支払いページのコンバージョンを改善する7つの原則

公開日:2014/03/02

最終更新日:2024/02/16

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LPOに力を入れているSEO Japanですが、最近LPO関連の記事が少なかった、ということで、今回は天才ウェブマーケッター、ニール・パテル大先生による支払ページのコンバージョン改善方法を7点伝授。 — SEO Japan

checkout page

売り上げにつながらないなら、どんなにトラフィックが多くても、あるいは、どんなにサイトが格好よくても意味はない。売り上げの数は、事業のパフォーマンスに影響を与える。

そこで今回は、支払いページのコンバージョンを改善する方法を伝授する。このページは、ファネルの一つの領域に過ぎないが、重要度はとても高い。

それでは、業界に関わらず、支払いページに必要とされる7つのアイテムを挙げていく:

適度な量のフォームの入力欄

入力する欄が少なければ少ないほど、コンバージョン率は高くなる、と言う指摘は定番である。しかし、支払いページに関しては、72%の確率でこの指摘は誤っていることを私は見出した。

考えてもらいたい…クレジットカードの番号、有効期限、そして、CSC(セキュリティコード)のみが求められているなら、怪しげな行為が行われていると疑いたくなるのではないだろうか?

cc fields

クレジットカードの情報を入力する前に、名前、eメールアドレス、住所、郵便番号の入力を求められる方が、安心感を持つはずである。

そのため、入力欄を極限まで少なくした、大幅に簡素化された支払いページを作る前に、特に請求先住所等の欄を加えて、テストしてもらいたい。

入力欄を加えていくと、顧客の信頼感が増していくことに気づくだろう。その結果、支払いのプロセスを完了する人は増加する。しかし、残念なことに、入力欄に情報を入力する人が増えても、必ずしも、売り上げが増えるとは限らない。欄が増加すると、情報を入力する際にビジターが入力を誤る確率も高くなり、その結果、クレジットカードが拒否されるケースが増えてしまう。

それでは、どのように対応すればいいのだろうか? 入力ミスの問題に対しては、追加の入力欄を維持し、支払いプロセッサにアクセスして、「住所の確認」等の確認ボックスのチェックマークを外す方法が最も効果的である。

authorize credit cards

こうすることで、誰かが小さな入力ミスをしても、請求は成立する。

ビジターの考え方を変える

支払いを行ってもらう最も単純な方法は、何もリスクがない点を分かってもらうことだ。「返金保証」や「無料トライアル版」のバッジを掲載することで、リスクの認識をやわらげる手もある。しかし、この手法は、必ず成果が上がるとは限らない。

unleash your thin

上の画像を見て、Unleash Your Thinが、とても賢い取り組みを行っていることに気づくだろうか?このサイトは心理を利用して、買う気持ちにさせている。製品のメリットだけでなく、満足することが出来なかった場合でも、リスクがない点を伝えるテキストを用意しているのだ。また、チェックボックスがあると、買う前に製品を「認めている」ような気分にさせる効果がある。

Unleash Your Thinが利用している戦略は、ダイレクトメール業界特有の戦略であり、このアプローチは、宣伝用のハガキで採用されている。支払いページで試すことを薦める。コンバージョンにプラスの影響を与える可能性があるからだ。この手法を実際に採用した私の友人は、16%も売り上げを増やしていた

信頼の要素をファンネル全体に表示する

TRUSTeやVeriSign Secured等のバッジを掲載すると、コンバージョン率が増加することは、既にご存知なのではないだろうか。しかし、支払いページのみにこのバッジを掲載している状態では、コンバージョンは変化しないことは、あまり知られていない。

security

サイトを初めて訪問した際に安全だと感じないなら、支払いページまでクリックしてアクセスする前に、サイトを去る。

セキュリティのバッジをファンネル全体に掲載することで、この問題を解決することが出来る。つまり、フロントエンドのページから、支払いページに至るまで、バッジを掲載することで、支払いページのみにセキュリティバッジを貼った場合よりも、コンバージョン率が高くなる可能性があるのだ

私自身、支払いページのみにセキュリティバッジを掲載してみたが、大した変化は見られなかった。一方、サイト全体に加えたところ、コンバージョン率に目に見える変化が生じた。ただし、この手法を利用する前に、幾つか知っておいてもらいたいことがある:

  1. セキュリティバッジがコンバージョン率を10%以上改善するケースはごく稀である。
  2. TRUSTeやVeriSignのバッジを購入する余裕がなくても、資金を投じることなく自分で一般的なバッジを作ると、同じようにコンバージョンを改善する効果が見込める。
  3. この手法は、融資や健康等、スパムが多い業界で特に効果が高い。

よくある質問

何をしたところで、ビジターの多くは、支払いページに到達すると、疑念を持つ。そのため、ビジター全員をコンバートすすることは不可能である。しかし、疑念を晴らすことが出来れば、コンバージョン率は高くなる

支払いページでQualarooを用いると、次のような質問をビジターに投げ掛けることが出来るようになる:

このページで他にどのような情報を提供すれば、安心してお買い物をして頂けますか?

