ペンギンとパンダを乗り切るSEOのあるべき姿

パンダの前にペンギンが来襲してしまった日本のSEO業界、GW明けにまさかのランキング&トラフィック激落に呆然としているウェブ担当者もいるかもしれません?一方、ペンギンアップデートも一段落しつつありますが(とはいえ、いつ何時微調整&新たな被害者が続出するかわかりませんが)、今回、今後のSEO戦略について見据えた記事を紹介したいと思います。元々パンダアップデート対策について書かれたものですが、ペンギン、そして今後新たに登場するかもしれない動物に対しても十分効果があると思われるので一読をお薦めします。 — SEO Japan

信じ難いことだが、グーグルが“パンダのアルゴリズムアップデート”を初めて導入してからまるまる1年が経過した。当初、米国のクエリの11.8%に影響を与えたパンダによって、SEO、そして、“パンダ狩りの”対象となったウェブマスター達は解決策を求めて奔走した。

1年が経過し、パンダに関する情報は増え、このアップデートから復調するクライアントも現れ始めている。そこで今回は、パンダ病、そして、パンダ病の苦痛から回復する方法について分かっていることをまとめた。

56週間後: コンテンツファーマー達はどこにいるのか?

パンダはペナルティを超えるアップデートであり、影響は計り知れない

パンダの影響を受けなかった人達は、ほとんどがパンダを無視した人達であった。これは賢明な方針とは言えない。なぜならグーグルはパンダは“質の高いサイト – オリジナルのコンテンツ、そして、リサーチ、詳細なレポート、思慮に富む分析等の情報を持つサイトに対するランキングを改善する”アップデートだと明言しているからだ。このような一節と共に、リチャード・バクスター氏は、パンダは新しいランキングの要因だと説明している

パンダが、コンテンツファームの残骸にある質の高いサイトに餌を与えている光景を私達は目にしている。例えば、サイラス・シェパード氏はSEOmozのデータを紹介している。このデータを見れば、SEOmozがパンダの第一弾が導入された後、トラフィックが49%急激に増加していることが分かる。パンダの影響を何事もなかったように見過ごすサイトは、トラフィックの増加を望んでいないサイトとも言える。

SEOmoz、愛らしい動物と質の高い投稿をパンダに捧げる

パンダのペナルティーを診断

マーク・ナニー氏は、パンダ生き残りガイドを綴っている。この投稿はパンダに関する最高のリソースの一つとして今でも最新の状態が保たれている。また、このガイドは、サイトのトラフィックの現象の原因がパンダなのかどうかを把握するための手順を追った分析も提供している。

品質か破滅か

グーグルは、パンダ調査と今では呼ばれる記事を作成している。また、グーグルはこの調査の中で質を重要視する方針は今後も続き、パンダアップデートを超えて行われると示唆している。ビングのデュアン・フォレスター氏は、グーグルに取り残されることを恐れ、質の高いコンテンツに関する投稿を行い、ビングが注視しているシグナルの一部を明らかにした。双方の検索エンジンの品質のシグナルは以下のカテゴリーのいずれかに収まる:

  1. サイトワイドの質の高いコンテンツ
  2. 質の高いデザインおよびポジティブなユーザーエクスペリエンス(UX)
    1. 魅力的で、思慮に富み、興味深いコンテンツ(通常、テキストのみ/イメージのみのコンテンツは当てはまらない)
    2. わずかに重複する/薄っぺらいコンテンツ
  3. ソーシャルシグナルおよびブランドのシグナル
  4. ユーザーのメトリクス

優秀なSEOコンサルタントは、上述のアイテムを数年前から推奨していたが、もはや任意ではなくなった。それでは、各アイテムについて知っていることをまとめていこう。

1. 質の高いサイトワイドのコンテンツ

パンダの大きな影響の中で、すぐに明らかになったのは、質の低いコンテンツの追放、そして、高いコンテンツの促進であった。あれから1年、コンテンツ戦略を慌てて変更する企業が続出した。

