが、それ以外は基本と最新トレンドもふまえた、よくまとまった内容だったと思います。コンテンツマーケティングの状況と課題はサイト・企業によってまちまちと思いますが、取り組むべきポイントを考える上で参考になる記事ですね。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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