すると、購入を完了することに懸念を持つ人達から、多くのレスポンスが寄せられるはずだ。このフィードバックを使って、答え付きのよくある質問のリストを作り、支払いページで提供してもらいたい。

faq

この手法を支払いページで利用する際は、FAQのセクションをページの上の方、もしくは、下の方に掲載し、テストしてもらいたい。なぜなら、配置によって、コンバージョン率に差が生じる可能性があるためだ。

ステップは1つよりも2つの方が良い

ビジターが踏むステップを減らした方が、コンバージョン率は高くなる…こんなデタラメを言い始めたのは誰だろうか?以前私が綴ったフープ理論に関する記事に目を通してもらえば、2段階の支払いプロセスに見られるように、ビジターに少しずつ決断を下してもらう方が、通常は、コンバージョン率は上がる。

顧客の名前とeメールアドレスを1ページ目で要請し、クレジットカードの情報を2ページ目で要請することで、この法則を活用することが可能である。

two step check out

通常、この手法は、コンバージョン率を10%高める。Crazy Egg(私が運営するサイト)では、大きな効果があり、また、ティモシー・サイクス氏のサイトでテストを実行したところ、コンバージョン率は12%改善された。

この手法がうまくいくのは、既に名前とeメールアドレスを提供しているため、その他の情報も提供しても構わない、と言う心理が働くためだ。また、支払いのプロセスを完了しなかった場合、eメールを送信して、サイトに戻ってもらう試みを行うことが出来る。クーポンを使って誘うことも、あるいは、リマーケティングキャンペーンを策定して、注目を勝ち取る手もある。

ライブチャットでビジターを支援する

ライブチャットを試したとしても、大半の企業は、コンバージョン率を上げることは出来ない。それには、次の2つの理由がある:

  1. 24時間チャットの対応係を用意していないため、質問に答えてもらえない。
  2. サイトの全てのページに掲載するため、ビジターの気を散らしてしまう。

ライブチャットをテストしたいなら、24時間対応しなければならない。24時間スタッフを常住させることが出来ないなら、Chatter Lime等のサービスを使ってみよう。各チャットのリクエストに対応してもらえるようになる。

livechat

さらに、支払いページのみでライブチャットを提供するテストを行ってもらいたい。支払いページは、最も多くの疑問と懸念をビジターにもたらすページだからだ。また、ホームページで提供すると、ビジターは、製品を購入してもらうためのマーケティングのコピーを読む行為よりも、質問を入力する行為にエネルギーを使ってしまう。

ソーシャルプルーフ

企業のロゴ、あるいは、現在/過去の顧客の推薦文を加えると、顧客候補に対して、良質な製品やサービスを提供していることを再確認してもらえる。あまり重要ではないように思えるかもしれないが、ウェブ上には、無数のガラクタのような製品が存在し…しかも、消費者は購入している

その結果、消費者は、オンラインショッピングに失敗し、後悔することになる。ソーシャルプルーフ(社会的証明)を支払いページに掲載すると、支払いページのプロセスを完了する買い物客は増加する。

logos proof

製品を購入している会社のロゴを利用するつもりなら、様々な規模の会社のロゴを掲載するべきである…こうすることで、あらゆる規模の顧客を対象にすることが可能になる

また、証言広告を利用するなら、このブログの記事で挙げられているステップに従ってもらいたい。個人のフルネーム、場所、または、写真のない証言広告は、コンバージョンにマイナスの影響をもたらす可能性がある。そのため、この手法を用いるなら、適切に利用してもらいたい。

まとめ

上述した原則に従えば、支払いページのコンバージョン率が上がるはずだ。しかし、あらゆるコンバージョンの最適化の取り組みに言えることだが、A/B テストを実施する必要がある。

なぜなら、ある会社にとって効果的な手法が、たとえ同じ業界であったとしても…別の会社の役に立つとは限らないからだ。

最後に、支払いページのコンバージョンの最適化に関する意見を聞かせてもらいたい。コンバージョン率の改善に役立つその他の手法をご存知なら、紹介してもらいたい。


この記事は、QuickSproutに掲載された「The 7 Things Every (Great) Checkout Page Needs」を翻訳した内容です。

どれもよくある改善ティップスに出てくる内容とは一味違う、具体性がありチャレンジする価値がある項目ばかりでしたね。やっぱり目の付け所が違うニール・パテルでした。もちろんどの策もきちんとテストして効果検証をすることが重要です。自社で賄いきれない場合はDLPOなんてツールもありますよ(棒読みPR)。 — SEO Japan [G+]

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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