ピート博士はコンテンツの抗パンダ力を高める件を2つのエントリで力説している: 一つは重複するコンテンツ、そして、もう一つは薄っぺらいコンテンツに関する記事だ。この2点の投稿は読む価値がある。なぜなら、ピート博士の言葉を使われてもらうと、「重複するコンテンツはかつて当該のコンテンツのみに害を与えていたが…パンダが重複するコンテンツを広範な品質の一部と認めたため – 現在、重複するコンテンツの問題はサイト全体に影響を与える可能性がある」からだ。一般的な問題の分析および解決を詳細に説明しているため、重複するコンテンツに関する投稿を特に私は勧める。

ランド・フィッシュキン氏は、今や知る人ぞ知るホワイトボードフライデイのパンダ後のベストプラクティスについて説明する際、次のように述べ、高品質なコンテンツの必要性を説いた。

「SEO業界では、“良質で、他とは違う、役に立つコンテンツが必要なんだ”と言う人達が続出するだろう。 [溜息] ダメだ。申し訳ないが、それだけでは足りないんだ。」

フィッシュキン氏、そして、その他のSEO業界のエキスパート達は、明言している: サイトのコンテンツに働いてもらうためには、ずば抜けて素晴らしく、興味をそそるコンテンツでなくてはならないのだ。

2. 質の高いデザイン、ポジティブなユーザーエクスペリエンス

5、6年前、サイトの見た目に関わらず、ほぼ何でも上位にランクインさせることが出来た。現在、そんな簡単に事は運ばない。また、パンダによって、劣悪なサイトのデザインの寿命はさらに縮んでしまった。スペースを埋めるためのコンテンツと同じように、質の低いサイトのデザインはうまくいかなくなった。

ワイアードのインタビューとヴァネッサ・フォックス氏のSMXの要約の中で、グーグルのマット・カッツ氏は、1日目からエキスパート達に疑われていた点 – コンテンツ:広告率の低さをパンダが要因として考えているのではないかと言う指摘を認めるような発言を行っている。いずれにせよ、過剰な量の広告または目ざわりな広告で埋め尽くされたサイトはユーザーを憤慨させるはずであり、避けておきたいところだ。その後、サイラス・シェパード氏が、よりパンダフレンドリーな方法で広告を掲載する方法を紹介していた。

コンバージョンの最適化およびユーザーエクスペリエンスの改善は、パンダアップデートが行われて以来、私達Distilledの製品の重要な一部となっている。デザイン & ユーザーエクスペリエンスの改善と従来のSEOおよびソーシャルの最適化を統合する戦略は日に日に意味を持つようになっている。

3. ソーシャルおよびブランドのシグナル

ブランドと“ノーブランド”のサイトを差別するグーグルの力は急激に強まっている。検索エンジンが何を使ってブランドの存在を特定しているのかに関しては、いまだに推測の域から出ていないが、強力なブランドを持つサイトは、ペナルティーを与えられるリスクが遥かに少なく、パンダも例外ではない。パンダに関するワイアードのインタビューの中でマット・カッツ氏は次のように述べている:

「グーグルは実は、例えば、IRSやウィキペディアやニューヨークタイムズをこっちに、そして、質の低いサイトをあっちに置くような識別子を考案した。」

詳しく知りたいなら、パンダ第一弾の勝者と敗者のリストに目を通そう。敗者の中には強いブランドは存在しない。これらのサイトの大半も過剰に広告を掲載したコンテンツファームサイトであり、面白くない。勝者の大半は強力なブランドを持っている点は興味深い。ehow.comは目立っているが、このサイトは後続のパンダアップデートで打撃を受けている。

明らかにブランドではない

これは、グーグルとユーザーに対して、サイトが人間によって運営されている点を分かるように工夫しなさいと言うメッセージである。会社を登録し、ブランドページを確立し、そして、その固有のブランドについて会話を交わしてもらうために出来ることをする必要がある。

4. ユーザーのメトリクス

グーグルはパンダアップデートでユーザーのメトリクスに依存していることが徐々に明らかになった。先程触れたホワイトボードフライデイの中で、フィッシュキン氏は、ユーザーのメトリクスと機械学習とを組み合わせることで、グーグルがアグリゲート、そして、ユーザーの行動に基づいて調整をテストすることが出来る仕組みを説明していた。

サイトのデザインと質の高いコンテンツは私達のツールであり、ユーザーエクスペリエンスを改善することは目標である(計測することが出来るなら)。ユーザーとは異なり、グーグルは質を直接検知することが出来ないため、実用性を推測するためには、定量化可能な行動に依存せざるを得ないのだ。

分析プログラムを調べる前に疑問がある。グーグルがスタートを切る場所でスタートを切り、ユーザーのサイトに関する感情のデータを集めることが出来るのだろうか?サイトで過ごす時間が短い原因を、どのようにしてサイトのデザインがひどい、もしくはコンテンツの文章がひどいことに結びつけられるのだろうか? Distilledのウィル・クリッチローがフィッシュキン氏と先程言及したグーグル調査の再現について話し合っている。メカニカル・ターク(または同様)の調査は、ユーザーからフィードバックを早く且つ簡単に得ることが出来る。パンダの影響を受けたサイトに対して既定のテストを実行した結果、私達は信頼性、デザイン、コンテンツ等の問題を診断することが出来た

サイトのオーナーなら必ず潜在的な問題を探すため、分析を徹底的に行うべきである。最低の直帰率を持つページや滞在時間が最も少ないページはどこにあるだろうか?スタッツが最も低いのはどのクエリだろうか?リチャード・バクスター氏も指摘しているように、パフォーマンスが最も低いページを取り除く作業から始めよう。

このページには明らかに問題がある。

直帰率が高いページの追跡に関して、ユーザー達はグーグルに戻っているのだろうか、あるいはページの外部リンクをクリックしているのだろうか?ジュースト・デ・バルク氏は、外部サイトへのクリックを追跡する手段を一つ紹介している。これらのイベント(アウトバウンドリンク)を直帰率から差し引くことで、本来の直帰率が見えてくる。少なくとも、一貫した数字が出てくるはずである。

クエリの関連性のサインを、ピート博士が本当に重要な2つのユーザーメトリクスと主張するメトリクス – SERPのCTR & 滞在時間を組み合わせるのが勝利の方程式である。

人間による、人間に向けた、人間のための記事 = インバウンドマーケティング

「的外れな」カテゴリーにおいて、多くのアーティクルサイトは400ワード以上の記事を要請しており、質の高いレビューに対する変更は本格的に行われていない。ただ単に400ワード以上のコンテンツを作っても、パンダ(またはその他の今後行われるアップデート)から回復する効果はほとんど見込めない。

品質が求められる時代が足早に近づいてきており、可能な限りあらゆるコンテンツを投げて、様子を窺う戦略はハッキリ言って愚かとしか言いようがない。最高のコンテンツの必要性について納得していないなら、リンクを張った投稿およびガイドにまずは目を通してもらいたい。コンテンツの質とサイトのデザインを改善すると次のような効果が見込める:

  • ランキングとサイトのトラフィックが改善される
  • 自然なリンクを受ける可能性が高まる
  • 現在のトラフィックの価値が高まる
  • 業界内での作者の評価が上がる
  • 優れたコンテンツで世界が少し良い場所になる

質の高いコンテンツを作る時間がないと感じているなら、コンテンツ戦略およびマーケティングプランでの位置づけを見直した方がいいかもしれない。インバウンドマーケティング戦略は、質の高いコンテンツに完全に左右される。また、標準以下のブログのエントリを1日おきに – または金輪際 – 作成する取り組みには意味がない点も伝えておこう。


この記事は、Distilledに掲載された「The Panda Update, 1 Year Later: A Guide to What We Know」を翻訳した内容です。

今回の記事、内容も濃く中身も的確な素晴らしい記事と思いますが、パンダ来日前音日本では反響が少ないかと思い(それまで大量にパンダ関連記事を配信していたこともありましたし)、パンダ来日時に取っておこうと思っていたのですが、GW中に再読したところ、改めてペンギン対策にも十分なるなと感じ紹介した次第です。

内容自体はコンテンツ重視、そしてソーシャル&ブランド構築、ユーザビリティやデザインの意識、効果測定の徹底と最近のSEOに関する王道路線の考え方を再整理しただけともいえますが、SEO業界ではどちらかというと「建前」に見られていたこれらの本質的な要素が「本音」に変わりつつあります。もちろんトリック的なSEOや意図的なリンクコントロールもまだまだ可能とは思いますが、かつてない以上にリスクを秘めているのもまた事実。その道を歩き続ける場合にはそれ相当の知識と労力が必要になることは覚悟するべきなのでしょう。

さて、あなたはどちらの道を選びますか? — SEO Japan

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